ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 1962 JAPAN

DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM)


EBBRO 43931 1/43 123㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.70m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 68HP 4段変速
性能: 最高速100km/h 積載量 1.5t データーベースでダイハツの3輪車(ミゼット以外)のミニカー検索

ダイハツ 3輪トラック CM型 日本 1962年

 

 エンジンの国産化を目指して、大阪の技術者が中心となって1907年に設立された「発動機製造株式会社」が ダイハツ工業の前身でした。同じような車名の会社があったので区別する為「大阪の発動機」と呼ばれ、それが略されて「大発(ダイハツ)」となったそうです。1930年に空冷単気筒エンジンを搭載した3輪トラック HA型を開発し、自動車市場に参入しました。その後3輪トラックのメーカーとして発展し、1957年に発売した軽規格の3輪トラック ミゼットは大ヒットしました。1951年には現在の「ダイハツ工業株式会社」に社名変更しました。1963年には初の4輪車コンパーノを発売し、1967年にトヨタと業務提携しました。(実車画像→ ダイハツ 3輪トラック HA型)

 

 1962年に3輪トラック CM型が発売されました。3輪トラックは4輪トラックに押されて1960年代には需要が低迷していましたので、このCM型はダイハツの3輪トラックとしては最終型に近いモデルでした。(最終型は1963年発売のCO型) 水冷4気筒1.5L(68HP)エンジンを搭載した最大積載量1.5tのトラックで、3人掛けシートで乗車定員は3名、最高速度は100km/hでした。当時の価格は約50万円だったそうです。私が小学生の頃はまだこの類の3輪トラックがたくさん走っていたのを憶えています。この車は丸いハンドルが付いていますが、古いタイプは2輪車と同じバーハンドルが付いていたものでした。

 

 

 ミニカーは2008年に発売されたエブロ製です。3輪トラック CM型をモデル化しています。ほとんどがプラスチック製パーツで出来ているので、ミニカーというよりも完成品のプラモデルといったところです。プロポーションが良く、実車に即した塗装が当時の雰囲気を良く再現していると思います。前後輪のサスペンションや床下のシャーシ部分などもリアルに再現されています。(プラスチック製パーツが壊れやすいので台座から外すだけでも注意が必要です) 同じような3輪トラックのミニカーは2003年にサピ(SAPI)がマツダ T1500を発売し、その後トミカ、トミカ リミッテド、エブロなどからたくさん発売されました。ダイハツの3輪トラックとしては最終型のCO型をトミカ リミッテドとトミーテックのザ カーコレクション(1/150)でモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 1
DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 2

 以下は俯瞰と床下部分の画像です。床下にはシャーシ/ドライブシャフト/後輪サスペンションがリアルに再現されています(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 3

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DAIHATSU MIDGET (MP5) 1962 JAPAN

DAIHATSU MIDGET (MP5)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU MIDGET (MP5)


JAPANESE CAR COLLECTION (NOREV HACHETTE) 151 1/43 72㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.17m 全幅約1.3m エンジン 変速機: 空冷2サイクル単気筒 305cc 12HP 3段変速
性能: 最高速65km/h  データーベースでダイハツ ミゼットのミニカー検索

ダイハツ ミゼット MP5型 日本 1962年

 

 1950年代前半には3輪トラック(オート3輪)の生産がピークとなり、ダイハツマツダ、くろがねなどの3輪トラックメーカーがありました。しかし1954?にトヨタが4?トラック トヨエースを発売したことで、3輪トラックは徐々に4輪トラックに切り替わっていきました。そこで3輪トラックメーカーは4輪トラックの開発を進めたのですが、ダイハツは自転車や2輪車を使っていた一般商店などの需要を満たす為に安価な軽自動車規格の3輪トラックの開発を始めました。

 

 1957年にダイハツは軽自動車規格のミゼット DKA型を発売し、この車はすぐにベストセラーになりました。(実車画像→ミゼット DKA型) DKA型は2輪車のようなバーハンドル仕様の単座の3輪トラックで、ウィンドーシールドはありましたが屋根は幌でドアも付いていませんでした。2ストローク空冷単気筒249㏄(8HP)エンジンを搭載し、最高速は60㎞/hの性能でした。1959年にドアを付けたキャビンを持ちエンジンを10HPにパワーアップしたDSA型、2座仕様のDSAP型、ライトバン(箱型荷台)のDSV型が登場しました。DK/DS型は1962年まで生産されました。

 

 

 1959年に丸ハンドル仕様で2座のミゼット MP2型が登場しました。MP2型は2灯式ヘッドライトのフロントノーズと一体化されたキャビンでスマートなデザインとなりました。MP2型は発売後すぐに新型の2ストローク空冷単気筒305㏄(12HP)を搭載したMP3型に変更されました。1960年には荷台を大きくして最大積載量を300kgから350kgに拡大し、ドア窓を昇降可能としたMP4型に変更されました。1962年末にはフロントノーズ形状やキャビン、荷台などが大幅に変更されたMP5型に変更されました。MP5型は1972年に生産中止となり、後継車は4輪トラックのハイゼットでした。なお1996年に登場したミゼット IIでミゼットの名前が復活しました。

 ミニカーは2011年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、メーカーはノレブです。年式が1962年となっていますので、最終型のMP5型をモデル化しています。(MP4型とMP5型はドアハンドル位置やヘッドライト下のベンチレータ形状など外観で明確に区別できます) 実車が小さいのでサイズの小さいミニカーですが、ミラーやモール、室内などの細部もそこそこ作りこんであって良く出来ています。なお国産名車コレクションはNo.88でもミゼット MP5型があるのですが、そちらは1963年式となっています。年式を区別して作っているので、どこかが違っているのだと考えましたが、並べてみると色と底板の年式表記以外の違いはありませんでした。(ミラーの取り付け位置が微妙に違いますが) 何故このように同じものを作ったのか理由が知りたいですが、何らかの大人の事情?があったのでしょう。これ以外のミゼットのミニカーはエブロのDK型とMP4型、トミカのMP5型、トミカ リミッテドのDK型とMP4型、国産名車コレクション 1/24のMP5型、懐かしの商用車コレクションのMP5型などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU MIDGET (MP) 1
DAIHATSU MIDGET (MP) 2

 以下は2009年に発売された国産名車コレクションのミゼット MP5型 1963 (1/43 No.88)の画像です。上述したようにNo.151のミゼット MP5とほとんど同じですが、底板の年式表記は変えてあります。それ以外ではミラーの取り付け位置が微妙に違います。以下にNo.151とNo.88を並べた画像を載せましたがこの画像では分からないレベルの違いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU MIDGET (MP5) 1
DAIHATSU MIDGET (MP5) 2

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DAIHATSU COMPAGNO SPIDER 1967 JAPAN

DAIHATSU COMPAGNO SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU COMPAGNO SPIDER


JAPANESE CAR COLLECTION (NOREV HACHETTE) 35 1/43 89㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.8m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 1L 65HP 4段変速/2段自動変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでダイハツ コンパーノのミニカー検索

ダイハツ コンパーノ スパイダー 日本 1967年

 

 3輪トラックのメーカーとして成功したダイハツ工業は、3輪トラックの衰退に対応して4輪自動車に進出しました。1963年に商用バンのコンパーノ ライトバンを発売しました。何故最初に商用車を発売したかというと、従来の3輪トラックのユーザーに販路があったことと乗用にも商用にも使えるライトバンの需要が高かったことが理由でした。そんな訳で商用車といっても、デザインはイタリアのビニャーレによるもので、当時のフィアット風のセンスの良いものでした。(実車画像→ダイハツ コンパーノ ライトバン 1963)

 

 シャーシは1960年に発売していたハイゼット トラックをベースにしていたのでトラック用のラダーフレームが採用されました。当初のエンジンは4気筒800㏄(41HP)を搭載し、4段変速で最高速110㎞/hの性能でした。1963年に乗用車仕様のワゴンと2ドアセダンのベルリーナが追加され、1965年に4気筒1L(65HP)エンジンを搭載したオープンカーのスパイダーが追加されました。以後はスパイダー以外のエンジンも1Lが基本になりました。1967年のマイナーチェンジでフロントグリルなどの意匠が変更され、日本初の機械式燃料噴射エンジン(65HP)を採用した1000GTインジェクションが追加されました。

 

 

 1967年にダイハツはトヨタと業務提携したことにより、小型乗用車の開発を止めることになりました。1970年にコンパーノは生産中止となり、後継車はトヨタ パブリカの姉妹車であったコンソルテ ベルリーナ(当初のエンジンはダイハツ製の1Lを搭載)となりました。(実車画像→ ダイハツ コンソルテ ベルリーナ 1969)

 以下は2007年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製でメーカーはノレブです。コンパーノ スパイダーをモデル化しています。プロポーションが良く、ノレブらしいそつのない造形で実車の雰囲気が良く再現されています。オープンカーなので良く見える室内もそこそこうまく仕上げてあり、安価な雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえです。これ以外のコンパーノのミニカーはミクロペットの当時物のセダン、エブロのセダンとスパイダー、国産名車コレクション 1/24のスパイダーがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU COMPAGNO SPIDER 1
DAIHATSU COMPAGNO SPIDER 2

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DAIHATSU BCX-II EV 1972 JAPAN

DAIHATSU BCX-II EV
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU BCX-II EV


DIAPET 100-11 (08-0436) 1/24? 99㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.4m 全幅約1.27m エンジン 変速機: 直流直巻モーター 3.9KW 電気抵抗切り替え式回転制御
性能: 最高速20km/h 1充電航続距離約30㎞ 鉛蓄電池 36V 130AH データーベースで電気自動車のミニカー検索

ダイハツ BCX-II 電気自動車 日本 1972年

 

 ダイハツは1960年代から電気自動車の開発を行っており、1967年にハイゼットの電気自動車を発売しました。1970年の大阪万博では、会場内の遊覧用としてダイハツの電気自動車が使われました。(実車画像→大阪万博 会場内遊覧電気自動車) 1971年東京モーターショーには電気自動車のコンセプトカー BCXが出品されました。(実車画像→ダイハツ BCX 1971) 翌年の1972年東京モーターショーにはBCX-IIが出品されました。その翌年の1973年東京モーターショーにはBCX-IIIが出品されました。(実車画像→ダイハツ BCX III 1973)

 

 1971?に通産?工業技術院による大型プロジェクト制?で、自動?や電池メーカーが参加する電気自動?研究開発が始まったことがあって、その時期に電気自動?に関する関心が一時的に高まったことがありました。(上述した東京モーターショーでのコンセプトカー展示もその流れに沿ったものでした) ただ当時の電気自動車は鉛蓄電池が使われていたので、航続距離があまりにも短いことなど実用性が乏しいものでしたので、すぐに関心は下火となってしまいました。

 

 

 ミニカーは1973年に発売されたダイアペット製の当時物です。1972年東京モーターショーに展示されたBCX-IIをモデル化しています。一般市販されたミニカーですが、ダイハツの電気自動車のプロモーション用としても使われたとのことです。縮尺が明示されていませんが約1/24ぐらいで、当時のミニカーとしては結構リアルに出来ていました。透明のキャノピーは取り外すことができ、リアに貼ってある紙製の簡素なネームプレート(実車には付いてない)は、手作りのプロモーション用ミニカーといった感じです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU BCX-II EV 1
DAIHATSU BCX-II EV 2

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DAIHATSU CHARADE COUPE XTE (G10) 1978 JAPAN

DAIHATSU CHARADE COUPE XTE (G10)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU CHARADE COUPE XTE (G10)


DIAPET G119 1/35 102㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.46m 全幅約1.51m エンジン 変速機: 3気筒 1L 55HP 4/5段変速/2段自動変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでダイハツ シャレードのミニカー検索

ダイハツ シャレード クーペ XTE (G10) 日本 1978年

 

 小型車ダイハツ コンソルテの後継車として、シャレードが1977年に登場しました。コンソルテはトヨタ パブリカの姉妹車でしたが、シャレードはダイハツが独自開発したダイハツ初の前輪駆動方式の小型車でした。欧州では主流となっていた小型車の前輪駆動化の流れに沿った、国産小型車としては先進的な設計でした。当初は5ドアハッチバックだけでしたが1978年に3ドア クーペが追加されました。シャレードとは仏語で「謎解き」や「ジェスチャーゲーム」の意ですが、3ドアの丸窓など仏語の名前に似合ったしゃれたデザインでした。

 

 当時は珍しかった3気筒1L(55HP)エンジンを横置き搭載しており、3気筒エンジンはその後の軽/小型車では主流のエンジンとなっていきました。前輪駆動を採用したことと高めの車高で小型車ながらも広い車内を実現していました。軽自動車並みの価格で性能も優れていたのでシャレードは大ヒットしました。1977年の日本 カー オブ ザ イヤーを受賞しています。1980年のマイナーチェンジで角形2灯式ヘッドランプを採用しリアライトの意匠を変更しました。同時に60HPにパワーアップしたエンジン、2段自動変速機仕様を追加しました。1983年にシャレード 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ダイハツ シャレード 1983)

 

 

 ミニカーは1979年に発売されたダイアペット製の当時物です。シャレードの3ドアクーペ XTE(上級仕様)をモデル化しています。ダイヤペットの標準縮尺の1/40ではなく、1/35でできていますの少し大き目のサイズです。ダイヤペットの協力工場のなかで造形センスの良い12番工場(製造委託先)製で、実車の雰囲気がうまく再現されています。灯火類や室内など細部の仕上げも良く、当時のミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえとなっています。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するフルギミック付きです。なおこのミニカーは実車の販促用ノベルティとしても使われたと思われます。これ以外のシャレード 初代のミニカーは2023年現在でも国産名車コレクション製の5ドアとその型を使った色違いのFIRST43のものしかありません。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU CHARADE COUPE XTE 1
DAIHATSU CHARADE COUPE XTE 2

 以下は2010年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製のダイハツ シャレード 1977 (1/43 No.113)の画像です。メーカーは明示されていませんが、イクソのようです。キャビンが小さめに出来ているので、全体的なプロポーションが悪く、出来ばえは今一つです。灯火類や室内などの細部はまずますの良い出来ばえですが、肝心のプロポーションがよろしくないので、このシャレードは国産名車コレクション シリーズの中でも出来のよろしくない部類になります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU CHARADE COUPE XTE 3
DAIHATSU CHARADE COUPE XTE 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU CHARADE COUPE XTE 5
DAIHATSU CHARADE COUPE XTE 6

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