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ロータス エリーゼ イギリス 1997年
1996年にロータス エランの後継車としてロードスター形式の2シータースポーツカー エリーゼが登場しました。エリーゼの最大の特徴はアルミ合金製のフレームとFRP製ボディによる極めて軽量な(約690kg)ボディで、当初のモデルはエアコンやパワステは付いていませんでした。当初はローバー製のDOHC 4気筒1.8L(122HP)エンジンをミドシップ搭載し、軽量なボディと優れた操縦性でレーシングカーのような車に仕上がっていました。1998年に可変バルブタイミング機構を追加して156HPにパワーアップした高性能版111Sが追加されました。
エスプリやエリートのような高級車路線がうまくいかなかったことで、エリーゼはロータス初期の安価なスポーツカー路線に回帰したモデルのようでした。ただしエリーゼは高価なアルミ合金製の車体構造だったので、価格は500-700万円と安くはありませんでした。2000年にはエリーゼをベースにしたワンメイクレース用のマシンとしてスポーツ エリーゼが設定され、その市販仕様としてエキシージが登場しました。2001年にシリーズ 2 (2代目)となり、ヘッドライト形状が変更されるなど外観が変更されました。シリーズ 2ではエアコンがオプション設定されるようになりました。2004年にトヨタ製のDOHC 4気筒1.8L(192HP)エンジンが追加され、2006年からはすべてがトヨタ製エンジンになりました。
2011年にシリーズ 3 (3代目)となり、ヘッドライトにウインカーが内蔵されるなど外観が変更されました。エンジンはトヨタ製のDOHC 4気筒1.6L(136HP)に変更され、カーオーディオやエアバックなどが設定されるようになりました。(車重は約900kgに増加しました) 2012年にトヨタ製のスーパーチャージャー付 DOHC 4気筒1.8L(220HP)エンジンを搭載した高性能版のエリーゼ S(最高速234km/h)が追加されました。2021年まで生産され後継車のエミーラが2022年に登場しました。(実車画像→ ロータス エミーラ)
ミニカーは1998年に発売されたビテス製です。倒産する前のビテス最盛期のミニカーでしたのでプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類や内装などの細部もリアルに仕上げてありとても良い出来ばえでした。ビテスは111Sなど十数種類のバリエーションも発売していました。ビテス以外のエリーゼのミニカーはサンスターの1/18、WELLYの1/18、オートアートの1/18、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 R390 GT1 日本 1997年
日産は1984年にニスモ(日産 モータースポーツ インターナショナル)を設立し、グループCでのスポーツカー耐久レースに参戦します。当初のスカイライン RSのグループC改造仕様では競争力不足で、ルマン ガレージの開発したLM04Cに日産のエンジンを搭載したグループCカー LM04C スカイライン ターボCが1984年に登場しました。さらに1985年にはイギリスのマーチ製シャーシに日産のV型8気筒エンジンを搭載したR85G スカイライン(後にスカイラインの名前は外れて単にR85G)が登場します。
日産のルマン初参戦は1986年で、R85Vと新開発したエンジンを搭載したR86Vが出場し、R85Vが完走しています。1987年ルマンにはR87EとR86Vが出場しますが全車リタイア、1988年ルマンにはR88Cが出場し完走しています。1989年ルマンにはR89Cで出場し善戦するもリタイア、1990年ルマンではR90CPが出場し初のポールポジションを獲得し、本選で総合5位となりました。日産のグループCカーでのルマン挑戦はこの1990年で終了します。
1991年にグループCのレギュレーションが変わり、ターボエンジンが使えなくなったことなどから自動車メーカーの撤退が相次ぎました。これでルマンにおけるグループCの時代は終わりを迎え、1994年頃からは従来のGTカーがルマンの主力に戻りました。日本でもグループCのレースは終わりJGTC(全日本GT選手権)が始まり、スカイライン GT-Rが主役となりました。日産は新しいグループC仕様のNP35を1992年に開発しましたが、この車は結局使われませんでした。その後スカイライン GT-R(R33)をベースにしたニスモ GT-R LMが1995年と1996年のルマンに参戦して完走していますが、GT-Rでは上位を狙うことは困難でした。
そこで1997年ルマンに向けて開発されたのがR390でした。R390はGT1クラスのプロトタイプレーシングカーで、イギリスのトム ウォーキンショー レーシング(TWR)の協力でジャガー XJR-15をベースにして設計され、エンジンはグループC時代のV型8気筒3.5Lを搭載していました。GTカーとして認証される為、ターボの付かないロードカーが1台製作されましたが市販されていません。1997年ルマンには3台のR390が出場し、予選でポールポジションを獲りましたが、本選では12位と不本意な成績でした。翌1998年ルマンでは改良されたR390が総合3位となり、日産はルマン初の表彰台を得ました。1999年ルマンではR391が参戦するもリタイアとなり、その後日産のルマン参戦は2015年まで中断されました。
ミニカーは田宮のコレクタークラブ ミニ シリーズ(ダイキャスト製完成品)で、1998年に発売されました。R390のロードカーをモデル化しています。キャビン部分がやや小さいように思いますが、風変りな造形のリアエンドの再現など全体的にはかなり良い出来ばえです。バリエーションでロードカーのニスモ特注品とレース仕様がありました。これ以外のミニカーとしてはロードカーではオニキス、レース仕様ではオニキス、京商の1/43と1/64、オートアートの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 エルグランド 日本 1997年
1995年に登場したトヨタの最上級ミニバン グランビア 初代(実車画像→ トヨタ グランビア 1997)に対抗するモデルとして、日産の最上級ミニバン エルグランド 初代が1997年に登場しました。日産 キャラバンとホーミーの上級仕様車として登場したので、当初は販売店別にキャラバン エルグランドとホーミー エルグランドがありました。ボディはセミキャブオーバーのワンボックスで、大きなフロントグリルで従来のミニバンよりダイナミックなデザインでした。7/8人乗りで室内は上質で広く、7人乗りの2列目シートは回転対座が可能、3列目シートを横に跳ね上げることでさまざまなシートアレンジが可能でした。エンジンは6気筒3.3L(170HP)と4気筒3.2L(150HP)ディーゼルがあり、後輪駆動とフルタイム4WDがありました。
先進装備としてオートスライドドア、電子制御サスペンション、ツインモニター TVナビゲーションシステムなどがオプション設定されました。1998年に専用エアロパーツを装備したスポーティ仕様のハイウェイスターが追加されました。1999年のマイナーチェンジで車名がエルグランドに統一され、ディーゼルエンジンが新型の3Lに変更されました。2000年のマイナーチェンジで6気筒エンジンが新型のDOHC 3.5L(240HP)になり、フロントの意匠が変更されました。エルグランドはライバルのグランビアをデザインや走行性能で上回り、高級ミニバンの売れ筋となりヒットしました。2002年にエルグランド 2代目にモデルチェンジしました。
以下は2014年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、製造メーカーはイクソです。実車に即したツートンカラーのカラーリングが綺麗でプロポーションも良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。また安価な雑誌付きミニカーながら、灯火類、ドアミラー/リアアンダーミラー、室内などの細部もそこそこ良く再現されています。これ以外のエルグランド 初代のミニカーはトミカの1/64、トミカ リミッテドの大型化した専用ボディ仕様のジャンボ タクシー/消防車の1/43、ハイストーリー(レジン製)などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ MR-S プロトタイプ ZW30型 日本 1997年
トヨタ MR2の3代目としてMR-Sが1999年に登場しました。先代の曲線的なデザインから、初代のような角ばったデザインに戻りました。手動ソフトトップを持つオープンカーに変わったことで、国内では名前をMR-Sに変えましたが、海外ではMR2(北米ではMR2 スパイダー)を継承していました。先代はハイパワーエンジンによるトリッキーな操縦性に問題があった為、MR-Sではエンジンは1.8Lノンターボの140HPと控えめになりました。ただしスポーツカーとしての性能を確保するため、軽量化と重量配分の適正化が図られました。その為リアトランクはなくなり、シート背後に荷物スペースが付きました。
2002年のマイナーチェンジで、前後のデザインを変更し、ボディ剛性が強化され変速機が6段となりました。実用性の低い2シーターのオープンカーということであまり売れず、2007年に生産中止となりました。総生産台数は約8万台でした。MR-Sをベースとしたカスタムカーとして、トヨタ モデリスタが企画したモデリスタ カセルタ、ザガートがデザインした限定車 TMI VM180 ザガートがありました。(実車画像→ TMI VM180 ザガート、MR-S カセルタ) MR-Sのレース仕様車は全日本GT選手権(JGTC)やスーパー GTに参戦していました。
ミニカーは2000年に発売されたエブロ製です。1997年の東京モーターショーで発表されたプロトタイプをモデル化しています。プロトタイプなのでシート背面のカウル部分が量産型と異なっていますが、それ以外はほぼ量産型と同じです。エブロらしいそつの無いリアルな造形で良く出来ています。オープンカーなので良く見える室内も細部まで良く仕上げてあります。エブロは量産型やレース仕様もモデル化しています。これ以外のMR-Sのミニカーは、ミニチャンプス、ハイスピード、オートアートの1/18、京商の1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ カローラ 5ドア ハッチバック A110型 日本 1997年
1991年にカローラ 7代目(E100)が登場しました。(実車画像→ トヨタ カローラ (E100) 1991) バブル絶頂期に設計されたので、全体的に高品質な仕様になっていました。先代同様のセダンスタイルですが、ホイールベースを拡大しボディは全長4.27mX全幅1.685mと大きくなり、ボディ全体に張りがあり高級な感じになりました。 4ドアセダン、5ドアワゴン/バンがあり、2ドアクーペのレビン/トレノといった車体構成も従来通りでした。エンジンは4気筒1.3L/1.5L/1.6L(商用車以外は全てDOHC) 、4気筒2L/2.2Lディーゼルが搭載されました。
1995年にカローラ 8代目(E110)が登場しました。(実車画像→トヨタ カローラ (E110) 1995>) 外観はフロント周辺が少し変わったぐらいで、ほとんど同じようなデザインでした。中身も先代のコンポーネントの多くを踏襲していましたが、バブル崩壊を受けてコストダウンがされていました。車体構成や搭載されるエンジンも先代とほぼ同じでした。この世代から輸出モデルを仕向け地に応じて国内版と区別して作り分けるようになりました。特に欧州向けは国内版とは異なる外観の3/5ドアハッチバックがありました。1997年に派生車としてミニバンのカローラ スパシオが登場しました。2000年にカローラ 9代目(E120/130)にモデルチェンジしました。(実車画像→ トヨタ スパシオ 1997)
ミニカーは1998年に発売されたビテス製です。カローラ 8代目(E110)の欧州向け輸出仕様の5ドアハッチバックをモデル化しています。(ミニカーの底板にはリフトバックと表記されています) 国内版とフロント/リアの造形が異なるので、見慣れない外観のカローラです。少しプロポーションが違うかなという感じがしますが、彩色されたシートなど細部の仕上げが凝っていてまずまずの良い出来ばえです。なおこれはプラスチック ディスプレイケースにトヨタ ロゴが表示されていて型番も特殊なのでトヨタの販促用ノベルティとしても使われた物だと思います。ビテスは同じ輸出仕様の3ドアハッチバックもモデル化していました。これ以外のカローラ 8代目(E110)のミニカーはハイストーリーのレビン、トミカのカローラ スパシオ、イクソのWRCレース仕様などがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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