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ロータス ヨーロッパ スペシャル イギリス 1966年
レーシングカーの技術を用いた安価なスポーツカーというコンセプトで開発されたロータス ヨーロッパが1966年に登場しました。当時のレーシングカーでは常識となっていたミッドシップ配置でエンジンを搭載した初の量産スポーツカーで、高い操縦性を備えていました。エラン譲りのバックボーン フレーム(ミッドシップなので、エランとはエンジン搭載位置が異なる)にFRPボディを載せる構造で、価格を下げるためドアのウインドーは固定式で室内は簡素な作りでした。
エンジンやミッションはフランスのルノー 16からの流用で、55HPから82HPにチューンされた4気筒1.5Lエンジンは約600kgと軽量なボディを4段変速で最高速180km/hまで引っ張りました。なお当初のS1(シリーズ 1)は左ハンドル仕様だけでした。1968年にドアウインドーを開閉可能とするなど内装を改良したS2(シリーズ 2)に発展しました。1971年にはフォード製エンジンをチューンしたDOHC 4気筒1.6L(105HP)エンジンを搭載したツインカム、1972年には126HPにエンジンを強化した最終型のスペシャルに発展しました。1975年に生産中止となり、総生産台数は約1万台ほどでした。後継車はエスプリでした。
ミニカーは1978年に発売されたトミカ ダンディ製の外国車シリーズです。ダンディの外国車シリーズは約20車種がモデル化されましたが、いずれも当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。これはロータス ヨーロッパの最終型のスペシャル JPS仕様をモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。JPS仕様の金色のロゴ(タンポ印刷)もきれいです。ドアとリアパネルが開閉し、エンジンも再現されています。リアウイングの付いたレーシングカー仕様もありました。 以下はフロント/リアの拡大画像とリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス エスプリ S1 イギリス 1975年
1975年にロータス ヨーロッパの後継車としてエスプリが登場しました。イタル デザインのG.ジウジアーロによる直線的なデザインは当時のスーパーカー的なスタイルで、車の性格も安価なスポーツカーという路線から高性能な高級スポーツカーに変わりました。バックボーン フレームにFRPボディという構造は継承され、ロータス自社製のDOHC 4気筒2L(160HP)エンジンをミドシップに搭載し、5段変速で最高速222km/hと高性能でした。1977年の映画「007 わたしを愛したスパイ」で、潜水艦に変化するボンドカーとして登場し有名になりました。
1978年のマイナーチェンジでS2(シリーズ 2)となり、1980年には2.2Lに排気量が拡大されさらにターボ仕様(210HP 最高速245km/h)が追加され、一段と高性能になりました。1981年にはこのターボ仕様の足回りをベースにしたS3(シリーズ 3)に発展し、1987年に丸みを帯びたボディデザインに変更されました。その後1993年に内外装を変更したS4(シリーズ 4)となり、1996年にはV型8気筒3.5L(350HP)エンジンを搭載したV8が追加され2004年まで生産されました。エスプリの総生産台数は約1万台でした。(実車画像→ ロータス エスプリ V8)
ミニカーは輸入商社であった朝日通商がスーパーカーブームに乗じて立ち上げたΣ(シグマ)143というブランド製で1978年に発売されました。当時の国産ミニカーとしては珍しい1/43サイズで、全体的なプロポーションがしっかりしていて、当時のミニカーとしてかなり良い出来ばえでした。フロントパネル/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きで、エンジンが再現されていました。同時期のトミカ ダンディと良く似た作風ですので、関連があったのかもしれません。実際にこのブランドから出ていたフォルクスワーゲン ビートルはトミカ ダンディの型を流用していたようです。これ以外の当時物ミニカーとしては、コーギーの1/36の潜水艦タイプのボンドカー、エーダイ グリップの1/28(潜水艦仕様も有り)、トミカ、オートアートの1/43と1/18などがありました。当時物以外では、ミニチャンプス(潜水艦仕様も有り)、コーギーの再生産品 1/36、京商の1/64と1/72(潜水艦仕様)、イクソ、バンガーズ、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/フロントパネル開閉の画像とリア/リアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス エリート S2 イギリス 1980年
ロータス エリート 2代目が1974年に登場しました。ロータス初の4シーター車でエラン +2を後継する車でしたが、エアコンやパワステがオプション設定されるなど、コアなスポーツカーだったエランとは異なりスポーティな高級車に変わりました。ロータス流のバックボーン フレームにFRPボディの構造で、ボディはシューティングブレーク風のデザインですが、リアシート後ろにはリアウインドーがあり荷室と室内は分離されていました。エンジンはヴォクスホール製をベースにしたDOHC 4気筒2L(160HP)を搭載し、5段変速、最高速は最高速212km/hでした。1980年にS2(シリーズ 2)となり、エンジンが2Lから2.2Lに代わり、1982年に生産中止となりました。総生産台数は約2500台でした。
1975年にエリートをベースにしてリアをファーストバックにした2+2座仕様のエクラ(ECLAT)が追加されました。動力性能はエリートと同じでした。エクラは1982年にエクセル(EXCEL)に名前をかえて1992年まで生産されました。エクラとエクセルの総生産台数は約3500台でした。エリート(エクラ)の高級車路線はロータスのユーザーにあまり支持されず、高級車に相応しい品質が足らなかったこともあって、人気はいまひとつだったようです。(実車画像→ ロータス エクラ)
ミニカーは2012年に発売されたスパーク製で、レジン製です。キャビン部分が大きめなのでフロントスクリーン先端の位置が高くプロポーションがあまり良くありません。その為エリートの平べったいイメージがうまく再現されていないので今一つの出来ばえです。なおワイパーや内装などの細かいところは実にリアルに出来ているので、その辺はスパークらしいところですが。 なおスパークはエクラとエクセルもモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス エリーゼ イギリス 1997年
1996年にロータス エランの後継車としてロードスター形式の2シータースポーツカー エリーゼが登場しました。エリーゼの最大の特徴はアルミ合金製のフレームとFRP製ボディによる極めて軽量な(約690kg)ボディで、当初のモデルはエアコンやパワステは付いていませんでした。当初はローバー製のDOHC 4気筒1.8L(122HP)エンジンをミドシップ搭載し、軽量なボディと優れた操縦性でレーシングカーのような車に仕上がっていました。1998年に可変バルブタイミング機構を追加して156HPにパワーアップした高性能版111Sが追加されました。
エスプリやエリートのような高級車路線がうまくいかなかったことで、エリーゼはロータス初期の安価なスポーツカー路線に回帰したモデルのようでした。ただしエリーゼは高価なアルミ合金製の車体構造だったので、価格は500-700万円と安くはありませんでした。2000年にはエリーゼをベースにしたワンメイクレース用のマシンとしてスポーツ エリーゼが設定され、その市販仕様としてエキシージが登場しました。2001年にシリーズ 2 (2代目)となり、ヘッドライト形状が変更されるなど外観が変更されました。シリーズ 2ではエアコンがオプション設定されるようになりました。2004年にトヨタ製のDOHC 4気筒1.8L(192HP)エンジンが追加され、2006年からはすべてがトヨタ製エンジンになりました。
2011年にシリーズ 3 (3代目)となり、ヘッドライトにウインカーが内蔵されるなど外観が変更されました。エンジンはトヨタ製のDOHC 4気筒1.6L(136HP)に変更され、カーオーディオやエアバックなどが設定されるようになりました。(車重は約900kgに増加しました) 2012年にトヨタ製のスーパーチャージャー付 DOHC 4気筒1.8L(220HP)エンジンを搭載した高性能版のエリーゼ S(最高速234km/h)が追加されました。2021年まで生産され後継車のエミーラが2022年に登場しました。(実車画像→ ロータス エミーラ)
ミニカーは1998年に発売されたビテス製です。倒産する前のビテス最盛期のミニカーでしたのでプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類や内装などの細部もリアルに仕上げてありとても良い出来ばえでした。ビテスは111Sなど十数種類のバリエーションも発売していました。ビテス以外のエリーゼのミニカーはサンスターの1/18、WELLYの1/18、オートアートの1/18、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス エキシージ S1 イギリス 2003年
2000年にロータス エリーゼをベースにしたワンメイクレース用マシンとしてスポーツ エリーゼが開発されました。(実車画像→ ロータス スポーツ エリーゼ) スポーツ エリーゼはレースカーでしたので市販化されない予定でしたが、熱烈なファンの要望で市販車仕様のエキシージが2000年に登場しました。スポーツ エリーゼとの外観上の違いは、ロードスターからクーペに変更され、フロントのデザインが派手になっています。またカウルはカーボン樹脂で軽量化されていました。メカ的にはタイヤ外形が大きくなり、フロント/リアのトレッドが拡大され、ブレーキ/サスペンションが強化されていました。エンジンはローバー製 DOHC 4気筒1.8Lを179HPにパワーアップしていました。
2004年にエリーゼがシリーズ 2(S2)に変わったので、エキシージもシリーズ 2となりました。シリーズ 2のエキシージはエリーゼの外観を変更しただけで、メカ的にはエリーゼと同じで、エリーゼ同様にエンジンがトヨタ製のDOHC 4気筒1.8L(192HP)ンに変わりました。2006年にスーパーチャージャーを追加して220HPにパワーアップした高性能版のエキシージ Sが追加されました。エキシージ Sの最高速は256㎞/hで当時最速クラスの市販車でした。 2012年にシリーズ 3(S2)に変わり、エンジンはスーパーチャージャーを追加したトヨタ製のDOHC V型6気筒3.5L(350HP)に変わりました。またエンジンが大きくなったので全長/全幅が少し拡大されました。
ミニカーは2007年に発売されたイクソ製です。特徴的なフロントの造形がうまく再現されているなど実車の雰囲気が良く再現されていました。前後グリル/灯火類/室内などの細部もリアルに再現され、とても良い出来ばえでした。これ以外のエキシージのミニカーはトミカ、トミカ リミッテド、オートアートの1/18、ソリド、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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