ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

FIAT F2 (130HP) 1907 ITALY

FIAT F2 (130HP) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
DUGU 4 1/43 90㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.8m
エンジン 変速機: 4気筒 16.3L 130HP 4段変速
性能: 最高速160km/h
データーベースで戦前のフィアットのミニカー検索

 

フィアット F2 (130HP) イタリア 1907

 

 フィアット 75HPの解説に記載したように、当時の自動車メーカーは宣伝の為にレースや速度記録挑戦に熱心でした。フィアットが総力を挙げて製作したフィアット 130HPは、1907年の3大レース イタリアのタルガ フロリオ、カイゼル プライス(ドイツ GP)、フランス GPを全て制覇する偉業を達成しました。ドライバーは3レース全てフェリーチェ ナッザーロ(Felice Nazzaro)でした。このレースカーは4気筒16.3L(130HP)の巨大なエンジンを搭載し、1907年のフランス GP(サーキット10周770㎞)では平均時速113.612km/hで優勝しています。なお名前のF2はこの車に付けられたゼッケン番号のことで、当時はどのレースでも同じゼッケン番号を使っていたようです。

 

 1908年にフランス GPが中止になり欧州のレースは下火になり、レースの中心は一時的にアメリカのレースになりました。このアメリカのレースでもフィアットは活躍しました。アメリカのレース用として開発されたフィアット S61はツインプラグの4気筒10L(115HP)エンジンを搭載し最高速は160km/h以上でした。S61は1911年のインディ 500で3位となり、1911年と1912年のサンタ モニカ GP(アメリカ GP)で優勝しました。また1911年のフォーミュラー リブレ(ツーリングカー改造車のレース)で行われたフランス GPでも優勝しました。フィアットはその後も第一次大戦前までレースカーを製作していますが、あまり成功しませんでした。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたクラシックカーの専門ブランドのドゥグー製です。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのビスカレッティ自動車博物館に保存されている実車を忠実にモデル化していました。このフィアット F2も本革製のボンネットの固定ベルト、サイドの布張り、リアの燃料タンク上の銅製の配管、後輪を駆動するチェーンなど凝った作りで、実車を忠実に再現したドゥグーの傑作ミニカーでした。特に後輪を駆動するチェーンはスケールモデル的にはオーバースケールなのですが、このサイズで実際に可動するのは秀逸でよく作ったものだと思います。(実物とはサイズが違いますが実際に動くのは面白いです) なおドゥグーのミニカーには合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かすという問題があり、このF2もホイールが溶けてしまったので、ホイールを別のミニカーの物に交換してあります。(ホイールを交換してない物の画像はこちらにあります。→ ミニカーの魅力 フィアット F2) これ以外のフィアット F2のミニカーはブルムの物があり、ブルムはフィアット S61もモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT F2 (130HP) 1
FIAT F2 (130HP) 2

 以下はコクピット周りと底板の後輪駆動チェーンの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT F2 (130HP) 3
FIAT F2 (130HP) 4

 以下は1978年に発売されたブルム製のフィアット F2 1907 (1/43 型番R016)の画像です。ブルム初期の物ですが、たぶん上記ドゥグー製をお手本にしていると思われ、ドゥグー製と同じぐらいの素晴らしい出来ばえです。ドゥグー製のF2と較べると、リアにスペアタイヤが追加されていて、その関係で燃料タンクが後方に移動しています。ビスカレッティ自動車博物館に保存されている実車はスペアタイヤが付いているのでブルム製のほうが実車に忠実なようです。後輪駆動チャーン部など、スケールモデル的な観点で評価するとこのブルム製のほうがドゥグー製より優れています。ただ作られた時期を考えればこれは当たり前のことで、ドゥグー製にはスケールモデル的な物差しでは測れない魅力があります。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT F2 (130HP) 5
FIAT F2 (130HP) 6

 以下はフロントの拡大画像とコクピット周り/底板分の後輪駆動部の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT F2 (130HP) 7
FIAT F2 (130HP) 8

 以下は1978年に発売されたブルム製のフィアット S61 115HP 1908 (1/43 型番R017)の画像です。年式から判断すると上記のF2をベースにして開発されたS61の初期の物をモデル化しているようです。ただしこの42号車がどのレース仕様の物をモデル化しているのかどうかについては、色々と調べましたが不明です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT S61 115HP 1
FIAT S61 115HP 2

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FIAT TYPE 2 (15/20HP) 1910 ITALY

FIAT TYPE 2 (15/20HP) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 14 1/43 95㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m
エンジン 変速機: 4気筒 2.6L 20HP 4段変速
性能: 最高速70km/h
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フィアット タイプ 2 (15/20HP) イタリア 1910

 

 大型の高級車を作ってきたフィアットは1908年に小型車のタイプ 1(12/15HP)を発売しました。タイプ 1は4気筒1.9L(15HP)エンジンを搭載した小型車で、4段変速で最高速70km/hの性能でした。この車は基本的にはタクシーキャブで、イタリアだけではなく欧州の大都市のタクシー会社で大量に使われました。タクシーキャブを大量生産して市場を拡大するやり方は、同時期のフランスのルノー タイプ AGと同じでした。タイプ 1は1922年まで生産され、総生産台数は約6000台でした。(実車画像→ フィアット タイプ 1 1908)

 

 1910年には一般向けとしてタイプ 1をベースにしたタイプ 2(15/20HP)が登場しました。タイプ 2は4気筒2.6L(20HP)エンジンを搭載した中型車で、4段変速で最高速70km/hの性能でした。ただしまだ高価格で大衆車とは言えませんでした。タイプ 2はイタリアの軍隊に正式採用された最初の車となりました。1912年にエンジンを4気筒2.8L(28HP)に拡大したタイプ 2Bに変わりました。ボディ形式はランドレー型セダン、オープンのトルペード、商用バンなどがありました。1920年まで生産され、タイプ 2/2Bの総生産台数は約2.2万台でした。

 

 

 ミニカーは1978年頃に発売されたリオ製です。お抱え運転手が運転するランドレー型セダン(後部が幌になっている)をモデル化しています。リオのクラシックカーはマニア向けで灯火類、操作レバー、フェンダーなどの細かいパーツから、シャーシやサスペンションなどのメカ部分までリアルに再現されています。このタイプ 2も折れ曲がったフロントスクリーンやボンネットからキャビンにつながる曲面的な造形など実車のボディ形状をよく再現しています。エドワード期のクラシックカーのミニカーとして非常に良い出来ばえです。タイプ 2のミニカーはこれしかありませんので、車種的にも貴重です。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT TIPO 2 1
FIAT TIPO 2 2

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FIAT TYPE 4 (35HP) 1911 ITALY

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DUGU 1 1/43 105㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m 全幅約1.55m 車重 約1.1t
エンジン 変速機: 4気筒 5.7L 45HP 4段変速
性能: 最高速95km/h
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フィアット タイプ 4 (35HP) イタリア 1911

 

 前述したように大型の高級車を作ってきたフィアットは1908年に小型車タイプ 1(12/15HP)を発売しました。1910年にはタイプ 2が登場し、フィアットは自社のラインアップを一新し、タイプ 1からタイプ 6まで6車種を設定しました。以下はその概要です。

  • タイプ 1 (12/15HP) 4気筒1.9L(15HP)エンジン搭載 タクシーキャブ
  • タイプ 2 (15/20HP) 4気筒2.6L(20HP)エンジン搭載 小型車
  • タイプ 3 (20/30HP) 4気筒4L(32HP)エンジン搭載 中型車
  • タイプ 4 (35HP) 4気筒5.7L(45HP)エンジン搭載 高級大型車
  • タイプ 5 (50/60HP) 4気筒9L(75HP)エンジン搭載 豪華大型車 6気筒7.4Lエンジン搭載の35/45HPの後継車
  • タイプ 6 (50/60HP) 4気筒9L(75HP)エンジン搭載 当時最上級大型車 6気筒7.4Lエンジン搭載の35/45HPの後継車

 

 タイプ 4は上から3番目の高級大型車ですが、タイプ 5/6は最上級車ですから一般向けでは一番上級の車だったはずです。4気筒5.7L(45HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速95km/hの性能でした。ボディ形式はランドレー、リムジン、オープンのトルペードなどが架装されました。トルペード仕様がイタリア国王が旅行の際に使用する車として使われたそうです。この車はアメリカのフィアット工場でも生産され、アメリカではタイプ 56(35HP)の名前で販売されました。1918年まで生産され、総生産台数は約700台でした。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたクラシックカーの専門ブランドのドゥグー製です。タイプ 4のオープン仕様のトルペード(3列シート)をモデル化しています。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのビスカレッティ自動車博物館に保存されている実車を忠実にモデル化していました。このタイプ 4も全体的なバランスが良く、フロントグリルや灯火類の細部も実車に忠実に出来ています。メッキパーツがピカピカではなく少し鈍いメッキになっているのが、いかにも古い車らしいリアルさがあります。(少し埃で汚れていることもありますが) また幌の前端をフェンダーに接続している革バンドは本物の皮革なので経年劣化で半分腐ってしまい、触ると完全に崩壊する寸前の状態になっています。なおドゥグーのミニカーにはホイールが溶ける問題があるのですが、このタイプ 4に関してはホイールの材質が異なるようでその問題は発生していません。これ以外のタイプ 4のミニカーはガマの1/45がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT TIPO 4 1
FIAT TIPO 4 2

 以下は上記の幌を畳んだバリエーションのフィアット タイプ 4 1911 (1/43 型番3)の画像です。幌以外は上記と同じものです。幌が畳まれているので、室内の3列シートの配置が良く分かります。最後部のシートはかなり大き目でシートというよりもソファーのような感じに見えます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT TIPO 4 TORPEDO 1
FIAT TIPO 4 TORPEDO 2

 以下は1966年に発売されたガマ製のフィアット 4 (1/45 型番991)の画像です。縮尺が1/45なので、全長93㎜ほどで上記ドゥグー製より少し小さいです。同じトルペードをモデル化していますが、タイヤ/ホイールが大きめなので相対的にボディが小さくみえてバランスが悪いです。ガマにも幌を閉じた状態のバリエーション(型番992)があります。ガマのクラシックカーはマニア向けではなく安価でしたから、ドゥグー製ほどリアルではありませんが、それでも当時のクラシックカーのミニカーとしてはそこそこの良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT TIPO 4 5
FIAT TIPO 4 6

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FIAT S76 1911 ITALY

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DUGU 24 1/43 105mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.75m 全幅約1.5m
エンジン 変速機: 4気筒 28L 290HP 4段変速
性能: 最高速180km/h以上
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フィアット S76 イタリア 1911

 

 前述したようにフィアット F2はGPレースの頂点を極めましたが、その後のGPレースでは大排気量エンジンを搭載した馬力重視型のレースカーは時代遅れになっていきました。そこでフィアットは大排気量エンジンのGPカーを使って自動車の速度記録樹立に挑戦することになりました。当時の速度記録は1911年に4気筒21.5L(200HP)エンジンを搭載したブリッツェン ベンツがデイトナ ビーチで達成した時速228.1km/hでした。そこでフィアットはブリッツェン ベンツを上回る排気量28354cc(290HP)という史上最大の自動車用4気筒エンジンを搭載したS76で世界記録樹立を目指しました。

 

 S76は何度か速度記録に挑戦しましたがうまくいきませんでした。1913年のベルギーのオスランドでの速度記録挑戦では、往路で132.37mph(213.02km/h)が計測されましたが復路の計測ができず記録は達成できませんでした。(非公式ではアメリカで最高速290km/hに達したともいわれていますがこれは?です) S76は速度記録車なのでそれなりに空力的なデザインがされていますが、エンジンが巨大なのでボンネット部分が異様に高い独特の形をしています。見た目だけでも迫力がありますが、エンジンを始動させると強烈な爆発音が鳴り響きボンネット横の排気管からは炎が噴き出したそうです。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたクラシックカーの専門ブランドのドゥグー製です。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのビスカレッティ自動車博物館に保存されている実車を忠実にモデル化していました。このフィアット S76も独特の迫力のあるボディが良く再現され、実際に可動する後輪駆動用チェーンなど凝った作りです。ドゥグーのミニカーのホイールは経年変化で溶けてしまうという問題があり、このS76のホイールも似たようなデザインの別のミニカーのホイールに交換してあります。ホイールの色合いがボディと少し異なり違和感があるのはそのせいです。(オリジナルのホイールはボディと同色に塗装されていました) これ以外のS76のミニカーは2017年に発売されたAUTOCULT(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と後輪駆動用チェーン部分の拡大画像です。チェーンとスプロケットは軟質プラスチック製で実際に回転させることができます。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT S76 1
FIAT S76 2

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FIAT TIPO 0 1912 ITALY

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RIO 6 1/43 88mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長 3660mm 全幅 1450mm 車重 900kg
エンジン 変速機: 4気筒 1846cc 19HP 4段変速
性能: 最高速73km/h

 

フィアット タイプ 0 イタリア 1912

 

 自動車の普及化を狙って発売されたフィアットの小型車 当時の一般的な車の約半値で売り出されたので大ヒットしイタリア国内だけでなく全世界に輸出されました。大量生産するためボディ形式はオープン4シーターのみでした。(このあたりはT型フォードとよく似たやり方です) 4気筒 1846cc 19HPエンジン 最高速度73km/hで小型車として十分な性能でした。

 

 ミニカーはリオ製です。リオ初期のモデルで、幌の前端に付いている革バンドは実際の革でできているなど当時としては格別に精密なミニカーでした(革が使われていたのは初期だけで、プラスチック製に変わりましたが)

 

 

 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT TIPO 0 1
FIAT TIPO 0 2

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FIAT TIPO 0 SPIDER 1912 ITALY

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RIO 7 1/43 88mm

 

フィアット タイプ 0 スパイダー イタリア 1912

 

 上記にボディ形式はオープン4シーターのみであると書きましたが、当時はボディ架装を行うスペシャル コーチワーク会社があったので、このようなスパイダー形式のものも作られました。後部デッキにはスペアーシート(ランブルシートという)が格納されています。運転席側のランニングボードの上にある円筒の箱はヘッドライト用アセチレン発生器です。(電気式のライトはあったのですが、まだ信頼性が低かったのです)

 

 ミニカーはリオ製で、上記のバリエーションです。色違いで、幌が閉じたタイプもモデル化されています。

 

実車諸元 
外形寸法: 全長 3660mm 全幅 1450mm
エンジン 変速機: 4気筒 1846cc 19HP 4段変速
性能: 
 

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FIAT 18BL TRUCK 1914 ITALY

FIAT 18BL TRUCK 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO A4 1/43 140㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6m 全幅約1.75m
エンジン 変速機: 4気筒 5.6L 38HP 4段変速
性能: 最高速25km/h 積載量3.5t
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フィアット 18BL トラック イタリア 1914

 

 1857年にイギリスで大砲を牽引する為の蒸気車が開発され、1870年の独仏戦争で初めて使用されました。19世紀末には馬に代わる輸送手段として、欧米各国でガソリン自動車による軍用車の開発が進められました。イタリアでも軍隊の要請で、フィアットが物資の運搬だけではなく多目的に使える軍用車フィアット 15を1909年に開発しました。15は積載量1.5tのトラックで、4気筒3L(16HP)エンジンを搭載していました。(1913年には4気筒4.4L(40HP)エンジン搭載の15Bに発展)

 1911年には積載量を3.5tに増やした18が開発されました。1914年に改良型の18BLが登場し、18BLの軍隊仕様(サスペンションなどを強化している)は同年に始まった第1次大戦で軍用車(兵員や物資の輸送車、野戦病院としての救急車、軽量戦車、大砲の牽引車など)として使われました。15Bと18BLの軍用車は当時のイタリア軍の作戦に不可欠な最新装備でした。

 

 軍用に開発されたトラックですが、それらはすぐに民間の流通サービスに普及していきました。またバスボディが架装され、路線バスなどの公共交通サービスにも使われました。この流れはイタリアだけではなくどの国も同じでした。18BLはイギリスやフランスなどでも使用され、約20000台が生産されました。

 

 

 ミニカーはリオ製で、1980年代に発売されました。先に発売されていた型番20の18BL バスを流用してトラックに仕立てたものです。リオのクラシックカーに共通する長所ですが、フロントグリルに接続された幌を補強する革バンド(初期物は本物の革製)、チェーン駆動のリアドライブやサスペンションなどがリアルに再現されていて、かなり良い出来ばえです。バリエーションとして軍用トラック、幌や灯火の無いトラックなどが十数種類あります。なおフィアット 18BLのミニカーはリオのものしかありません。 以下はフロントの拡大画像と俯瞰/後輪チェーン駆動部の画像です。以下のミニカーは初期物ですので、革バンドは全て本革です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 18BL TRUCK 1
FIAT 18BL TRUCK 2

 以下は1997年に発売された18BL トラック 建設会社 ETERNIT (建築資材運搬)(型番SL028)と18BL トラック タイヤメーカー ピレリ サービス(型番SL022)の画像です。建設会社のトラックは幌やヘッドライトが付いていません。ピレリのトラックは幌を閉じた状態になっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 18BL TRUCK 3
FIAT 18BL TRUCK 4

 以下は1997年に発売された18BL 軍用救急車(型番SL027)と1980年代に発売された18BL 軍用トラック(型番A1)の画像です。ほとんど同じですがヘッドライトの位置が違っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 18BL TRUCK 5
FIAT 18BL TRUCK 6

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FIAT 18BL OMNIBUS 'FIRENZE-POGGIBONSI-VOLTERRA' 1915 ITALY

FIAT 18BL OMNIBUS 'FIRENZE-POGGIBONSI-VOLTERRA' 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 20 1/43 142㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6m 全幅約2m
エンジン 変速機: 4気筒 5.6L 30HP 4段変速
性能: 最高速30-40km/h
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フィアット 18BL バス ’フィレンツェ-ポッジボンシ-ヴォルテラ' イタリア 1915

 

 ガソリンエンジンを搭載した最初のバスは1895年のベンツとされていて、馬車にエンジンを追加したものでした。同時期に当時のライバルのダイムラー社もバスを開発していました。ダイムラーのバス用シャーシはイギリスに輸出され、ミルネス-ダイムラー(MILNES-DAIMLER)社でバスボディが架装され、有名な2階建てロンドンバスの最初のモデルが1904年に登場しています。

 

 イタリアでも前述したフィアット 15や18BLなどのシャーシにバスボディが架装されました。標準ボディとして12-14人乗りと20-36人乗りの2タイプが準備されていたとのことですが、実際にはバス会社の要望に応じて様々なボディが架装されたようです。バス会社としてはできるだけ乗客や荷物を載せたいという要望があり、屋根にも座席を設けた2階建てバス(フィアット 1906)がイタリアにもあったようです。(ただ座席が無くても屋根に人を載せていたようですが) 路線バスだけではなく、夏のバカンスでリゾートに行く現在の観光バスのような路線も運行されるようになりました。

 

 

 ミニカーはリオ製で、1967年頃に発売されています。イタリア中部のフィレンツェと郊外のヴォルテラとの間をポッジボンシ経由で運行していた路線バスを再現しています。(屋根に行先が表示されてます) 50年前に作られたミニカーですが、現在のミニカーと比べてもほとんど遜色がないぐらい非常に良い出来ばえです。画像では分かりにくいですが、室内もそこそこ再現されていて、中央に通路があり4座の座席が4列と荷物置き場があることが分かります。(室内のカーテンや屋根に上る梯子もついてます) リオはシャーシやサスペンションなどのメカ部も再現しているのが特徴で、この18BLもチェーン駆動の後輪がリアルに再現されています。他の路線バスや遊び心のあるJUST MARRIED(結婚しました)仕様などのバリエーションが数種類あります。なお18BLのミニカーはリオのものしかありません。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/後輪駆動部の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 18BL OMNIBUS 'FIRENZE-POGGIBONSI-VOLTERRA' 1
FIAT 18BL OMNIBUS 'FIRENZE-POGGIBONSI-VOLTERRA' 2

 以下は1992年頃に発売されたバリエーションの「PONT St.MARTIN - GRESSONEY - LA TRINITE (ポン サン マルタン - グレッソネイ - ラ トリニテ)」仕様(型番87)と2000年頃に発売されたバリエーションの「TRIVENTO-CAMPOBASSO(トリヴェント-カンポバッソ)」仕様(型番136)の画像です。どちらも仕様の名前の都市をめぐる路線バスのようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 18BL OMNIBUS 3
FIAT 18BL OMNIBUS 4

 以下は1999年頃に発売されたバリエーションのJUST MARRIED(結婚しました)仕様(型番SL055)のの画像です。実車があるわけではなく、老舗ミニカーメーカーが良く作る定番のお遊びミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 18BL OMNIBUS 5
FIAT 18BL OMNIBUS 6

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