ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ROVER 75 1999 UK

ROVER 75
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROVER 75


SCHUCO 4592 1/43 109㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.75m 全幅約1.78m エンジン 変速機: DOHC V型6気筒 2L 150HP 5段変速/5段自動変速
性能: 最高速210km/h  データーベースでローバー 75のミニカー検索

ローバー 75 イギリス 1999年

 

 品質が低下し販売が低迷していたローバーは1979年にホンダと資本提携しました。1980年代にはホンダ車をベースにした車がローバーグループから発売されました。バラードをベースとしたトライアンフ アクレイム(後継は200シリーズ)、シビックをベースにした400シリーズ、アコードをベースにした600シリーズ、レジェンドをベースとした800シリーズ(北米仕様はスターリング)などがありました。ブリティッシュ レイランドは1986年にローバー グループに改名され、1988年にはブリティッシュ エアロスペース(航空会社)に売却されました。

 

 その後1994年にブリティッシュ エアロスペースはローバーをBMWに売却しました。(ホンダとの提携は解消) BMWはローバーグループを解体し、ミニとトライアンフのブランドを自社で保有し、ランドローバーは米国フォードに売却し、残りのMGなどのブランドは英国の投資家グループ フェニックス コンソーシアムに売却されました。そのフェニックス コンソーシアムが2000年に立ち上げたMG ローバー グループも経営不振で2005年に倒産しました。現在ローバー ブランドはインドのタタ自動車が保有しています。

 

 

 600と800の後継車としてBMW傘下で新規に設計された75が1998年に登場しました。75という名前は1950年代のP5時代の名前を復活させたもので、デザイン的にも丸型4灯式ヘッドライトなどレトロな雰囲気に仕上げています。横置きエンジンの前輪駆動車で、当初はセダンのみで2001年にワゴン(ツアラー)が追加されました。エンジンはDOHC 4気筒1.8L(120HP)、DOHC V型6気筒2L/2.5L(177HP)、4気筒2L(116HP)ターボディーゼルなどがありました。

 2001年にエンジンやサスペンションをチューンしたスポーツ仕様の姉妹車が、MGブランドのMG ZT(ツアラーはZT-T)として登場します。ZTにはフォード製 V型8気筒4.6Lエンジンを搭載したZT Xパワーなどの高性能版が設定されました。2004年のマイナーチェンジで、75/MG ZTはヘッドライトが変更されてスポーティなイメージのフロントに変わりました。75は多くが政府公用車として使われストレッチリムジンも設定されるなど、保守的な層には評判が良かったようです。2005年のMG ローバー グループの倒産で生産が終了しました。(75の総生産台数は約21万台でした)

 ミニカーは2001年に発売されたシュコー製です。シュコーらしいしっかりした塗装で、プロポーションが良く細部もリアルに再現された良い出来ばえです。この時期のシュコーとしては珍しいイギリス車ですが、親会社BMWの意向でプロモーション用として作られたのではないかと思います。これ以外の75のミニカーはバンガーズがモデル化しています。1980年代後半から1990年代前半のローバー車(200、400、600、800など)はミニカーがほとんどありません。ミニカーがあまり作られなかった時期なのですが、実車も人気がないようです。最高級車のローバー 800はコーギーの1/36、ウエスタンモデルの1/43でモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROVER 75 1
ROVER 75 2

姉妹車 MG ZTのミニカーはバンガーズがモデル化しています。→ データーベースでMG ZTのミニカー検索

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ASTON MARTIN DB7 VANTAGE 1999 UK

ASTON MARTIN DB7 VANTAGE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN DB7 VANTAGE


AUTO ART 50204 1/43 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.62m 全幅約1.68m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 5.9L 420HP 6段変速
性能: 最高速265km/h  データーベースでアストン マーチン DB7のミニカー検索

アストン マーチン DB7 ヴァンテージ イギリス 1999年

 

 DB(デヴィッド ブラウン)グループからアストン マーチンの経営権を買い取った会社の経営が悪化し、経営権が別の会社に移りました。1975年に新会社「アストン マーチン ラゴンダ」が設立され、その後業績は回復しました。1990年代になって今度はフォードがアストン マーチンの株を買い占めて、アストン マーチン社はフォード傘下となりました。この時代に経営者だったデヴィッド ブラウンが役員として復帰したことで、またDBの名前が復活しました。

 

 20年間生産され時代遅れとなったV8は1989年にヴィラージュ V8に切り替わります。ヴィラージュは外観は新しくなったものの、その実態はコストダウンで他社製パーツを流用したオリジナル性に乏しいものでした。またエンジンとシャーシは以前としてV8そのままでした。スーパーチャージャーで550HPにパワーアップした高性能版ヴィラージュ ヴァンテージが1993年に登場しましたが、この車はヴィラージュという名前が省かれるようになり、その後1996年からは通常仕様からもヴィラージュの名前が省かれて単にV8と呼ばれるようになりました。ヴィラージュ V8は2000年まで生産されました。

 

 

 1993年にDB7が登場しました。フォード傘下でTWR(トム ウォーキンショー レーシング)が開発を担当し、フォード傘下のジャガーのシャーシやエンジンを流用することでコストダウンしていました。ボディの雰囲気がジャガー XK8に似ているのはこの為ですが、それでもアストン マーチンらしさが感じられるデザインになっています。(ヴィラージュより魅力的でした) 従来はアルミ製だったボディがスチール製に変わり、スーパーチャージャー付 DOHC 6気筒3.2L(330HP)エンジンを搭載し、4輪独立サスペンションで、最高速265km/hの性能でした。

 なお6気筒エンジンのDB7は8気筒のヴィラージュより車格は下でした。1996年にコンバーチブルのボランテが追加され、1999年のマイナーチェンジで6気筒エンジンから、DOHC V型12気筒5.9L(420HP)エンジンに切り替わり、名前にも高性能版を意味するヴァンテージが追加されました。DB7は約7000台(アストン マーチンとしては最多)が生産され、2003年にDB9にモデルチェンジしました。(DB8はV8と紛らわしいので避けたようです)

 ミニカーは2001年に発売されたオートアート製です。左ハンドルですから、北米輸出仕様をモデル化したのでしょう。フロント周りの造形が巧みで、非常に良い出来ばえです。オートアートは1998年創業でミニチャンプスの1/18を製造していた「UT モデル」が前身ですから作風がミニチャンプス的です。また主力が内部のメカも再現している1/18なので、1/43でもサスペンションなどのメカ部分がリアルに仕上げられていて、前輪がステアするギミックが付けられています。オートアートは1/18もモデル化しています。これ以外のDB7のミニカーはビテスのクーペとボランテ、シュコー ジュニアのクーペとボランテなどがあります。 以下はフロント拡大画像/前輪操舵ギミック動作画像とリア拡大画像/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN DB7 VANTAGE 1
ASTON MARTIN DB7 VANTAGE 2

 ヴィラージュのミニカーは最近まで少量生産のウエスタン モデルしかなかったのですが、最近になってスパークがクーペとボランテをモデル化しています。→ データーベースでアストン マーチン ヴィラージュのミニカー検索"

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NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC (R34) 1999 JAPAN

NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC (R34)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC (R34)


M-TECH T-03-A 1/43 108mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.60m 全幅約1.79m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2.6L ターボ 280HP 6段変速
性能: 最高速238km/h (輸出仕様) 4WD データーベースで日産 スカイライン R34のミニカー検索

日産 スカイライン GT-R V-スペック R34型 日本 1999年

 

 1998年に日産 スカイライン 10代目(R34)が登場しました。ボディを大型化し丸みの付いた先代から一転して、直線的なラインでウェッジシェイプを強調したデザインに変わりました。見た目だけではなくホイールベースの短縮で全長を短くしボディ剛性を高めて操縦性を向上させました。先代同様に4ドアセダンと2ドアクーペの構成でした。エンジンは全てDOHC 6気筒のRB型で2L(155HP)/2.5L(200HP)/2.5Lターボ(280HP)が搭載されました。2.5Lターボ(280HP)エンジンは高性能版の25GT ターボに搭載されました。2000年のマイナーチェンジで、内外装の意匠が小変更されました。2001年にスカイライン 11代目 (V35)にモデルチェンジしました。

 

 1999年にGT-R (R34)が追加されました。エンジンは先代と同じDOHC 6気筒2.6Lターボで、自主規制で出力は280HPのままでしたが実力としては330HPあったそうです。高性能版のV-スペックには量産車初のカーボンディフューザーやフロントバンパー下部のエアダム、可変リアウイングスポイラーなど空力を極めたアドバンスドエアロシステムが採用されました。2000年のマイナーチェンジで量産車初のNACAダクト付きカーボンファイバー製ボンネットが採用されました。2002年に排ガス対策が困難という理由で、GT-Rは生産中止となりました。同時期には同様の理由でトヨタ スープラなどのスポーツカーも生産中止となりました。(スポーツカーが売れなくなったという時代背景もありましたが。。)

 

 

 ミニカーは1999年に発売されたMテック製の当時物で、高性能版のGT-R V-スペックをモデル化しています。当時のMテックはマニア向けにM4シリーズでレジン製のミニカーを作っていて、GT-R R34のレース仕様をモデル化していました。このGT-R R34は一般向けのMSシリーズ(ダイキャスト製)で安価でしたので、細部の仕上げは値段相応のレベルです。それでも全体的な造形はGT-R R34のイメージをうまく再現していて当時物のミニカーとしては良く出来ていました。ドア開閉ギミック付きです。スカイライン R34の当時物ミニカーとしてはすべてがGT-Rですが、ダイヤペット セガ、トミカ、エブロ、オートアートの1/43と1/18などがありました。最近のものではエブロ、トミカ、京商の1/43と1/64、HOTWORKSの1/24、レジン製(hpiレーシング、イグニションモデル、HI-STORY、MARK43)など非常にたくさんあります。なおGT-Rではない4ドア セダンの25GTをトミカ リミッテド、京商、HI-STORYなどがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC (R34) 1
NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC (R34) 2

 以下は2022年に発売されたアシェット 国産名車プレミアムコレクション製の日産 スカイライン GT-R (R34) 1999 (1/43 No.27)の画像です。メーカーは中国のSUMS MODELで同社のオールモーストリアル(ALLMOSTREAL)ブランドでモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気が良く再現されてます。このプレミアムコレクション シリーズの常で、フロントグリル、灯火類、室内などの細部がリアルに再現されています。ただスカイライン R34は良く出来た既存ミニカーがたくさんあって、お手本には困らないでしょうから、このくらいの出来ばえになるのは当たり前のことではあります。最近のダイキャスト製1/43ミニカーは高価ですので、定価4000円ほどのこのミニカーは安いと言って良いでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE GT-R (R34) 1
NISSAN SKYLINE GT-R (R34) 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE GT-R (R34) 3
NISSAN SKYLINE GT-R (R34) 4

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TOYOTA GT-ONE (TS020) STREET 1999 JAPAN

TOYOTA GT-ONE (TS020) STREET
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA GT-ONE (TS020) STREET


MINICHAMPS (KYOSHO) 433991603 1/43 114㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.84m 全幅約2m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 3.6L ツインターボ 600HP 6段変速
性能: 最高速 380㎞/h  データーベースでトヨタ TS0*のミニカー検索

トヨタ GT-ONE (TS020) ストリート仕様 日本 1999年

 

 1991年のグループCカーのレギュレーション変更でターボエンジンが使えなくなったことで、自動車メーカーはグループCから撤退しました。ルマンにおけるグループCの時代は終わりを迎え、1994年頃からは従来のGTカーがルマンの主力に戻りはじめました。トヨタは1992年ルマンではグループCカーのトヨタ TS010で2位となり、その翌年の1993年ルマンではTS010が4位となりました。

 

 1994年ルマンにはトヨタのワークスは参戦しませんでしたが、プライベーターが92C?Vを新しいグループC規定に変更した94C?Vで参戦し、首位となるも残り1時間でコース上でストップし2位となりました。1995年ルマンにはLMGT1規定に合わせたスープラ GT LM(DOHC4気筒2.1L)で参戦し14位で完走しました。この年は関谷正徳がマクラーレン F1 GTRで日本人初のルマン総合優勝を達成し、ホンダ NSXが8位でGT2クラス優勝、日産 スカイライン GT-R LMが10位となるなど日本勢が活躍していました。1996年もスープラ GT LMでルマンに参戦しましたが、早々にリタイアとなりました。1997年はルマンの参戦を見送りました。

 

 

 1998年のルマンにはトヨタ チーム ヨーロッパ(TTE 後のTMG(トヨタ モータースポーツ))が開発したGT-ONE(TS020)で参戦しました。GT-ONEは当時のGT1規格のマシンで、ほぼプロトタイプレーシングカーですが、GTということでストリート仕様も1台製作されました。GT-ONEはF1マシンにフェンダーカバーをかけたような独特のフロントデザインで話題となりました。レースではファーステストラップを記録し早かったのですが、最終的には9位でした。なおこの年は日産 R390 GT1が3位となっています。1999年ルマンではGTP(プロトタイプ)クラスに変更したGT-ONEで参戦、ファーステストラップを記録するも残り1時間でタイヤバーストでストップし、またも2位で終わりました。(実車画像→ トヨタ TS020 1999) この後トヨタはレース活動の主軸をF1に移し、ルマン参戦は2011年まで中断となりました。その後2016年ルマンではTS050 ハイブリッドがあと少しのところでストップし2位となり、2018年にTS050 ハイブリッドが悲願のルマン初優勝を達成しました。

 ミニカーは2005年に発売されたミニチャンプス製です。TOYOTA ロゴ以外のデカールがないのであっさりした外観ですが、その分独特のボディ形状がよく分かります。フロント周りの造形や丸みのあるキャビンなど実車がうまく再現されています。ミニチャンプスはレース仕様のGT-ONEを数種類モデル化していますが、このストリート仕様は京商の専売品で日本向け仕様のようです。ミニチャンプス以外ではオニキス、オートアート(1/18)、hpiレーシング、スパークなどがTS020をモデル化しています。トヨタ スープラ GT LMはhpiレーシングがモデル化しています。 以下はフロント(コクピット)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TOYOTA GT-ONE (TS020) STREET 1
TOYOTA GT-ONE (TS020) STREET 2

  以下は2021年に発売されたアシェット ルマン24時間レース カーコレクション製のトヨタ GT-ONE (TS020) #3 ルマン 2位 1999 (1/43 No.70)の画像です。上述したGT-ONEの1999年 ルマン レース参戦車のモデル化です。メーカーはスパークで、スパークはカタログモデル(レジン製)で同じTS020をモデル化していますので、それを流用してダイキャスト製としたものです。実車に即したカラーリングとスポンサーロゴ、ホイールやリアスポイラーなどの細部もリアルでとても良く出来ています。これが定価2540円で販売されたのですから、販売数量が見込めて量産したダイキャスト製ミニカーは安価に製作できるのです。このTS020は、既にレジン製用のロゴ印刷関係の型があるということが、さらなるコストダウンを実現しているのでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA GT-ONE (TS020) LE MANS 1
TOYOTA GT-ONE (TS020) LE MANS 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA GT-ONE (TS020) LE MANS 3
TOYOTA GT-ONE (TS020) LE MANS 4

データーベースでトヨタ C-Vのミニカー検索
データーベースでスープラ GT LMのミニカー検索

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TOYOTA CROWN (S170) ROYAL SALOON 1999 JAPAN

TOYOTA CROWN (S170) ROYAL SALOON
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TOYOTA CROWN (S170) ROYAL SALOON


KYOSHO J-COLLECTION JC10010W 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.82m 全幅約1.77m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3L 220HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速180km/h   データーベースでトヨタ クラウン S170型のミニカー検索

トヨタ クラウン (S170) ロイヤルサルーン 日本 1999年

 

 トヨタ クラウン 11代目(S170)/クラウン マジェスタ 3代目(S170)が1999年に登場しました。基本的なデザインが継承され、外観は先代(S150)とほとんど同じように見えます。新設計されたボディはクラウンとマジェスタで共通化され、剛性アップの為ハードトップがなくなり全てセダンとなりました。エンジンは先代と同じDOHC 6気筒2L/2.5L(200HP)/2.5L ターボ(280HP)/3L(220HP)があり、駆動系は4WD仕様が設定されました。8代目(S130)で登場したスポーツ仕様のアスリートがターボエンジンを搭載して復活しました。ディーゼルエンジン搭載車やマニアル変速機仕様はなくなりました。8代目(S130)のワゴン仕様が11代目(S170)をベースにした新型にモデルチェンジし、名前がクラウン エステートとなりました。

 

 同時にモデルチェンジした上級車のマジェスタ 3代目(S170型)もハードトップからセダンに変わりました。デザインは先代を踏襲し、縦型リアライトでクラウンと差別化していました。エンジンはDOHC 6気筒3LとV型8気筒4L(208HP)で、4Lには4WD仕様がありました。2001年のマイナーチェンジで内外装が変更され、クラウンの最上級グレードのロイヤルサルーンにマイルドハイブリッド仕様が設定されました。2004年にクラウン 12代目(S180)/クラウン マジェスタ 4代目(S180)にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは2002年に発売された京商 Jコレクション製の当時物です。クラウン 11代目 最上級グレードのロイヤルサルーンをモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。実車に即した白/銀のツートンのカラーリングも綺麗で、灯火類や室内などの細部もリアルに仕上げてあります。京商 Jコレクションはバリエーションでアスリートとタクシー仕様もモデル化していました。これ以外のクラウン (S170)のミニカーはトミカのアスリートとハイブリッド 1/62、Mテックのロイヤルサルーンとアスリート、Mテック カプセルの1/72、国産名車コレクション、ハイストーリー(レジン製)のエステート、CARNELとRAI'Sのパトカーなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TOYOTA CROWN (S170) 1
TOYOTA CROWN (S170) 2

 以下は2009年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製のトヨタ クラウン (170) 2001(1/43 No.91)の画像です。一見しただけで、上記京商 Jコレクション製と同じ物であることが分かります。国産名車コレクションの初期物のメーカーはノレブでしたが、何らかの事情でこのクラウンあたりからノレブが担当を外れ、イクソなど他社に変わりました。(ノレブから別のメーカーへの変更は当初の予定ではなかったようで、その証拠にホンダ 1300 クーペなどノレブ製で製作した物と同じ車種をイクソが後から作っています) イクソはこの当時から京商 Jコレクションの製作を行っていましたので、このクラウンはJコレクションの物を流用したようです。したがってJコレクションの物とほとんど同じで、前ドアのサイドウィンドーを閉じた状態に変えるなど多少のコストダウンをしていますが、コスト的には厳しかったと思います。なおミニカーの台座には2001年と表示されていますが、フロントグリルの造形を見ると1999年式とするのが正しいと考えます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA CROWN (S170) 3
TOYOTA CROWN (S170) 4

 以下は2000年頃に発売されたエポック社のMテック製の当時物 トヨタ クラウン (S170) ロイヤル サルーン 1999 (1/43 型番MS-23-A)の画像です。MテックのMSシリーズは定価2000円ほどと比較的安価でしたので、上記のJコレクション製と比べると細部のリアルさではやや見劣りがします。ただプロポーションはまずまずで、白/銀ツートンのカラーリングは綺麗でクラウン 11代目の当時物ミニカーとしては悪くない出来ばえです。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA CROWN (S170) 5
TOYOTA CROWN (S170) 6

 以下は上記と同時期に発売されたM-TECH製の当時物 トヨタ クラウン (S170) アスリート HG 1999 (1/43 型番 47610-4)の画像です。M-TECHは型番MS-25でもおなじアスリートをモデル化しているのですが、これはその仕上げをレベルアップしたリミッテド エディションですので型番が変えてあります。(定価が2400円と高価になっていました) 標準仕様のMS-25でも実車同様にフロントグリルをブラックアウトしていますが、このリミッテド エディションではドアミラーにアルミ箔が貼ってあり、テールライトがリアルになり、室内細部の仕上げレベルも上げています。 Mテックはマニア向けのリアルな仕上げのミニカーも作っていましたので、このリミッテド エディションもその類になります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA CROWN (S170) 7
TOYOTA CROWN (S170) 8

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