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フォード コルチナ (コーティナ) MK II イギリス 1966年
イギリス フォードの大衆車フォード コルチナは1966年にMK IIにモデルチェンジしました。エンジンも含めてシャーシの構造はコルチナ MK Iを踏襲していました。外観のデザインはオーソドックスなものとなり、車幅が60㎜大きくなったので室内は広くなりました。1967年に新設計のエンジンに変更され、4気筒1.2Lが1.3L(54HP)に4気筒1.5Lが1.6L(64HP)に拡大され、1.6L(82HP)エンジンを搭載した1600GTが追加されました。
先代同様にロータスがチューンしたDOHC 1.6L(106HP)エンジンを搭載し足回りを固めた高性能版ロータス コルチナも設定されました。1968年に1600GTの豪華版の1600Eが追加されました。1969年にフロントグリルなどの意匠が小変更されました。コルチナは割安な価格で2/4ドアセダン、5ドアワゴン、高性能版GT、ロータス コルチナといった幅広いバリエーション展開されたことから、BMCの主力モデルADO16シリーズを販売台数で追い越してベストセラーカーとなり大成功しました。1970年にコルチナ MK IIIにモデルチェンジしました。
ミニカーは1967年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。フロントグリル全体を金属製パーツで構成したディンキー(英)らしいがっちりとした造形で、プロポーションは正確にできていました。初代に比べるとおとなしい印象のMK IIですが、ミニカーもその地味な感じがうまく再現されていました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで当時のミニカーとして良く出来ていました。実車はベストセラーカーで良く売れたはずなのに、当時物ミニカーは何故かこれとマッチボックスの物しかありません。(デザインが地味なせいでしょうか?) 当時物ミニカー以外ではバンガーズの1/43、オックスフォードの1/43と1/76などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード ゾディアック MK IV イギリス 1966年
1966年にフォード ゼファー/ゾディアック MK IIIは新型のV型4/6気筒エンジンを搭載したMK IVにモデルチェンジしました。ボディは一回り大きくなり、角張ったフロントグリルの造形などアメリカ フォードのフェアレーンあたりと似たデザインとなっていました。ロングノーズ ショートデッキのアメリカ車的スタイルはかっこよかったのですが、V型エンジンはコンパクトでしたので、ボンネットは無駄に長く室内はあまり広くなかったそうです。(エンジンの前にはスペアタイヤを収納できるスペースがありました) (実車画像→ フォードのフェアレーン 1962)
ゼファーはV型4気筒2L(82HP)/6気筒2.5L(104HP)エンジンを搭載し、上級車のゾディアックはV型6気筒3L(128HP)を搭載していました。どちらも4ドアセダンと5ドアワゴンがあり同じサイズのボディでしたが、ゾディアックは4灯式ヘッドライトで外観が差別化され内装や装備が豪華でした。全輪独立懸架サスペンション、全輪ディスクブレーキが採用され足回りは先代よりレベルアップしていました。4段変速/3段自動変速で、最高速はゼファーが156km/h(2.5L)、ゾディアックが166km/hの性能でした。1972年のモデルチェンジでイギリスフォードとドイツ フォードの共通モデルとなったコンサル/グラナダに名前が変わりました。
ミニカーは1966年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。ゾディアックの4ドアセダンをモデル化しています。プロポーションが良くとらえてあり、前後の灯火類に全てラインストーンを使った豪華な仕上げとなっていました。4ドア、ボンネット、トランクの全てが開閉できるギミック付きです。当時の1/43サイズでの4ドア開閉ギミックはレベルの高いギミックで、ドア開閉部の建付けもガタがなくしっかり出来ていました。ディンキー(英)の持てる技術を注ぎ込んだ当時としては素晴らしい出来ばえで、同社の傑作の1台といえます。ゼファー/ゾディアック MK IVの量産ミニカーは2020年現在でもこれとマッチボックスの当時物、ブルックリンのランスダウン(ホワイトメタル製)ぐらいしかないので、車種的にも貴重なミニカーでした。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンはV型だとわかる程度のラフなものですが、エンジンの前には実車同様にスペアタイヤが収納されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ロータス ヨーロッパ スペシャル イギリス 1966年
レーシングカーの技術を用いた安価なスポーツカーというコンセプトで開発されたロータス ヨーロッパが1966年に登場しました。当時のレーシングカーでは常識となっていたミッドシップ配置でエンジンを搭載した初の量産スポーツカーで、高い操縦性を備えていました。エラン譲りのバックボーン フレーム(ミッドシップなので、エランとはエンジン搭載位置が異なる)にFRPボディを載せる構造で、価格を下げるためドアのウインドーは固定式で室内は簡素な作りでした。
エンジンやミッションはフランスのルノー 16からの流用で、55HPから82HPにチューンされた4気筒1.5Lエンジンは約600kgと軽量なボディを4段変速で最高速180km/hまで引っ張りました。なお当初のS1(シリーズ 1)は左ハンドル仕様だけでした。1968年にドアウインドーを開閉可能とするなど内装を改良したS2(シリーズ 2)に発展しました。1971年にはフォード製エンジンをチューンしたDOHC 4気筒1.6L(105HP)エンジンを搭載したツインカム、1972年には126HPにエンジンを強化した最終型のスペシャルに発展しました。1975年に生産中止となり、総生産台数は約1万台ほどでした。後継車はエスプリでした。
ミニカーは1978年に発売されたトミカ ダンディ製の外国車シリーズです。ダンディの外国車シリーズは約20車種がモデル化されましたが、いずれも当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。これはロータス ヨーロッパの最終型のスペシャル JPS仕様をモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。JPS仕様の金色のロゴ(タンポ印刷)もきれいです。ドアとリアパネルが開閉し、エンジンも再現されています。リアウイングの付いたレーシングカー仕様もありました。 以下はフロント/リアの拡大画像とリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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MG 1100 イギリス 1966年
前述したBMCのADO16シリーズの2番手はMG 1100で、MG マグネットの後継車として1962年に登場しました。スポーツカーメーカーのMGブランドに合わせて、1.1Lエンジンはツイン キャブレターで50HPから56HPにパワーアップされ、最高速も135km/hと少し速くなっていました。
1967年にエンジンが1.3L(58HP)に拡大され、ADO16シリーズはMK IIとなりました。1968年にBMCはローバーグループと合併しBLMCになり、モーリス/オースチン/MG/ウーズレー/ライレー/バンデン プラの6ブランドの統合が始まりました。1969年にMGブランドのADO16はエンジンを70HPまでパワーアップした1300 MK IIだけとなり、その際にボディが2ドアのみになりました。1971年にはモーリス マリーナが登場し、モーリス 1100/1300が生産中止となり、MG 1300 MK IIも生産中止となりました。
ミニカーは2000年頃に発売されビテス製です。ビテスはモーリス、オースチン、MGなどADO16シリーズを20種類ほどモデル化しています。ビテスのADO16シリーズはプロポーションが良く、グリルやホイールなど各ブランドの違いをきちんと作り分けてあるので、集めると楽しいシリーズでした。当サイトではモーリス、オースチン、MG、バンデン プラを紹介しています。これはMG 1100でMG マグネットと同じようなイメージのフロントグリルが付いています。フロントのウインカーが丸型に変えてあるのもスポーティさを表現したものでしょう。当時物ミニカーではスポットオンやテクノがモーリス 1100に加えてMG 1100もモデル化していますので、ADO16シリーズの中でもMG 1100は特に人気があったのだと思われます。当時物以外では新生ビテスがMG 1300もモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ジェンセン FF イギリス 1966年
アランとリチャードのジェンセン兄弟が1934年に設立したジェンセン モーターズ社は、当初はモーリスなどの大衆車向けに特注のボディを製造していました。アメリカの映画俳優クラーク ゲーブルの注文で製作したフォード V8のスペシャル ボディが評判となり、その車をベースにした車に自社の名前を付けて1935年に発売しました。当時のジェンセン社への注文は商用車(トラック、バス)が多く、1939年には「JNSN」という商用車ブランドを起ち上げ、第2次戦争中は軍用車の製造を行っていました。(実車画像→ クラーク ゲーブルのフォード V8 スペシャル ボディ)
戦後の1950年にインターセプターという名前の高級スポーツカーを発表しました。この車はオースチン シアーライン(SHEERLINE)をベースにした車で6気筒4L(130HP)エンジンを搭載し、最高速164km/hの性能でした。(実車画像→ オースチン シアーライン) 1953年にはFRP製のクーペボディを持つ541が登場し、1962年にC-V8に切り替わりました。C-V8はクライスラー製のV型8気筒6L(150HP)エンジンを搭載し、最高速は190km/hと高性能でした。 (実車画像→ ジェンセン インターセプター 1952) (実車画像→ ジェンセン C-V8 1962)
1966年にC-V8の後継車としてインターセプター 2代目が登場しました。カロッツェリア トゥーリングがデザインしたハッチバッククーペボディーにV型8気筒6.3L(283HP)エンジンを搭載し、最高速は222km/hの性能でした。インターセプターをベースにしてファーガソン製フルタイム4WDシステム(量産乗用車用としては世界初)と世界初のダンロップ製アンチロック ブレーキ システム(ABS)を採用した画期的なGTカーのインターセプター FF(Ferguson Formulaの意)も同時に発売されました。インターセプターは1974年にコンバーチブル仕様も追加されました。1970年代の石油危機による需要低迷でジェンセン社は1976年に倒産しました。インターセプターは約6500台(FFは約300台)が生産されました。1988年に倒産前と同じボディにクライスラー製のV型8気筒5.9L(243HP)エンジンを搭載したインターセプターの生産が再開され1993年まで少量生産されました。
ミニカーは1968年に発売されたディンキー(英)製の当時物で、ジェンセン FFをモデル化しています。縮尺が1/40で通常の1/43サイズよりやや大きめに出来ていました。プロポーションが良くディンキー流のややごつい作風がこの車にマッチしていて、当時のミニカーとしてかなり良い出来ばえでした。ジェンセン FFの当時物ミニカーはこれとポリトーイのエクスポートシリーズしかなかったので車種的にも貴重で、ディンキー最盛期の傑作ミニカーのひとつでした。ボンネットとドアが開閉するギミック付きです。これ以外のジェンセンのミニカーはスポットオンの当時物 541、ポリトーイの当時物 FF、オックスフォードのインターセプター 1/43と541 1/76、ネオ(レジン製)のインターセプターなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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