ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

CITROEN DS 19 1957 FRANCE

CITROEN DS 19 画像をクリック/タップすると画像が変わります
VITESSE 691 1/43 112mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.79m
エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 75HP 4段変速
性能: 最高速140km/h
データーベースでシトロエン DS 19のミニカー検索

 

シトロエン DS 19 フランス

 

 2CV同様その独特のスタイルと独創的な技術で知られるシトロエンのDSシリーズは1955年に発表されました。2CVは人々を唖然とさせましたが、DSはその未来的なデザインで人々を圧倒しました。当時宇宙船と称されたボディのデザインは2CVをデザインしたシトロエン社のフラミニオ ベルトーニによる物です。特にグリルのない低く尖ったフロントや後ろにいくほど低く狭まったリアの流線型の造形は当時としては最も進んだ空力設計でした。

 

 DS/IDの実車写真を見ると、屋根がボディと異なる色になっている物が多いですが、、DS/IDの屋根は薄い色がついたFRP製でした。したがって屋根の色がボディと異なるのは標準仕様だったようです。(ルーフ後端の赤丸は方向指示器です) この種の進歩し過ぎたデザインの車はそのほとんどが商業的には失敗してしますが、DSは発表当日に1万台以上を受注して大成功しています。2CVの成功もそうですが、これはフランスならではのことだと思います。

 

 

 シトロエンは私の好きな自動車メーカーです。(現在のシトロエンはDSやCXが健在だった頃に比べると、際立った個性がなくなりましたが、これは時代の流れで仕方ないことです) シトロエンのなかでもDSは特に好きな車ですので、ミニカーも結構たくさん持っています。昔のミニカーなので最近の物ほどリアルではないですが、ビテス初期のDSは好きなミニカーです。(50年以上も昔の車のミニカーがあまりリアルなのは、個人的に少し違和感を感じますので) プロポーションが良く、灯火類などの細かいところもそこそこよく出来ています。これ以外にもビテスはDS/IDを40種類ほどモデル化しています。以下でDS/IDの実車とミニカーについて、他の車よりも詳しく説明しています。

 
 

CITROEN ID 19 BREAK 1958 FRANCE

CITROEN ID 19 BREAK 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 99 1/43 117㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.99m 全幅約1.79m
エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 75HP 4段変速
性能: 最高速135km/h
データーベースでシトロエン DS/ID ブレークのミニカー検索

 

シトロエン ID 19 ブレーク (ワゴン) フランス

 

 DSの最大の技術的特徴は空気と油を使ったハイドロニューマチック システムによる卓越したサスペンションです。これは密封した窒素ガスを使うエア サスペンションにオイルポンプ油圧による車高調整を加えたようなサスペンション システムで、この油圧はパワー ステアリング、トランスミッション、ブレーキの制御にも使われていました。この複雑なシステムはコンピュータなどない時代ですから、全て機械式のメカで制御されていました。(優れた設計でしたが、複雑な構造でしたので油圧系の故障が付き物だったようです)

 

 1956年にDSの廉価版としてIDが設定されました。IDはエンジン出力がやや低く、クラッチとステアリングの油圧アシストが付いていませんでした。1958年にワゴン形式のブレークが追加されました。(アメリカではワゴン、イギリスではサファリ又はエステートと称する) ブレークのリアゲートは上下2分割式で標準仕様は商用バンで、乗用車仕様で3列シートを持つファミリアーレもありました。またブレークのルーフはルーフラックを取り付ける為に、FRP製からスチール製に変更されていました。

 

 

 ミニカーは1990年代のリオ製で、ルーフラックの付いたブレークをモデル化しています。リオはこれ以外にも消防車、救急車、霊柩車など20数種類のブレークをモデル化しています。リオ以外ではノレブ、ソリド、ブレキナなども多くのブレークをモデル化しています。イギリスのコーギーとディンキーからはサファリ又はエステートの名前でモデル化されています。

CITROEN DS 19 PALLAS 1966 FRANCE

CITROEN DS 19 PALLAS 画像をクリック/タップすると画像が変わります
VITESSE L090A 1/43 112mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.79m
エンジン 変速機: 4気筒 2L 90HP 4段変速
性能: 最高速165km/h
データーベースでシトロエン DS 19のミニカー検索

 

シトロエン DS 19 パラス フランス

 

 DS 19は4気筒1.9L(75HP)エンジンを搭載し、クラッチ操作を油圧で自動化した4段変速機を介して最高速は140km/hの性能でした。全長4.8mと大型ながらも車重1.2tと軽量なため、あまり高性能ではないエンジンでも十分な走行性能を得ていました。当時のフランスの2Lクラスのライバルはルノー フレガートとアメリカ車風のシムカ ベデットぐらいで、どちらもDSとは勝負にならず、このクラスはDSの独占状態となりました。

 

 1965年には、内外装を高級にしたDS 19 パラスが追加されました。(同年にエンジンを4気筒1985cc(90HP)に変更) バンパーの位置でボディを一周するサイドプロテクションモールがパラスの外観上の特徴で、フロントには補助灯が追加されていたようです。室内は遮音材が追加されて床はカーペットで覆われ、オプションで革張りシートが用意されていました。さらに上級の仕様としてはコーチビルダー シャプロンが特注で製作するリムジーン仕様のDS プレステージもありました。前席と後席の間にガラス製の仕切りがあってエアコンが装着され、公用車やハイヤーとして使われました。

 

 

 ミニカーは上述のビテスのバリエーションで、パラス(1966年式)のモデルです。サイドプロテクションモール、フロントの補助ライト、バンパーのオーバーライダーが追加され、マフラー形状が変更されています。カラーリングもパラスらしい高級な感じになっています。なおビテスは実車同様に室内をリムジーン仕様に変更したプレステージもモデル化しています。ビテス以外ではリオやノレブもDS パラスをモデル化しています。

 
 

CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON PALM BEACH  1965 FRANCE

CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON  PALM BEACH 画像をクリック/タップすると画像が変わります
NOREV 158060 1/43 112mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.84m 全幅約1.79m
エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 83HP 4段変速
性能: 最高速160km/h
データーベースでシトロエン DS カブリオレ/クーペのミニカー検索

 

シトロエン DS 19 カブリオレ (アンリ シャプロン) パームビーチ フランス

 

 DSは特別に高級な車ではありませんでしたが、ドゴール大統領専用車を初めとして、政府公用車に多く使われました。またフランスのカロッツェリアであるアンリ シャプロン(HENRI CHAPRON)は、DSをベースにした豪華なカブリオレを特注で製作しました。ホイールベースを変えずに客室部分を2+2座(又は2座)に変えた贅沢なレイアウトは、戦前のブガッティ、ドライエなどの豪華なスポーティカーの流れを引き継ぐ魅力ある車に仕上がっていました。

 

 この車は好評であった為、1960年からシトロエンのカタログモデルに追加されました。ボディ架装はシャプロンが行い価格はDSの約2倍と高価な車でした。オプションでハードトップも用意されていましたが、純粋なハードトップだけの仕様もありました。シャプロンの特注でハードトップの形状が異なるダンディ クーペ(LE DANDY COUPE)とコンコルド クーペ(CONCORDE COUPE)の2タイプがありました。カブリオレは1971年まで生産され総生産台数は約1400台、後継車はSMでした。

 

 

 ミニカーは1990年代のノレブ製で、パームビーチという名前が付けられたカブリオレをモデル化しています。ミニカーは限定生産モデルだったのでハンドメイド並みに高価でしたが、魅力的なカラーリングやクロームモール処理が気に入って購入しました。(後の再生産で限定生産品の半値ぐらいで販売されましたが) ノレブはこれ以外にもプラスチック製の当時物など10数種類をモデル化しています。ノレブ以外のカブリオレでは、リオやソリドなどもあります。クーペのミニカーではコーギーの当時物ダンディ クーペがあり、最近の物ではノレブとMETAL-18の1/18などがあります。

CITROEN DS 21 1968 FRANCE

CITROEN DS 21 画像をクリック/タップすると画像が変わります
VITESSE 23561 1/43 113mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.79m
エンジン 変速機: 4気筒 2.2L 115HP 4段変速
性能: 最高速178km/h
データーベースでシトロエン DS 21のミニカー検索

 

シトロエン DS 21 フランス

 

 DSは改良が続けられ1966年にはエンジンが新設計の2175cc(106HP)と1985cc(90HP)に切り替わり、DS 21とID 19aとなります。このパワーアップでDS 21の最高速は175km/hに向上しています。さらに1970年にはボッシュの電子制御燃料噴射を採用し2.2Lは139HPにパワーアップし、最高速は188km/hに向上しました。1967年にはフェンダー先端のライトカバー内に4灯式ヘッドライトを組み込むフェイスリフトを行い、フロント部分の見た目が新しくなりました。 

 

 追加された外側のライトはサスペンションと連動することで常に水平を保ち、内側のライト(ハイビームで点灯するドライビングランプ)はステアリングと連動して進行方向に首を振るようになっていました。この光軸制御も機械式で、ここまで徹底したやり方はシトロエンならではのものでした。なおDSの廉価版のIDは1970年から、名前がD スペシャル(D SPECIAL)又はD シュペール(D SUPER)に変わりました。

 

 

 DS 21のミニカーもビテス製で揃えてみました。上述したDS 19の型を流用してDS 21に変更されてます。特徴的なフロントのライトや1本スポークステアリングの付いた室内もそこそこうまく再現されています。最新のノレブなどに比べるとやや大ざっぱなところがありますが、このぐらいのゆるい出来ばえのミニカーも私は好きです。DS 21の当時物ミニカーとしてはポリトーイノレブなどがあり、このノレブの型を使って1980年代にエリゴールが同じものをモデル化しています。1990年代にはリオがDS 19からDS 23を20種類ほどモデル化しています。最近ではビテス、ノレブの1/43、1/18、ブッシュ、ブレキナなどで多くのDS 21がモデル化されています。

 
 

CITROEN DS 23 1972 FRANCE

CITROEN DS 23 画像をクリック/タップすると画像が変わります
DINKY(ES) 530 1/43 110㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.79m
エンジン 変速機: 4気筒 2.3L 130HP 5段変速
性能: 最高速188km/h
データーベースでシトロエン DS 23のミニカー検索

 

シトロエン DS 23 フランス

 

 DSは1970年にボッシュの電子制御燃料噴射をフランス車で初めて採用し、翌年には3段自動変速が設定されました。1972年には排気量を2347ccに拡大しDS 23となりました。(トルク重視の設定で2.2Lの139HPから130HPに少しパワーダウンするも最高速は同じ) このように改良が行われてきたDSですが、基本設計が古いことはいかんともし難く後継車CXの登場により1975年に生産中止となりました。

 

 DSは1955年の登場から1975年まで20年間生産され、IDを含めた総生産台数は約146万台(本国生産は約133万台)でした。DSは世界の名車を選考したカーオブ ザ センチュリー(名車100選)において、1位のフォード T型、2位のモーリス ミニに次いで3位という評価を受けています。私は学生時代に一度だけDS 23に乗せてもらったことがありましたが、当時の国産車とは全く別物のしなやかな乗り心地でした。

 

 

 ミニカーはスペインのオートピレンがディンキー(仏)のライセンスで生産した いわゆるスペイン ディンキーです。ただ本家のディンキー(仏)にはDS23はないので、これはオートピレンが型を起こしたものです。ほとんど同じ出来映えのオートピレン製もありますが、そちらはホイールが車軸が貫通していないディスクタイプとなっています。 DS/IDのミニカーは非常にたくさんあり、現在でも新製品としてモデル化されています。昔のミニカーですがリオはDS/IDを約120種類もモデル化しています。その中にはDS 23の生産100万台記念モデル最終生産記念モデルまであります。
データーベースでシトロエン DS/IDのミニカー検索

 

ページ  « 前へ 1  2  3  4  5  6  7   次へ »