ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

RENAULT 9 GTL 1985 FRANCE

RENAULT 9 GTL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 9 GTL


IXO CLC169 1/43 91㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.06m 全幅約1.65m エンジン 変速機: 4気筒 1.4L 68HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでルノー 9/11のミニカー検索

ルノー 9 GTL フランス 1985年

 

 ルノー 9はルノー 14の後継車として1981年に登場しました。ルノー 9は世界戦略車としてルノー傘下のアメリカン モータース(AMC)にてアライアンス(ALLIANCE)として生産されることが決まっていました。その為北米市場で好まれるセダンタイプで、デザインも無国籍でオーソドックなものになっていました。(北米専用で2ドアセダンとコンバーチブルもありました 実車画像→ AMC アライアンス) ルノー 5用の4気筒1.1/1.4Lエンジンを横置する前輪駆動車で、1982年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。

 

 1983年にボルボと共同開発した4気筒1.7Lエンジンが追加され、姉妹車としてリアをハッチバックに変更したルノー 11も登場しました。(実車画像→ルノー 11 1983) ルノー 11は角型4灯式ヘッドライトで顔つきを変えていました。1983年に1.4Lターボ(115HP)エンジンを搭載した高性能版が追加されました。1985年のマイナーチェンジでルノー 9も11と同じ角型4灯式に変更され、1987年には横長の角型ヘッドライトに変わりました。アライアンスは売れなかったようですが、ルノー 9/11は南米やトルコでも生産され成功したようです。1988年に後継車のルノー 19にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは2008年に発売されたイクソ製です。プロポーションが良く灯火類や室内などの細部がリアルで、かなり良い出来ばえでした。特に角形ヘッドライト内のリフレクターの造形が実にリアルです。なお細すぎて触ると確実に折れるであろうアンテナは、材質を変えるなどの配慮をするべきです。(簡単に壊れるものは売り物ではないと私は考えます) ルノー 9のミニカーはノレブ JET-CARシリーズの当時物と2005年発売の新規品、Bブラーゴの当時物などがあります。ルノー 11のミニカーはコーギーの当時物、ノレブの20045年発売の新規品があります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT 9 GTL 1
RENAULT 9 GTL 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1136

ALFA ROMEO 75 1600 1985 ITALY

ALFA ROMEO 75 1600
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 75 1600


PROGETTO K PK190 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.33m 全幅約1.63m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 110HP 5段変速/3段自動変速
性能: 最高速180km/h  データーベースでアルファ ロメオ 75のミニカー検索

アルファ ロメオ 75 1600 イタリア 1985年

 

 アルファ ロメオ ジュリエッタ 2代目の後継車として1985年に登場したのが75でした。(75という名前は創業75周年に因んだもの) 開発費の不足で75の構造は先代をほぼ踏襲していたので、先代同様にアルフェッタのトランスアクスルやインボード式リアディスクブレーキといったメカを引き継いでいました。ボディはさらにウエッジシェイプが強調され、リアエンドが高いデザインとなっていました。当初のエンジンはDOHC 4気筒1.6L/1.8L/2L(128HP)、V型6気筒2.5L(156HP)でした。

 

 1986年に1.8Lインタークーラー付ターボ(155HP)エンジン搭載の75 ターボ、1987年にV型6気筒3L(178HP)エンジン搭載の3.0 アメリカが追加され、2Lに可変バルブタイミング/ツインスパークプラグの高性能仕様 2.0TS(148HP)と、4気筒2Lターボディーゼルエンジンが追加されました。1990年のマイナーチェンジで、フロントグリルの意匠が変更されました。1987年にグループAツーリングカーレースのベースとして75 ターボ エヴォルツィオーネ(1.8L 240HP) が限定生産されました。アルファ ロメオ最後の後輪駆動車として人気があり販売は好調で、1992年に155にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1997年に発売されたプロゲット K(カッパー)製です。プロゲット Kはペゴ イタリアという会社のブランドで、主に1950年-1980年代のイタリア車をモデル化していました。この75はA/Bピラーが少し太めなところが今一つですが、それを除けば実車の角ばったボディがうまく再現されています。またフロントグリルや室内の細部は結構リアルに仕上げてあり、ウエストライン全周に走る黒いストライプは実車に即したものです。プロゲット Kはレース仕様など75のバリエーションを15種類以上モデル化していました。これ以外の75のミニカーはBブラーゴの1/24、M4、ノレブ、ミニチャンプス、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 75 1600 1
ALFA ROMEO 75 1600 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1246

LANCIA Y10 / AUTOBIANCHI Y10 1985 ITALY

LANCIA Y10 / AUTOBIANCHI Y10
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA Y10 / AUTOBIANCHI Y10


POLISTIL E2020 1/43 79㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.39m 全幅約1.51m エンジン 変速機: 4気筒 1L 45HP 5段変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでアウトビアンキ Y10のミニカー検索

ランチア Y10 / アウトビアンキ Y10 イタリア 1985年

 

 アウトビアンキ A112の後継車としてアウトビアンキ Y10が1985年に登場しました。親会社のフィアットの意向で、アウトビアンキ Y10はほとんどの輸出先でランチア Y10として販売されました。(イタリア本国、フランス、日本ではアウトビアンキだった) 黒く塗装されたリアハッチが特徴的なシンプルなボディは、フィアット、ピニンファリーナ、イタルデザインの3社のコンペで決まったデザインでした。横置きエンジンの前輪駆動車で、オメガサスペンションと呼ばれる凝ったリアサスペンション、豪華な内装/装備など小さいながらも高級な車でした。当初のエンジンは4気筒1Lと4気筒1L/1Lインタークーラー付ターボ(85HP)でした。

 

 この1Lエンジンはファイア(FIRE:Fully Integrated Robotized Engine ロボットによる自動組立式エンジン)と呼ばれる最新技術を使ったエンジンで、その後のフィアットのエンジンのベースとなりました。1986年にシュタイア製4WDシステムを搭載した4WDが設定されました。1989年のマイナーチェンジで、内装やライト類が変更されました。また4気筒1.1Lエンジンが追加され1Lターボに代わる1.3Lエンジン(78HP)搭載の1.3 GT ieも追加されました。1992年のマイナーチェンジでフロントグリルが変更され1994年まで生産され、後継車のY(イプシロン)にモデルチェンジしました。(実車画像→ ランチア Y 1995)

 

 

 ミニカーは1986年頃に発売されたポリスティル(旧ポリトーイ)の当時物で、アウトビアンキ Y10をモデル化しています。型番がEから始まるEシリーズは当時のポリスティルの廉価版的なミニカーでしたので、リアライトの塗装処理が省略されているなど仕上げは簡素です。ただしプロポーションが良く安っぽいフリーホイールではないきちんとしたホイールが付いているなど結構良く出来ていました。ポリスティルは1/25でもモデル化していて、それ以外のY10のミニカーはスターラインのアウトビアンキ Y10、エジソンのアウトビアンキ Y10があります。ランチア Y10としてモデル化されているものはイタリアのミニカー付雑誌「LANCIA COLLECTION」ののNo.47(スターライン製だと思います)ぐらいしかないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA Y10 / AUTOBIANCHI Y10 1
LANCIA Y10 / AUTOBIANCHI Y10 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1278

SAAB 9000 CC 1985 SWEDEN

SAAB 9000 CC
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SAAB 9000 CC


CORGI C106 1/43 108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.62m 全幅約1.76m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2L ターボ 175HP 6/5段変速/5段自動変速
性能: 最高速220km/h  データーベースでサーブ 9000のミニカー検索

サーブ 9000 CC スウェーデン 1985年

 

 1985年にサーブ 900の上級車9000が登場しました。この車はサーブがイタリアのフィアットの「TIPO 4プロジェクト」に参加して共同開発したモデルでした。このプロジェクトでは、フィアット クロマアルファ ロメオ 164ランチア テーマが姉妹車として開発されました。このなかでサーブだけがハッチバック スタイルで、900のスタイルを継承していました。全長は900より短いのですが、ホイールベースが長いので室内は900より広く9000はサーブの最上級車という格付けでした。

 

 1987年にはノーズが少しスラントした4ドアセダンの9000 CDが追加されました。1990年にはハッチバックもCDと同じスラントノーズに変わりました。1991年にハッチバックはノーズを低くして横長のヘッドライトを採用した9000 CSに変わりました。(なお初期型の5ドアリフトバックは区別する為にCCと呼ぶことになりました) 1994年にはセダンのCDもCSと同じ低いノーズのデザインに変わりました。9000は1998年までに約50万台が生産されました。(実車画像→ サーブ 9000 CS 1991)

 

 

 1997年に9000の後継車9-5が登場しました。GM傘下で開発された9-5はGM系列のオペルのプラットフォームを流用しており、4ドアセダンとエステート(ワゴン)の2タイプで、エンジンは4気筒2L/2.3LターボとV型6気筒3Lなどでした。(実車画像→ サーブ 9-5 1997) 2002年と2006年のマイナーチェンジでフロントやリアのデザインが変更され2010年まで生産され、9-5 2代目にモデルチェンジしました。9-5 2代目はボディが大型化され、4ドアセダンと5ドアワゴンの2タイプでした。9-5 2代目は2012年に生産中止となりました。(実車画像→ サーブ 9-5 2010)

 ミニカーは1987年に発売されたコーギー製の当時物です。ヨーロッパの不況のせいで1980年代のミニカーは部品点数を減らしてコストダウンした安価で粗悪な物がほとんどでした。このコーギーの9000もその代表的なもので、プロポーションは悪くないですが雑な作りと子供だましのデカールであまりよろしくない出来ばえです。(室内も妙な形状のステアリングホイール?がついてます) ただサーブ 9000のミニカーは最近までこれしかなかったということで、その点では貴重なミニカーかもしれません。9000のミニカーとしては2010年頃にNEO(レジン製)がモデル化しています。また北欧で販売されているミニカー付雑誌「SAAB COLLECTION」で9000 CDと9000 CSがモデル化されているようです。(メーカーはイクソだと思われます)  以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

SAAB 9000 CC 1
SAAB 9000 CC 2

サーブ 9-5のミニカー→ データーベースでサーブ 9-5のミニカー検索

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1917

ZIL 115 (41047) 1985 RUSSIA

ZIL 115 (41047)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ZIL 115 (41047)


USSR A25 1/43 146㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6.4m 全幅約2.1m エンジン 変速機: V型8気筒 7.7L 315HP 3段自動変速
性能: 最高速200km/h  データーベースでジルのミニカー検索

ジル 115 (41047) ロシア 1985年

 

 ジル社はロシアのトラックや重機のメーカーでした。ジル社は1916年にモスクワ自動車として設立され、トラック、バス、装甲車などを製造していました。1931年に当時の指導者スターリンにちなんで第2スターリン記念工場(Zavod Imeni Stalina:略称ZIS(ジス))と改名しました。ZISはソ連政府要人向けにアメリカ製高級車をお手本にした高級車を生産してきました。1936年にアメリカのキャディラック フリートウッド 75をコピーした8気筒5.8Lエンジンを搭載した7座リムジンのZIS 101を生産しました。1946年にはアメリカの高級車パッカードの旧型ボディのプレス型が譲渡され、パッカードのボディで8気筒6Lエンジンを搭載する高級車ZIS 110を生産しました。

 

 スターリンの失脚後1950年代にZISは先代の工場長リハチョフにちなんで「リハチェフ記念工場(Zavod Imeni Likhacheva)と改名され、略称がジル(ZIL)となりました。1958年にソ連が初めてオリジナルで設計したジル 111が登場しました。ジル 111はパッカードに似たデザインの全長約6.2mの大型リムジンで、8気筒6L(200HP)エンジンを搭載し2段自動変速機で最高速170km/hの性能でした。ジル 111の後継車として1967年にジル 114が登場しました。ジル 114はクライスラー インペリアルに似た直線的なデザインの全長約6.2mの大型リムジンで、8気筒7L(300HP)エンジンを搭載し2段自動変速機で最高速200km/hの性能でした。1971年に派生車として全長約5.7mのセダン ジル 117が追加されました。(実車画像→ ジル 114)

 

 

 1978年にジル 114の後継車としてジル 115(後に4104に改名)が登場しました。ジル 115は全長6.4mの政府要人向けのリムジーンで、V型8気筒7.7L(315HP)エンジンを搭載し2段自動変速で最高速200km/hの性能でした。(エンジン排気量は当時世界最大でした) シャーシと動力系は114とほとんど同じで、外観も114同様の直線的なデザインでした。年に数十台しか生産しないハンドメイドの特注車で、派生車として装甲仕様の4105やシュートホイールベースのコンバーチブルの41044などがありました。1983年にフロントの車幅灯をヘッドライト下に配置して外観を変更した41045が登場しました。外観の変更のみで内部構造はそのままでした。(実車画像→ ジル 115) (実車画像→ ジル 41045)

 1985年に丸形4灯式を角型4灯式ヘッドライトに変更し車幅灯をヘッドライト横に配置して外観を変更したジル 41047(リムジン)/41041(セダン)が登場しました。(外観変更はソ連の共産党書記長が変わる度に行われたようです) この41047も基本的な構造は先代と同じながら、やっと3段自動変速機が採用されました。1991年にソビエト連邦が崩壊しジルは民営化されましたが、41047は2002年まで生産されました。民営化されたジルはトラックやバスを生産していましたが、西側諸国の最新の車両には対抗できず2012年頃に車両生産を終了しているようです。(実車画像→ ジル 41047)

 ミニカーは1989年頃に発売されたソ連製です。ミニカーの箱にはジル 115と表示されていますが、正確には角型ヘッドライトを採用したジル 41047 リムジン(通称ではジル 115と呼ぶようですが)をモデル化しています。実車がウナギの寝床のように長大なので、ミニカーも全長146㎜と迫力のある大きなサイズになっています。前述した同じロシア製のチャイカに比べると、ミニカーの完成度はかなり向上しています。威圧感のある角ばったデザインが良く再現されていて、当時のミニカーとしてはよく出来ていました。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するフルギミックで、4ドアの開閉ギミックの建付けはかなり良くなっていて、室内もそこそこ良く再現されています。ボンネット上のマスコットはロシア語のЗиЛ(ZIL)の文字を紋章化した物で、大きめで金属製なので触っても壊れない配慮がされています。同じソ連製でジル 117もモデル化されています。これ以外のジルのミニカーはIST MODELSのジル 111G、4104、41047、41042があります。またデアゴスチーニのミニカー付き雑誌「AUTO LEGENDS USSR」シリーズで、ジル 111、114、117、4104、41047がモデル化されています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ZIL 115 1
ZIL 115 2

 以下はドアを開いた室内の拡大画像と俯瞰/床下部分の画像です。床下部分にはドライブシャフトやサスペンションが簡単ですが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ZIL 115 3
ZIL 115 4

 以下は1985年頃に発売された同じソ連製のジル 117 (1/43 型番A26)の画像です。ジル 117はジル 114のショートホイールベース版のセダンで、政府要人車の車列に参列する警護用車両でした。上記の41047の後に発売されたので、さらに出来ばえが向上していて当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。これもボンネット/4ドア/トランクが開閉するフルギミックで、4ドアにはウィンドーが付いていて4ドア開閉ギミックとしてはレベルが向上しています。またアンテナとボンネット上のマスコットが金属製なので簡単に壊れないのも個人的には高評価です。最近のミニカーでこのような部分が簡単に壊れるのをさんざん経験していますが、スケールモデルではないミニカーでは壊れないように設計するべきなのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ZIL 117 1
ZIL 117 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。ヘッドライトの枠は角型ですが、ヘッドライト自体は丸形です。エンジンルーム内の造形もそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ZIL 117 3
ZIL 117 4

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=908

 

ページ  « 前へ 1...256  257  258  259  260  261  262  263  264  265  266  ...372 次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.