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アウディ A2 ドイツ 2000年
メルセデスベンツ Aクラスに対抗するアウディの小型車 A2が1999年に登場しました。居住性重視でデザインされたボディはあまり格好良くはありませんでした。(同時期のアウディに共通するフロントグリルになっていたのはさすがでしたが) ボディは5ドアハッチバックのみで、アウディ得意のアルミニウム製ボディが採用され車重約1000kgと軽量でした。エンジンを横置きする前輪駆動車で、当初はDOHC 4気筒1.4L(75HP)エンジンと、4気筒1.2L(61HP)ターボディーゼルエンジンが搭載されました。
2001年に追加された3気筒1.2L(61HP)ターボディーゼルエンジンを搭載した低燃費仕様車は、標準より135㎏軽量化し低燃費用専用タイヤやアイドリングストップ システムを採用し、欧州の市販5ドア車初の3Lカー(燃費100km/3L)となっていました。2002年にDOHC 4気筒1.6L(110HP)エンジンを搭載する高性能版が追加されました。A2は先進技術を採用した意欲的な車でしたが、時代に先行しすぎたのとアウディのブランドイメージにそぐわなかったのか、売れ行きは低調でした。約17万台が生産され2005年に生産中止となりました。(後継車はありませんでした)
ミニカーは2001年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスらしいそつのない造形で特徴的なボディスタイルがうまく再現されていて、良く出来ていました。リアウィンドー上の小さなスポイラーや彩色された室内のインパネなどの細部もリアルに再現されていました。このミニカーは2020年にマキシチャンプスとして再販売されましたが、この再生産品は内装の仕上げはレベルが落ちていました。(中国の製造工場が以前のような仕上げレベルに対応できなくなったのでしょう) マキシチャンプスで再生産されたミニカーは仕上げレベルが落ちているので、その車種が欲しいならマキシチャンプスではなくミニチャンプスのオリジナルをWEBサイトで探しましょう。(その方が安い場合もあります) これ以外のA2のミニカーはシュコーの1/24、リーツェの1/87があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アウディ R8 #8 ルマン 優勝 ドイツ 2000年
1990年代のスポーツカーレース(特にルマン)は、BMW、メルセデス ベンツ、ポルシェ、トヨタ、日産などが参戦し人気がありました。この流れでォルクスワーゲン グループのアウディも参戦を検討し、1999年にフォルクスワーゲンが開発したV型8気筒3.6Lターボエンジンを搭載したアウディ R8R(LMPクラス オープン仕様)とアウディ R8C(LMGTPクラス クーペ仕様)が開発されました。初戦のセブリングではR8Rが3位と5位となり、ルマンではR8Rが3位と4位となりR8Cはリタイアしました。(このルマンではBMW V12が優勝、トヨタ GT-ONEが2位でした)
2000年はR8Rを改良したR8で参戦しルマンでは1-2-3フィニッシュで優勝しました。その後R8は2001年、2002年、2004年、2005年のルマンで優勝しました。(2003年はベントレー スピード8が優勝) R8がこのように連勝できたのはメルセデスやBMWなどの強豪が参戦しなくなったことがありましたが、R8が耐久レースには付き物のトラブルに強い構造であったことも要因でした。R8はパワートレイン/リアサスペンションがモジュール構造となっていたので、トラブル時には修理ではなくモジュール交換で素早く対応できたのでした。
2006年にはV型12気筒5.5L ツインターボ ディーゼル(650HP)エンジンを搭載したR10 TDIが登場しました。(TDIとはTurbocharged Direct Injection 直噴ターボの略) R10 TDIは2006年にディーゼルエンジン搭載車として初めてのルマン優勝を達成し、2007年、2008年のルマンも連覇しました。2009年にはV型10気筒5.5L ツインターボ ディーゼル(600HP)エンジンを搭載し、ノーズの形状を変更したR15 TDIが登場しました。2009年ルマンではディーゼルエンジン搭載のプジョー 908 HDIが優勝しR15 TDIは3位でしたが、2010年ルマンではR15 TDIがプジョー 908 HDIを制して優勝しました。2011年にはレギュレーション変更で、エンジンがV型6気筒3.7L ターボ ディーゼルに小型化されルーフの付いたクーペ仕様のR18 DTIが登場しルマンで優勝しました。R18 TDIは軽量化されR18 ウルトラとなり、2012年には前輪を電気モーター、後輪をディーゼルエンジンで駆動するハイブリッド方式4輪駆動システムを採用したR18 e-tron クワトロが登場しました。R18 e-tron クワトロは2012年、2013年、2014年のルマンで優勝しました。2016年に車名はR18に変更されフロントノーズがハイノーズ化され外観が変更されました。なお2015年から2017年のルマンはポルシェ 919 ハイブリッドが3連覇しました。2018年にフォルクスワーゲングループのディーゼルエンジン排ガス不正問題が起こり、その影響でアウディはレース活動から撤退しました。2022年時点でのアウディのルマンでの優勝回数は13回でこれはポルシェの18回に次ぐ2位です。(実車画像→ ポルシェ 919 ハイブリッド)
ミニカーは2019年に発売されたアシェット製のルマン レースカー コレクションです。メーカーはスパーク(ダイキャスト製)で、2000年ルマンで優勝したR8 #8をモデル化してます。ルマン レースカーコレクションは定価2540円と安価な雑誌付きミニカーでしたが、いずれも値段以上によく出来ていました。(スパークは同じ車をレジン製でモデル化していることがほとんどでしたので、型設計などを省略できることで安く作れたのでしょう) このアウディ R8も実車画像と見較べてみると、プロポーションが良くカラーリングも含めて実車が正確に再現されていることが分かります。灯火類、ホイール、コクピット左右のバックミラー、リアフェンダー上の小さなエアダクト、ロゴステッカーなどの細部もリアルに再現されていました。オープンカーなのでそこそこ再現されたコクピットを見ることも出来ます。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 911 (996) ターボ ドイツ 2000年
ポルシェ 911の5代目 996型で採用された涙目型ヘッドライトは従来の911ユーザーには評判がよくありませんでした。そこで2000年に追加された996 ターボではヘッドライトの形状が変更されました。さらに2002年のマイナーチェンジで後期型となり、全モデルがターボと同じデザインのヘッドライトに変更され、内装もグローブボックスが追加されるなど変更されました。エンジンが3.6Lに拡大され、可変吸気バルブのヴァリオカムも連続可変に進化しました。
1999年にGTカーレースに参戦するユーザ向けに、3.6L(360HP)エンジンを搭載した2WDのGT3が限定生産されました。(GT3は後期型ではカタログモデル化されました) 2002年にターボをベースにして、エンジンを462HPにパワーアップし、2WD化でボディを軽量化したGT2が追加されました。GT2は最高速315km/hと市販型の996として最強のモデルとなりました。2004年に911は6代目 997型にモデルチェンジしました。
ミニカーは2000年に発売されたビテス製の当時物です。前述した同じビテス製の966 カレラ 4と同様に、これもレベルの高い出来ばえになっていました。室内のインパネ、ホイールの赤いブレーキキャリパー、床下部分の構造など細部まで良く作りこんでありました。ただリアフェンダーの吸気ダクトが少し小さめにみえるのが今一つでした。このミニカーは3000台の限定生産品ということで、ディスプレイケースの裏にシリアルナンバーを記したラベルが貼ってありました。(この頃のビテスにはこのような限定生産品が多かったです) 996 後期型のミニカーは非常にたくさんあります。ミニチャンプスではカレラ4、ターボ、タルガ、カブリオレ、GT2、GT3などほぼ全モデル、オートアート、ソリドのGT2、マイスト、レジン製ではスパークなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン クサラ ピカソ フランス 2000年
1997年にシトロエン ZXの後継車としてクサラ(XSARA)が登場しました。 エグザンティアのようなノッチバック風のボディに曲面的な処理がされたデザインで、あまり個性がありませんでした。プジョー 306とシャーシを共有する前輪駆動車で、シトロエン流のハイドロニューマティックサスペンションは採用されていませんでした。ボディ形式は3/5ドアハッチバックと5ドアワゴンがありました。エンジンは4気筒/1.4L/1.6L/1.8L/2L、4気筒1.9L/2Lディーゼルで、5段手動/4段自動変速 最高速205km/h(2L)の性能でした。クサラは2002年からラリーに参戦し、2003年から3年連続で優勝するなど大活躍しています。2004年に後継車C4が登場し、2006年まで生産されました。なおXSARAという名前はギリシア神話の女神の名前に由来するという通説がありますが、Xから始まる造語で特別な意味はないとのことです。 (実車画像→ シトロエン クサラ 1997、 シトロエン C4 2004)
シトロエン クサラ ピカソは1999年に登場した5ドアのミニバンでした。名前は画家のピカソに因んでいました。クサラとはホイールベースが異なる全くの別物のシャーシで個性的なボディデザイン(広い室内空間が一目で感じられる)はピカソという名前を納得させました。エンジンはクサラと同じ4気筒1.6L/1.8L、4気筒2Lディーゼルがありました。2003年にDOHC 4気筒2L(137HP)エンジン搭載の高性能版が追加され、2004年のマイナーチェンジで内外の意匠が変更され、4気筒1.6L(110HP)エンジンが追加されました。クサラ ピカソは個性的なデザインのミニバンとして世界中でヒットし、2006年に後継車C4 ピカソが登場した後も2008年まで生産されました。(実車画像→ シトロエン C4 ピカソ 2006)
ミニカーは2000年に発売されたノレブ製の当時物です。プロポーションが良く実車の個性的なボディがうまく再現されていました。室内などの細部も良く仕上げてありました。ノレブは2000年頃からミニチャンプス風の緻密な出来ばえのミニカーを作るようになりましたが、フランス車を作らせるとミニチャンプスよりもノレブのほうが実車の雰囲気をうまく再現していました。(型職人のちょっとしたセンスが違うのでしょう) ノレブはマイナーチェンジ後のピカソもモデル化しています。これ以外のピカソのミニカーはデルプラドの世界の名車シリーズ II、マイストの1/64と1/43、フランスのミニカー付雑誌「PASSION CITROEN」のNo.55(ユニバーサルホビー製)などがあります。ピカソではないクサラのミニカーはラリー仕様がほとんどで、ビテスやソリドなどがあり、ノーマル仕様ではノレブが3ドアとブレークをモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 607 フランス 2000年
1999年にプジョー 605の後継車607が登場しました。605の連番の606は欠番となりましたが、初期トラブルで不評だった605を引き継いだのではなく、全く新しく開発したという意味で607としたようです。実際に後にシトロエン C6と共有するシャーシ(横置きエンジン前輪駆動)は新しく設計されたもので完成度は高かったようです。ボディデザインも205に始まる新しいプジョーの吊り目スタイルが採用されイメージを一新していました。ボディ形式はセダンのみで、当初のエンジンはDOHC 4気筒2.2L(163HP)、DOHC V型6気筒3L(211HP)、4気筒2.2L(136HP)コモンレール式ディーゼルでした。
2004年のマイナーチェンジで前後の意匠を少し変えた後期型となり、6段自動変速機 フォード製のV型6気筒2.7L(204HP)ターボディーゼルエンジンが追加されました。ライバルのルノー ヴェルサティスやシトロエン C6より外観がオーソドックスなデザインだったので、公用車として好まれたようです。ホイールベースを拡大した607の特別仕様車がシラク大統領専用車として使われました。607は2010年まで生産され、直接の後継車ではないですが、中型車407の後継車でもあった508が後継車となりました。総生産台数は約17万台でした。(実車画像→ プジョー 508 )
ミニカーは2001年に発売されたノレブ製の当時物です。ノレブらしいそつのない造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。高級車らしい色合いの内装など細部も良く再現されていて、とても良く出来ていました。ノレブは2004年の後期型もモデル化していました。これ以外のプジョー 605のミニカーはレジン製少量生産品があるようですが、量産ミニカーではこのノレブ製しかないようです。なお2000年代に発売されたノレブの1/43ミニカーは他社より高価で、その頃は大きめのプラスチック製ディスプレイケースに収められていました。このプジョー 607のディスプレイケースも大きなサイズでした。2020年代の最近のノレブの1/43ミニカーも安くはないですが、値段相応で出来が良く、フランスの新型車のほとんどをモデル化しています。近年自国の新型乗用車をまめにダイキャスト製ミニカーでモデル化しているブランドは、このノレブとトミカぐらいしかないので、その点では実にありがたいブランドです。(イギリス、ドイツ、イタリアの最近の新型乗用車はほとんどモデル化されていません) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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