ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

VOLKSWAGEN T3 (TYPE2) CARAVELLE SYNCRO 1986 GERMANY

VOLKSWAGEN T3 (TYPE2) CARAVELLE SYNCRO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLKSWAGEN T3 (TYPE2) CARAVELLE SYNCRO


SCHABAK 1040 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.84m エンジン 変速機: 水平対向4気筒 1.9L 95HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速130km/h  データーベースでフォルクスワーゲン T3のミニカー検索

フォルクスワーゲン T3 (タイプ2) カラベル シンクロ ドイツ 1986年

 

 フォルクスワーゲンのトランスポーター(タイプ 2)の3代目T3が1979年に登場しました。ボディはゴルフ Iに代表される同時流行だった直線的なデザインになりました。基本構造は先代を踏襲した後輪駆動車で、当初の4気筒1.6L/2Lエンジンはシリンダーヘッドだけが水冷化された部分水冷でした。T3にはパワステやエアコンが標準装備された乗用車仕様のカラベル(北米市場ではヴァナゴン(VANAGON))もありました。

 

 1982年からエンジンが完全に水冷化され、1.9L(78HP)に排気量が拡大されました。1984年に2.1L、1.6Lターボディーゼルエンジンが追加されました。1985年にはオーストリアのシュタイア ダイムラー プフ社が製造するフルタイム4WD仕様のシンクロが追加されました。1990年に前輪駆動方式の後継車T4が登場しドイツでの生産は終わりましたが、1992年までシュタイア ダイムラー プフ社で生産されました。フォルクスワーゲン最後の水平対向エンジンの後輪駆動車としてファンが多く、最終モデルはLLE(LAST LIMITED EDITION)という名前で2500台限定生産されました。

 

 

 ミニカーは1986年に発売されたシャバックの当時物です。T3の乗用車仕様 カラベル シンクロ(4WD)をモデル化しています。水冷化でバンパーの上にグリルが追加されているフロント部分など細部がリアルで、シャバックらしいレベルの高い出来ばえです。右側スライドドアとリアハッチが開閉するギミック付です。T3もミニカーがたくさんありますが、変わり種ではパリ-ダカール ラリーに参加したポルシェ 959のサポート用に特注されたT3にポルシェのエンジンを搭載したポルシェ B32をPREMIUM CLASSIXXSがモデル化しています。 以下はフロント/室内とテールゲート開閉/右側面スライドドア開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VOLKSWAGEN T3 (TYPE2) CARAVELLE SYNCRO 1
VOLKSWAGEN T3 (TYPE2) CARAVELLE SYNCRO 2

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AUDI 80 QUATTRO (B3) 1986 GERMANY

AUDI 80 QUATTRO (B3)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUDI 80 QUATTRO (B3)


SCHABAK 1035 1/43 104㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.39m 全幅約1.68m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 112HP 5段変速/3段自動変速 4WD仕様有り
性能: 最高速197km/h  データーベースでアウディ 80のミニカー検索

アウディ 80 クワトロ (B3) ドイツ 1986年

 

 アウディ 80の3代目80 (B3)が1986年に登場しました。ボディ全体から段差をなくした空力的に洗練されたデザインで、見た目もスマートでした。衝突時にシートベルトを締めあげてステアリングコラムをボディ側に引き込むことで乗員を保護するアウディ独自のプロコン-テン システム(エアバックが開発される前の保護システム)や従来のセンターデフ式をトルセン(トルク感応型)デフ式に変更したフルタイム4WD方式など先進技術が使われていました。ボディは2ドア/4ドアセダンのみで、エンジンは4気筒1.6L/1.8L(112HP)/1.9L、4気筒1.6Lディーゼルを搭載し、5段/3段自動変速で最高速197km/h(1.8L)の性能でした。

 

 先代同様に1987年には5気筒2L/2.2Lエンジンを積む上級車の90が追加されました。1988年には80 (B3)をベースにした2ドアクーペのクーペ (B3) さらに1991年にクーペをベースにしたオープンカーのカブリオレが登場しました。(クーペもカブリオレも80という名前は付いていません) 1991年に生産中止となり後継車の80 4代目(B4)が登場しました。先代同様に人気が高く、80/90 (B3)の総生産台数は約140万台でした。

 

 

 ミニカーは1987年に発売されたシャバックの当時物です。リアルなフロントグリル/バンパーやサイドウインドー部分の造形で段差のないボディをうまく再現しています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付で、当時のミニカーとして実によく出来ていました。最近の1/43のミニカーはこのようなギミックが付いていませんが、実車のような可動部を持つという点においてはこのシャバックのミニカーのほうが最近の物より精密であるといえるでしょう。(この可動部を実現するダイキャスト型の技術もレベルが高いです) 80 (B3)の当時物ミニカーはガマもありました。最近のものではトミカ リミッテドが数種類をモデル化しています。クーペ、カブリオレもシャバックがモデル化していました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUDI 80 QUATTRO (B3) 1
AUDI 80 QUATTRO (B3) 2

 以下は1988年に発売されたガマ製の80 クワトロ (1/43 型番1173)の画像です。上記のシャバックの物とよく似ていますが、それはシャバックの型をベースにしているからです。ただしガマ流の変更がされています。変更点はボンネット開閉を止めて固定式にしたこととドアミラーを追加したことです。またホイールのメッキ処理も変更しています。コンラート製のアウディ 100の解説にも書きましたが、当時のドイツのミニカーメーカーはこんな具合に型を流用していたようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUDI 80 QUATTRO (B3) 3
AUDI 80 QUATTRO (B3) 4

 アウディ 90のミニカー→ データーベースでアウディ 90のミニカー検索"

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PORSCHE 959 1986 GERMANY

PORSCHE 959
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 959


NZG 297 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.26m 全幅約1.84m エンジン 変速機: DOHC 水平対向6気筒ツインターボ 2.85L 450HP 
リアエンジン 6段変速 可変トルクスプリット式フルタイム4WD
性能: 最高速315km/h  データーベースでポルシェ 959のミニカー検索

ポルシェ 959 ドイツ 1986年

 

 ポルシェ 959は先進技術の評価用として開発された実験車で1986年に登場しました。コンピューター制御の可変トルクスプリット式フルタイム4WD、水冷ヘッド、車高を変えられる可変ダンパー式サスペンション、複合樹脂製ボディなどの先進技術が採用され、グループBのホモロゲーション用に280台ほどが生産されました。ボディは911に似ていますが、NACAダクトやボディのアンダーカバーなどで空力的に洗練された全くの別物でした。

 

 エンジンはグループCカーのポルシェ 962C用の水冷ヘッドの空冷DOHC 水平対向6気筒エンジン(2.8L)を公道用に改良していました。2つのKKK製ターボチャージャーをエンジン回転数でシーケンス制御し450HPとハイパワーでした。レース活動では、1986年のパリ-ダカール ラリーで総合優勝し、同年のルマンでは961の名前でクラス優勝しています。959に使われた新技術はその後の市販車に適用されました。(実車画像→ ポルシェ 962C)

 

 

 ミニカーは1988年に発売されたNZG製の当時物です。NZGは現在は建設機械のミニカーメーカーですが、1985-1990年頃にポルシェを1/43でモデル化していました。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時としては最高の出来ばえでした。(ただフロントフェンダー周りの雰囲気が微妙に違うような気もしますが) 昔のミニカーですからフロントフード/ドア/リアカウルの開閉ギミック付きで、エンジンや室内もそこそこ良く再現されています。これ以外の当時物ミニカーはトミカ、ブラーゴの1/43と1/24、ポリスティルの1/25などがありました。当時物以外ではミニチャンプス、オートアート、スパーク(レジン製)のパリ-ダカ仕様、トゥルースケール(レジン製)のパリ-ダカ仕様 1/18などがあります。 以下はフロント/フロントフード開閉の画像とリア/リアカウルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PORSCHE 959 1
PORSCHE 959 2

 以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のポルシェ 959 (1/43 型番400062521)の画像です。ミニチャンプスのポルシェはほとんどが良い出来ばえなのですが、この959はフロントのライト周りの造形が今一つのように思います。ただそれ以外はミニチャンプスらしいそつのない造形で、墨入れされたエアインテークや室内インパネなどの細部はリアルな仕上げとなっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 959 3
PORSCHE 959 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 959 5
PORSCHE 959 6

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OPEL OMEGA A 1986 GERMANY

OPEL OMEGA A
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OPEL OMEGA A


GAMA 1130 1/43 111㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.69m 全幅約1.77m エンジン 変速機: 6気筒 3L 177HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速220km/h  データーベースでオペル オメガのミニカー検索

オペル オメガ A ドイツ 1986年

 

 オペル オメガ Aはレコード Eの後継車として1986年に登場しました。オペルの主力として先進技術を盛り込んで開発された後輪駆動車で、1987年EU カー オブ ザ イヤーを受賞しています。空力を考慮したデザインで、空気抵抗係数Cd値 0.28と優れていました。サスペンションは4輪独立方式、液晶表示メーターや車載自己診断システムなどの先進電子機器が採用されていました。ボディはセダンとキャラバン(ワゴン)がありました。当初のエンジンは4気筒1.8L/2LL、6気筒3L、4気筒2.3Lディーゼルがありました。

 

 1988年に足回りを強化した高性能版3000が設定され、1989年にはエンジンがDOHC化(204HP)されました。DTMレース用のエボリューション 500やロータスがチューンしたDOHC 6気筒3.6L(377HP)ツインターボエンジンを搭載するロータス オメガといった特注車もありました。1991年のマイナーチェンジで、カラードバンパーが採用され前後パネルの意匠が変わりました。イギリスではヴォクスホール カールトン(CARLTON)、ブラジルではシボレー オメガとしても販売されました。1994年にオメガ Bにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1987年に発売されたガマの当時物です。空力に優れたデザインの実車の雰囲気をうまく再現していて、当時のミニカーとして良く出来ていました。ただまだこの当時はドアミラーを再現していないので、今見るとそれに少し違和感があります。ドア開閉ギミック付です。ガマはリアスポイラーが付いた3000もモデル化していました。これ以外のオメガ Aのミニカーはミニチャンプスがエボリューション 500のストリート仕様/レース仕様を十数種類、バンガーズが3000、スパークがロータス オメガをモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL OMEGA A 1
OPEL OMEGA A 2

 以下は1988年に発売された上記ガマ製のバリエーション オペル オメガ A 3000 (1/43 型番1131)の画像です。高性能版3000のモデル化で、フロントグリルが変更されリアスポイラーが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL OMEGA A 3000 1
OPEL OMEGA A 3000 2

 以下は1993年に発売されたミニチャンプス製の オメガ A 3000 エボリューション 500 ストリート (1/43 型番430004002)の画像です。ミニチャンプスの初期物で、DTMレース用のオメガ A 3000 エボリューション 500のストリート仕様をモデル化しています。ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえです。左ドアミラーが欠品しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL OMEGA A 3000 EVOLUTION 1
OPEL OMEGA A 3000 EVOLUTION 2

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OPEL SENATOR B 1987 GERMANY

OPEL SENATOR B
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OPEL SENATOR B


GAMA 1133 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.85m 全幅約1.77m エンジン 変速機: 6気筒 3L 177HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速220km/h  データーベースでセネター/モンザのミニカー検索

オペル セネター B ドイツ 1987年

 

 オペル セネターの2代目セネター Bは1987年に登場しました。前年に登場したオメガ Aをベースにしてホイールベースを延長し居住性を向上させていました。ボディ形式は4ドアセダンのみで、キャラバン(ワゴン)が設定されていないのも最上級車ゆえでした。空力に優れたデザインの後輪駆動車ながら、ライバルの前輪駆動車アウディ 100よりも室内が広かったそうです。当初は6気筒2.5L/3Lエンジンを搭載していました。上級仕様のCDは豪華な内装で電子制御サスペンションやクルーズコントロールなどの先進機器を装備していました。

 

 1989年に3LエンジンがDOHC化(204HP)され、1990年に2.5Lは2.6Lに変わりました。イギリスではヴォクスホール セネターとしても販売されました。中身が実質的にはオメガ Aであったことから6気筒版のオメガ Aとユーザーがかぶり、販売はあまり振るわなかったようです。1994年にオメガ Bが登場した際に、オメガに統合されて最上級車セネターの名前は消えました。セネター Bの総生産台数は約7万台でした。 (この当時のオペルはやたらと車名が変わっていたのですが、車を売るのにはマイナス要因だったと思います)

 

 

 ミニカーは1988年に発売されたガマ製の当時物です。フロントグリル造形や滑らかなボディ造形など実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ていました。同じガマ製のオメガ Aのミニカーと並べてみると、オメガ Aをベースにしていることがわかります。ドア/トランク開閉ギミック付です。実車の人気を反映しているのか、セネター Bの当時物ミニカーはこれしか無いようです。当時物以外のミニカーでもNEO(レジン製少量生産)とミニカー付雑誌「OPEL COLLECTION」のNo.58(イクソ ALTAYA製)でモデル化しているぐらいです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL SENATOR B 1
OPEL SENATOR B 2

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