ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FERRARI DINO 206 GT 1967 ITALY

FERRARI DINO 206 GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 206 GT


BANG 7183 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.15m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC V型 6気筒 2L 185HP(プロトタイプの性能) 5段変速
性能: 最高速235km/h(プロトタイプ性能)  データーベースでフェラーリ ディノ 206/246のミニカー検索

フェラーリ ディノ (ディーノ) 206 GT イタリア 1967年

 

 1968年に登場したディノ(ディーノ)はフェラーリの市販車としてエンジンを初めてミドシップ搭載した車でした。ただフェラーリは12気筒エンジンが基本であったので、V型6気筒エンジンを搭載するこの車にはディノという新しいブランド名(フェラーリ ディノでは無く単にディノ)を与えました。このディノという名前は創業者エンツォ フェラーリの長男で24歳の若さで亡くなったアルフレード フェラーリの愛称であり、彼がアイデアを出したこのV型6気筒エンジンに付けられた通称でもありました。

 

 初期に製作されたディノ 206 GTのボディは総アルミ製で車重900kgと軽く、排気量2Lながら185HPのハイパワー、5段変速で最高速235km/hと高性能でした。またミドシップ エンジン方式でしたので、その操縦性は市販車としては並外れたものだったそうです。性能もさることながら、ピニンファリーナがデザインした一度見たら忘れられない個性的で美しいスタイルもこの車の魅力です。

 

 

 フェラーリはフォーミュラー 2 レースのホモロゲーションをとるために、ディノの6気筒エンジンを量産する必要がありました。そこで提携関係にあったフィアットにエンジンを提供したことで、そのエンジンを搭載した フィアット ディノが生まれました。フォーミュラー 2の規定生産台数(500台以上)が達成された後、役目を終えた206 GTは150台ほどで生産中止となり、1969年に2.4L(195HP)エンジンを搭載したディノ 246 GTに切り替わりました。 246 GTは206 GTに比べるとホイールベースと全長が少し大きくなり、ボディは量産しやすいスチール製となっていました。車重が重くなりましたが、パワーアップで動力性能はほぼ同じでした。1971年にタルガトップの246 GTSが追加されました。1974年まで約3600台が生産されました。

 ディノの当時物ミニカーはノレブのJET CARシリーズ、トミカ ダンディ、サクラのスーパーカーシリーズなどがありました。その後ビテス、マッチボックス、バン(BANG)などでもモデル化されました。最近では京商、イクソ、マテル、レジン製ではアイドロンなどでモデル化されています。このイタリアのバン製のディノ 206 GTは1996年頃に発売されましたが、1/43量産ミニカーでは現在でも最高の出来ばえといって間違いないでしょう。この種のかっこいいイタリア車のミニカーはイタリアのメーカーが一番うまく作ります。(芸術的なセンスが違うのでしょう) 特徴的なノーズの造形、ホイール/ライト類のリアルさなどとても気に入っています。またディノ 206 ストリート仕様の1/43量産ミニカーはバンしかモデル化していないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI DINO 206 1
FERRARI DINO 206 2

 以下は1991年頃に発売されたビテス製のフェラーリ ディノ 246(1/43 型番540)の画像です。1990年代初めのミニカーとしては、かなり良い出来ばえです。プロポーション的には上記のバンとほぼ同等ですが ホイール、ボディ開口部、バンパー、灯火類、ワイパーなどの仕上げの丁寧さの点でバンにかないません。リアルなホイールときちんと開口した開口部はミニカーがしまって見えます。バンのエッチングパーツのワイパーや室内のリアルなステアリングホイールなどの細かいパーツはコストがかかるので、これは値段相応(ビテスの約1.5倍)になります。ただし約30年前のミニカーとしては、ビテスもかなり良く出来ていると言うことを付け加えておきます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 1
FERRARI DINO 246 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 3
FERRARI DINO 246 4

 以下は1978年に発売されたトミカ ダンディ製のフェラーリ ディノ 246 (1/45 型番DF05)の画像です。縮尺が中途半端な1/45なので1/43よりも少し小さめで、キャビンが大きめなのが今一つです。それ以外はまずまずの造形で、当時の国産ミニカーとしては良い出来ばえでした。ドアとトランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 5
FERRARI DINO 246 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 7
FERRARI DINO 246 8

 以下は1977年に発売されたサクラ製スーパーカーシリーズのフェラーリ ディノ 246 (1/43 型番8)の画像です。1/43と底板に明記してありますが、サイズが少し大きめです。多分どこかの既存ミニカーをお手本にしてモデル化したと思います。プロポーション的にはまずまずの出来ばえですが、正面から見たフロントは横幅があり過ぎてやや不自然です。またタイヤ径が小さめでボディに対してアンバランスです。さらに透明プラスチックをフロントウィンドーと共用していてリアライトが青いのも、スーパーカーブームでとりあえずつくったという感じです。フロントパネル/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。(ただしリアパネルはこのように開くのではなく、トランクとリアパネル(エンジンカバー)は別々に開くのですが) これは好ましくない例ですが、当時の国産ミニカーのレベルはこんなものだったということで見てください。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 9
FERRARI DINO 246 10

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 11
FERRARI DINO 246 12

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=735

LAMBORGHINI MARZAL BERTONE 1967 ITALY

LAMBORGHINI MARZAL BERTONE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI MARZAL BERTONE


POLITOYS 568 1/43 106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.45m 全幅約1.71m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2L 175HP 5段変速
性能: 最高速225km/h  データーベースでランボルギーニ マルツァルのミニカー検索

ランボルギーニ マルツァル ベルトーネ イタリア 1967年

 

 ランボルギーニ マルツァルは1967年ジュネーブ ショーで公開されたコンセプトカーです。ベルトーネのマルチェロ ガンディーニのデザインで、広いガラス面積のガルウイング式ドアが大きく開くのが特徴です。ベースとなっているのはミウラで、シャーシを延長して完全な4座の室内を確保しています。エンジンはミウラのV型12気筒の片バンクだけを使った6気筒2Lで、後輪車軸を跨ぐ位置に横置き搭載されています。低いノーズ先端の小さなフロントグリルには6連式角形ヘッドライトが付いています。ルーフはガラスサンルーフで、リアカウルにはハニカム形状の開口部を持つルーバーが付いています。

 

 ドア形状、メーターパネル、シートの座面などに6角形のハニカム形状のモチーフが繰り返して使われているのはショーカーとしてのお遊びです。大きなガルウイング式ドアはショーカーとしてはインパクトがあるのですが、丸見えの室内はプライバシーが全くなく夏場はとても暑くなるでしょうから、実用的ではありません。この車のコンセプトを引き継いで実用的に仕立てたのが、1968年に登場した4座のエスパーダ(エンジンはフロント搭載) でした。

 

 

 ミニカーはポリトーイ製で、1970年に発売されました。廉価版として作られたEXPORTシリーズで、ヘッドライトやテールライトなどの仕上げは簡素ですが、プロポーションはまずまずでホイールはリアルなメタル製です。最大の特徴である大きなドアが可動し、6角形をモチーフにした室内もある程度再現されています。これ以外の当時物としては、同じポリトーイのペニー(1/66)、ディンキー(英)、エディルトイ、サブロン(同じ型でナコラルもあり)、マッチボックスなどがありました。最近の物では、プロバンス ムラージュ(レジン製キット)やホワイトボックスがあります。 以下はポリトーイのマルツァルの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAMBORGHINI MARZAL BERTONE 1
LAMBORGHINI MARZAL BERTONE 2

 以下は1971年に発売されたサブロンのマルツァル(型番06)の画像です。サブロンのミニカーはゴム タイヤに使われた有機溶剤がホイールを溶かすという問題があり、これも物の見事にホイール全てが溶解しています。ただこの問題さえ除けば、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ドアとフロント/リアパネルが開閉し、室内やエンジンがそこそこ再現されています。特に6連式角形ヘッドライトが並ぶフロントグリルはポリトーイの物よりも実車の雰囲気をうまく再現しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI MARZAL BERTONE 3
LAMBORGHINI MARZAL BERTONE 4

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1818

DE TOMASO MANGUSTA 1967 ITALY

DE TOMASO MANGUSTA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA


SOLIDO 166 1/43 100mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.28m 全幅約1.83m エンジン 変速機: V型8気筒 4.7L 305HP 5段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでデ トマソ マングスタのミニカー検索

デ トマソ マングスタ イタリア 1967年

 

 デ トマソ アウトモビリ社はレーシングドライバーであったアルゼンチン出身のアレハンドロ デ トマソ(Alejandro de Tomaso)が1959年にイタリアのモデナに設立しました。当初はF1マシンのシャーシ製作を行っていましたが、1963年に2座の市販スポーツカー ヴァレルンガ 1500を発表しました。鋼管バックボーンフレームにチューンしたフォードの4気筒1.5L(102HP)エンジンをミドシップ搭載し、FRP製ボディを載せるというレーシングカー技術を盛り込んだ車で、最高速208km/hの性能でした。この車は50台ほど製作されました。(実車画像→ デ トマソ ヴァレルンガ 1500)

 

 1967年にはフォードと共同開発した2台目の市販車マングスタが登場しました。シャーシはヴァレルンガをベースにして強化した物で、フォー ド製V型8気筒4.7L(305HP)エンジンを搭載し、全輪独立懸架、5段変速で最高速は250km/hでした。(ただ構造的にテールヘビーで操縦性には難があったようです) ボディはG.ジウジアーロのデザインによる低い車高の迫力あるスタイルで、カロッツェリア ギアが製作しました。ランボルギーニやフェラーリなどより安価なスーパーカーとして人気を博し、1971年までに約400台が生産されました。後継車はマングスタをベースにしてフォードのスポーツカープロジェクトで開発されたパンテーラでした。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ヘッドライトやリアフードの形状(後部にスリットが付いていない)などから量産型ではなく、1966年にモーターショーで公開されたプロトタイプをモデル化しているようです。(実車画像→ デ トマソ マングスタ プロトタイプ 1966) 当時のソリドの特徴であったシャープな造形で、迫力のあるスタイルが見事に再現されていてかなり良く出来ています。特筆すべきは最大の特徴であるリアフードのガルウイング式開閉ギミックを緻密な鋳造技術でリアルに実現していることです。これ以外のマングスタの当時物ミニカーはこのソリド製をコピーしたオートピレン、ポリトーイの1/25、ディンキー、コーギー、ナコラル(コーギーのコピー?)などがありました。当時物以外ではミニチャンプス、TECNO MODEL(レジン製)の1/18などがあります。これらのミニカーのなかでも実車のイメージを再現するという観点からは現在でもソリド製当時物がベストだと思います。 以下はフロント/リアの拡大画像とリアフードの開閉ギミックの画像です。開閉できるリアフードはボディとの段差がほとんどなくソリドの鋳造技術が優れていたことが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DE TOMASO MANGUSTA 1
DE TOMASO MANGUSTA 2

 以下はエンジンルームと室内の画像です。フードが大きく開く割にはエンジンはあまり見えませんので、エンジンの細部はあまり再現されていません、(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 3
DE TOMASO MANGUSTA 4

 以下は1970年代に発売されたオートピレン製の当時物 デ トマソ マングスタ (1/43 型番313)の画像です。これはヘッドライト形状などから量産型のマングスタをモデル化しているようです。フロントフード/リアフード/ドアの開閉ギミック付です。オートピレンは他社のミニカーをコピーした物が多いのですが、これはボディの基本的な造形は上記ソリド製、フロント/リアフードの開閉ギミックとガラスサンルーフ部分はディンキー製をコピーしてオートピレン オリジナルの型を起こしているようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 5
DE TOMASO MANGUSTA 6

 以下はフロント/フロントパネル開閉ギミックの画像とリアフード開閉ギミックの画像です。リアフードの開閉ギミックは上記ソリド製のような緻密な鋳造ができなかったようで、ディンキー製のリアフードの開閉機構をコピーしていますが、実車とは異なる形状になっています。またスペアタイヤも省略されています。ソリド製と比べると開閉ギミック部分の造りが稚拙なのが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 7
DE TOMASO MANGUSTA 8

 以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のデ トマソ マングスタ (1/43 型番436127120)の画像です。ヘッドライト造形などから量産型をモデル化していることは明らかです。ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、室内などの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスとしては珍しいことですが、リアフードの開閉ギミックが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 9
DE TOMASO MANGUSTA 10

 以下はフロントの拡大画像とリアフード開閉ギミック/床下部分のエンジンの画像です。ソリド同様のリアフード開閉ギミックが付いていますが、リアフードをダイキャストで鋳造するのが難しかったようでリアフード部分はプラスチック製となっています。ただそれでもソリドほど立て付けが良くなくて、閉じた状態で完全にボディと一体化せず少し浮いています。(ミニチャンプスは経験不足の為ギミックを付けるのが下手なのです) リアフードを開いてもエンジンが見えにくいのは実車に即しているのですが、ボディ下から見るとそこにはエンジンがかなりリアルに再現されていて、この点ではさすがミニチャンプスといったところです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 11
DE TOMASO MANGUSTA 12

 以下は1969年に発売されたコーギー製の当時物 デ トマソ マングスタ ギア 5000 (1/44 型番271)の画像です。ヘッドライトの形状などからこれもプロトタイプをモデル化しているようです。マングスタの当時物ミニカーとしてなかなかの良い出来ばえですが、このミニカーにはボディからバックボーンフレームを外すことができるという特別なギミックが付いています。このバックボーンフレームを外すことができるギミックはコーギーのオリジナルで、これ以外にも同じギミックを採用したロータス エランがありました。(参照ページ→ ロータス エランのギミック) なおこのミニカーはルーフにアンテナが付いていたのですが、折れてしまって行方不明です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 11
DE TOMASO MANGUSTA 12

以下はシャーシとボディとバックボーンフレームを分解するギミックの画像と取り外したバックボーンフレームの拡大画像です。このバックボーンフレームは結構実車に忠実に出来ていて、ラジエーター、エンジン、サスペンションなどの実車の構造が良くわかり大人でも楽しめる面白いギミックです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 13
DE TOMASO MANGUSTA 14

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=761

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1968 ITALY

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA


BRUMM 363 1/43 67㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.97m 全幅約1.32m エンジン 変速機: 空冷2気筒 499cc 26HP 4段変速
性能: 最高速118km/h  データーベースでフィアット アバルト 500/595/695のミニカー検索

フィアット 500 アバルト レコード モンザ イタリア 1968年

 

 アバルトは量販車のチューニングやパーツ開発を行っていた会社で、フィアット車のチューニングで有名でした。1971年にフィアットに買収され、現在はフィアットグループの一員となっています。フィアット 500をベースにしたアバルトのモデルとしては
 排気量479ccの500 アバルト (20HP) 1957年登場
 排気量594ccの595/595 SS アバルト (32HP) 最高速130m 1963/1964年登場
 排気量689cc)の695/695 SS アバルト (30-38HP)  最高速140m/h 1964年登場
などがありました。SSは高性能版でグループ2のレース仕様です。

 

 アバルトはフィアットから未完成車を受け取り、アバルト製パーツを組み付けてアバルト仕様車に仕上げました。組み付けるアバルト製パーツはエンブレム、ダッシュボードのスピードメーター/タコメーター/油圧メーター、ステアリングホイール、キャブレターやマフラーなど吸排気系パーツ、エンジンのバルブ、ピストン、オイルパンなど非常に多岐にわたっていました。フィアット 500のレース仕様車はエンジン冷却を良くする為、リアフードを開いた状態に固定したものもありました。595/695の最終仕様は1971年まで生産されました。

 

 

 ミニカーは2004年に発売されたブルム製です。1958年にモンザ サーキットでの1週間連続耐久走行で総走行距離18186.440km 平均時速108.252km/hの世界記録を達成した500 アバルトをモデル化しています。ボディカラー、フロントとサイドに表示された「500 ABARTH」のロゴなど実車がリアルに再現されていて良く出来ています。ブルムはこれ以外にも500ベースのアバルトをレース仕様車を含めて10数種類ほどモデル化しています。ブルム以外の500系 アバルトのミニカーはメーベトイの当時物 695SS アバルト、マーキュリーの当時物 595SS アバルト、ポリトーイの当時物 595 アバルト 1/25、ビテスの595/695 アバルト、ピンコ(レジン製)の500 レース仕様車などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1
FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 2

 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 595SS アバルト (1/43 型番R407)の画像です。594㏄(32HP)エンジンを搭載したグループ2のレース仕様車 595SS アバルトをモデル化しています。市販車の595はベースの500Dとほぼ同じ外観ですが、595SSのレース仕様はこのミニカーのように安全性確保の為キャンバストップがハードトップに変更されたものがあり、メーターパネルもタコメータや油圧計などが備わったアバルト製のオプション品に変更されていました。ミニカーはそれらの変更点が再現されていて良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595SS ABARTH 1
FIAT 595SS ABARTH 2

 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 695SS アバルト ストラダーレ (1/43 型番R462)の画像です。689㏄(38HP)エンジンを搭載した695SS アバルトのストラダーレ(ストリート仕様)をモデル化しています。1965年から595/695は500Fをベースにするようになったのでドアが前ヒンジとなりました。この695SSはストリート仕様ですので外観はベースの500Fとほぼ同じですが、フロントとボディサイドのアバルトのロゴ、ホイール、メーターパネルなどの変更点がミニカーでも再現されています。ブルムは型番461で500Fをベースにした595SS アバルト ストラダーレもモデル化していますが、595SSと695SSはフロント/ボディサイド/リアに付いているアバルトのロゴとホイールが違っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 695SS ABARTH 1
FIAT 695SS ABARTH 2

 以下は1971年に発売されたメーベトイ(マテル グラントロス)製の当時物 フィアット 695SS アバルト (1/43 型番6608) の画像です。メーベトイは型番A36で500Fをモデル化していますが、これはそれの底板のバンパー部分を変更してラジエーターや大径マフラーなどを追加して、695のレース仕様車風に仕上げています。昔のミニカーですので695SSをリアルにモデル化している訳ではないですが、実車の雰囲気を十分に感じることができるものになっています。ドア/リアパネルの開閉ギミック付でエンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 695SS ABARTH 3
FIAT 695SS ABARTH 4

 以下は1970年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 595 アバルト (1/25 型番599) の画像です。1969年から発売されたポリトーイの1/25は大スケールミニカーのパイオニアで、この595 アバルトもその1台でした。これも上記メーベトイ製と同様に500Lを595 アバルト風に仕立てたもので、フロントのエンブレムはフィアットのままであるなど595をリアルに再現している訳ではありません。プロポーション的にはサイドウィンドーが小さいことが今一つですが、それ以外はまずまずの出来ばえです。フロントボンネット/ドア/リアパネルが開閉するギミック付で、エンジンやスペアタイヤが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595 ABARTH 1
FIAT 595 ABARTH 2

 以下はフロント/フロントトランクを開いた画像とリア/リアカバーを開いたエンジンルームの画像です。トランク内にはスペアタイヤがあり、エンジンもそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595 ABARTH 3
FIAT 595 ABARTH 4

 以下は2000頃年に発売されたピンコ(PINKO)製の フィアット 500 アバルト カスタム (1/43 型番PI12) の画像です。レジン製の少量生産ミニカーで、実車の詳細は不明ですが、500をベースにしたレース仕様車をモデル化しています。低い車高、オーバーフェンダー、カンパニョーロ風のマグネシウムホイール、ドアミラーなどいかにもそれらしい感じに仕上げてありかっこいいです。アバルトのサソリのロゴもいいですね。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500 ABARTH CLIENTI 1
FIAT 500 ABARTH CLIENTI 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1785

ALFA ROMEO CARABO BERTONE 1968 ITALY

ALFA ROMEO CARABO BERTONE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO CARABO BERTONE


SOLIDO 172 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.18m 全幅約1.79m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 2L 230HP 6段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでアルファ ロメオ カラボのミニカー検索

アルファ ロメオ カラボ ベルトーネ イタリア 1968年

 

 アルファ ロメオ カラボは1968年のパリ サロンで公開されたデザイン コンセプトカーです。直線的で鋭くとがったウエッジシェイプを基調にした極めて前衛的なデザインはベルトーネのM.ガンディーニによるものです。シャーシはアルファ ロメオ ティーポ 33で、V型8気筒エンジンをミドシップ搭載しています。前方に跳ね上がるドアの開閉方式(シザードア)はこの車で初めて採用された目新しいものでした。ボディ後方はエンジンの排熱の為ルーバーで覆われていて、後方視界はそのルーバーの隙間から見るようです。このルーバーのモチーフはフロントノーズやボディ前後の下部にも反復されています。

 

 特徴的な前方に跳ね上がるドアというと真っ先にランボルギーニ カウンタックが思い浮かびます。このシザードアはカラボが公開された3年後の1971年に発表されたランボルギーニ カウンタックに市販車として始めて採用されました。(カウンタックのデザインはカラボと同じM.ガンディーニでした) なおカラボという名前は昆虫のオサムシ(CARABIDAE)に由来していて、ボディカラーの緑とオレンジもその虫の色にあわせたようです。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ソリドらしいシャープな造形でカラーリングも含めて実車を忠実に再現したソリドの傑作でした。また跳ね上げ式のドアが開閉するギミック付きで、その動作はスムーズかつ開閉部の隙間も最小でソリドの鋳造技術の高さを示しています。(ソリドやメルクリン等の可動部のある1960-1970年代のダイキャスト製ミニカーの鋳造技術は、現在の可動部のないミニカーよりレベルが高いです) ソリド以外の当時物ミニカーではディンキー(仏)、ポリトーイ、マーキュリー、マッチボックスなどがモデル化しており、当時の実車の人気の高さを反映しています。エンジンなども再現しているポリトーイの1/25やディンキー(仏)の1/43も結構良い出来ばえでした。当時物以外ではスパーク(レジン製)とTOPMARQUES(レジン製 1/43と1/18)でもモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO CARABO BERTONE 1
ALFA ROMEO CARABO BERTONE 2

 以下は俯瞰図とシザーズドアを開いた室内の画像です。俯瞰図でもボディ全体がウエッジシェイプになっていることが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO CARABO BERTONE 3

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1807

 

サラブレッド期 ← ページ  « 前へ 1...15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  ...45 次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.