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サーブ 900S スウェーデン 1994年
1978年にサーブ 99の後継車としてサーブ 900が登場しました。主たる輸出先であるアメリカ市場の衝突安全基準に対応させる為に、99のボディ前後を延ばしてクラッシャブルゾーンを設け、同時にフロントのデザインをモダンにしてインテリアも一新しました。中身は基本設計が古い99のままでしたが、独特のクラシックなボディデザインをあまり変えなかったのが功を奏して人気がありました。4気筒2L(108HP)エンジンを縦置き搭載する前輪駆動車で、5段MT/3段ATで最高速172km/hの性能でした。当初は3/5ドアのハッチバックだけでした。(実車画像→ サーブ 900 1980)
1982年に2/4ドアのノッチバックセダンが追加され、1986年にソフトトップを持つフルオープンの2ドア4シーター コンバーチブルが追加されました。コンバーチブルは900のクラシックな雰囲気に良くマッチしたデザインでした。1987年のマイナーチェンジでノーズがスラントしてバンパーとより一体化したフロントグリルとなりました。エンジンの16バルブ化、ターボ チャージャー追加、ターボ用インタークーラー追加などの改良が行われ1993年まで生産されました。基本設計を変更せず1978年から1993年の15年間で約90万台が生産されました。
サーブ社は1969年にスウェーデンの商用車メーカー スカニア社(SCANIA)と合併し、サーブ-スカニア社となりました。その後1990年代にアメリカのGMから出資を受けてサーブ-スカニアから分離しGM傘下のサーブ オートモービル社となり、2000年からGMの完全子会社となりました。GM傘下の1994年にサーブ 900 2代目が登場しました。2代目はGM系列のオペル ベクトラのプラットフォームを流用していましたが、内外装のデザインはサーブの独特なスタイルを継承していました。エンジンは先代のDOHC 4気筒2L ターボ(185HP)/2.3L(150HP)に加えて、オペル オメガ用のDOHC V型6気筒2.5L(170HP)も設定されました。サーブ 900 2代目は1998年まで生産され後継車サーブ 9-3にモデルチェンジしました。(実車画像→ サーブ 900 1994)
ミニカーは2001年に発売されたミニカー付雑誌の元祖デルプラド製の世界の名車シリーズの一台です。年式が1994年となっていますので、サーブ 900 初代の最終型の高性能版900Sをモデル化しているようです。プロポーションが良く、スラントノーズ化されたフロントグリル、灯火類、室内などの細部もそこそこリアルに再現され、デルプラドのこのシリーズとしては良い出来ばえとなっていました。ほぼ同じ出来ばえのサーブ 900をユニバーサルホビーが発売していますので、これはそれを流用しているようです。これ以外のサーブ 900 初代のミニカーはBブラーゴの当時物 1/24と1/43、ノレブのターボとカブリオレ、イクソ系のトリプル 9のセダンとカブリオレ、ネオ(レジン製)のセダンとカブリオレなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 ラシーン タイプ II 日本 1994年
前述したBe-1などのパイクカーシリーズの流れを引き継ぐフルタイム4WDのSUVとしてラシーンが1994年に登場しました。この車も1993年の東京モーターショーに参考出品した試作車が好評だったことで市販化されました。当時の車は曲面的なデザインが主流でしたので、その流れとは逆の真四角の個性的なデザインが最大の特徴でした。1990年発売のサニー(B13)の4WD仕様をベースにしていたので、本格的な悪路走破性はなかったものの、全モデルがビスカスカップリングを用いたフルタイム4WDシステムを採用していました。なお名前のラシーンとは羅針盤からの造語だそうです。
室内にスペアタイヤを収納するタイプ I、上下2分割のバックドアの後方にスチールパイプ製スぺアタイヤ キャリアを装着するタイプ II、さらにフロントにフォグランプとグリルガードパイプが付くタイプ IIIがありました。1997年のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、タイプ IIIがタイプ Sとなりタイプ Aが追加されました。同時にDOHC 4気筒1.8L(125HP)エンジンを搭載しセンターデフを追加したフルタイム4WDシステムのアテーサ(ATTESA)を搭載するラシーン ftが追加されました。1998年に丸形4灯式ヘッドライトを採用しボディを3ナンバー規格に拡大し(全長4.15m 全幅1.72m)、DOHC 4気筒2L(150HP)エンジンを搭載した高性能版のラシーン フォルザが追加されました。2000年に生産中止となり、総生産台数は約7.3万台でした。個性的なデザインで専門店があるほど今でも人気があるようです。
ミニカーは2012年に発売された国産名車コレクション製です。ラシーン タイプ IIの初期型をモデル化しています。メーカーはノレブで、ノレブらしい上手い造形で個性的なデザインが良く再現されています。安価な雑誌付きミニカーながら、フロントグリルや灯火類、室内などの細部も良く再現されています。ノレブは自社ブランドのルミノ シリーズでは内装の仕上げレベルを上げて、タイプ I、タイプ II、マイナーチェンジ後のタイプ S、タイプ Aを発売しています。それ以外のラシーンのミニカーはハイストーリー(レジン製)のタイプ IIとフォルザがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ セリカ GT-FOUR T200型 日本 1994年
セリカ 6代目が1993年に登場しました。アメリカのデザインスタジオ CALTYのデザインで、先代のイメージを継承したボディに上級車レクサス クーペ風の4灯式ヘッドライトを付けたようなデザインとなりました。全モデルの車幅が拡大されて3ナンバー規格となり、カリーナ ED系と共通のシャーシは新設計され、ボディが拡大したにもかかわらず先代より軽量化されました。当初のエンジンはDOHC 4気筒2L(140HP/170HP)で、170HPの高性能版にはストラットサスペンションのキャンパー角変化を抑え操縦安定性を向上させた独自開発のスーパーストラットサスペンションが採用されました。
1994年にDOHC 4気筒2L ターボ(255HP)エンジンを搭載しフルタイム4WDのGT-FOURが追加されました。この車はWRCのホモロゲーションモデルでもありました。先代同様にアメリカで生産した電動開閉式幌を持つコンバーチブルが1994年に国内販売されました。またアメリカ限定であったセリカ 6代目のノッチバッククーペをベースにしてコロナ クーペ風のヘッドライトを持つカレンが姉妹車として1994年に追加されました。(実車画像→ トヨタ カレン) 1997年のマイナーチェンジでエンジンが改良され、パワーと燃費が大幅に向上しました。1999年に7代目にモデルチェンジしました。
セリカ 6代目 GT-FOURによる1995年のWRC参戦は車両開発が難航した上に、レギュレーションに抵触して1年間の出場停止処分となりました。その為セリカによるWRC参戦は6代目で終わり、カローラ 8代目のWRC仕様が後継車となりました。
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、メーカーはノレブです。プロポーションが良く実車の雰囲気はうまく再現されています。なおリアのスポイラー周りの造形は良くできていると思いますが、正面から見たときにフロントフェンダーが少し膨らみすぎのような気がします。安価な雑誌付きミニカーですから室内は無彩色でインパネ周りも値段なりの出来ばえです。これ以外のセリカ 6代目のミニカーはダイヤペットの当時物、CM'Sのラリー仕様、トロフューのラリー仕様、デルプラドの名車コレクション、トミカ プレミアム、ミニチャンプス、レジン製ではhpiレーシングなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ RAV4 (XA10) 日本 1994年
トヨタ初の乗用車(モノコック構造)ベースのオフロード車 RAV4 (XA10)が1994年に登場しました。専用のプラットフォームとサスペンション、ベベルギア式のセンターデフを持つ本格的なフルタイム4WDでした。当初は3ドア(4人乗り)のみで、リアにスペアタイヤを背負ったアウトドア車定番のスタイルながら、角形ヘッドライトやボディ上下のツートンカラーなど現代的なセンスの良いデザインでした。高い最低地上高と4WDで悪路走破性は高いながら、オンロードでは4輪独立サスペンションで乗用車並みの乗り心地だったそうです。当初はDOHC 4気筒2L(135HP)エンジンを横置きに搭載していました。なおRAV4という名前は「Recreational Active Vehicle 4 Wheel Drive」の略称といわれています。
1995年にホイールベースと全長を延長した5ドア(5人乗り)のV(ファイブ)が追加されました。(実車画像→トヨタ RAV4 V 1995) 1996年のマイナーチェンジで高性能版 タイプ GにDOHC 4気筒2L(165HP)エンジンが追加され、3ドアにソフトトップ仕様が設定されました。1997年には2WD仕様も設定されました。同年にはRAV4をベースにした電気自動車 RAV4 EVが登場し、少数がフリート販売(買戻しオプション付き販売)されました。2000年にRAV4 2代目(XA20)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1997年に発売されたビテス製の当時物です。輸出仕様のRAV4をモデル化しています。ビテスが倒産する直前の一番出来が良かったころの物ですので、プロポーションが良く室内などの細部の仕上げも凝っていて良い出来ばえです。ただ残念なことに合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かす不具合が発生しています。これは良く起こる問題で、1970年代から2000年代まで何社ものメーカーで繰り返し発生しています。不具合は数年単位の時間が経過してから分かるので、返品も修正もできない困った問題でした。これ以外のRAV4 初代のミニカーはダイヤペット、Mテック、トミカ、ホンウェルの1/72などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 パジェロ LWB 日本 1994年
大ヒットした三菱 パジェロ 初代は1991年に2代目にモデルチェンジしました。外観的にはバンパーに樹脂カバーが付くなど、より乗用車的なデザインになりました。シャーシは初代と同じラダーフレームが継承され、当初のエンジンはV型6気筒3L(155HP)と4気筒2.5Lターボディーゼル(105HP)でした。4WDシステムにはビスカスLSD付センターデフを持つ世界初の「スーパーセレクト4WD」が採用されました。このシステムはパートタイム4WDとフルタイム4WDを走行中に切り替えることができ、パートタイム4WDの悪路走破性とフルタイム4WDの舗装路走行性の両立ができるシステムでした。
パジェロ 2代目もRV車ブームの中心として人気が続き、RV車ながら国内新車月間販売台数1位となったこともありました。1993年のマイナーチェンジで、DOHC V型6気筒3.5L(230HP)と4気筒2.8Lターボディーゼル(125HP)エンジンが追加されました。1997年のマイナーチェンジで、オーバーフェンダーがブリスターフェンダーに変わるなど外観が変更され、V型6気筒エンジンがGDI(ガソリン直接噴射)化されました。またパリ-ダカール ラリーのレギュレーション変更に対応して、サスペンションなどを変更したホモロゲーション取得用モデル「パジェロ エボリューション」が限定販売されました。ただこの頃になるとさすがのパジェロ人気にも陰りが出てきました。1999年にパジェロ 3代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ 三菱 パジェロ エクシード 1999)
ミニカーは1996年に発売されたミニチャンプス製です。輸出仕様(左ハンドル)のパジェロ LWB (中期型)をモデル化しています。(ヘッドライトにカバーが付いているのは中期型の仕様のようです) ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、実車の雰囲気がうまく再現されています。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されています。今回室内を撮影するまで気が付きませんでしたが、正面メーターの表示部が剥がれています。これは経年変化の類ですが、デカールはこんな具合には剥がれないので紙のシールだと思われます。ミニチャンプスはSWBの3ドアもモデル化していました。これ以外のパジェロ 2代目のミニカーは、ダイヤペットの1/40、リアルXの1/72、ハイストーリー(レジン製)、hpiレーシングのラリー仕様などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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