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フォード サンダーバード コンバーチブル アメリカ 1966年
1964年にフォード サンダーバードは4代目に変わりました。先代に比べるとおとなしいデザインでより乗用車的になりました。同時期に発表されたマスタングとコンセプトが似ていたので、マスタングの兄貴分といった位置づけになりました。V型8気筒6.4L(315HP)エンジンが標準で、1966年にはオプションでV型8気筒7L(345HP)エンジンが追加されました。先代同様に年間販売台数が7万台ほどと、好調な売れ行きでした。
先代同様ハードトップ クーペとコンバーチブルの2タイプがあり、2シーターのスポーツ ロードスター仕様もありました。ダミーのランドージョイント(幌の折畳み金具)がついたフォーマルな雰囲気を持つハードトップは、ランドーからタウン ランドーに名前が変わりましたが、この仕様が一番人気がありました。1966年のマイナーチェンジで、フロントグリルと一体化されていたバンパーが一般的なバンパーに代わり、フロントグリルがシンプルになり、テールライトは横幅いっぱいまで広がった横長の物に代わりました。(このテールライト かっこいいです) 1967年にサンダーバード 5代目にモデルチェンジしました。
ミニカーはヤトミン製で、2007年頃に発売されました。1950-1970年代のアメリカ車を1/43でモデル化したコレクターズ エディションというシリーズの1台です。このシリーズは定価が1500円ほどで廉価版ミニカーの類でしたが、結構うまく仕上げてあり価格以上の良い出来ばえに仕上がっていました。これはサンダーバード 4代目後期型をモデル化していますが、特徴的なフロント/リアのイメージが良く再現されていて、良い出来ばえでした。なおヘッドライトの2灯が一体成型されてるので変形2灯風に見えますが、実際は独立した丸形4灯式です。これ以外のサンダーバード 4代目のミニカーは香港ディンキーの当時物、ダンバリー ミントの1/24、NEW RAYの1/43、グリーンライトの1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 2000 TILUX ドイツ 1966年
BMW 1500はBMW社内でNeue Klasse(ノイエ クラッセ:新しいクラス)と呼ばれていたシリーズの第1弾で、その後このシリーズには1963年に1.8Lエンジン搭載の1800、1964年に1.6Lエンジン搭載の1600、1966年に2Lエンジン搭載の2000が追加されました。2000はまずクーペの2000C/CSが登場し、すぐにセダンも追加されました。2000セダンは2000C/CS クーペと同じ横長角形ヘッドライトを採用した特徴的なフロントデザインと横長テールライトで上級車として差別化されていました。エンジンは2000Cと同じ4気筒2L(100HP)でした。
2000セダンには2000CSと同じツインキャブレターで120HPにパワーアップしたエンジンを持つ高性能版の2000TIと、それにウッドパネルや本革シートなどを装備した豪華仕様の2000TILUXがありました。1969年にはBMW初の機械式燃料噴射を採用して130HPにパワーアップした2000TIIが追加されました。ノイエ クラッセ シリーズは1966年に1500が1968年に1600が生産中止となりましたが、1800/2000は1972年まで生産されました。このシリーズの2Lクラスの後継車は5シリーズ(E21)でした。
ミニカーは1968年に発売されたディンキー(英)の当時物です。あまりプラスチック製パーツを使わないディンキー(英)らしい頑丈な作りで、プロポーション的にはやや腰高な感じがします。単4乾電池と豆電球を使ってボディの4隅のウインカー部分を点灯させるギミックが付いています。なおミニカーを走行させると、後輪に付いたカムが点灯回路を断続させてウインカーが点滅する構造になっています。なお車体を分解して内部構造をさらに調べてみると、前輪が操舵できるようになっていて、その操舵した方向のウィンカーだけが点灯する仕掛けにもなっていました。ただしこの仕掛けはあまりに雑すぎてきちんと動作しないので、実際にはハザード的な点灯しかできません。したがってミニカーに付属する説明書にウィンカーの点灯が前輪と関連する旨の表示などはありません。この仕掛けに必要な電池ボックス、点灯回路、ウインカーまでの導光板などの内部メカを収納する為に、ミニカーは全長122㎜とかなり大柄になっています。(腰高なのも内部構造によるものでしょう) 以下はフロント/リアの拡大画像(ウインカーが点滅します)です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW グラース 3000 V8 ドイツ 1966年
ドイツの老舗農機具メー カーであったグラース(GLAS)社はスクーターを開発し成功しました。その後4輪車市場にも進出しましたが、高級車路線が失敗して経営が破綻し、1966年にBMWに吸収合併されました。破綻の原因となった高級車グラース 2600 V8は、既存の4気筒1.3Lエンジンを2つ組み合わせたV型8気筒2.6L(150HP)エンジンを搭載し、油圧式車高制御サスペンションなどシャーシも凝った設計でした。ボディはイタリアのピエトロ フルアのデザインで、同じデザイナーによるマセラティ クワトロポルテによく似た重厚な感じの車でした。
BMWはこのV型8気筒エンジンを開発済であった3Lに変更し、BMW グラース 3000 V8として1967年に発売しました。後述したBMW グラース 1600GTと違いこの車にはデザインが合わない為、BMWのキドニーグリルは付いていませんでした。ただこの車は短命で、約400台を生産しただけで、翌年に登場したBMW 2800CSと交代で生産中止となりました。その後BMWのV型8気筒エンジン搭載車は、1992年に740i(E32)が登場するまで途絶えました。
ミニカーは1970年頃に米澤玩具(ダイヤペット)が代理店として輸入したベルギーのサブロン製です。サブロンのミニカーはホイールが合成ゴムのタイヤに添加された可塑剤で溶けることで知られています。(参照ページ→ ミニカーの材質と劣化) この3000 V8もオリジナルのホイールが溶けたので、ホイールとタイヤを別の物に交換しています。このホイールの問題はありましたが、サブロンのミニカーは当時としては出来の良いミニカーでした。この3000 V8もプロポーションが良く、そこそこの良い出来ばえで、ボンネット/ドア/トランクが開閉できます。このミニカーを購入したときはBMWとグラースの関係を知らなかったので、これがBMW?と思ったものでした。当時物ミニカーとしてはメルクリンもありました。当時物以外ではノレブの2600 V8(1/87)と3000 V8(1/43)があります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 1600-2 ドイツ 1966年
BMWの新型車1500はヒットし1600、1800、2000と大型車に発展していきました。BMWは北米市場でのスポーティな2ドア車の要望に対応して、新しい小型車の1600-2を1966年に登場させました。1600-2は1500のスタイルを踏襲しつつ、ホイールベースを短縮して一回り小さい2ドア車となっていました。デザイン的にはリアのテールライトが丸型の物に変わり軽快な感じがしました。エンジンは1600の4気筒1573cc(85HP)を流用し、 940kgの軽量ボディで最高速は160km/h でした。
1967年にはバウア社が架装するフルオープン4シーターの1600-2 カブリオレ(限定生産)と、エンジンを105HPにパワーアップした高性能版の1600-2 Tiが追加されました。1600-2は1971年に1602と名前が変更され、これがいわゆるBMW 02系の始まりになりました。1971年に3ドアハッチバックの1602 ツーリングが追加されました。1968年には4気筒2Lエンジン(100HP)を搭載した2002が登場しました。2002 Tiはその高性能版で、エンジンが120HPに強化されていました。1971年には機械式燃料噴射装置で130HPに強化した2002 Tiiも追加され、この車は最高速190km/hと高性能でした。
2002 Ti/Tiiはツーリングカーレースで活躍し、BMWのブランドイメージを確立していきました。1971年に1600-2は1602と名前が変更され、これがいわゆるBMW 02系の始まりとなりました。1971年に3ドアハッチバックの1602 ツーリングが追加されました。1975年に1972年に登場した5シリーズ(E12)とデザインを統一した3シリーズ(E21)にモデルチェンジされました。
ミニカーは1994年に発売された初期のミニチャンプス製です。ミニチャンプスとしては初期物ですので最盛期の物ほどではないですが、ミニチャンプスらしい細部をリアルに再現した良い出来ばえです。なお当時の定価は3300円で、これは当時の国産ミニカーの約2倍と高価でした。ミニチャンプスはカブリオレ(1/18)やツーリング(BMW特注品)もモデル化しています。ミニチャンプス以外では、サブロンの当時物、トロフュー、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 906 ドイツ 1966年
1966年にグループ4 スポーツカーを対象とした国際スポーツカー選手権が新設されました。これに対応して2L以下クラスのタイトル獲得の為、ポルシェが初めて純粋のレーシングカーとして開発したのが906でした。鋼管スペースフレームにFRP製ボディの構造で、丸みのあるルーフとガルウイング式ドアを特徴とするデザインでした。
エンジンは904用をチューンした空冷水平対向6気筒2L(210HP)で、ワークス用エンジンとしてその燃料噴射仕様(220HP)と804F1用を改良したDOHC 空冷水平対向8気筒2.2L(260HP)がありました。なお904の6気筒仕様が906と呼ばれていたので、当初の906はカレラ6と呼ばれていました。後に904の6気筒仕様を904/6、カレラ6を906と呼ぶことになりました。
デビュー戦は1966年デイトナで、プロトタイプクラスで優勝しています。その後ワークスの主力は燃料噴射エンジン搭載車となり、タルガ フロリオで総合優勝、ルマンでクラス優勝するなど大活躍して、スポーツカー選手権チャンピオンとなりました。日本GPにもプライベーターが906で参戦していました。
ミニカーは1967年に発売されたコーギー製の当時物です。当時のミニカーは子供向けのおもちゃでしたが、プロポーションが良くフロント左右の特徴的なスポイラーが再現されているなど、当時物ミニカーとしては実車がうまく再現されていました。ドライバーのフィギュアとリアカウルを開くと見えるそこそこリアルに再現された6気筒エンジンも楽しいギミックでした。これ以外にもディンキー(仏)、ソリド、マーキュリー、ガマなど当時の主要ブランドが906をモデル化していたことが、当時の906の人気の高さを示しています。当時物以外ではエブロ、ミニチャンプス、スパークなどでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像とリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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