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ロータス エリート シリーズ 1(S1) イギリス 1957年
大学生であったコーリン チャップマンがオースチン セブンをベースにしたレースカーを製作し、この車が好成績をあげたことからロータスの歴史が始まりました。1952年にロータス エンジニアリング社が設立され、本格的なレースカーとして開発されたマーク VIは高性能で安価であったことから、プライベートチームに好評を博しました。その後もマーク XIまでのレースカー販売で順調に資金を蓄えたロータスは、GPレースへの本格参戦と市販スポーツカーの販売に乗り出しました。
1957年に最初の市販スポーツカーのセブンとエリートが発表されました。エリートはFRPによるフルモノコックという特殊な構造のクーペ ボディで、ジャガー並みの価格の高級GTカーでした。エンジンは4気筒1.2L(76HP)、4段変速機で、最高速は軽量なボディの為185km/hと高性能でした。 1960年にS2に発展し、85HPの高性能版SEが追加されるなどして、1963年までに約1000台が生産されました。エリートは結構売れましたが、特殊な構造故に製造コストが高く、営業的には失敗作でした。
ミニカーは2004年に発売されたイクソ製です。キャビン部分が少し大きめな感じもしますが、全体的にはエリートの微妙なスタイルがうまく再現されていて良い出来ばえです。ワイヤースポークホイールがリアルでブリティッシュグリーンのカラーリングはセンスが良いです。イクソにはレース仕様など数種類のバリエーションもあります。エリートの当時物ミニカーは無いようです。イクソ製以外では、ヤトミンの1/18、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス イレブン イギリス 1957年
ロータスはマーク VIの成功を受けて、ルマンに出場する本格的なレーシングカーの開発に着手します。1954年にマーク VIIIが完成し、シルバーストーンでクラス優勝しています。この車はマーク IX、マーク Xと発展し、1956年にXI(イレブン このモデルから「マーク」が付かない)が登場します。イレブンの最大の特徴はアルミパネルを補強材とした航空機のようなスペースフレーム構造で、車重は約400kgと非常に軽量でした。フランク コスティンのデザインした流線形ボディで、コベントリー クライマックス製4気筒1.1L(76HP)エンジンを搭載しています。
1955年にマーク IXでルマンに初参戦しますが、リバースギアを使ったことで失格となりました。1956年ルマンにはイレブンで出場し、総合7位(クラス優勝)、1957年ルマンでは総合9(クラス優勝)-14-16位となっています。イレブンにはフォード製4気筒1.2Lエンジンも搭載され、ボディもドライバー後方の大きなテールフィンがあるものとないものがあります。1957年にフロントサスペンションなどを改良してシリーズ 2となり、1958年まで生産され総生産台数は約270台でした。
ミニカーはカルツォ製で、2000年頃発売されました。1957年ルマンで14位となった車(750ccエンジン搭載)をモデル化しています。(画像はWEBサイトから借用しました)カルツォは旧ビテスグループのブランドで、画像で見る限りではなかなか良い出来ばえです。これ以外では老舗コーギーの当時物、最近のものではスパークやBOSモデルなどがあります。
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ロータス スーパー セブン S2 イギリス 1962年
1957年にロータス エリートと当時に登場したセブンは、レースカーのマーク VIをベースとした安価なスポーツカーでした。エンジンはフォード 100EやBMCのAタイプなどが選択できましたが、標準的な4気筒1.2L(40HP)エンジンを搭載したタイプで、最高速130km/hの性能でした。チューンしたエンジンを搭載した高性能版はスーパーセブンと呼ばれ、スーパーセブン シリーズ 1(S1)は4気筒1.1L(70HP)エンジン搭載で最高速167km/hの性能でした。
当時イギリスでは自動車の物品税が高かったので、この車をキットで購入し自分で組み立てることで安価に済ませることが出来ました。また中古エンジンを流用することも可能で、財布の軽い若者の入門用の車として人気を呼びました。セブンはシリーズ 4(S4)まで発展しましたが、イギリスのキットカー優遇税制廃止やアメリカの安全基準の強化などで、1973年に生産中止となりました。 その後セブンの製造販売権と生産設備はロータスの代理店であったケーターハム社へ売却され、ケーターハムのブランドで現在も生産されています。またそれ以外にも、多くの国でセブンのレプリカが作られています。
セブンは当時物のミニカーが無く、これは2003年に発売されたビテス製です。高性能版のスーパーセブンのモデル化で、テールライトの形状などから、シリーズ2をモデル化したようです。灯火類、樹脂製サイドパネル、ロールバー、室内などがリアルに再現されていて非常に良い出来ばえです。ボンネットを外すとエンジンも再現されています。これ以外のセブンのミニカーはミニチャンプス、イクソ、ソリド、スパーク(レジン製)、ノレブのケーターハム、京商のケーターハム 1/18、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス 25 F1 イギリス 1963年
ロータスはイレブンでのルマン参戦に続き、F1/F2に参戦しました。最初のF1/F2マシンは1957年登場の12で、コベントリー クライマックスの4気筒2L/2.2Lエンジンをフロントに搭載していました。1958年に16が登場し、1960年にはミドシップ方式を採用したロータス 18が登場します。18は1960年のモナコGPでS.モスのドライブで初優勝します。S.モスはアメリカGPでも優勝し、ロータスはコンストラクター選手権の2位に躍進します。
1961年からF1の排気量が1.5Lに変わりました。1961年にロータス 21が登場しこのシーズンはロータスとフェラーリの2強の争いで、フェラーリ 156が勝利しました。1962年にロータス 24が登場しますが、すぐに革新的な軽量モノコックシャーシを採用したロータス 25に変わりました。このシーズンはロータスとBRMの2強の争いで、BRM P57が勝利しました。1963年には改良されたロータス 25でJ.クラークが7勝を挙げて初のチャンピオンドライバーとなり、ロータスは念願のコンストラクターチャンピオンを獲得しました。
1964年シーズン前半はJ.クラークがロータス 25で3勝し、シーズン後半に改良型のロータス 33が登場します。ロータスが後半に勝てなかったことで、フェラーリ 158のJ.サーティースがチャンピオンドライバーとなり、コンストラクターチャンピオンもフェラーリが獲得しました。1965年シーズンはロータス 33が主力となりJ.クラークがほとんどのレースで勝利し、ドライバーとコンストラクタータイトルを獲得しています。その後もロータスはコスワース DFVエンジン(V型8気筒3L)開発、グラウンド エフェクトカー(ロータス 78)の開発など、F1レース界に革新を起こし、名門チームとなりました。
ミニカーはブルム製で、2002年頃に発売されました。1963年のベルギーGPの優勝車(ドライバー J.クラーク)をモデル化しています。風防形状が適当なのは当時のブルム流で、タイヤ外径も少し小さいような気がしますが、それ以外は当時のミニカーとしてはまずまずの出来ばえです。ブルムは8種類ほどのバリエーションを作っています。これ以外ではポリトーイの当時物(プラスチック製)、最近のものではカルツォやスパークがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とコクピットの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス エラン S2 イギリス 1965年
ロータス セブンの後継車として開発されたエランは1962年に登場しました。ユニークなデザインのオープンカーで、DOHC 4気筒1.5L(100HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速185km/hと高性能で操縦性にも優れていました。エリートで問題となったFR樹脂製モノコック ボディの代わりに、鋼板のバックボーン フレームにFRP樹脂製ボディを被せるという構造が採用されました。この構造による生産性向上でエランはセブン並みの低価格で発売することができ、それ故に大ヒットしました。
1965年にはS2(シリーズ 2)に発展しハードトップを持つクーペが追加され、丸形2灯のリアライトが楕円形に変更されました。1966年にS3(シリーズ 3)に発展し、1967年にホイールベースを延長して2+2座とした+2(プラス 2)が追加され、1968年にS4(シリーズ 4)に発展しました。1975年に生産中止となりましたが、総生産台数は約18000台とロータス社に大きな利益をもたらしました。またバックボーン フレームにFRP樹脂製ボディを被せる構造はその後のロータス車の基本となりました。
ミニカーは1967年に発売されたコーギーの当時物です。ハードトップが追加されたS2をモデル化しています。実車の雰囲気が良く再現された良い出来ばえです。一見しただけでは分かりませんが、このミニカーにはエランの特徴であるバックボーン フレーム構造(シャーシ)をリアルに再現した非常にマニアックなギミックが付いています。なおエランのミニカーは最初はオープン仕様のロードスター(型番318)として1965年に発売され、その型を変更してシャーシを取り外すことができるギミックを追加したものがこの型番319です。その為本来S2は楕円形のリアライトなのですが、そこは修正されずS1の丸形2灯のままになっています。 このミニカーのギミックの詳細はこちらのページをご覧ください。→ ロータス エランのギミック紹介ページ
以下はフロント/リアの拡大画像と室内/シャーシの脱着ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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