ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FORD MUSTANG GT 2005 USA

FORD MUSTANG GT 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MINICHAMPS 400084122 1/43 112㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.77m 全幅約1.88m
エンジン 変速機: V型8気筒 4.6L 300HP 5/6段変速/5段自動変速
性能: 最高速240km/h
データーベースでマスタング 5代目以降のミニカー検索

 

フォード マスタング GT アメリカ

 

 マスタング 3代目は1979年に登場しました。新しく開発された中型車用の「FOXプラットフォーム」(後輪駆動)を採用し、ハッチバッククーペとクーペがありました。デザイン的にはリアクオーターパネルのスリット処理が特徴的でした。1983年にはオープンのコンバーチブルが復活しました。当初のエンジンは4気筒2.3Lとそのターボ仕様(140HP フォード初の採用)、V型6気筒2.8L(109HP)、V型8気筒4.9L(140HP)などがありました。1984年にはターボ車に高性能版のSVO(175HP)が設定されました。1993年まで長く生産されました。
データーベースでマスタング 3代目のミニカー検索

 

 マスタング 4代目は1994年に登場しました。「FOXプラットフォーム」を改良してホイールベースが少し長くなり、クーペとコンバーチブルがありハッチバックはなくなりました。当時のフォード流のエアロルックというフロントのデザインで、リアフェンダーには初代を意識したエアダクトが付いています。当初のエンジンはV型6気筒3.8L(145HP)、GT用のV型8気筒4.6L(215HP)とその高性能版 コブラ(240HP)などがありました。1997年にDOHC V型8気筒4.6Lエンジン(305HP)を搭載した高性能な SVT コブラが追加されました。1999年のマイナーチェンジでホイールアーチが大きくなるなど外観が大きく変わっています。
データーベースでマスタング 4代目のミニカー検索 

 

 

 マスタング 5代目が2005年に登場しました。フロント グリルの造形やテールライトの形状に初代のイメージを現代風にアレンジしたデザインを採用しています。ただ現在の車は無駄なスペースがないので昔風のロングノーズ/ショートデッキではないですが、かつてマスタングにあこがれた熟年層などには受けそうです。初代より少し大きい外形寸法(4770X1880X1380mm)に、V型6気筒4L(210HP)、GT用のV型8気筒4.6L(300HP)エンジンを搭載していました。2011年にエンジンはV型6気筒3.7L(305HP)、GT用のV型8気筒5L(412HP)に変わりました。

 マスタング 6代目が2015年に登場しました。幅を拡大したボディは、5代目のデザインを踏襲していますが、フロントはヘッドライトが変わりダイナミックな面構えになっています。エンジンは4気筒2.3L(310HP)、V型6気筒3.7L(300HP)、GT用のV型8気筒5L(435HP)/5.2L(526HP)などがあります。

 ミニカーはミニチャンプス製の5代目マスタング GTです。最初は赤色が2005年に発売され、この青は2008年の発売でした。細部をリアルに仕上げたミニチャンプスらしい良い出来ばえで、室内も良く再現されています。なおこのようにサイドウインドーが開いた状態になっているのは、室内が良く見えるようにしているのです。2012年頃からミニチャンプスは室内の造形に手を抜くようになり、その頃からサイドウインドーは閉じた状態になりました。以下はフロント/リアの拡大画像とキャビン/室内の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD MUSTANG GT 1
FORD MUSTANG GT 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1510

   

FORD GT40 (MK I) 1969 USA

FORD GT40 (MK I) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
JOUEF 7204 1/43 97㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.29m 全幅約1.78m
エンジン 変速機: V型8気筒 7L 475HP 5段変速
性能: 最高速330km/h
データーベースでフォード GT40のミニカー検索

 

フォード GT40 (MK I) アメリカ

 

 フォードは自社のイメージを上げる為に、耐久レース(主としてルマン、デイトナ、セブリング) で活躍することを計画しました。その手っ取り早い方法としてフェラーリを買収する交渉を始めましたが、この交渉は失敗しました。そこでイギリスのローラ社と提携し、フォードのエンジンを搭載するローラ GTをベースにしたレーシングカーの自社開発に乗り出しました。

 

 1964年にフォード GT (MK I)が完成しました。鋼鉄製モノコックシャーシにFRP製ボディを載せる構造で、エンジンはインディカー用に開発されたV型8気筒4.7L(350HP)をミドシップ搭載しています。 この車は公開時に車高が40インチ(1016mm)であることに驚いた記者がつけたGT40という通称で呼ばれるようになりました。(正式な名前はGTで、GT40とは厳密にはスポーツカークラスに認証された市販レーシングカーを示すようですが、当サイトでは全て通称のGT40で統一しています)

 

 

 1964年のデビュー戦はニュルブルクリングでリタイア、ルマンでもリタイアといった結果でした。1965年にはキャロル シェルビーがレースを統括することになり、デイトナで初めて勝利しましたが、あとは散々な結果でした。この経験を踏まえて、エンジンを7L(472HP)にパワーアップしたMK IIが1966年に登場しました。1966年ルマンでMK IIは1-2-3フィニッシュで優勝し、これはルマンでのアメリカ車の初優勝でした。

 1967年にJカーという名前で新規開発した車がMK IVとして登場し、ルマンとセブリングに出場しどちらも優勝しています。1968年のレギュレーション変更で5Lを超える大排気量エンジンが使えなくなったので、フォードは1967年限りでワークス活動を中止ます。その後も1968年と1969年にMK Iが優勝し、ルマン4連覇を達成しています。なおスポーツカークラスの認証用に生産されたMK Iの市販仕様がMK IIIで、ヘッドライトが丸形4灯になり、内装などが変更されています。2005年にフォード100周年を記念して、GT40をリメイクしたGTが限定生産されました。

 ミニカーはジョエフ製の数種類だけ製作された精密さを売りものにしたシリーズの1台で、1992年頃発売されました。1969年ルマン優勝車(GULFカラー)をモデル化しています。1/43サイズながらドアやカウルが開閉しエンジンやシャーシも精密に再現されています。プロポーション的にはやや平板でダイナミックさが足りないような感じもありますが、内部構造の出来ばえは高く評価できます。以下はドアの開閉ギミック、リアのエンジン部、フロントのスペアタイヤなどの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD GT40 (MK I) 1
FORD GT40 (MK I) 2

 GT40のミニカーは非常にたくさんあります。当時ものではメーベトイ、ソリド、ディンキーなどがあり、少し古いところでBANG、BOXモデルなど、最近ではイクソ、ミニチャンプス、スパークなどがあります。またGT40の前身であるローラ GT、MK IVのプロトタイプであるJカー(GT J)をポリトーイがモデル化しています。以下はメーベトイ(緑M)とソリド(白/青)のGT40、BOXモデルのGT40とポリトーイのローラ GTの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD GT40 (MK I) 3
FORD GT40 (MK I) 4

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1768

   

 

FORD H-SERIES CAR TRANSPORTER (CARRIMORE) 1961 USA

FORD H-SERIES CAR TRANSPORTER (CARRIMORE) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
CORGI 1138 1/48 270mm (キャブ単体 103㎜)

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約13m 全幅約2.8m
エンジン 変速機: 気筒 12L ディーゼル 180-220HP 5段変速
性能: 最高速 不詳 最大積載量 25t
データーベースでフォード Hシリーズ トラックのミニカー検索

 

フォード H シリーズ カートランスポーター (キャリモア) アメリカ

 

 フォード UKの商用トラックの概要についてD800 トラックの欄に記載しました。フォード USAの商用トラックについて概要を説明します。1930年代までは乗用車のT型/A型/V8型をベースにしたピックアップやバンがほとんどでした。1940年代になると中型商用トラックのFシリーズが登場します。Fシリーズはピックアップ、パネルバン、トラック、バス用シャーシなど様々な用途で幅広く使われています。なおアメリカではピックアップは乗用車と同じような感覚で使われますので、ピックアップは純粋の商用車ではありません。

 

 Fシリーズの大型モデルは1960年代にボンネット式大型トラックのNシリーズに変わり、1970年代にはLシリーズに発展しました。Lシリーズは1990年代にLTL-9000やAEROMAXに発展しました。COEと呼ばれるキャブオーバー式大型トラックのCシリーズが1957年に登場しました。Cシリーズには背の高いキャブを特徴とするHシリーズが追加され、Hシリーズにはフォード トラック初のディーゼルエンジン仕様も設定されました。HシリーズはWシリーズ、CLシリーズ、1990年代のCARGOに発展していきました。フォードは1996年にこれらの大型トラックの製造権をフレイトライナー社に売却し、大型トラック市場から撤退しました。
データーベースでフォード Fシリーズ トラックのミニカー検索
データーベースでフォード Cシリーズ トラックのミニカー検索

 

 

 ミニカーはコーギー製の当時物で、Hシリーズのカートランスポーター仕様ををモデル化しています。トラクターキャブは当時としては非常にリアルな造形で、ドアミラーや屋根上のホーンなどの細部も良く再現してあり非常に良い出来ばえです。カートランスポーターは「CORGI CARS」ロゴのついたパネルやリアのランプ台などはコーギーの創作のようですが、当時のキャリモア社のMK IIIという実在するカートランスポーターをモデル化しているようです。カートランスポーターのミニカーはたくさんありますが、ビンテージ ミニカーのなかではこのコーギー製が一番優れていると思います。何故かというとカートランスポーターに車を積載するギミック動作がいかにもそれらしくて楽しいからです。

 最近のEXOTOの1/43モデル(例:バルトレッティ トランスポーター)などはもっと精密にできていますが、EXOTO製では壊れることが心配で気軽に楽しむ気持ちにはなれません。以下このミニカーのギミックを簡易動画で紹介します。個人的に好きなミニカーなのでいつもより手が込んだ動画になってしまい、ファイル容量が大きいので少し動作が遅いです。(画像のマウスオーバーやタップで動画がスタートします) まずはキャブ単体とカートランスポーターです。キャブ上半分をチルトさせて開くと、そこそこリアルに再現されたエンジンが見えます。カートランスポーターの車両を載せる台の赤い車止めは位置をスライドさせて変えることができます。

FORD H TRACTOR
CAR TRANSPORTER 1

 次は車両を積み込む為の後部のランプ台の動作と、トラクターとの連結動作です。上段を支えるレバー部分の赤い矢印を合わせた位置で、リアドア(ランプ台)のロックが外れます。トラクターにカートランスポーターを接続して折り畳み式前輪を引き上げると接続がロックされます。折り畳み式前輪を下におろすと、ロックが外れるようになっています。
CAR TRANSPORTER 2
CAR TRANSPORTER 3

  最後は車を積み込む動作です。カートランスポーターの縮尺が1/48と少し小さいので、1/43サイズのミニカーの場合は小型車でないと上段に3台乗せることはできません。
FORD CAR TRANSPORTER

 なおフォード USAのトラクターとイギリス キャリモア社のカートランスポーターの組合せは現実にはなかったと思いますが、このミニカーは北米市場向けだったとのことでこのような組合わせになったようです。後に同じカートランスポーターでトラクターをスキャメルに変えたもの(型番1148)も発売されてます。またコーギーは積み込む台を3段式にしたカートランスポーター(型番1146)も作っていますが、さすがにこれは現実味がなく不格好です。このHシリーズのキャブを使ったレッカー車やコンテナトレーラーもモデル化されています。

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1907

   

FORD H-SERIES WRECKER HOLMES 1961 USA

FORD H-SERIES WRECKER HOLMES 画像をクリック/タップすると画像が変わります
CORGI 1143 1/48 113mm (ブーム含み 121㎜)

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.4m 全幅約2.4m
エンジン 変速機: 気筒 12L ディーゼル 180-220HP 5段変速
性能: 最高速 不詳
データーベースでレッカー車(牽引車)のミニカー検索

 

フォード H シリーズ レッカー車 ホルムズ アメリカ

 

 レッカー車とは自走できなくなった車の前輪又は後輪を吊り上げ、牽引するための装置を備えた特種車両です。英語ではTOW TRUCK 、WRECKER、RECOVERY VEHICLEと呼びます。レッカー車には色々なタイプがありますが、現在のレッカー車の元祖はアメリカ人のアーネスト ホルムズが1913年に考案しました。

 ホルムズの考案の基本はレッカー車に2本のブーム(クレーンの腕)を備えることでした。片方のクレーンのフックを安定した物に接続してレッカー車を固定すれば、レッカー車が傾くことなく安定した状態で、もう片方のクレーンで車が回収できるというものです。(以下はこのミニカーの箱絵で、ここに描かれているような作業です) ホルムズは特許取得後にレッカー車関係の設備を販売するアーネスト ホルムズ社を設立しています。

 

FORD H-SERIES WRECKER HOLMES 1

 

 

 ミニカーはコーギー製で、1967年に発売されました。フォードのHシリーズ キャブオーバー式トラックのホルムズ レッカー車仕様のモデル化で、作業員のフィギュアが2体付いています。(Hシリーズなどのフォード USAのトラックについてはHシリーズ カートランスポーターの欄を参照されたし) このレッカー車の実車をWEB検索してみましたが、それらしい物が見当たらないので、このレッカー車はたぶんコーギーの創作で実車は存在しないと思われます。

 ただしブームを2本使うホルムズのレッカー車はたくさん実物が見つかるので、このレッカー車部分は創作ではありません。2本のブームは自由に動き、ウインチは実際に巻き取ることができます。ウインチの巻き取りはレッカーの側面にあるタイヤ(巻き取りホイール)を回すことで行うのですが、単純な巻き取りではなく非常に凝った構造になっています。

 巻き取りホイールには簡単なラチェット機構が付いていてカチカチとした操作感があり、ワイヤー側から引っ張っても簡単には緩みません。また巻取り部の上部にある赤いライトはウインチの左右連動と左右独立を切り替えるレバーになっています。なおブームなどの金属パーツは現状では錆びたくすんだ色をしていますが、新品の時は金メッキで輝いていたはずです。(50年も前のことなので覚えていませんが)

 以下はトラック キャブのチルト動作と、クレーン操作部分の拡大画像です。キャブはドアミラーや屋根上のホーンなどの細部が良く再現してあり、非常に良い出来ばえです。上半分をチルトさせて開くと、そこそこリアルに再現されたエンジンが見えます。クレーン操作部の赤いライトは巻き取り動作の切り替えレバーで、中央位置にすると左右のウインチが連動します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
FORD H-SERIES WRECKER HOLMES 3
FORD H-SERIES WRECKER HOLMES 4

 子供のおもちゃであったミニカーに、ここまで実車に似せた機能を組み込んだことに私は感心します。さらに今回新しく気が付いたことがあります。ウインチの先端のフックの上に丸い球が付いていますが、これは何故ついているのでしょうか。本物のレッカー車にこのような球は付いていません。これは私の推測ですが、この球の重さでワイヤー(実際は糸ですが)がだらしなく弛まないようにしているようです。(フックだけでは重さが足らないので) そんな訳でこのレッカー車は、コーギーの設計者がずいぶん思い入れを込めて設計したことが分かります。

 私が長々とこのレッカー車の説明を書いたのは、昔のミニカーの中には現在のミニカーよりも技術的に高度なものがあったことを知ってもらいたいからです。現在のマニア向けミニカーは外観をリアルに再現することに重きを置いていますが、これは技術的に難しい訳ではなく作るのに細かい手作業が必要なだけです。(型を作る職人の技術は必要ですが) それに対して昔のミニカーは触って楽しむことに重きを置いているので、触っても簡単に壊れないことが絶対条件で、なおかつ面白いギミック(可動部など)を工夫してありました。スケールモデル至上主義的なマニアが増えたことやコストと少量生産対応のからみなど色々な理由で、1/43サイズではギミックの付いたミニカーが少なくなりました。ただ台座から取り外すことさえもできないミニカーよりも、ギミックの付いたミニカーのほうが何倍も楽しめることは間違いない事実です。以下はレッカー作業をミニカーで再現してみた簡易動画です。(画像のマウスオーバー又はタップで動画がスタートします)
FORD H-SERIES WRECKER HOLMES 2

 コーギーは同じレッカー部分を使って型番1144で、ベルリエ TLM ホルムズ レッカー車も作っています。ただコストダウンで、ワイヤー巻取り部の左右連動などの凝った構造は簡素化されています。それと同じレッカー部分は最近のUSA版コーギーのレッカー車にも使われています。単純な1本のクレーンを持つレッカー車、軍用の戦車回収車、空港の飛行機の牽引車、クレーンの無い車両運搬車など、大小様々な種類のレッカー車がミニカーになっています。
データーベースでレッカー車(牽引車)のミニカー検索

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1908

   

 

 

ページ  « 前へ 1  2  3  4  5  6  7