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三菱 スタリオン 2600 GSR-VR 日本 1988年
三菱 スタリオンはギャラン ラムダを後継するスペシャリティカーとして1982年に登場しました。当時提携していたアメリカのクライスラー車風の角ばったデザインで迫力がありました。シグマのシャーシをベースにした後輪駆動車で、エンジンは4気筒2L/2Lターボ(175HP)を搭載し、4段AT/5段MTで最高速180km/h以上と高性能でした。
1983年に国産車初のインタークーラー付ターボエンジン搭載車を追加し、1984年にはさらに可変バルブ機構を追加して200HPにパワーアップした2000GSR-Vを追加しました。1987年にはブリスターフェンダーで車幅を拡大したGSR-VRが追加され、1988年にはモデル構成をワイドボディでインタークーラー付2.6L(175HP)エンジンを搭載するGSR-VRに一本化するなど、ハイパワーのスポーツカーとして進化していきました。欧米に輸出され、アメリカではクライスラー コンクエスト(CONQUEST)という名前でも販売されました。1990年に後継車のGTOにモデルチェンジしました。
ミニカーは2006年に発売されたアオシマ DISM製で、ブリスターフェンダーを採用したGSR-VRをモデル化しています。DISM流のやや平べったい感じのデフォルメですが、実車のイメージがうまく再現されフロントグリルや室内などの細部も良く出来ています。さらにこのミニカーには車高を可変させるギミックが付いています。底板にあるレバーをスライドさせることで、前後輪の車軸の位置を変えることができます。当時物ミニカーとしてはダイヤペットの1/40と1/28、トミカがありました。ダイヤペット製はどちらも当初は販促用ノベルティとして作られた物で、1/40には海外用の英語表記箱の特注品もありました。最近のものではトミカ リミッテド、CM'Sのラリーカー仕様、京商の1/43ではラリー仕様も含めて数種類、DISMの型を使った国産名車コレクション、WIT'S(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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スズキ アルト スライドスリム 日本 1988年
スズキ アルト 2代目が1984年に登場しました。初代同様に低価格でしたが、外観は初代に比べるとスタイリッシュになりました。3気筒550㏄エンジンを搭載する前輪駆動/4WD車でした。1985年に軽初の電子制御燃料噴射式インタークーラーターボエンジン搭載のアルト ターボが追加されました。同年に軽商用車初の5ドアが追加されました。1986年のマイナーチェンジでフロントの意匠が変更され、DOHC 3気筒エンジンが追加されました。1987年に車高の高いウォークスルーバンが追加され、DOHC 3気筒ターボ(64HP)エンジンを搭載する高性能版のアルトワークス (初代)が登場しました。(実車画像→ スズキ アルト 1984)
1988年にスズキ アルト 3代目が登場しました。3ドア/5ドアハッチバックのボディは先代よりも丸みのついたデザインとなり、回転ドライバーズシートと左右スライドドアを採用したスライドスリムが設定されました。高性能版のワークスは丸形2灯ヘッドライトとエアロパーツで差別化されたデザインとなりました。1989年の税制変更で物品税が廃止されたことで商用バン(4ナンバー)の税制上のメリットがなくなり、商用バンだったアルトに乗用車仕様(5ナンバー)が設定され、乗用車仕様だったフロンテはアルトに統合されて生産中止となりました。
1990年のマイナーチェンジで軽自動車規格変更に対応して、前後バンパーが大型化して全長が長くなりエンジンが660㏄に変更されました。ワークスは商用バンから乗用車に変更され、スライドスリムは右ドアのみスライドドアに変更されました。1991年に荷室のハイルーフ化で荷室容量を拡大したハッスルが追加されました。1992年4WDのラリー仕様車 ワークス Rが追加されました。またこの世代からマツダのキャロル 2代目にプラットフォームを供給するようになりました。1994年にアルト 4代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ スズキ アルト 1994)
ミニカーは1990年に発売されたダイヤペット製の当時物です。両側スライドドアのスライドスリムをモデル化しています。この当時のダイヤペットの軽自動車のミニカーは1/35でモデル化されていました。これは軽自動車の場合ダイヤペット標準の1/40でモデル化すると、サイズが小さくなって商品として見劣りするからだと思われます。また通常の3/5ドアではなくスライドスリムをモデル化したのは、目新しいスライドドア開閉のギミックを付けることが目的だったと思われます。この当時のミニカーとしてはリアルな造形で、実車がうまく再現され良く出来ています。ボンネット/スライドドア/テールゲート開閉ギミック付きで、スライドドア開閉ギミックの動きはスムーズです。(このミニカーは出来が良いので、実車の販促品として使われていたかもしれません) なおフロントのナンバープレートは当サイトのナンバープレート作成ページで自作しした物です。(フロントのナンバープレートに封印はなく、さらに軽自動車には封印がありませんので、このナンバープレートは2重に間違っていますが無視してください) アルト 3代目のミニカーはこれしかないようです。なお高性能で人気があったアルト ワークスは初代をハイストーリー(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 500SL (R129) ドイツ 1989年
メルセデス ベンツ SLクラス 4代目(R129)が1989年に登場しました。先代のSLクラス R107より一回り大きくなり、同時期のメルセデス ベンツに共通するスラントノーズのデザインとなりました。電動収納式ソフトトップを装備し、車両転倒時に乗員を保護する為にロールーバーが飛び出す安全装置が付いていました。当初のエンジンはDOHC 6気筒3L(231HP)とDOHC V型8気筒5L(320HP)で、1993年にDOHC V型12気筒6L(395HP)が追加されました。
1994年のマイナーチェンジでヘッドライトやバンパーの意匠が変更され、DOHC 6気筒3.2L(235HP)エンジンが追加されました。この際に車名のSLが数字の後ろから先頭に付く形式に変更されました。(500SL → SL500) 1998年に3.2LはSOHC V型6気筒に、V型8気筒5Lも新型のSOHC V型8気筒5L(306HP)に変更されました。これらは北米の排ガス/燃費規制に対応したものでした。2002年にSLクラス 5代目(R230)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1990年に発売されたシャバック製の当時物です。シャバックは元々はシュコーの販売代理店でしたが、1970年代に倒産したシュコーの航空機の型を引き継ぎ1980年代は1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。現在は復活したシュコーの一部門で航空機モデルを担当しています。この500SLは実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時としては良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付きで、転倒時のロールバー立上げ動作も可動します。室内やエンジン部などの細部もまずまずの出来ばえです。これ以外の500SLの当時物ミニカーとしてはディテールカー、ソリド(ディテールカーのOEM)、ガマなどがありました。当時物以外では、ミニチャンプス、オートアート、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ザウバー メルセデス C9/88 #63 ルマン 優勝 ドイツ 1989年
ザウバー モータースポーツ AG (Sauber Motorsport AG)はスイスのレーシングカー コンストラクターで、レーシングドライバーでもあったペーター ザウバー(Peter Sauber)が1970年に創立しました。1970年に製作したザウバー C1と1973年に製作したC3は国内のスポーツカーレースで活躍しました。(実車画像→ ザウバー C1 1970) 1975年に自社初のモノコックシャシーを採用したC4、1976年にはBMWエンジンを搭載したC5を製作し、インターセリエでチャンピオンとなりました。1977年からルマンに参戦し1978年のルマンでは、2Lクラスの2位となりました。
1982年にコスワースDFLエンジンを搭載したグループCカーのC6、1983年にはBMWエンジンを搭載したC7を製作しルマンに参戦しました。1985年にメルセデス ベンツと提携し同社のエンジンを搭載したC8を開発しルマンに参戦しましたが、予選で車体が空中に舞い上げるトラブルが発生し棄権しました。C8は1986年のニュルブルクリングで初優勝し、C8の重量バランスを改良したC9が1987年に登場しました。
1988年にメルセデスは1955年ルマンでの事故以来離れていたレース(WSPC 世界スポーツプロトタイプカー選手権)に公式に復活することになり、C9はワークスチーム ザウバー メルセデスとして活動することになりました。C9は開幕戦から優勝するなど11戦中5勝を挙げ、チーム 2位となりました。なおルマンでは予選でタイヤのバーストが発生し決勝を棄権しました。1989年にはエンジンをDOHC化してパワーアップし、ボディカラーをシルバーアローと呼ばれた伝統のシルバーに変えました。C9は1989年のルマンで1-2フィニッシュで37年ぶりに優勝し、WSPCでは8戦中7勝と圧倒的に強くチーム/ドライバーの2タイトルを獲得しました。1990年にはC9の後継車C11が登場しWSPCのタイトルを連覇しました。1991年を最後にしてメルセデスは耐久レース活動を終了し、ザウバーは1993年からF1に参戦しました。
ミニカーは2019年に発売されたアシェット製 ルマン レースカーコレクション製です。メーカーはスパーク(ダイキャスト製)で、1989年ルマンで優勝した#63をモデル化しています。ルマン レースカーコレクションは定価2540円と安価な雑誌付きミニカーでしたが、いずれも値段以上によく出来ていました。(スパークはレジン製で同じ車をモデル化していることがほとんどなので、型設計などを省略でき安く作れるのでしょう) このザウバー C9も実車画像と見比べると、プロポーションが良くカラーリングも含めて実車が正確に再現されていることが分かります。灯火類、ホイール、エアダクト、ロゴステッカーなどの細部もリアルに再現されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW Z1 ドイツ 1989年
BMW Z1はBMWの研究開発部門が担当した2座ロードスターで、新技術をテストする実験車的な位置づけでした。(Z1のZは'Zukunft:ドイツ語で未来'に由来していました) シャーシから完全に取り外せるプラスチック製ボディとそれを可能とするプラットフォーム式床構造、上下にスライドするドアなど新しいボディ構造が使われていました。エンジンやサスペンションは3シリーズ(E30)がベースとなっていて、325iと同じ6気筒2.5Lエンジンを搭載していました。
後輪サスペンションはZ1用に特別に設計されたもので、BMW初のマルチリンク式サスペンションでした。このサスペンションは「セントラルアーム式」と呼ばれ、後の3シリーズ(E36)などに採用されました。1987年にZ1がフランクフルト ショーで発表されると、当初は大人気を博しましたが、結局は1989年から1991年の2年間で約8000台が生産されただけでした。後に同じ2座ロードスターでZ3、Z4、Z8が登場しました。
ミニカーは1989年に発売されたシャバック製の当時物です。独特の顔つきのフロント周りなど、実車がうまく再現されていて、とても良く出来ています。Aピラーに付いたバックミラーや室内などの細部も良く再現されています。ボンネットの開閉とドアの上下スライド、トランク開閉のギミックが付いています。なおドアの上下スライドは指では操作し難いので、ドアの内側に引っ掛けて操作する簡単なツールが付属していました。シャバックは1/24でもZ1をモデル化していました。Z1の当時物ミニカーはこのシャバックだけですが、当時物以外ではミニチャンプスの1/43と1/18、ヘルパの1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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