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シトロエン 2CV 6 チャールストン フランス 1982年
シトロエン 2CVは1948年から1988年(ポルトガルでは1990年)まで、40年以上の長きにわたり生産されました。その間エンジン等の改良はありましたが、大きなモデルチェンジはなく、約388万台が生産されました。これはフォルクスワーゲン ビートルの約2100万台、フォード T型の約1500万台にはかないませんが、それらと同じくらい偉大な車であることは間違いありません。
1980年代になると、2CVは実用車というよりもファッションアイテム的な存在になりました。1980年代の2CVには以下の4タイプがありました。
シトロエン 2CVの特別仕様車としては、1976年のスポット(SPOT 白/オレンジの内外装 実車画像→ シトロエン 2CV スポット)、1981年の映画'007 ユア アイズ オンリー'に登場したボンドカー仕様の007(黄ボディで007ロゴと銃痕風のステッカー付 実車画像→ シトロエン 2CV 007)、1986年のフランスのサッカー ワールドカップ進出を記念したココリコ(COCORICO 青/白/赤のフランス国旗カラー 実車画像→ シトロエン 2CV ココリコ)、1983年のアメリカズカップ ヨットレースに参戦したフランスのヨット 'フランス3'の資金援助の為に発売されたフランス3(又はビーチコンバー) (FRANCE3 BEACHCOMBER 白ボディに青いライン 実車画像→ >シトロエン 2CV フランス3)などがありました。
データーベースで2CV 特別仕様車のミニカー検索
ミニカーは2017年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションでメーカーはイクソです。特徴的な茶/黒の2トンカラーとクロームのモールディングが綺麗に再現されていて、グリルや灯火類もまずまずの良い出来ばえです。ルーフが開いているので、そこそこ再現された室内も見えます。イクソはカタログモデルでは2CV 60周年記念HERMES仕様(型番CLC206)をモデル化しています。これ以外のチャールストンのミニカーは、ノレブ、ミニチャンプス、ソリド、ビテスなど約30種以上があります。チャールストン以外でもスポット、スペシャル、クラブ、ドーリー、ココリコ、フランス3などがモデル化されていて、2CVの人気が高いことがミニカーにも反映されています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン BX 16 TRS フランス 1982年
シトロエン GSとCXの間を埋める車として、BXが1982年に登場しました。デザインはカロッツェリア ベルトーネのM.ガンディーニによるものです。直線的な面構成のボディは従来のシトロエンのデザインの流れから外れるものでしたが、これがシトロエンの新しいデザインになりました。ハイドロニューマチック式サスペンションや1本スポーク式ステアリングなどのシトロエンらしさも健在でした。5ドアハッチバック/ブレークのボディに、当初は4気筒1.4L/1.6L(94HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速176km/h(1.6L)の性能でした。
プジョー製4気筒1.9Lディーゼルエンジン搭載車、4気筒1.9L(105HP)エンジン搭載のGT系、DOHC4気筒1.9L(122HP)エンジン搭載の高性能版16V、ラリー選手権用に4気筒2.1Lターボエンジン搭載で4WD化した4TCなど非常に多くのバリエーションがありました。合理的な設計で実用的であったBXは大ヒットしました。1993年に後継車のエグザンティアが登場し生産中止となりました。総生産台数は約230万台でこれはシトロエン 2CVに次ぐ台数だったそうです。日本でも当時販売提携を結んでいたマツダのユーノス店で販売されていました。(ただしほとんど売れなかったようですが)
ミニカーは1997年に発売されたノレブ製です。リアに「BX 16 TRS」のロゴがあるので、1.6Lエンジンを搭載した上級グレードの16 TRSをモデル化しています。ノレブは1980年代に主流としていたJET CARシリーズなどの廉価版ミニカーから脱却して、1990年代にはマニア向けの高品質なミニカーを作り始めました。このBXは実車のスクエアなデザインがうまく再現されていて良く出来ています。また灯火類や室内などの細部もまずまずの良い仕上げです。シトロエン BXの1/43ダイキャスト製ミニカーとしては、ベストの出来ばえだったと思います。ノレブは1/18でもBXをモデル化しています。シトロエン BXの当時物ミニカーはノレブ(JET-CAR)、ポリスティルの1/25がありました。当時物以外ではイクソ系のノスタルジー、イクソのラリー仕様、KESS MODEL(レジン製)、ソリドのスポールなどがあります。(2022年に発売されたソリドのBX スポールは保有していませんが、WEBで画像を見た限りでは、このノレブ製と同等レベルの良い出来ばえのようです) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン XM フランス 1989年
1989年にシトロエン CXの後継車として、シトロエン XMが登場しました。シトロエン BXと同じベルトーネのデザインで、直線的な面構成ながらBXよりも滑らかなスタイルでした。ハッチバックですが、リアシートと荷室の間には仕切りのガラスがあり荷室と室内は分離されていました。従来の油圧制御式のハイドロニューマチック式サスペンションが電子制御のハイドラクティブ式に変わりました。4気筒2L(115HP)/V型6気筒3L(170HP)/4気筒2.1Lディーゼルエンジンを搭載する前輪駆動車で、5段/4段自動変速で最高速222km/h(3L)の性能でした。1990年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。
1991年に全長4.96mのブレーク(ワゴン)が追加され、V型6気筒エンジンが24バルブ化されました。1994年ののマイナーチェンジで後期型となりフロントグリルの意匠が変更され、4気筒2Lエンジンが16バルブ化(135HP)され、4気筒2.5Lターボディーゼルエンジンが追加されました。同時にメーター/ダッシュボード形状が変わり、シトロエン DSから受け継がれていた1本スポーク式ステアリングホイールがなくなりました。1997年にV型6気筒3LエンジンがDOHC化(190HP)されました。2000年にシトロエン C5が登場し生産中止となりました。その後2005年に本来の後継車であるシトロエン C6が登場しました。
ミニカーは1990年に発売されたソリド製の当時物です。V型6気筒エンジンを搭載しリアスポイラーが付いた上級グレードをモデル化しています。縮尺1/18ですので全長260㎜の大きなサイズになっています。ソリドの1/18の大スケールミニカーはこのXMが最初の物でした。このサイズの当時物ミニカーとしては、スケールモデル的なリアルな造形でかなり良い出来ばえでした。ボンネットとリアハッチの開閉ギミック付ですが、ドア開閉ができないのは今一つでした。ドアが開かないので少し見難いのですが、1本スポーク式ステアリングホイールやインパネのメータなど室内の造形も良く再現されています。キャビンの屋根を支えるピラーはブラックアウトされていますが、これはミニカーに付属していた紙のシールを私がサイドウィンドーに貼りました。(結構面倒でした) フロントグリルに貼るべきシトロエンのロゴもデカールが付属していましたが、デカールは貼っていません。シトロエン XMの当時物ミニカーはこれしかなく、何故か?1/43サイズの当時物ミニカーがありませんでした。1990年代前半は従来の老舗ミニカーブランドが衰退していた時期でしたので時期が悪かったのでしょう。2000年以降に発売されたシトロエン XMのミニカーはノレブの前期型と後期型、ノスタルジー(NOSTALGIE)、ネオ(レジン製)のブレークなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。テールゲートを開くとその下にあるキャビンとトランクの仕切りガラスがちゃんと再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン AX GTi フランス 1991年
シトロエン ビザを後継する車としてAXが1986年に登場しました。PSAグループ内のプジョー 205をベースとした車で、1982年に登場したBXと同じようなグリルレスのフロントデザインを採用し、全体的にBXより角が取れたデザインになっていました。当初は3ドアハッチバックだけで、後に5ドアハッチバックが追加されました。エンジンは4気筒1L/1.1L/1.3L1.4L(65HP)ガソリンと、1.4L/1.5L(58HP)ディーゼルがありました。AXはプラスチック部材を使った軽量な車体(640kg)でボディも空力的に優れていた為、燃費性能が優れていました。AXは軽量化/経済性に重点を置いてデザインされていたので、ハイドロニューマチック式サスペンションは採用されず、見た目もプジョーと変わらなかったので、従来のシトロエンらしさという観点では物足りない感じがしました。
1987年に1.3L(95HP)/1.4L(85HP)エンジンを搭載した高性能版のスポーツが追加されました。1991年のマイナーチェンジで、シトロエンのロゴが中央に移動し、前後バンパーの意匠変更が行われました。同年に電子式燃料噴射の1.4L(100HP)エンジンを搭載した高性能版GTiが追加されました。1996年に後継車のサクソが登場しましたが、AXは1998年まで生産されました。総生産台数は約240万台で、営業的には成功しました。 (実車画像→ シトロエン サクソ)
ミニカーは2017年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。メーカーはイクソで、高性能版のGTiをモデル化しています。イクソは型番CLC176/177でAXをモデル化していましたので、これはその廉価版です。プロポーションが良くフロント/リアも実車のイメージをうまく再現していて、AXのミニカーとしては良い出来ばえです。コストダウンで内装は無彩色ですが、室内もそこそこ良く再現されています。AXはシトロエンらしくないので人気が無かったようで、当時物の量産ミニカーがありませんでした。当時物以外ではブッシュの1/87とイクソの1/43などがあります。AXの後継車であったサクソもあまり人気が無いようで当時物ミニカーが無く、ノレブとイクソのラリー仕様しかありません。以下はフロントとリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン ZX フランス 1991年
上述したシトロエン ビザの後継車AXとその上級車BXとの間を埋める車として、ZXが1991年に登場しました。デザイン的にはBXの弟分といったスタイルをしていました。当初は5ドアハッチバックで、後に3ドアハッチバック/5ドアブレークが追加されました。ハイドロニューマチック式サスペンションは採用されず、一般的な金属バネのサスペンションでした。4気筒1.1L、1.4L、1.6L、1.8L、1.9L(130HP)、2.0Lエンジン、4気筒1.9LディーゼルエンジンとBX同等搭載エンジンが多く、5段/4段自動変速 最高速197km/h(1.9L)の性能でした。
シトロエン ZXはハイドロニューマチックが採用されていないなどシトロエンらしさを欠いていたので、BXのようには売れなかったようです。1995年にフロントグリルが変更され後期型となりました。ZXはフランスでは1998年に生産中止となり、後継車はクサラでした。総生産台数は約213万台でした。ZXはその後もPSAグループの中国での合弁会社「東風プジョー シトロエン」で生産され、中国市場専用でボディをノッチバックに変えたエリゼ(ELYSEE)という車もありました。(実車画像→ シトロエン エリゼ 2002)
ミニカーは1991年に発売されたソリド製の当時物です。1990年代になるとソリドは1980年代の廉価版ミニカーから脱却して、安価ながらも良い出来ばえのミニカーを製作し始めました。このZXも細部の仕上げは値段相応ですが、全体的な造形は全盛期のソリド並みの良いレベルに仕上がっていました。(塗装下処理が悪かったのか、この個体は塗装が少し荒れていますが) ドアが開閉するギミック付きです。ZXの当時物ミニカーはこのソリドの型を使ったべレム製もあり、最近の物ではノレブのセダンとラリー仕様などがあります。なおZX ラリー仕様の実体はプジョー 205のラリー専用車でしたので、ZXとは見た目がかなり違っていました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)