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GM シボレー コルベア モンザ GT アメリカ 1962年
GM シボレー コルベア モンザ GTは1962年に発表されたデザインを目的とした実験車でした。ベースとなったのはGMのリアエンジンのコンパクトカーシボレー コルベアで、エンジンをミドシップ配置に変更し未来的なスポーツカーに仕立てたもので、非常に魅力的なデザインでした。オープンのロードスター仕様のモンザ SSも同時に公開されました。(実車画像→ GM シボレー モンザ SS) 通常のドアはなく戦闘機のようにキャノピー部分を大きく開くことで乗り降りを行います。また尖ったボディ先端にあるヘッドライトのカバーが開いてヘッドライトが露出する構造は独創的でかっこいいです。
モンザ GTをデザインしたのは日系人のラリー シノダ氏で、1968年に発売されたコルベット スティングレイ (C3型)にはこの車のイメージが感じられました。また1965年に登場したコルベアの2代目も、モンザ GTのイメージを実用車に落とし込んだスポーティな美しいデザインでした。GMはコルベアをフォード マスタングに対抗するスポーティカーに仕立てるつもりだったようです。ただハイパワーエンジンを搭載したコルベアは、リアエンジン車特有のオーバーステアでコントロールを失い横転する事故が多発して問題となり1969年に生産中止となりました。
ミニカーは1964年に発売された北欧デンマークのメーカーだったテクノの当時物です。(現存するテクノはオランダのメーカーです) 流線形デザインが見事に再現されていて非常に素晴らしい出来ばえでした。ヘッドライトカバーの開閉、キャノピーとリアカウルが開閉するギミック付きです。屋根がないオープン仕様(モンザ SSとは違う)もあり、カラーバリエーションが非常に多くありました。見た目がかっこいいことからかなり人気があったミニカーでした。当時のテクノのミニカーの最大の特徴は、初期の物は違いますが、分解/組立ができる構造となっていたことでした。(その為、その分だけ高価でした) このモンザ GTにもこの分解/組立ギミックが付いていました。当サイトのギミックのページでその詳細を紹介していますので、そちらも是非ご覧ください。→ テクノ モンザ GTのギミック紹介ページ これ以外のモンザ GTのミニカーは、このテクノ製をコピーしたオートピレンやジョアル、エーダイ グリップの1/28がありました。最近ではオートカルト(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/ヘッドライト開閉の画像とリア/リアカウルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード サンダーバード スポーツ ロードスター アメリカ 1962年
フォード サンダーバード 3代目が1961年に登場しました。デザインは未来の車をイメージしたというスタイリング 実験車 レバーカーのイメージを取り込んだ流線型の極めて斬新なものでした。(実車画像→ フォード レバーカー 1959) シンプルで独創的なフロントは今見ても魅力的ですし、ジェット機の排気口をイメージした丸型のリアライトはかっこいいです。300HPのハイパワー車でしたが、柔らかいサスペンションを持つ極めてアメリカ的な高級車でした。ハードトップとコンバーチブルの設定があり年間7万台以上も販売されるほど大ヒットし、フォード車のイメージアップに大きく貢献しました。
サンダーバードはT-BIRDと呼ばれ、当時の若者にも人気があったようです。1960年代のビーチ ボーイズの流行歌「FUN FUN FUN」の歌詞には父親のT-BIRDでドライブする娘の話が出てきます。1962年にはコンバーチブルのリアシートをFRP製のカバーで覆って2シータに見せかけた、スポーツ ロードスターが登場しました。またハードトップにビニールレザーを張りランドージョイント(開閉金具)を付けて開閉する幌風に見せかけたランドー仕様がハードトップに次ぐ人気となり、以後のサンダーバードにも継承されました。
ミニカーはフランクリン ミント製の1/43で、1991年に発売されました。これは「1960年代のクラシックカー」という1960年代の名車12台を1/43でモデル化したシリーズの1台でした。(1950年代の名車をモデル化した「1950年代のクラシックカー」シリーズもありました) このシリーズは当時の定価が9500円と高価でしたが、ドアやボンネットが可動し、エンジンやシャーシのメカ部分が再現された当時最も精巧な1/43のミニカーでした。このミニカーはリアシートをカバーで覆ったスポーツ ロードスターをモデル化ています。ヘッドライトが透明プラスチック製でないところなどがややレトロな作風ですが、全体的にはかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きで、V型エンジンや室内のインパネなどがリアルに再現されています。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オペル カデット A ドイツ 1962年
戦前のオペルはラウプフロッシュで成功した小型車に強いメーカーで、1936年に4気筒1Lエンジンを搭載する小型車のカデット 初代が発表されました。しかし戦争で生産設備を失ったことで、戦後すぐにカデットの生産を再開することはできませんでした。1962年にオペルはフォルクスワーゲン ビートルという強力なライバルがいる小型車市場にカデットを復活させました。戦後型カデット Aはごくオーソドックスな設計で、新設計の4気筒1L(40HP)エンジンを搭載し約670kgの軽量ボディゆえに4段フルシンクロ変速機で、最高速120km/hの性能でした。ボディデザインも近代的ながらも簡潔なものでした。
当初は2ドアセダンだけでしたが、1963年には高級仕様のL、3ドアワゴンのキャラバン、ルーフの形状を軽快にしたクーペが追加されました。クーペには48HPにパワーアップしたエンジンが搭載されました。カデットはライバルのフォルクスワーゲン ビートルに対してモダンなデザインと水冷エンジンによる暖房が使えるという長所がありました。カデットは成功し、1965年に2代目のカデット Bにモデルチェンジするまでに60万台以上を販売しました。
ミニカーは1963年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。1960年代のミニカーですから素朴な造形でしたが、ディンキー(仏)らしいスケールモデル的な良い出来ばえで、実車がうまく再現されていました。ドアのサイドウィンドーが上下にスライドするギミックが付いていました。これ以外のカデット Aの当時物ミニカーはジク(SIKU)、テクノ、ポリトーイがありました。当時物以外ではミニチャンプスのセダンとキャラバン、ブレキナのセダン/キャラバン/クーペ 1/87、スターラインのクーペなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード タウナス 12M (P4) ドイツ 1962年
1962年にフォード初の前輪駆動車で、新型のV型4気筒1.2L(40HP)エンジンを搭載したタウナス 12M (P4)が登場しました。外観が一新され、コンパクトなエンジンと前輪駆動レイアウトで居住性に優れていました。この車はフォード(アメリカ)がフォルクスワーゲンなどの輸入車に対抗する小型車として開発した世界戦略車で、アメリカやヨーロッパで発売する予定でした。しかし市場調査結果が良くなかったことなどから本国での発売が中止され、ドイツでのみ発売されることになりました。
ボディ形式は2/4ドアセダン、2ドアクーペ、3ドアワゴン/バンがありました。1963年に名前はタウナス 12Mのままで1.5L(50HP)エンジンが追加されました。1966年まで生産され総生産台数は約67万台で先代よりも多く売れました。この生産台数はこのクラスではフォルクスワーゲン(ビートル)とオペル(カデット)に次ぐ第3位でした。1966年のモデルチェンジでタウナスの名前が外されて、単に12M/15M (P6)となりました。(実車画像→ フォード 12M (P6) 1966)
ミニカーは1963年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。1960年代のビンテージミニカーなので素朴な作りですが、ディンキー(仏)製らしいスケールモデル的なリアルな造形でよく出来ていました。この車は今見ると平凡なスタイルですが、当時はこんな感じが最新のスタイルだったようです。ヘッドライトが黄色のラインストーンなのはフランス仕様でモデル化しているからです。ドアが開閉するギミック付きです。これ以外の12M (P4)のミニカーはジク(SIKU)の当時物 1/60、ノレブ初期のプラスチック製、ガマの当時物 クーペ 1/45、ミニチャンプスのセダン/クーペ/ワゴンなどがあります。後継者の12M/15M (P6)は実車の人気がなかったのか? 当時物ミニカーがなく、最近の物でもネオ(レジン製)のセダン/クーペ/ワゴンしかありません。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー 4 サンパール 4X4 ミシェル タンギー フランス 1962年
ルノー 4 サンパール 4X4はルノー 4をベースにした4輪駆動車で、1962年に登場しました。この当時のフランスの市販車メーカーは自社で4輪駆動車を開発しておらず、4輪駆動車の需要には市販車を改造する専門メーカーが対応していました。サンパールもそのような専門メーカーで、主にルノー車の改造を行っていました。ルノー 4 サンパールの標準的なモデルはボディはそのままで車高を上げたもので、屋根が無いジープ的なモデルやこのミニカーのような軍用車もあったようです。またルノー 4 サンパールはパリ-ダカールなどの長距離ラリーにも参戦していました。サンパール社は後にルノーの1部門となりました。(実車画像→ ルノー 4 サンパール)
同じような改造車専門メーカーとしてダラス社(DALLAS)とマトラ社(MATRA)がありました。ダラス社はルノー車やプジョー車をベースにしたジープ型の改造車を製造していました。プジョー 205をベースにしたダラス社のジープとしてジープ ダラス グランディン (GRANDIN)がありました。(実車画像→ ジープ ダラス グランディン 1989) マトラ社はシムカ車をベースにした改造車を製造していました。代表的なモデルとしてはシムカ 1100をベースにした多目的車マトラ シムカ ランチョがありました。
ミニカーは1968年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。ミニカーの名前に付けられた「ミシェル タンギー」とは当時のフランスで絶大な人気があった漫画「タンギーとラヴェルデュール (Tanguy et Laverdure)」(TVドラマにもなっている)の主人公の名前です。この漫画は戦闘機パイロットの話で、「トップガン」のフランス版のようなものだったそうです。ミニカーはその漫画のキャラクター物として作られたもので、漫画の主人公のフィギュアが付いています。フロントグリルに付けられた砲弾状の物(蓋のついた補助灯か?)、ボンネット上のカメラ、可倒式ウインドスクリーン、変わった形状のアンテナ、インパネから生えたシフトレバーを再現した内装、風変わりな迷彩塗装など細部にこだわった仕上げとなっていました。迷彩塗装などは漫画(TVドラマ)の設定に忠実にできているようです。ディンキー(仏)はこれ以外にもルノー 4 サンパールの軍用車を2種類モデル化していました。これ以外のサンパールのミニカーとしては、ビテスがルノー 4 サンパールのパリ-ダカール仕様を、エリゴールがトラックや消防車などをモデル化しています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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