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シトロエン LN フランス 1976年
シトロエン DSと2CVは優れた車でしたが、その間を埋める量販車を持っていなかったシトロエン社は、1960年代後半にDSと2CVが旧態化して販売が低迷すると経営不振に陥りました。また1955年には同様に経営不振だったパナール社を吸収合併していますが、経営不振どうしが合併しても所詮はうまくいかないものです。結局シトロエンは1974年にプジョーに吸収合併されました。
プジョー グループとなって最初に発表されたのはシトロエン LNでした。LNは旧態化した2CVを後継する小型車でしたが、中身は1973年に発売されたプジョー 104 クーペのフロント グリルを変えただけの車でした。したがってシトロエンらしくないので、シトロエンのファンには不評でした。エンジンはアミ 8の2気筒602cc(32HP)を搭載していました。1978年には排気量を650ccに拡大しLNAとなり、後にプジョーの4気筒1.1Lエンジンも搭載されましたが、1986年に生産中止となりました。総生産台数は約35万台で、LNの後継者はビザでした。
ミニカーは1978年に発売されたソリドの当時物です。テールライトの塗装を省くなどコストダウンで仕上げが簡素化されていますが、プロポーションは良くシトロエンらしく見えない点?が良く再現されています。 メッキ処理で表現されたヘッドライトが小さすぎるので、顔つきの出来ばえはいまひとつです。ソリドは同じ1978年に型番81でプジョー 104 クーペをモデル化しているのですが、実車と同様にプジョー 104 クーペのミニカーはこのシトロエン LNのフロントグリルを変えただけのものでした。 テールゲートが開閉するギミック付きです。これ以外のLNのミニカーはソリドの別ブランドのべレム、イクソ系のノスタルジーなどがあります。フランスのミニカー付雑誌の「PASSION CITROEN」のNo.77でLNAがモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲート開閉動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン メアリ フランス 1978年
1968年にシトロエン ディアーヌのシャーシにジープ風のオープン ボディを載せた多目的車 メアリが登場しました。(フランス語ではHは発音しないのでメハリではなくメアリです) ボディはABS樹脂製で、この材質を初めて自動車に適用していました。なおFRP樹脂製のボディ パネルは1953年にGMがコルベット C1で採用していました。エンジンはディアーヌ用の602cc(26HP)を搭載していました。当初は2シータでリアは荷台でしたが、後に折畳み式のリアシートも追加されました。
1979年には4輪駆動式のメアリ 4X4が設定されました。この4輪駆動はエンジンを前後に2つ搭載する2CV 4X4サハラとは異なり、一つのエンジンによるパートタイム式4WDでした。メアリ 4X4をベースとした軍用車 A 4X4がフランス軍の軍用車として採用されました。A 4X4はボディを鋼鉄製に変更しエンジンはビザ用の空冷水平対向2気筒652cc(34HP)エンジンを搭載し、最高速度110 km/hの性能でした。(実車画像→ シトロエン A 4X4) メアリ 4X4は1982年まで、2輪駆動のメアリは1987年まで生産されました。
ミニカーは2016年に発売されたアシェット製の国産名車コレクションです。メーカーはイクソで、イクソは型番CLC202でメアリをモデル化していますので、それを流用した廉価版です。良く再現されたフロントグリルやリアルなソフトトップなど、雑誌付きの安価なミニカーながらかなり良い出来ばえです。メアリの当時物ミニカーとしてはノレブ、ポリトーイなどがありました。当時物以外では、ソリド、ノレブの1/18と1/43、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン ビザ (ヴィザ) フランス 1978年
1978年にシトロエン LNの後継車として、シトロエンが開発したシトロエン ビザが登場しました。シトロエン LNと同様にプジョー 104をベースにしていましたが、変わった顔つきのフロントやサテライトスイッチのインパネなどにシトロエンらしい味付けがされていました。(プジョー 104そのものだったシトロエン LNはシトロエンのファンには不評だったのでその対応でした) ボディは5ドアハッチバックだけで、当初のエンジンは2CVから引き継いだ空冷水平対向2気筒 652cc(35HP)と水冷4気筒1.1L(50HP)を搭載し、4段変速で最高速140km/h(1.1L)の性能でした。
4気筒1Lと1.3Lの水冷エンジンが追加され、1982年のマイナーチェンジでフロントが一般受けするデザインに変更され空冷エンジンがなくなりました。(実車画像→ シトロエン ビザ 1982) 1984年には1.8Lのディーゼルエンジンが追加されました。1985年にはプジョー 205 GTIの1.6L(115HP)エンジンを搭載した高性能版の1.6 GTiが追加されました。またビザをベースにした商用車として、C15がありました。1986年に後継車のAXが登場し、1988年に生産を終了し総生産台数は約125万台でした。(実車画像→ シトロエン C15)
ミニカーは1980年に発売されたノレブ製の当時物です。当時の流行りで見た目の良くないフリーホイールが使われているのが今一つですが、プロポーションは悪くなく特徴的なフロントグリルはうまく再現されています。ドア開閉ギミック付です。これ以外の当時物としてはソリドのクーガー(COUGAR)、それを流用したディンキーのクーガー、メーベトイがありました。当時物以外ではノレブの新作、イクソとトロフューからはラリー仕様が出ています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン 2CV 6 チャールストン フランス 1982年
シトロエン 2CVは1948年から1988年(ポルトガルでは1990年)まで、40年以上の長きにわたり生産されました。その間エンジン等の改良はありましたが、大きなモデルチェンジはなく、約388万台が生産されました。これはフォルクスワーゲン ビートルの約2100万台、フォード T型の約1500万台にはかないませんが、それらと同じくらい偉大な車であることは間違いありません。
1980年代になると、2CVは実用車というよりもファッションアイテム的な存在になりました。1980年代の2CVには以下の4タイプがありました。
シトロエン 2CVの特別仕様車としては、1976年のスポット(SPOT 白/オレンジの内外装 実車画像→ シトロエン 2CV スポット)、1981年の映画'007 ユア アイズ オンリー'に登場したボンドカー仕様の007(黄ボディで007ロゴと銃痕風のステッカー付 実車画像→ シトロエン 2CV 007)、1986年のフランスのサッカー ワールドカップ進出を記念したココリコ(COCORICO 青/白/赤のフランス国旗カラー 実車画像→ シトロエン 2CV ココリコ)、1983年のアメリカズカップ ヨットレースに参戦したフランスのヨット 'フランス3'の資金援助の為に発売されたフランス3(又はビーチコンバー) (FRANCE3 BEACHCOMBER 白ボディに青いライン 実車画像→ >シトロエン 2CV フランス3)などがありました。
データーベースで2CV 特別仕様車のミニカー検索
ミニカーは2017年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションでメーカーはイクソです。特徴的な茶/黒の2トンカラーとクロームのモールディングが綺麗に再現されていて、グリルや灯火類もまずまずの良い出来ばえです。ルーフが開いているので、そこそこ再現された室内も見えます。イクソはカタログモデルでは2CV 60周年記念HERMES仕様(型番CLC206)をモデル化しています。これ以外のチャールストンのミニカーは、ノレブ、ミニチャンプス、ソリド、ビテスなど約30種以上があります。チャールストン以外でもスポット、スペシャル、クラブ、ドーリー、ココリコ、フランス3などがモデル化されていて、2CVの人気が高いことがミニカーにも反映されています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン BX 16 TRS フランス 1982年
シトロエン GSとCXの間を埋める車として、BXが1982年に登場しました。デザインはカロッツェリア ベルトーネのM.ガンディーニによるものです。直線的な面構成のボディは従来のシトロエンのデザインの流れから外れるものでしたが、これがシトロエンの新しいデザインになりました。ハイドロニューマチック式サスペンションや1本スポーク式ステアリングなどのシトロエンらしさも健在でした。5ドアハッチバック/ブレークのボディに、当初は4気筒1.4L/1.6L(94HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速176km/h(1.6L)の性能でした。
プジョー製4気筒1.9Lディーゼルエンジン搭載車、4気筒1.9L(105HP)エンジン搭載のGT系、DOHC4気筒1.9L(122HP)エンジン搭載の高性能版16V、ラリー選手権用に4気筒2.1Lターボエンジン搭載で4WD化した4TCなど非常に多くのバリエーションがありました。合理的な設計で実用的であったBXは大ヒットしました。1993年に後継車のエグザンティアが登場し生産中止となりました。総生産台数は約230万台でこれはシトロエン 2CVに次ぐ台数だったそうです。日本でも当時販売提携を結んでいたマツダのユーノス店で販売されていました。(ただしほとんど売れなかったようですが)
ミニカーは1997年に発売されたノレブ製です。リアに「BX 16 TRS」のロゴがあるので、1.6Lエンジンを搭載した上級グレードの16 TRSをモデル化しています。ノレブは1980年代に主流としていたJET CARシリーズなどの廉価版ミニカーから脱却して、1990年代にはマニア向けの高品質なミニカーを作り始めました。このBXは実車のスクエアなデザインがうまく再現されていて良く出来ています。また灯火類や室内などの細部もまずまずの良い仕上げです。シトロエン BXの1/43ダイキャスト製ミニカーとしては、ベストの出来ばえだったと思います。ノレブは1/18でもBXをモデル化しています。シトロエン BXの当時物ミニカーはノレブ(JET-CAR)、ポリスティルの1/25がありました。当時物以外ではイクソ系のノスタルジー、イクソのラリー仕様、KESS MODEL(レジン製)、ソリドのスポールなどがあります。(2022年に発売されたソリドのBX スポールは保有していませんが、WEBで画像を見た限りでは、このノレブ製と同等レベルの良い出来ばえのようです) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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