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ジャガー XJ (X351) イギリス 2011年
2003年にジャガー XJシリーズの3代目(X350)が登場しました。丸形4灯ヘッドライトなど基本的なデザインが踏襲され、アルミニウム製ボディを採用して大幅に軽量化されました。エンジンはV型8気筒3.6L/4.2L(300HP/390HPスーパーチャージャー付)で、6段自動変速、最高速250km/h(リミッター付)の性能でした。この際にディムラー版は一時的になくなりましたが、2005年にスーパー 8の名前で復活しました。2004年にV型6気筒3L(240HP)エンジンを搭載したXJ6が追加され、XJ8にロングホイールベース版が追加されました。2007年のマイナーチェンジでX358型となり、前後バンパー形状がややごつい物に変更され、フロントフェンダー側面にエアベントが追加されました。(実車画像→ ジャガー XJ (X350))
2009年にXJシリーズの4代目(X351)が登場しました。伝統的な丸形4灯ヘッドライトやキャビン形状が一新され、高級セダンに流行りのクーペ風キャビンを持つ従来とは全く異なるデザインとなりました。内装はレザー張りで、12インチ液晶ディスプレーでスピードメーター/タコメーターを表示するiTechと称するインパネを採用していました。大きな開口部を持つサンルーフも採用されました。エンジンはDOHC V型6気筒3L(275HP)ターボディーゼルとDOHC V型8気筒5L(385HP/510HP スーパーチャージャー付)で、6段自動変速、最高速250km/h(リミッター付)の性能でした。2013?にはダウンサイジングで、4気筒2L(240HP)ターボとV型6気筒3L(340HP)スーパーチャージャーが追加されました。2019年に生産中止となり、2023年現在で後継車は出ていません。
ミニカーは2013年に発売されたイクソ製で、XJ (X351)をモデル化しています。プロポーションが良く、一新されたフロント周りの雰囲気がうまく再現されていました。大きな開口部のガラスサンルーフ、エッチング材を使ったフロントグリルやリアのエンブレムなど細かいところも良く再現されていました。ただ室内の仕上げが黒一色なのがいまひとつ物足りない感じでやや残念です。(なお色違いの灰メタリックはシートが白で彩色されているようです) これ以外のXJ(X351)のミニカーは、同じイクソのジャガーディーラー特注品、WELLYの1/24、オックスフォードの1/76、GREAT LIGHTNING(レジン製)のロングホイールベース版リムジーンぐらいしかないようです。 以下はフロント/リア(エンブレム拡大)の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランドローバー レンジローバー イヴォーク イギリス 2012年
ランドローバーのSUV レンジローバー イヴォークが2011年に登場しました。2008年の北米国際自動車ショーで発表されたクーペ風のスタイリッシュなデザインのコンセプトカー LRXをベースとしていて、コンセプトカーと同じ3ドアと5ドアのモデルがありました。レンジローバーの名前が付いていますが、レンジローバーよりも小型で、同社のフリーランダーのシャーシをベースにしていました。低燃費を実現する為、アルミ製ボンネットやプラスチック製リアハッチを採用し、フリーランダーより100㎏軽量化していました。(実車画像→ ランドローバー LRX コンセプトカー )
エンジンは低燃費の4気筒2L/2.2Lディーゼル ターボと4気筒2Lガソリン ターボがありました。トランスミッションはアイシン製の6段変速/自動変速で、駆動方式は前輪駆動の2WDとフルタイム4WDがありました。面白い装備として、小さなリアウインドーで見えづらい後方やオフロードでの車外の状況を5台の車載カメラの画像でドライバーに知らせるシステムが備わっていました。2014年に世界初の乗用車用9段自動変速機(ZF製)が搭載されました。2016年にSUVとしては世界初のソフトトップルーフを持つコンバーチブルが追加されました。2018年に2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ レンジローバー イヴォーク 2018)
ミニカーは2016年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。メーカーはイクソでイヴォーク 5ドアの左ハンドルをモデル化しています。イクソは型番MOC145でイヴォーク 5ドアをモデル化しているので、それを流用しています。安価な雑誌付きミニカーなので内装の仕上げは簡素化されていますが、プロポーションが良く大きな半透明のサンルーフやフロントグリル/灯火類は結構うまく再現されていました。イクソは3ドア、5ドア、コンバーチブル(PREMIUMX レジン製)もモデル化しています。イクソ以外のイヴォークのミニカーはオックスフォードの1/76、WELLYの1/24)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マクラーレン P1 イギリス 2013年
マクラーレンの市販車MP4/12Cが2010年に登場しました。ドア後方のエアインテークが目立ちますが、全体的にはセンスのよいフェラーリ風のデザインでした。(ドアはバタフライ式でした) MP4/12Cの最大の特徴はコクピットを囲む構造体「モノセル」がカーボンコンポジットで一体成形され、その前後にエンジン/サスペンションを載せるアルミ製フレームが付く車体構造でした。これはF1と同じような構造で、軽量ながら強固で安全性が高い車体でした。(実車画像→ マクラーレン MP4/12C)
フレームの上に被せたボディパネルはアルミやプラスチック製でした。エンジンはDOHC V型8気筒3.8L(600HP)ツインターボ、7速デュアルクラッチ式半自動変速で後輪を駆動し、最高速330km/hの性能でした。価格は約2800万円で、レース仕様のGT3やオープンのスパイダーも設定されました。2014年にMP4/12Cをベースにした650Sが登場し、MP4/12Cは生産中止となりました。(実車画像→ マクラーレン 650S)
2013年にはMP4/12Cの上級車としてP1が登場しました。野生動物からインスピレーションを得たデザインとのことで、MP4/12Cに似ていましたが、より複雑な曲線で構成されたデザインとなっていました。P1は375台の限定生産で価格は約1億円と、車格的にはマクラーレン F1の後継車でした。ボディ構造はMP4/12Cと同じで、エンジンもV型8気筒3.8Lと同じながら737HPと大幅にパワーアップされ、さらに電気モーター(179HP)を追加したハイブリッドカー(総合916HP)となっていました。最高速はリミッター制限で350km/hとのことで、モーターだけのEV走行も10km程可能だそうです。2015年に追加されたレース仕様のGTRはさらに総合1000HPまでパワーアップされていました。
P1には公道モードからレースモードまで4段階設定でサスペンション/リアウイングを油圧制御するレース アクティブ シャシー コントロールという装置が付いていました。(同じような装置はMP4/12Cにもありましたが、P1では大幅に改良されていました) それ以外にもF1で使用される KERS(運動エネルギー回生システム)を応用したモーターによる加速機能などF1由来の技術が使われていて、レースモードではとてつもない性能を発揮するようです。 なおP1はかつてのロールス ロイスのように金持ちなら誰にでも売ってくれるわけではなく、マクラーレンの審査に合格した人だけが購入できるそうです。(一般大衆には関係ないですが)
ミニカーは2014年に発売されたオートアート製です。特徴的なボディをオートアートらしい素直な造形でうまく再現していました。特にリアエンドの黒いガーニッシュパネルやルーフのカーボンパネル風の処理はなかなかリアルです。ただ室内はほとんど彩色されていません。また従来のオートアートの1/43はドライブトレーンやサスペンションが底板に再現され前輪が操舵できましたが、このP1では残念ながら底板のドライブトレーン部分がすべて省略されています。ミニカーの製造原価があがったことで、価格を抑えるためにこのような簡略化が行われたのだと思います。ただミニカーの値段が軒並み高騰している現在、数年前の価格の5割増し程度に抑えているオートアートは良心的なメーカーだと思います。オートアートはP1とMP4/12Cを1/18と1/43でモデル化しています。これ以外のP1のミニカーはMOTOR MAXの1/24とあとは高価なレジン製ばかりですので、買うならオートアートをお勧めします。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ジャガー F タイプ S イギリス 2014年
1960年代の名車ジャガー E タイプの後継車としてF タイプは何度かプロトタイプが開発されていました。1975年に登場したXJ-Sは、サイズが大きすぎて重いことで真の後継車とはなれませんでした。1986年にF タイプのコンセプトカー XJ41(クーペ)/XJ42(オープン)が開発されました。この車は製品化が進められましたが、フォードが1989年にジャガーを買収した際に新経営陣の判断で開発が中止されました。最終的にこの車は後に1994年にフォード傘下で登場したアストン マーチン DB7と1996年に登場したジャガー XK8として製品化されました。(実車画像→ ジャガーXJ41(クーペ)/XJ42(オープン))
2011年にコンセプトカー C-X16が公開され、この車のデザインを踏襲したF タイプが2013年に発売されました。(実車画像→ ジャガー C-X16) 最初にソフトトップを持つコンバーチブルが登場し、すぐにクーペが追加されました。全長4.47mはジャガーとしては小型で、E タイプとほぼ同じサイズの2シータなのでE タイプの真の後継車と言えました。(E タイプのようなロングノーズではなく現代的なデザインではありますが) エンジンは4気筒2Lスーパーチャージャー(300HP)、V型6気筒3L スーパーチャージャー(340/380HP)、V型8気筒5L スーパーチャージャー(495-575HP)で、最強のSVR(575HP)は全輪駆動のAWDで最高速322km/hの性能でした。V型8気筒(500HP)エンジン搭載車でも約1300万とのことで、性能を考えると安いと思います。(もちろん一般人には高値の花ですが)
ミニカーはイクソの廉価版ブランドのホワイト ボックス製です。ホワイト ボックスはイクソの廉価版ミニカーのブランドで、この型を流用して内装などの仕上げレベルを上げたイクソ プレミアムX版のF タイプもあり、プレミアムX版にはクーペやソフトトップ仕様もあります。これは廉価版なので内装の彩色が省略されているのが物足りませんが、それを除けばプロポーションなどの基本的なところはプレミアムX版と同じで良く出来ていました。本当はたいして値段が変わらないプレミアムX版が欲しかったのですが、最近のプレミアムXはすぐに売り切れてしまって、オークションなどで法外な値段が付いているのは困ったものです。これ以外のF タイプのミニカーとしては、オートアートの1/18、オックスフォードの1/76、WELLYの1/24などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランドローバー レンジローバー スポーツ イギリス 2014年
高性能SUVとしてレンジローバー スポーツが2005年に登場しました。レンジローバーの廉価版 ディスカバリー 3をベースにしており、名前が示すようにレンジローバーのスポーティ版といった性格の車でした。ホイールベースが短縮されボディが小型化され、2列シートの5人乗りとなっていました。当初のエンジンはDOHC V型8気筒4.4L(300HP)とV型6気筒2.7L(190HP)ターボ ディーゼルで、2009年にジャガー製DOHC V型8気筒5L(375HP/スーパーチャージャー付 510HP)とV型6気筒3L(211HP)ターボ ディーゼルなどが追加されました。電子制御式エアサスペンションが標準装備され、悪路走行制御の「テレインレスポンス」システムを装備していました。2009年のマイナーチェンジで、前後の意匠が変更されました。(実車画像→ レンジローバー スポーツ 2005)
2013年にレンジローバー スポーツ 2代目にモデルチェンジしました。フロントの造形などがよりダイナミックなデザインとなりました。ボディは総アルミモノコック構造が採用され、アクティブアンチロールバーを持つアクティブ サスペンションが採用されました。エンジンはDOHC V型5気筒3L(250HP)スーパーチャージャー、DOHC V型8気筒5L(510HP)スーパーチャージャー、V型6気筒3L(258HP)ターボ ディーゼルなどが搭載されました。2014年にV型6気筒3Lエンジンと35kWのモーターとリチウムイオン電池を組合わせたランドローバー初のハイブリッド仕様が追加されました。同年にDOHC V型8気筒5L(550HP)スーパーチャージャー エンジンを搭載し最高速260Km/hの高性能版SVRが追加されました。2022年に3代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ レンジローバー スポーツ 2023)
ミニカーは2017年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。レンジローバー スポーツ 2代目(左ハンドル)をモデル化しています。メーカーはイクソで、同社のカタログモデルのPREMIUMX 型番PRD360を流用しています。安価な雑誌付きミニカーですので室内の仕上げが簡略化されていますが、プロポーションが良く灯火類などの細部もリアルで、値段以上の良い出来ばえでした。レンジローバー スポーツ 初代のミニカーはシュコーの1/87、オートアートの1/18、ソリドなどがあります。2代目のミニカーはこれと同じイクソ系、WELLYの1/24、オックスフォードの1/76などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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