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ボルボ 240 GL ワゴン スウェーデン 1993年
1974年にボルボ 140/160シリーズの後継として240/260シリーズが登場しました。基本設計は前シリーズを踏襲していましたが、1972年に発表した安全実験車「VESC」に使われた安全対策(衝撃吸収ゾーン拡大など)を採用していました。(実車画像→ ボルボ 安全実験車 VESC) 当初の240シリーズは4気筒2L(82HP)/2.1L(97HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速160km/h(2.1L)の性能でした。260シリーズはプジョー/ルノー/ボルボが共同開発したPRV V型6気筒2.7L(148HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速185km/hの性能でした。どちらも2/4ドアセダン、5ドアエステートワゴン(ブレーク)がありました。
240には1981年にターボ仕様の240ターボが追加され、この車はツーリングカーレースで活躍しました。260シリーズにはリムジンタイプの264TEやベルトーネ製クーペの262Cも追加されました。260シリーズは1982年まで、240シリーズは燃料噴射式2Lエンジンなどが追加されて1993年まで生産されました。1970年代のスポーツワゴンの1800ESは人気があったので、その後ボルボはエステート(ワゴン)の開発に注力し、240/260シリーズあたりで「エステートのボルボ」という評価が確立しました。なおボルボの車名は最後の文字がドア数を示していましたが、1980年以降は0に統一されました。またDLがスタンダードの意で、デラックスはGLでした。(実車画像→ ボルボ 262C 1978)
ミニカーは2017年に発売されたアシェット製の国産名車コレクションです。メーカーはイクソで、240 エステートワゴンの最終モデルである1993年式をモデル化しています。イクソはプレミアムXブランドで240 エステートワゴンを発売していますが、これはその型を流用しています。コストダウンで内装などの仕上げを簡略化してありますが、それ以外はプレミアムXと同じでした。「煉瓦」と呼ばれた角張った独得のボディが良く再現されていて、フロントグリルや灯火類などの細部がリアルで、国産名車コレクションとしては上々の出来ばえでした。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ボルボ 850 スウェーデン 1993年
1990年にボルボ 740/760の後継車として940/960が登場しました。940は740をベースにしたマイナーチェンジ的なモデルで、外観はほぼ同じでセダンのリアのデザインが少し異なる程度の変更でした。エンジンも740と同じ4気筒2L/2.3Lと6気筒2.4Lを搭載していました。960は760の改良型でフロントのデザインが変更されサスペンションが改良され、内装が豪華になっていました。また960にはポルシェが開発に関与した新型のDOHC 6気筒2.5L/3L(204HP)高性能エンジンが搭載されました。940と960は1998年にS80にモデルチェンジしました。(960は1997年にS90/V90と名前を変更した後にS80に移行) (実車画像→ ボルボ 960 1990) (実車画像→ ボルボ S80 1998)
1992?にボルボ 240の後継車として850が登場しました。上述した960の6気筒から1気筒を外した5気筒2L/2.3L/2.5Lと5気筒2.5Lディーゼルエンジンを横置き搭載する前輪駆動車となりました。この車に採用された後輪操舵機能を持つリアサスペンション、側面衝撃保護システムは以後のボルボ車のベースとなりました。さらに200シリーズでは「煉瓦」と呼ばれた外観はイメージを一新するスタイリッシュなデザインに変わりました。1993年にはエステート(ワゴン)が設定されました。1994年にBBTC(イギリスツーリングカー選手権)に850 エステートで参戦して活躍したことで、ボルボのイメージはスポーティなものに変わりました。(1995年からはセダンで参戦) 1995年にターボで243HPにパワーアップした高性能版の850T5-R、1996年には同様の高性能版850Rが限定生産され人気となりました。850は1997年にS70にモデルチェンジしました。(実車画像→ ボルボ S70 1998)
ミニカーは1998年に発売されたミニチャンプス製のボルボ 850です。プロポーションが良く、ミニチャンプスらしいそつのない造形でよく出来ていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスはエステートとそのレース仕様もモデル化していました。それ以外のボルボ 850のミニカーはAHC ドアキー(DOORKEY)の当時物 セダンとエステート、オートアートのセダンとエステート 1/18、hpiレーシングのエステートとレース仕様、TARMACのエステートとレース仕様 1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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サーブ 900S スウェーデン 1994年
1978年にサーブ 99の後継車としてサーブ 900が登場しました。主たる輸出先であるアメリカ市場の衝突安全基準に対応させる為に、99のボディ前後を延ばしてクラッシャブルゾーンを設け、同時にフロントのデザインをモダンにしてインテリアも一新しました。中身は基本設計が古い99のままでしたが、独特のクラシックなボディデザインをあまり変えなかったのが功を奏して人気がありました。4気筒2L(108HP)エンジンを縦置き搭載する前輪駆動車で、5段MT/3段ATで最高速172km/hの性能でした。当初は3/5ドアのハッチバックだけでした。(実車画像→ サーブ 900 ターボ 1980)
1982年に2/4ドアのノッチバックセダンが追加され、1986年にソフトトップを持つフルオープンの2ドア4シーター コンバーチブルが追加されました。コンバーチブルは900のクラシックな雰囲気に良くマッチしたデザインでした。1987年のマイナーチェンジでノーズがスラントしてバンパーとより一体化したフロントグリルとなりました。エンジンの16バルブ化、ターボ チャージャー追加、ターボ用インタークーラー追加などの改良が行われ1993年まで生産されました。基本設計を変更せず1978年から1993年の15年間で約90万台が生産されました。
サーブ社は1969年にスウェーデンの商用車メーカー スカニア社(SCANIA)と合併し、サーブ-スカニア社となりました。その後1990年代にアメリカのGMから出資を受けてサーブ-スカニアから分離しGM傘下のサーブ オートモービル社となり、2000年からGMの完全子会社となりました。GM傘下の1994年にサーブ 900 2代目が登場しました。2代目はGM系列のオペル ベクトラのプラットフォームを流用していましたが、内外装のデザインはサーブの独特なスタイルを継承していました。エンジンは先代のDOHC 4気筒2L ターボ(185HP)/2.3L(150HP)に加えて、オペル オメガ用のDOHC V型6気筒2.5L(170HP)も設定されました。サーブ 900 2代目は1998年まで生産され後継車サーブ 9-3にモデルチェンジしました。(実車画像→ サーブ 900 1994)
ミニカーは2001年に発売されたミニカー付雑誌の元祖デルプラド製の世界の名車シリーズの1台です。年式が1994年となっていますので、サーブ 900 初代の最終型の高性能版900Sをモデル化しているようです。プロポーションが良く、スラントノーズ化されたフロントグリル、灯火類、室内などの細部もそこそこリアルに再現され、デルプラドのこのシリーズとしては良い出来ばえとなっていました。ほぼ同じ出来ばえのサーブ 900をユニバーサルホビーが発売していますので、これはそれを流用しているようです。これ以外のサーブ 900 初代のミニカーはBブラーゴの当時物 1/24と1/43、ノレブのターボとカブリオレ、イクソ系のトリプル 9のセダンとカブリオレ、ネオ(レジン製)のセダンとカブリオレなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ボルボ S40 スウェーデン 1996年
ボルボの2000年代のラインナップは小型車のS40/V50、コンパクトな高級セダンのS60/V70、高級セダンのS80、パーソナル クーペのC70などがありました。1990年代の400シリーズの後継車としてS40/V40が1995年に登場しました。三菱自動車のカリスマとプラットホームを共有する姉妹車で、オランダ政府とボルボと三菱自動車による合弁会社ネッドカーで生産されました。4ドアセダン S40と5ドアエステート V40があり、空力に優れたセンスの良いデザインでした。エンジンを横置搭載する前輪駆動車で、DOHC 4気筒1.6L/1.8L/1.9Lターボ/2L、4気筒1.9Lディーゼルターボ、三菱製直噴4気筒1.8L GDIエンジンなどがありました。
2000年のマイナーチェンジでエンジンやサスペンションなどの改良が行われましたが、外観はほとんど変わりませんでした。S40はヨーロッパ安全性評価基準で初めて4つ星を獲得した安全技術でも先進的な車でした。またBTCC(イギリスツーリングカー選手権)に参戦して年間タイトルを獲得するなど活躍しました。2004年にS40 2代目(エステートはV50)にモデルチェンジしました。S40の上級車として1996年に850の後継車S70が登場し、960(S90)を後継する最上級車S80が1998年に登場しました。(実車画像→ ボルボ S70 1998) (実車画像→ ボルボ S80 1998)
ミニカーは1998年に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスらしいそつのない造形でプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現された良い出来ばえでした。灯火類や室内のインパネなどの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスはV40 エステートもモデル化していました。これ以外のS40 初代のミニカーはオニキスのBTTC レース仕様、イクソ系のトリプル9のエステートなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ボルボ S60 スウェーデン 2000年
1996年にボルボ 850の後継車としてS70/V70(エステート)が登場しました。ボディは少し大きくなり、デザインは850を踏襲していましたが、全体的に丸みが付きました。構造的にも850を踏襲していたので、850と同じDOHC 5気筒2L/2.3L/2.4L/2.5Lと2.4L(ディーゼル)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で4輪駆動も設定されました。ターボ付きの高性能版のS70 T5やボルボ創立70周年を記念して2.5L(247HP)エンジンを搭載した高性能版 V70Rがありました。派生車として車高を上げたクロスカントリー仕様のV70XC AWDが1997年に追加されました。(実車画像→ ボルボ S70 1998)
2000年にボルボ S70の後継車としてS60が登場しました。(名前からS60の後継車がS70のように誤解しやすいです) なおV70の後継車は2000年にV70 2代目にモデルチェンジし、V60という名前のエステートは2010年のS60 2代目から設定されました。個性的なリアの造形はフロントの造形とシンクロさせたもので、上級車のS80と同じデザインでした。プラットフォームもS80と共有していて、先代と同じDOHC 5気筒2L/2.3L/2.4L(ターボ)/2.5L(ターボ)と2.4L(ディーゼル)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で、2004年に登場した2.5Lターボ(300HP)エンジンを搭載した高性能版S60Rは4輪駆動を採用し6段変速で最高速250km/hの性能でした。2005年のマイナーチェンジでヘッドライトやバンパーが小変更されました。2010年にS60 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ ボルボ S80 1998) (実車画像→ ボルボ S60 2010)
ミニカーは2001年に発売されたミニチャンプス製です。ボルボのロゴが付いた梱包箱に収められたボルボの特注品でS60をモデル化しています。(ミニチャンプスのS60の標準品の型番は430171260(空M)です) 前述した同じミニチャンプス製のS40同様にプロポーションが良くミニチャンプスらしいうまい造形でとても良く出来ていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されていて、ルーフのピラーがやや太いのも実車に即していました。ミニチャンプスはS60Rもモデル化していました。S60 初代はミニカー化のライセンス認証をミニチャンプスが得ていたようで、ミニチャンプス以外のミニカーは無いようです。なお2000年頃からこの自動車メーカーのライセンス認証が厳しくなり、同じモデルを複数のミニカーメーカーが競作することが少なくなりました。それ以前のミニカーは競作があって、ミニカーメーカー毎の個性が発揮されていました。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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