ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 1936 USA

GM BUICK SERIES 40 SPECIAL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM BUICK SERIES 40 SPECIAL


IXO MUS059 1/43 113mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.9m 全幅約1.8m エンジン 変速機: 8気筒 3.8L 93HP 3段変速
性能: 最高速 136km/h   データーベースでGM ビュイックのミニカー検索

GM ビュイック シリーズ 40 スペシャル アメリカ 1936年

 

 デイヴィット ダンバー ビュイック(David Dunbar Buick)が1903年に設立したビュイック社は、当初は業績が芳しくなく馬車製造会社のウイリアム C.デュラント(William Crapo Durant)に援助を求めました。デュラントの采配でビュイック社は業績が回復しましたが、創業したビュイックは会社をさりました。1908年にデュラントはGM(ジェネラル モータース)を創立し、キャディラックオールズモービルを買収し、GMはアメリカ4大メーカーの一つとなっていきました。当時のビュイックはGMの主力車種で、1919年には売り上げの半分を占めていました。(1910年代のビュイック)

 

 1930年台前半のビュイックのモデル構成としてはシリーズ40/50/60/80/90の5モデルがあり、8気筒(3.8-5.7L)エンジンが搭載されていました。1936年の全面的なモデルチェンジで、エントリー仕様のシリーズ40はスペシャル、シリーズ60はセンチュリー、シリーズ80はロードマスター、最上級車のシリーズ90はリミテッドという名前になりました。(シリーズ50は1940年にスーパーに改名) スペシャルは1960年頃まではビュイックのフルサイズでは一番安いエントリー仕様でした。(1950年代のビュイック)

 

 

 ミニカーは2016年に発売されたイクソ製のMUSEUMシリーズです。1936年式のビュイック スペシャル 初代をモデル化しています。MUSEUMシリーズとしては標準的な仕上げレベルでプロポーションが良く、フロントグリルの赤いBUICKのロゴとその上についているマスコットやエッチング材のワイパーなど細部まで良く仕上げてあります。(このマスコットはCORVETTEと呼ばれアメリカの海軍艦艇の艦首に飾られる女神像をイメージしたものでした) 特に凝っているのが、肉眼では気が付かないのですが、画像を拡大するとホイールキャップにBUICKのロゴが付いています。この当時のアメリカ車の標準的なセダンはあまりモデル化されていないので、その点で貴重なミニカーです。1930-1940年代のビュイック車はウエスタンモデルのセダンやワゴン、オックスフォードのクーペ1/87、フランクリン ミントとダンバリー ミントの1/24など色々なブランドでモデル化されています。 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像とホイールキャップのBUICKロゴの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 1
GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 2

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GM CHEVROLET MASTER DELUXE COUPE 1937 USA

GM CHEVROLET MASTER DELUXE COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET MASTER DELUXE COUPE


BROOKLIN 4 1/43 103mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 6気筒 3.4L 85HP 3段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースで戦前のシボレーのミニカー検索

GM シボレー マスター デラックス クーペ アメリカ 1937年

 

 馬車製造会社を経営していたウイリアム C デュラントは1908年にGM(ジェネラル モータース)社を設立しました。GM社はキャディラックオールズモービルなどを買収して拡大していきました。財務の悪化で経営権を剥奪されたデュラントは1911年にシボレー社を設立し低価格の大衆車を開発しました。最初のシボレーは6気筒4.8Lエンジンを搭載したクラシック シックスで、安価ながら高性能だったので成功しました。シボレーの成功でデュラントはGMの経営者として復帰し、1916年にシボレーはGMの大衆車ブランドとなりました。

 

 1915年にシボレーはフォード T型に対向してモデル 490(4気筒2.8Lエンジン搭載)を発表し、名前どおりの490ドル(フォード T型と同じ値段)で販売しフォード Tのシェアを奪い始めました。1923年にフォード T型より少し良い品質のシューペリア(SUPERIOR 4気筒2.8Lエンジン搭載)を発売してヒットさせ、さらに4気筒エンジン搭載のフォード A型に対して6気筒エンジンを搭載したACシリーズを1929年に発売しました。1931年にはフォード A型を抜いてシボレーはベストセラーカーとなりました。(実車画像→ GM シボレー AC シリーズ)

 

 

 ミニカーはこの時代のアメリカ車をモデル化しているイギリスのブルックリン製です。ブルックリンのミニカーはホワイトメタル製でハンドメイドの少量生産品です。少量生産なのでほとんどのパーツが金属製で、手に持つとずっしりと重く存在感があります。これは1937年に登場したシボレーの上級グレードのマスター デラックス クーペをモデル化しているようです。縦長のフロントグリルや当時の流行りであった流線型ボディをうまく再現していますが、横から見ると窓が少し小さく感じます。プロポーション的には実車のイメージを強調するデフォルメがされているようです。この時代のシボレー乗用車のミニカーはフランクリン ミントやダンバリー ミントの1/24がありますが、それ以外はあまりミニカーになっていませんので、その点で貴重なミニカーだと思います。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CHEVROLET COUPE 1
GM CHEVROLET COUPE 2

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GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE 1938 USA

GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE


REXTOY 2 1/43 134㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m エンジン 変速機: V型16気筒 7L 185HP 3段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでキャディラック 戦前のミニカー検索

GM キャディラック V16 クーペ デビル アメリカ 1938年

 

 1930年代中頃ののキャディラックのラインナップは50、60、70、75、80、85、90といった7シリーズ構成でした。50/60シリーズにはV型8気筒4.1L/5.3L/5.7L、70/75シリーズにはV型8気筒/5.3L/5.7L、80/85/90シリーズにはV型12気筒6L/V型16気筒7.4Lなどのエンジンが搭載されました。それぞれのシリーズにはリムジーン/セダン/クーペ/カブリオレなど様々なボディ形式が用意され、この車種構成で年間に約3万台弱を販売していました。一番売れたのはV型8気筒エンジン搭載の60シリーズだったようです。当時ライバルであったパッカードは約10万台を販売しており、この頃はまだ販売台数で負けていました。

 

 1938年にモデルチェンジしたキャディラックは次の1940年代への先駆けとなる斬新なデザインとなりました。当時流行した流線型を取り入れつつ、リアフェンダーやトランクの形状が近代的な3ボックス スタイルに変わろうとしていました。1938年式にはサイドバルブ式を採用した新しいV型16気筒エンジンが登場しました。このエンジンはVバンク角を従来のOHV方式90°から135°に広げ、従来の半分の部品で構成されていました。排気量は7Lと少し小さくなりましたが、185HPに性能は向上していました。このエンジンは高さが低くなったので、ボンネットを下げたボディデザインが可能となり重心が下がったことで操縦性が良くなりました。このエンジン搭載車は1940年まで生産されました。

 

 

 ミニカーはこの時代のアメリカ車を多くモデル化しているフランスのレックストイ製で、1987年に発売されました。V型16気筒エンジンを搭載した最上級の90シリーズ クーペ デビルをモデル化しています。クーペ デビルとは運転席(前席)の屋根だけがオープンになっているフォーマルな用途に使われるセダンのことです。レックストイはホワイトメタル製で、グリルやバンパーなどが金属製パーツで構成された重厚な出来ばえです。 以下はフロント/リアの拡大画像とキャビン部分/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE 1
GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE 2

 以下は同じレックストイのバリエーションで、セダン(型番4)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE 3
GM CADILLAC V16 COUPE DE VILLE 4

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GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR 1938 USA

GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR


REXTOY 1 1/43 134㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m エンジン 変速機: V型16気筒 7L 185HP 3段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでキャディラック 戦前のミニカー検索

GM キャディラック V16 クーペ 2ドア アメリカ 1938年

 

 1930年代中頃ののキャディラックのラインナップは50、60、70、75、80、85、90といった7シリーズ構成でした。50/60シリーズにはV型8気筒4.1L/5.3L/5.7L、70/75シリーズにはV型8気筒/5.3L/5.7L、80/85/90シリーズにはV型12気筒6L/V型16気筒7.4Lなどのエンジンが搭載されました。それぞれのシリーズにはリムジーン/セダン/クーペ/カブリオレなど様々なボディ形式が用意され、この車種構成で年間に約3万台弱を販売していました。一番売れたのはV型8気筒エンジン搭載の60シリーズだったようです。当時ライバルであったパッカードは約10万台を販売しており、この頃はまだ販売台数で負けていました。

 

 1938年にモデルチェンジしたキャディラックは次の1940年代への先駆けとなる斬新なデザインとなりました。当時流行した流線型を取り入れつつ、リアフェンダーやトランクの形状が近代的な3ボックス スタイルに変わろうとしていました。1938年式にはサイドバルブ式を採用した新しいV型16気筒エンジンが登場しました。このエンジンはVバンク角を従来のOHV方式90°から135°に広げ、従来の半分の部品で構成されていました。排気量は7Lと少し小さくなりましたが、185HPに性能は向上していました。このエンジンは高さが低くなったので、ボンネットを下げたボディデザインが可能となり重心が下がったことで操縦性が良くなりました。このエンジン搭載車は1940年まで生産されました。

 

 

 ミニカーは前述したレックストイ製のV16 クーペ デビルのバリエーションで、これは伸びやかなデザインの2ドアクーペです。レックストイはホワイトメタル製で、グリルやバンパーなどが金属製パーツで構成された重厚な出来ばえです。レックストイはこのほかにもバリエーションで、セダンやキャブリオレなどもモデル化していました。 以下はフロント/リアの拡大画像とキャビン部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR 1
GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR 2

 以下は同じレックストイのバリエーションのV16 コンバーチブル チッチョリーナ仕様(型番7)の画像です。1980年代に国会議員に選出されたことで有名になったイタリアのセクシー女優のチッチョリーナさんのフィギュアが後席に座っています。このミニカーは彼女の人気にあやかって作られたものですが、このような実車があったかどうかは不明です。(お遊びのミニカーですから、たぶん実在しないと思います)(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR 1
GM CADILLAC V16 COUPE 2-DOOR 2

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GM CADILLAC 90 FLEETWOOD LIMOUSINE (V18?) 1939 USA

GM CADILLAC 90 FLEETWOOD LIMOUSINE (V18?)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC 90 FLEETWOOD LIMOUSINE (V18?)


ALTAYA VOITURES CLASSIQUES No.46 1/43 137mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.76m 全幅約2m エンジン 変速機: V型16気筒 7L 185HP 3段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでキャディラック 戦前のミニカー検索

GM キャディラック 90 フリートウッド リムジン (V18?) アメリカ 1939年

 

 1938年にモデルチェンジしたキャディラックは次の1940年代への先駆けとなる斬新なデザインとなりました。当時流行した流線型を取り入れつつ、リアフェンダーやトランクの形状が近代的な3ボックス スタイルに変わろうとしていました。1938年式にはサイドバルブ式を採用した新しいV型16気筒エンジンが登場しました。このエンジンはVバンク角を従来のOHV方式90°から135°に広げ、従来の半分の部品で構成されていました。排気量は7Lと少し小さくなりましたが、185HPに性能は向上していました。このエンジンは高さが低くなったので、ボンネットを下げたボディデザインが可能となり重心が下がったことで操縦性が良くなりました。このエンジン搭載車は1940年まで生産されました。

 

 この画像のような用途が限られるフォーマル リムジンは製作台数が少ないので、モデルとなった実車は極めて希少な車でした。当時特注仕様のキャディラックはGM傘下となったコーチビルダーのフリートウッドがボディを架装していましたが、この頃になるとかなり近代的なデザインになっています。オプション装備にはラジオ(約70$ 現在の貨幣価値で約35万円)やヒーター(約30$)がありました。当時のラジオはかなり高価だったようです。

 

 

 ミニカーはフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」シリーズのNO.46でメーカーはALTAYA(イクソ)です。全体的なプロポーション、クロームメッキの大きなフロントグリル、クロームモール処理、室内などよく出来ています。この時代の重厚なアメリカ製最高級車を見事に再現した魅力的なミニカーに仕上がっています。

 なおこのミニカーは車名がV18と表記されています。V型18気筒エンジンのキャディラックなど無かったはずですから単なる間違いと思うのですが、それにしても底板にまでしっかりと明記されているので何か意味があるのかもしれません。(散々調べましたが??でしたので、やはり間違いでしょう) 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC 90 FLEEDWOOD (V18?) LIMOUSINE 1
GM CADILLAC 90 FLEEDWOOD (V18?) LIMOUSINE 2

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