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ホンダ プレリュード 日本 1978年
ホンダの高級スペシャリティカーとしてプレリュードが1978年に登場しました。ノッチバックのクーペスタイルはシビック、アコードの流れを発展させたなかなか良いデザインでした。アコード用の4気筒1.8L(90HP)を搭載し、5段変速/ホンダマチック2段自動変速で最高速154km/hの性能でした。あまり高性能ではなかったですが、前輪駆動車ながら操縦性は優れていたそうです。スピードメーターとタコメーターが同心となった集中ターゲットメーター、日本車初の電動サンルーフ、ABS、4WSなど先進的な装備を採用していました。
1979年にホンダマチック(自動変速機)が2段から3段となりました。1980年のマイナーチェンジでエンジンが触媒付のCVCC II (97HP)にパワーアップし、ガラスサンルーフ仕様が設定されました。1982年にプレリュード 2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約31万台で、生産台数の8割が輸出されたそうで、国内よりも海外で高く評価された車でした。
ミニカーは1979年に発売されたダイヤペット製の当時物です。ダイヤペットの協力工場の8番工場製で、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていました。またバンパーやボンネット上のダクトなど細かいところも良く仕上げてあり、当時のダイヤペットの秀作のひとつでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミックに加えて、サンルーフも開閉します。プレリュード 初代の国産ミニカーは最近までこれしか無かったようで、トミカもモデル化していませんでした。2020年に国産名車コレクション 1/24、2022年にハイストーリー(レジン製)でモデル化されました。国産以外ではイギリスの老舗コーギーの当時物 1/36と最近の物ではネオ(NEO レジン製)の1/43と1/87があります。海外のミニカーメーカーでモデル化されたということは、海外でのプレリュード 初代の評価が高かったことを反映していると思います。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルーム画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ダイハツ シャレード クーペ XTE (G10) 日本 1978年
小型車ダイハツ コンソルテの後継車として、シャレードが1977年に登場しました。コンソルテはトヨタ パブリカの姉妹車でしたが、シャレードはダイハツが独自開発したダイハツ初の前輪駆動方式の小型車でした。欧州では主流となっていた小型車の前輪駆動化の流れに沿った、国産小型車としては先進的な設計でした。当初は5ドアハッチバックだけでしたが1978年に3ドア クーペが追加されました。シャレードとは仏語で「謎解き」や「ジェスチャーゲーム」の意ですが、3ドアの丸窓など仏語の名前に似合ったしゃれたデザインでした。(実車画像→ ダイハツ シャレード 5ドア)
当時は珍しかった3気筒1L(55HP)エンジンを横置き搭載しており、3気筒エンジンはその後の軽/小型車では主流のエンジンとなっていきました。前輪駆動を採用したことと高めの車高で小型車ながらも広い車内を実現していました。軽自動車並みの価格で性能も優れていたのでシャレードは大ヒットしました。1977年の日本 カー オブ ザ イヤーを受賞しています。1980年のマイナーチェンジで角形2灯式ヘッドランプを採用しリアライトの意匠を変更しました。同時に60HPにパワーアップしたエンジン、2段自動変速機仕様を追加しました。1983年にシャレード 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ダイハツ シャレード 1983)
ミニカーは1979年に発売されたダイアペット製の当時物です。シャレードの3ドアクーペ XTE(上級仕様)をモデル化しています。ダイヤペットの標準縮尺の1/40ではなく、1/35でできていますの少し大き目のサイズです。ダイヤペットの協力工場のなかで造形センスの良い12番工場(製造委託先)製で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類や室内など細部の仕上げも良く、当時のミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえとなっていました。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するギミック付きです。なおこのミニカーは実車の販促用ノベルティとしても使われたと思われます。これ以外のシャレード 初代のミニカーは2023年現在でも国産名車コレクション製の5ドアとその型を使った色違いのFIRST43のものしかありません。シャレード 2代目のミニカーは国産名車コレクション 1/24がデ トマソ ターボをモデル化しています。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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童夢 零 (ゼロ) 日本 1978年
レーシングカー コンストラクターとして活動していた林みのる氏がスポーツカー開発プロジェクトを1975年に立ち上げ、当時の業界を代表する一流のメンバーが参加して開発されたのが童夢 零でした。1978年のジュネーヴ モーターショーで日本初のスーパーカー 童夢 零が公開されました。日本の無名メーカーが発表した車ながらその意欲的なデザインが評判となり、販売価格が公表されていないのに購入予約があったそうです。
「世界一車高が低い車」という開発目標でデザインされたボディは、ウエッジシェイプの平面的なデザインで車高は980㎜でした。目標は達成されましたが、さすがにこの車高では室内は狭かったようです。リトラクタブルヘッドライトと前方に立ち上がるシザース式ドアなど当時のスーパーカーの定番アイテムを採用していましたが、童夢 零は窓やインテークのグラフィック的な処理などオリジナル性の高いセンスの良いデザインだったと思います。
モノコックのシャーシにFRP製ボディ、サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン/コイルでした。エンジンは日産のL28型(6気筒2.8L 145HP)をミドシップ搭載していました。ドア後方にある黒いインテーク(左側2個/右側1個)はエンジン冷却用で、同じようなボディデザインのランボルギーニ カウンタック同様にエンジン冷却には苦労したようです。
童夢 零は市販化に向けて各種テストが行われたようですが、国内では運輸省の型式認定取得が難しく、アメリカで型式認定するべくアメリカの法規に合わせた童夢 零 P2が1979年に開発されました。(実車画像→ 童夢 零 P2) その後プロトタイプ レーシングカー童夢 零 RLによるルマン参戦が決まり、その開発の為に童夢 零の市販化は中止となったようです。ちなみにその後も国産スーパーカー(日産 MID4など)が開発されましたが、1989年のホンダ NSXが最初に市販された国産スーパーカーとなりました。
ミニカーは2008年に発売されたエブロ製です。エブロは田宮模型の設計者が興したMMP社のブランドで、新旧の国産車を中心にモデル化していました。(MMP社は2024年に破産しました) この童夢 零はプロポーションはもちろん細部もリアルに再現され、とても素晴らしい出来ばえでした。室内も良く再現してあり、シフトレバーがドライバー右側にあることが分かります。スムーズに動作するリトラクタブルヘッドライトとシザース式ドアの開閉ギミックは秀逸な出来ばえでした。このようなギミックは高度な型設計技術が必要で、どこでも出来るものではありません。ただしドアのヒンジ部分はプラスチック製で強度がないので、開閉を行う際には必要以上の負荷をかけないよう注意が必要です。 以下はフロント(リトラクタブルヘッドライト開閉)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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カートランスポーター ダイヤペット 日本 1978?年
キャリアカー(又はカートランスポーター)とは車を運ぶトラックのことですが、単に荷台に車を載せられるだけではキャリアカーと呼びません。荷台に車両を積載する専用設備が備えられているものがキャリアカーで、ベルトやワイヤーで荷台に車を簡易的に固定しただけではキャリアカーと呼びません。キャリアカーの用途は新車および中古車の商品車輸送と個人の車の輸送で、主に軽自動車から2トンクラスのトラックまでが対象です。なお1台しか車を載せられないトラックでも、専用の積載用設備を備えていればキャリアカーと呼びます。(自動車ディーラのサービスカーやJAFのロードサービスカーなどが該当します)
車を積載する方法としては昇降用のテールゲートリフターを使うものや、荷台を斜めに傾けて荷台後部にスローブ(道板)を渡して荷台まで自走させるものがあります。(なお自走できない場合はウインチで引き上げます) 荷台を傾ける方法としては荷台そのものに昇降機能がある物と、トラック車体全体を油圧ジャッキで持ち上げる物があります。荷台上には輪止めが備えてあり、車輪を固定するようになっています。
ミニカーは1978年に発売されたダイヤペット製です。上下2段の荷台を持つ大型カートランスポーターをモデル化しています。トラクターはアメリカのCOE(CAB OVER ENGINE)型トラクターに似せてありますが、このように小さなフロントウィンドーを持つトラクターが見当たりませんので、このトラクターはダイヤペットの創作のようです。(トラクターの後方の箱はスリーパー(居住兼寝室)を再現しています。全長420㎜/重さ1.4㎏の大きなミニカーで、1/40サイズのミニカーが5台積載できます。トラクターが創作とはいえ、いかにも実在するカートランスポーターらしいリアルな造形で迫力があるので、あまり商用車を買わない私も思わず買ってしまいました。(当時の定価は3800円で、これは当時のダイヤペット4台分ほどで内容から考えると割安でした) トラクターとトレーラーとの連結は実車同様にトラクター後部のカプラーにトレーラー前部のキングピンをスライドさせて接続する方式となっています。連結はキングピンを押し込むだけで、分離はトラクター側の脱着レバーを押してロックを外します。ドアとキャブが開閉できるギミック付きで、キャブの下にはエンジンが再現されています。また前輪が操舵できるようにもなっています。以下はトラクターの拡大画像(前輪操舵ギミック)とキャブを開いたエンジンルーム/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM ポンティアック ファイアーバード トランザム アメリカ 1979年
GM ポンティアッ ファイアーバード 2代目が1970年に登場しました。先代同様に2代目もシボレー カマロの兄弟車で、大きなBピラーを持つクーペスタイルに変わりました。安全基準が強化されたことで、オープン仕様のカブリオレがなくなりました。エンジンは標準で6気筒4.1L、中級グレードのエスプリとフォーミュラーのV型8気筒5L/5.8L/6.5L、最上級の高性能版トランザムのV型8気筒6.6L/7.5L(372HP レース仕様540HP))などがありました。このV型8気筒7.5L(455CI)エンジンはマッスルカー時代の最強のエンジンでした。(実車画像→ ポンティアック ファイアーバード 1971)
1974年のマイナーチェンジで、安全基準に対応した大型バンパーが採用されシャベルノーズと呼ばれる傾斜したフロントに変わり、テールライトが幅広のデザインに変わりました。1975年にリアウィンドーがラップラウンド式の大きなものに変わりました。1976年にポンティアック 50周年記念モデルとして黒ボディに金色のアクセントが付いた特別仕様車が登場しました。(実車画像→ ポンティアック ファイアーバード 1974)
1977年のマイナーチェンジでヘッドライトが角形4灯式に変更されました。1979年にフロントのデザインが変更され、ヘッドライトが独立した角形4灯式になりました。(実車画像→ ポンティアック ファイアーバード 1977) 1980年に排ガス規制の強化で5L以上の大排気量エンジンが廃止され、1982年にファイアーバード 3代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2007年に発売されたヤトミン製です。1979年型にはボンネットにファイアーバード(火の鳥=不死鳥)のイラストを大きく描いた実に印象的なモデルがあり、ミニカーはこの車のTバールーフ仕様をモデル化しています。ヤトミンのアメリカ車の1/43シリーズは定価1500円程と安価ながら、結構良く出来ていました。このファイアーバードも1977年のマイナーチェンジで採用されたフロントやテールライトの造形が良く再現されていて、ボンネットのファイアーバードのイラストも綺麗です。このイラストが付いた1/43のファイアーバードが欲しかったので気に入っています。色違いで黒のボディに金色のイラストもありました。ファイアーバード 2代目のミニカーはウェリー(WELLY)の1/18、アーテル(ERTL)の1/18、フランクリン ミントの1/24、グリーンライトの1/24と1/64、マッチボックス、ジョニーライトニングの1/64、ブッシュの1/87、国産ではサクラの1/43、トミカの1/68、ダイヤペットの1/53などたくさんあります。 以下はフロント(ファイアーバード イラスト拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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