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フェラーリ 250 GTO イタリア 1962年
1961年にGTカーレースにチャンピオンシップが導入され、そのレース用に開発されたのがフェラーリ 250 GTOでした。GTOとは(Gran Turismo Omologato(GTのホモロゲーション))の意味でした。250 GTOは250 SWBのボディを空力的にリファインして総アルミ製に変更し、250TR用に改良したV型12気筒3Lエンジン(300HP)を搭載した特別な車でした。250 GTOは約40台程しか製作されませんでしたが、250 SWBの製作台数と合算することでGTカーとして認証されました。(当時の規定ではボディ形状が同じでなくても同じ車としてカウントされたのです)
250 GTOはGTカーレースで好成績を収めました。250 GTOの後継車として1963年に250 LMが開発されましたが、250 LMはエンジン搭載位置が異なることから250のGTカークラスとして認証されませんでした。そこでフェラーリは1964年シーズン用に、既存の250 GTOに新たなボディを架装した 250 GTO/64(シリーズ II)を開発しました。この車の活躍でフェラーリは1962年から3年間連続してGTカーチャンピオンシップを獲得しました。 (実車画像→ フェラーリ 250 GTO/64) 250 GTOは2018年のオートオークションで約50億円で落札されていて、世界で最も希少価値のある車といわれています。
ミニカーは1984年に発売されたBブラーゴ製です。Bブラーゴは1974年にイタリアで設立されたミニカーメーカーのマートイ(MARTOYS)が1976年に改名したブランドで、1/24と1/18の大ケールミニカーのパイオニア的なブランドでした。この250 GTOはブラーゴがダイアモンドシリーズと称していた縮尺1/18の高級なミニカーでした。当時の定価は6800円(現在の約2万円相当)と高価でしたが、その値段に見合った当時としてはかなり出来の良いミニカーでした。ボンエット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、床下のシャーシやサスペンション、エンジン、室内などが結構リアルに再現されています。ただ40年以上も前のミニカーですから、ワイパーやミラーが付いていないなど現在のオートアート並みというわけではありません。以下はフロント/リアの拡大画像とトランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
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イソ リボルタ GT イタリア 1962年
第2次大戦後にスクーターを生産していたイソ社は、1952年に自社初の4輪車イセッタを発表しました。イセッタは従来の車とかけ離れたデザインの先進的な超小型車でしたが、イタリア国内では需要がなく約1500台が生産されただけでした。イソ社はこの車のライセンスをフランスのべラム(VELAM)社やドイツのBWM社などに販売し、BMWが改良して販売したBMW イセッタは10万台以上が生産され良く知られています。またドイツのハインケル社がイギリスで販売したトロージャン バブルカーもイセッタのコピーでした。
イソ社は1962年に本格的なスポーツカー リボルタ GTを発表し、高級スポーツカー市場へ参入しました。フェラーリの技術者であったビッザリーニが設計したシャシーにシボレー製のV型8気筒5.4L(300HP)エンジンを搭載し、ベルトーネ在籍中であったG.ジウジアーロのデザインによる落ち着きのある2+2シーターのクーペ ボディが架装されました。4段変速で最高速は210km/hと高性能でした。1971年まで生産され、総生産台数は約800台でした。
1965年にリボルタのホイールベースを短縮した2シータークーペのグリフォ、1967年にはリボルタのホイールベースを延長した4ドア セダンのS4 フィディア(FIDIA)、1969年にはリボルタのボディを一新したレーレ(LELE)が登場しました。ただその頃からイソ社の経営は下り坂となり、オイルショックによる販売不振もあって1974年に倒産して自動車生産を終えました。(実車画像→ イソ S4 フィディア) (実車画像→ イソ リボルタ レーレ)
ミニカーは1965年に発売されたポリトーイ製の当時物で、ポリトーイ初期のMシリーズの1台です。ポリトーイらしいシャープな造形で、実車のイメージがうまく再現されていました。エンジンや室内などの細部もそこそこリアルで、当時のミニカーとして良く出来ていました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ポリトーイはプラスチック製の1/41とPENNYシリーズ 1/66でもリボルタをモデル化していました。なおこのポリトーイ製をコピーしたジョアル製の当時物ミニカーもありました。当時物以外ではNEO(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オースチン セブン (ミニ) カントリーマン イギリス 1962年
ミニのエステート(ワゴン)仕様であるオースチン セブン カントリーマンとモーリス ミニ マイナー トラベラーは1960年に登場しました。エステートより少し前に発売されていたホイールベースが104㎜(全長が245㎜)長い商用バンをベースにしており、リアには上下又は観音開きのドアがついていました。上級仕様車には、後部の荷室部分とリアドアに木製の飾り板が付いていました。これはアメリカ車のワゴンなどで見られる高級車風の飾りでした。
業務用として商用バンとピックアップトラックがあり、どちらもロングホイールベースでした。リアクォーターウインドウが無いパネルバンはイギリスでは税金が安くなるそうで、パネルバンが乗用的な使われ方もしたようです。1969年にミニの高級版としてクラブマンが登場し、1970年にカントリーマンとトラベラーはクラブマン エステートに切り替わりました。
ミニカーは、2015年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションで、メーカーはイクソです。横バーが目立つオースチンのフロントグリルとエンブレムなどが結構きちんと作ってあり、まずまずの良い出来ばえでした。ただボディ後部の飾り板を塗装ではなく別パーツにすれば、ぐっとリアルになるのですが、そこは今一つです。ミニのバンやエステートの当時物ミニカーは、ディンキー、コーギー、スポットオンのイギリス老舗ブランドがそれぞれ数種類をモデル化していたので、当時の人気ぶりが伺えます。最近の物では、エブロ、京商(1/18)、バンガーズ、オックスフォード、ホンウェルなどでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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モーリス 1100 イギリス 1962年
小型車ミニ(ADO15)の成功に続いて主任技術者アレック イシゴニスが手がけたのは開発番号ADO16と呼ばれたミニの上級車でした。横置エンジンの前輪駆動方式でボディの4隅にタイヤを配したスペース効率の高い基本設計はミニを踏襲していました。サスペンションはゴムのスプリングに油圧式の前後輪関連懸架機能を追加した、ハイドロ ラスティック方式というユニークな方式でした。
ボディはピニンファリーナのデザインで、イギリス車らしいオーソドックスなフロントとテールフィンの付いた独特なリアがうまく融合したシンプルながら美しいデザインでした。1962年にADO16の最初のモデルとしてモーリス 1100が登場しました。BMC Aタイプと呼ばれる4気筒1.1L(50HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速125km/hの性能でした。1967年にはテールフィン部分を変更したMK IIにマイナーチェンジし、1.3Lエンジンが追加されるなどして1971年頃まで生産されました。優れた操縦性、居住性も相まって、ADO16シリーズはミニ同様に大ヒットしました。
ミニカーは1998年頃に発売されたビテス製です。ビテスはモーリス、オースチン、MGなどADO16シリーズを20種類ほどモデル化していました。このモーリス 1100はプロポーションが良く、実車がうまく再現されていました。フロントグリル/灯火類や室内などの細部も良く仕上げてあります。ビテスのADO16シリーズはプロポーションが良く、グリルやホイールなど各ブランドの違いをきちんと作り分けてあるので、同じ作風で各ブランドが揃えられる面白いシリーズでした。当サイトではモーリス、オースチン、MG、バンデン プラを紹介しています。モーリス 1100の当時物ミニカーとしてはディンキー、スポットオン、テクノなどがありました。当時物以外ではヴァンガーズがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロールス ロイス シルバー クラウド III イギリス 1962年
1955年にロールス ロイス シルバー ドーンはシルバー クラウド Iに、ベントレー R タイプはS1 タイプに発展しました。これ以前のロールス ロイスとベントレーはホイールベースが異なるなどの明確な違いがありましたが、この時点で両車はグリルとエンブレムだけが異なるだけのほとんど同じ車になってしまいました。1959年に新設計のV型8気筒6.2Lエンジンが搭載され、シルバー クラウドはII型となりました。
昔のロールス ロイスのエンジン出力は「Enough(必要十分)」と表現され数値は公表されないのが伝統でした。(現在は公表してますが) シルバー クラウド IIに搭載された6.2Lエンジンのパワーは推定で200HP程だったそうで、4段オートマティック変速機を介して車重約2tの車体を最高速180km/hで走らせました。
またシルバー クラウド IIから国内仕様でもパワステが標準装備となり、標準ではないもののエアコンが装着できるようになりました。1962年にシルバークラウドとベントレー SタイプはIII型となりました。III型の主たる改良点はエンジンのパワーアップ(214HP)とパワステの強化で、外観ではヘッドライトが4灯式となり顔付が変わりました。
ミニカーは1978年に発売されたポリスティル(旧ポリトーイ)製の当時物です。シルバー クラウド IIIのリムジンを縮尺1/43より大き目のサイズの縮尺1/30でモデル化しています。キャビン部分が小さめにできているのでプロポーション的にはいまひとつで、キャビンが小さいので実車よりも大きな車に見えます。縮尺1/30なのでフロントグリル上のマスコット、フェンダーミラー、ラジオ用アンテナ、室内などの細部がそこそこリアルに再現されていました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。以下はフロント(マスコット拡大)の画像とリア/トランク開閉の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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