ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

NISSAN LAUREL (C30) 1968 JAPAN

NISSAN LAUREL (C30)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL (C30)


DIAPET 185 1/40 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.31m 全幅約1.61m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 100HP 4段変速
性能: 最高速165km/h  データーベースで日産 ローレルのミニカー検索

日産 ローレル C30型 日本 1968年

 

 1968年に日産 ブルーバードの上級車としてローレルが登場しました。バンなどの商用車を設定しない個人向け高級車(ハイオーナーカー)というジャンルはこの車が国産初でした。見た目は前述したブルーバード 510型とそっくりでしたが、ボディは全長/全幅ともにブルーバードより一回り大きくなっていました。プリンス スカイライン S5型用のエンジンをパワーアップした4気筒SOHC1.8L(100HP)G18型エンジンを搭載し、スカイライン C10型と共通の全輪独立懸架を採用し、3段AT/4段変速で最高速165km/hの性能でした。

 

 1970年に4気筒2L(120HP)のG20型エンジンを搭載した、センターピラーレスの2ドアハードトップが追加されました。このハードトップは当時のアメリカ車風の実にかっこいいデザインでした。1970年のマイナーチェンジで後期型となり、1971年にはセダンにも2Lエンジンが設定されました。1972年にローレル 2代目 C130型にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたダイヤペット製の当時物でアンチモニー製です。プロポーションが良く前述したブルーバード 510型よりもシャープな仕上がりとなっています。ボンネットとトランクが開閉するギミック付です。アンチモニー製のミニカーは一体成型されたボディ全体がメッキ処理されています。フロントグリル/バンパーなどの光り物部分を残してボディを塗装するといったやり方で製作されていますので、アンチモニー製ミニカーは独特の味わいがあります。このローレルはその代表的な傑作だと思います。なおアンチモニーは鉛と錫の合金で金属としては柔らかいので、変形しやすいという欠点があります。

 ダイヤペットはこれ以外にもダイキャスト製でセダン(型番209)とハードトップ(型番217と229の2つ)をモデル化していました。(ミニカーが4種類もモデル化されたと言うことは実車に人気があった証しです) これ以外の当時物としてはトミカの初期物のハードトップがありました。最近のミニカーではトミカ リミッテドと国産名車コレクション/日産名車コレクションのセダン、エニフ(ENIF レジン製)のハードトップなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN LAUREL (C30) 1
NISSAN LAUREL (C30) 2

 以下は1971年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 ローレル 1800 (1/40 型番209)の画像です。これはダイキャスト製でフロントグリルやバンパーにプラスチック製メッキパーツを使うなど作風が新しくなっています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミックです。なお公称縮尺は1/40で上記のアンチモニー製(型番185)と同じなのですが、一回り大きく出来ています。(縮尺1/40としてはアンチモニー製の方が正確です) 私はシャープな造形のアンチモニー製のほうが出来が良いと思いますが、このダイキャスト製もボディカラーが濃い色であれば印象が変わるかもしれません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL (C30) 3
NISSAN LAUREL (C30) 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL (C30) 5
NISSAN LAUREL (C30) 6

 以下は1971年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 ローレル ハードトップ 2000GX (1/40 型番229)の画像です。これもシャープな造形で、ピラーレスハードトップのボディが良く再現されています。テールライトや室内の造形も当時のミニカーとしては良く出来ています。これ以外にもダイヤペットには型番217でローレル ハードトップがあり、それは保有していないのですが、この型番229と比べると出来ばえは今一つのようです。なお何故ほぼ同時期にハードトップが2つモデル化されたかというと、当時のダイヤペットには複数の製作協力工場があり、人気の高いローレル ハードトップのモデル化を2社が同時に進めていたからのようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL HARDTOP (C30) 1
NISSAN LAUREL HARDTOP (C30) 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL HARDTOP (C30) 3
NISSAN LAUREL HARDTOP (C30) 4

 以下は2010年に発売されたアシェット 日産名車コレクションの日産 ローレル セダン (1/43 No.45)の画像です。メーカーはノレブで、プロポーションも細部の仕上げも良く、雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。特にフロントグリルはリアルに再現されています。ローレル 初代のミニカーとしては現時点(2022年)でベストの出来ばえでしょう。同じ型の色違い(薄黄)が国産名車コレクションのNo.54にもあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL (C30) 7
NISSAN LAUREL (C30) 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN LAUREL (C30) 9
NISSAN LAUREL (C30) 10

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NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 1969 JAPAN

NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30)


DIAPET 197 1/40 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.12m 全幅約1.63m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2L 160HP 5段変速
性能: 最高速210km/h  データーベースでフェアレディ Z S30型のミニカー検索

日産 フェアレディ Z Z432 S30型 日本 1969年

 

 1969年にフェアレディ 2000の後継車としてフェアレディ Z 初代(S30)が登場しました。従来のイギリス製軽量スポーツカーの模倣から脱却して、主力市場のアメリカのニーズを取り入れた高級GTカーに生まれ変わりました。居住性に優れたクーペ ボディは軽量なモノコック構造で、全輪独立懸架を採用するなど先進的な設計でした。ジャガー E タイプのようなロングノーズ/ショートデッキのスタイルで、フェンダー先端に埋め込まれたヘッドライトが個性的でした。

 

 標準のZ/Z-Lにはセドリック用6気筒2L(125HP)L20型エンジン、高性能版のZ432にはスカイライン GT-R用のDOHC 6気筒2L(160HP)S20型エンジンを搭載していました。(432とは4バルブ/3キャブレター/2カムシャフトの意) Z432は5段変速で最高速210km/hの性能でした。輸出仕様車の車名はダットサン 240Zで6気筒2.4L(150HP)L24型エンジンを搭載し最高速は190km/hでした。性能的にはポルシェなどの高級スポーツカーには及ばないものの、価格の安さと信頼性の高さでスポーツカー市場を席捲し、アメリカ市場を中心に大ヒットしました。Z(ズィー)カーと呼ばれて、ダットサン ブランドを世界に知らしめた傑作車でした。

 

 

 1970年に3段自動変速機が装備され、1971年に2.4Lエンジンを搭載した240Z、FRP製のフロントバンパー一体式エアロパーツとオーバーフェンダーを装着した240ZGが追加されました。1974年に全長を延ばして4人乗りとした2by2が追加されるなど各種の改良が施されました。モンテ カルロやサファリなどのラリー選手権に参戦し、1971年と1973年のサファリ ラリーで総合優勝しています。1978年にフェアレディ Z 2代目(S130)にモデルチェンジしました。

 ミニカーは1970年に発売されたダイヤペット製の当時物です。高性能版のZ432をモデル化しています。プロポーションが正確で、実車の雰囲気が良く再現されています。ボンネット/ドア/テールゲートが開閉するギミック付で、エンジンルーム内や室内などの細部もリアルに再現されています。当時の国産ミニカーとしては素晴らしい出来ばえで、ダイヤペットの傑作ミニカーでした。ダイヤペットには240Z ラリー仕様(1/30)、2by2(1/40)、チェリカ80シリーズ(約1/50)の240Zもありました。フェアレディ Zは人気車ゆえミニカーはたくさんあります。当時物ミニカーとしてはトミカがZ432と240Z、トミカ ダンディがZ432をモデル化していました。当時物以外では京商、エブロなどがZ、Z-L、Z432、240Zなどをレース仕様も含めて数十種類もモデル化しています。また最近ではアシェット 日産名車コレクション/国産名車コレクション、レジン製ではハイストーリーやイグニッションモデルなどがモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 2
 以下は1975年に発売されたダイアペット製の当時物 日産 フェアレディ Z 2by2 (1/40 型番G33)の画像です。2by2は全長が長いので上記のZ432より少し大きくなっています。(全長111mm) ヘッドライトにカバーが追加され、室内はリアシートが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/リアゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 3
NISSAN FAIRLADY Z 2BY2 (S30) 4

 以下は1973年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 フェアレディ 240Z ラリーカー仕様(1/30 型番603(G32))の画像です。240Zのラリー仕様と称していますが、240ZGをモデル化しているようです。縮尺が1/30なので全長145㎜と少し大きめなサイズになっています。サイズは大きいのですが、ダイヤペットの標準縮尺1/40の物を大きくしただけといった出来ばえです。ボンネット/ドア/テールゲートが開閉するギミック付で、デカールとアンテナが付属していました。(アンテナは付けてありますが、デカールは貼っていません) 同じ型をつかったラリー仕様でない物(型番G61)とポリス仕様(型番P10)がありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z 240Z RALLY (S130) 1
NISSAN FAIRLADY Z 240Z RALLY (S130) 2

 以下は2008年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製の日産 フェアレディ Z Z432 (1/43 No.05)の画像です。これも高性能版のZ432をモデル化しています。メーカーはノレブで、ノレブらしいそつのない造形で実車がうまく再現されていて、良く出来ています。細部の仕上げもステアリングホイールが着色されているなど、安価な雑誌付きミニカーながら良く仕上げてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 2

 以下は2008年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製の日産 フェアレディ 240Z #5 モンテ カルロ 1972 (1/43)の画像です。これは日産名車コレクションの定期購読者に提供されたノベルティで、上記Z432を大幅に改造して1972年 モンテ カルロ 参戦車(総合3位)に仕立てています。左ハンドルに変更され車高が上げてあり補助灯や室内のスペアタイヤなどが追加され、実車に即したカラーリングになっています。フェアレディ Zのラリー仕様としてはかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 1
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フェンダーに表示されたドライバー名とデカール、ナンバープレートなどは実車を忠実に再現してあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 3
NISSAN FAIRLADY Z MONTE CARLO (S30) 4

 以下は2006年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製の日産 フェアレディ Z432 (1/43 No.08)の画像です。これは上記の日産名車コレクションのZ432と同じ物ですが、カラーリングを変えてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 3
NISSAN FAIRLADY Z Z432 (S30) 4

 以下は2000年頃に発売されたエブロ製の日産 フェアレディ 240ZG 1971 (1/43 型番43054)の画像です。エブロとしては初期の物ですが、プロポーションが正確でとても良く出来ています。240ZGの特徴であるFRP製のフロントバンパー一体式エアロパーツとオーバーフェンダーがリアルに再現されています。エブロは田宮模型の元設計者が創立しているだけあって、スケールモデル的で正確なモデル化をします。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 1
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 3
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 4

 以下は2001年頃に発売された京商製の日産 フェアレディ 240ZG 1971 (1/43 型番K03162W)の画像です。上記のエブロ製と同じ240ZGをモデル化しています。(オプションのリアスポイラーが付いています) エブロ同様に実車がうまく再現されていますが、エブロよりも細部がリアルに再現されています。特に室内のインパネでは奥まった位置にあるメーターが良く再現されていて、さらにボンネット開閉ギミック付でエンジンもリアルに再現されています。京商はこれ以外にもZ-LとZ432などを1/18、1/43、1/64で約70種類ほどモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 5
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。エンジンは1/43サイズとしてはかなりリアルに再現されていて、オレンジ色のエアクリーナーには注記まで再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 7
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 8

 以下は2022年に発売されたアシェット 国産名車プレミアムコレクション製の日産 フェアレディ 240ZG 1971 (1/43 No.9)の画像です。メーカーは中国のSUMS MODELで同社のオールモーストリアル(ALLMOSTREAL)ブランド製です。上述したエブロ製と同じ240ZGのモデル化で、こちらはオプションのリアスポイラーが付いています。全体的にはエブロ製とほとんど同じような出来ばえですが、FRP製のエアロパーツとオーバーフェンダーの質感はエブロ製よりリアルです。実車に即した茶/灰色のカラーリングも綺麗です。240ZGは全長約4.3mX全幅約1.7mとエアロノーズ/オーバーフェンダーの分だけ通常の240Zよりも大きくです。エブロ製とプレミアムコレクション製のミニカーはどちらも全長が100㎜で、縮尺1/43で正確に出来ています。車幅はエブロ製は42㎜、プレミアムコレクション製は40㎜で、エブロ製はオーバーフェンダーを少し大きめにデフォルメしています。ただこの違いは見た目ではほとんど感じられない程度です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 9
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 10

 以下はフロント/リアの拡大画像です。エブロ製では省略されているテールライトのクロームモール縁取り、リアウィンドーの熱線処理がきちんと再現されています。実車の画像と見比べてみると、FRP製のエアロパーツが実にリアルな質感で仕上げられていることが分かります。(実車の画像 → 日産 フェアレディ 240ZG) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 11
NISSAN FAIRLADY 240ZG (S30) 12

 フェアレディ Z 初代はポリトーイ(イタリア)やコーギー(イギリス)などの海外のミニカーメーカーも当時物ミニカーとしてモデル化していました。海外でモデル化された国産車の当時物ミニカーとしては、トヨタ 2000GTホンダ S800に次ぐものでした。以下は1976年に発売されたポリトーイ製のダットサン 240Z (1/43 型番EL64)の画像です。ポリトーイのELシリーズは廉価版ミニカーでしたので、安っぽいホイールなど全体的に簡素な仕上げですが、プロポーションは悪くないです。(1970年代後半のミニカーはこのような廉価版が主流でした) ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240Z (S30) 1
NISSAN FAIRLADY 240Z (S30) 2

 以下は1973年に発売されたコーギー製の当時物 ダットサン 240Z ラリー仕様 (1/43 型番396)の画像です。コーギーは型番394で1971年 サファリ ラリー 優勝車もモデル化していて、これはそのラリー仕様車から補助灯を外して再販売した物です。(初期の物は補助灯を外していない) 1970年代の当時物ミニカーですので、上記のポリトーイ製同様に今見ると簡素な作りです。室内後部には型番394と同様にロールケージとスペアタイヤが備えられています。コーギー流の親しみやすい感じに仕上げられていて、当時としてはまずまずの良い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN FAIRLADY 240Z RALLY (S30) 1
NISSAN FAIRLADY 240Z RALLY (S30) 2

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NISSAN R382 1969 JAPAN

NISSAN R382
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN R382


DIAPET 210 1/40 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.05m 全幅約1.87m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 6L 600HP 不詳
性能: 最高速 不詳  データーベースで日産 R380/390のミニカー検索

日産 R382 日本 1969年

 

 1967年の日本グランプリでR380 IIがポルシェ 906に敗退したことから、後継車のR381は大排気量のパワフルなマシンとして企画されました。搭載を予定していたV型12気筒5Lエンジンが1968年日本グランプリに間に合わなかったので、アメリカのカンナムで使われていたシボレーのV型8気筒5.5Lエンジンが改造されて使われました。このエンジンのパワーアップに対して、シャーシやサスペンションが強化されました。(実車画像→ 日産 R381)

 

 R381にはシャパラルが先鞭をつけたリアスポイラーが付いていました。このスポイラーはサスペンションに連動して左右独立で角度が変わり、ブレーキング時には直立してエアブレーキとしても機能する凝ったものでした。 1968年の日本グランプリでは、ポルシェ 910(2位)やトヨタ 7を抑えて、R381が優勝し3-4-5位をR380 IIが占めて、日産が初めて日本グランプリを制覇しました。同年末にはV型12気筒5Lエンジンが完成し、それを搭載したR381 IIが完成しました。

 

 

 1969年には後継車のR382が登場しました。可変式スポイラーが禁止されたので、スポイラーを一体化して高く反り返ったリアエンドになっていました。1969年日本グランプリにはエンジンを6Lに拡大しパワーアップしたR382で臨みました。結果はR382が1-2フィニッシュで優勝し、日本グランプリ2連覇を達成しました。なお3-4-5位はトヨタ 7で、6-7-8位をポルシェ勢が占めました。日産は日本グランプリ3連覇とアメリカでのカンナム参戦を目指してR383を1970年に開発していました。しかし日産は公害対策に集中するということで、日本グランプリの不参加を表明しレース活動から撤退し、R383のレース参戦はありませんでした。(その後1977年の東京モーターショーで一般公開されました 実車画像→ 日産 R383)

 ミニカーは1970年に発売されたダイアペット製の当時物です。1969年日本グランプリの優勝車(#21)をモデル化しています。ゼッケンなどは添付されていた紙シールを貼り付けています。実車と同じ黄色のバリエーションもありました。当時のダイヤペットとしては、異例のリアルな造形で非常に良い出来ばえです。ホイールやエンジンもリアルで、小さな蝶板でドアが手前に開くギミックも凝っています。(当時のミニカーはドア開閉が必須だったので、頑張ってつけたのでしょう) これ以外のR382の当時物ミニカーは同じダイヤペットのチェリカ80の1/58と香港製50シリーズの1/50、トミカの1/69がありました。当時物以外では、京商の1/64、エブロの日本グランプリ仕様(約10種類)などがあります。なおエブロはR383もモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と俯瞰/ドア開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN R382 1
NISSAN R382 2

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NISSAN SKYLINE 1800 (C10) 1970 JAPAN

NISSAN SKYLINE 1800 (C10)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 1800 (C10)


DIAPET 225 1/40 107mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.21m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 100HP 3段変速
性能: 最高速165km/h  データーベースで日産 スカイライン C10のミニカー検索

日産 スカイライン 1800 C10型 日本 1970年

 

 日産と合併後のプリンス初の新型車がスカイライン 3代目(C10)で、1968年に登場しました。先代のデザインを発展させたプリンス色の強いデザインで、サイドのサーフィンラインが特徴でした。エンジンも先代譲りの4気筒1.5L(G15型 88HP)で、3/4段変速で最高速160km/hの性能でした。サスペンションは前輪がマクファーソンストラット/コイルの独立懸架で後輪はリーフリジッドでした。当初は4ドアセダンとワゴン(バン)だけでした。

 

 1968年にエンジンルームを拡大したロングノーズに日産の6気筒2L(L20型 105HP)エンジンを搭載し、後輪を独立懸架に変更した高性能版の2000GTが追加されました。1969年のマイナーチェンジで前後グリルが変更され、ローレルに採用された4気筒1.8L(G18型 100HP)エンジンが追加されました。さらに先代の2000GT-Bの後継車としてDOHC 6気筒2L(S20型 160HP)エンジンを搭載したGT-R 初代(PGC10型)が1969年に登場しました。この3代目から「愛のスカイライン」というCMコピーが使われ、C10型は「ハコスカ」の愛称で呼ばれています。1972年にスカイライン 4代目にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1971年に発売されたダイヤペット製の当時物です。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとして良い出来ばえでした。ダイヤペットのスカイライン 3代目の最初のミニカーは、1970年に型番180で2000GTが発売されました。このミニカーはフロントグリルの意匠が2000GTながら、ロングノーズではなく1800のショートノーズとなっているというモデル化のミスがあり、発売して直ぐに販売中止となりました。その後型番180は前後のパネルを変えて、スカイライン 1800として型番225で発売されました。一般的に昔のミニカーは最上級グレードをモデル化するのですが、この中間グレードの1800がモデル化されたのはこのような経緯があったからでした。なおロングノーズの2000 GT-Rは型番201で1970年に発売されました。スカイライン 3代目の当時物ミニカーはダイヤペットしか無く、当時物以外ではアドバンスピリットのワゴン/バン、トミカ リミッテドの1800/2000セダンとバン、エブロの2000GT、ハイストーリー(レジン製)のバンなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN SKYLINE 1800 (C10) 1
NISSAN SKYLINE 1800 (C10) 2

 以下は上述した先に発売されてすぐに生産中止となった型番180の日産 スカイライン 2000GTの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 1800 (C10) 1
NISSAN SKYLINE 1800 (C10) 2

 以下は型番180のスカイライン 2000GTと型番225のスカイライン 1800のフロント/リアを比較した画像です。左側が型番225、右側が型番180です。この画像では小さくて分かりにくいですが、フロントグリル右とリアパネル右に1800と2000GTのモデル名表示があります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE (C10) 1800 AND 2000

 以下は1970年に発売されたスカイライン 2000 GT-R (1/40 型番201)とスカイライン 1800(1/40 型番225)の画像です。俯瞰した画像ではノーズの長さの違いが良くわかります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE (C10) 1800 AND 2000 GT-R

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NISSAN SKYLINE 2000 GT-R (KPGC10) 1970 JAPAN

NISSAN SKYLINE 2000 GT-R (KPGC10)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000 GT-R (KPGC10)


DIAPET 222 1/40 114mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.33m 全幅約1.6m エンジン 変速機: DOHC6気筒 2L 160HP 5段変速
性能: 最高速200km/h  データーベースでスカイライン GT-R (PGC10/KPGC10)のミニカー検索

日産 スカイライン 2000 GT-R KPGC10型 日本 1970年

 

 1969年にプリンス スカイライン 2000GT-Bの後継車として、レーシングカーR380用エンジンをベースにしたDOHC 6気筒2L(S20型 160HP)エンジンを搭載した、スカイライン GT-R 初代(PGC10型)が登場しました。GT-Rはレースに出場することを前提として作られた特殊な車で、ラジオさえオプション品となっていました。スカイラインには1970年のマイナーチェンジでホイールベースを短縮した2ドアハードトップが追加され、その際にGT-Rは2ドアハードトップ(KPGC10型)に切り替わりました。GT-Rは1972年までの3年間でツーリングカーレースで49連勝する大記録を残しました。

 

 スカイライン 3代目はその後もエンジンのパワーアップなどの改良が行われました。GT-Rをイメージリーダーとする販売戦略が当たり、スカイライン 3代目は高性能なファミリーカーとして大ヒットし、ブルーバードを凌ぐほどの人気車種となりました。1972年にスカイライン 4代目にモデルチェンジしました。GT-Rの販売台数はPGC10型が約800台、KPGC10型が約1200台でした。

 

 

 ミニカーは2001年に発売されたエブロ製です。エブロらしい正確なプロポーションに加えてセンスの良い微妙なデフォルメが施されてかっこよく仕上げられています。フロントグリルや灯火類はリアルにできていて、彩色された室内もそこそこ良く再現されています。最近の高価で少量生産のレジン製を別にして、スカイライン GT-R(KPGC10)の1/43量産ミニカーではたぶん一番出来が良いと思います。(京商の1/43も同等レベルで出来が良いですが) スカイライン GT-R 初代の当時物ミニカーはダイヤペット、モデルペット、トミカなどがありました。当時物以外ではオートアートの1/18、京商の1/18と1/43、国産名車コレクション、トミカ リミッテド、エブロ、イグニッションモデル(レジン製)の1/12と1/18と1/43、アイドロン/VISION(レジン製)の1/43など、レース仕様も含めて約400点もあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN SKYLINE 2000GT-R (KPGC10) 1
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (KPGC10) 2

 以下は1970年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 スカイライン 2000 GT-R (PGC10) (1/40 型番201)の画像です。プロポーションが良く、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ルーフに結晶塗装を施してレザートップ風に仕上げてあります。当時は高級車でレザートップが流行っていたのですが、2000 GT-Rの実車画像では見かけたことがないのでこれはダイヤペットのお遊びです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 1
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 3
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 4

 以下は1971年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 スカイライン 2000 GT-R (KPGC10)(1/40 型番222)の画像です。キャビン部分が大きめでサイドビューを見ると実車のプロポーションから外れていますので、その点では良い出来ばえではありません。しかし結構リアルなフロントグリル、幅広のタイヤ、リアのスポイラーなど実車の迫力ある雰囲気はうまく再現されています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 3
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 5
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 6

 以下は2009年に発売されたアシェット 日産名車コレクションの日産 スカイライン 2000 GT-R (KPGC10) (1/43 No.33)の画像です。メーカーはノレブでプロポーションは良いのですが、ヘッドライト径が小さめでフロント周りの雰囲気があまり似てないことが今一つです。ただヘッドライト以外の細部は安価な雑誌付きミニカーながら結構良く仕上げてあります。これと同じ型の色違い(銀M)が国産名車コレクションのNo.02として発売されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 5
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 6

 以下は2022年に発売されたアシェット 国産名車プレミアムコレクション製の日産 スカイライン 2000 GT-R (KPGC10) (1/43 No.14)の画像です。メーカーは中国のSUMS MODELで同社のオールモーストリアル(ALLMOSTREAL)ブランドでモデル化しています。プロポーションは正確で、フロントグリルや灯火類の仕上げもリアルに仕上げられています。特に室内のインパネのメーター類は実によく再現されています。全体的な評価としては上述したエブロ製とほぼ同等レベルの良い出来ばえだと思います。ただ個人的な好みをいうと、微妙なデフォルメが施されてかっこよく仕上げられたエブロ製の方が好きです。エブロは田宮模型で設計していた方が1998年に興したMMP社のブランドですので、自動車をモデル化する際のデフォルメについては優れた経験とセンスがあると思います。この微妙なデフォルメは好き嫌いがあるところですが、国産名車プレミアムコレクション製よりエブロ製の方がかっこよく見えませんか? (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 7
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 9
NISSAN SKYLINE 2000GT-R (PGC10) 10

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