ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

GP BEACH BUGGY 1968 UK

GP BEACH BUGGY
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GP BEACH BUGGY


CORGI 381 1/45 68㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 空冷水平対向4気筒 1.2L 65HP 4段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでバギーのミニカー検索

GP ビーチ バギー イギリス 1968年

 

 バギー(BUGGY CAR)とは、主に砂浜や砂漠などの悪路踏破性を重視した軽量の自動車です。海辺のレジャーに使用するビーチ バギー、砂漠走破用のサンド バギー、雪路走破用のスノー バギーなどの種類があります。ビーチ バギーで一番有名なのはデューン バギーと呼ばれたメイヤーズ マンクス(MEYERS MANX)で、1960年代のアメリカでサーファーなどに絶大な人気がありました。メイヤーズ マンクスはB.メイヤーズ(Bruce F. Meyers)がフォルクスワーゲン ビートルのシャーシのホイールベースを短くして、そこにグラスファイバー製のボディを載せたカスタムカーでした。メイヤーズ マンクスは他のカスタムカー ビルダーにコピーされよく似た亜流がたくさんありました。(実車画像→ メイヤーズ マンクス)

 

 メイヤーズ マンクスの人気はヨーロッパにも波及しました。イギリスのGP SPEED SHOP(自動車ディーラー)はメイヤーズ マンクスをイギリスの道路環境に合わせて改良し、GP ビーチ バギーとして販売しました。この車は当時のロンドンの若者にかっこいい車とみられてヒットしたそうです。本家のメイヤーズ マンクスとの意匠権争いに勝ったので、GP(Grand Prixの略)というブランドでの商売が出来たようです。ロングホイールベース仕様が追加されるなど、1980年代初めまで人気があったそうです。

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたコーギー製の当時物です。イギリスで人気があったGP ビーチ バギーをモデル化しています。メイヤーズ マンクスとはフロントパネルの形状などが違っているようですが、私にはどこがどう違うのか明確にはわかりません。当時のミニカーとしては一般的な出来ばえで、ホイールが当時流行していたスピードホイールなのがいまいちです。屋根に積んでいるサーフボードは取り外しができます。ただ取り付けるときに少し力を入れすぎると、サーフボードを固定するレール部分が画像のように切れてしまいます。(ボンドで補修してあります) コーギーはUS レーシング バギーという名前の競技用のバギーもモデル化していました。ディンキー(英)製の当時物ミニカーにもビーチ バギーがあり、それもGP ビーチ バギーの派生車だと思われます。メイヤーズ マンクス/デューン バギーの当時物ミニカーはポリトーイとオートピレンがあり、最近の物ではソリドの1/18やNEOやBOSモデルなどのレジン製があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GP BEACH BUGGY 1
GP BEACH BUGGY 2

 以下は1972年に発売されたコーギー製の US レーシング バギー (1/43 型番167)の画像です。これはオフロード レースに使われる競技用のバギーのようです。鋼管を溶接したスペースフレーム構造で後部にV型8気筒エンジンを搭載しています。タイヤ径がすこし小さいような気がしますが、悪路走破性よりスピードを重視したバギーなのでしょう。乗車しているフィギュアが何かしゃべっているような表情が面白いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
US RACING BUGGY 1
US RACING BUGGY 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。V8エンジンが結構リアルです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
US RACING BUGGY 3
US RACING BUGGY 4

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YELLOW SUBMARINE ’THE BEATLES’ 1968 UK

YELLOW SUBMARINE ’THE BEATLES’
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
YELLOW SUBMARINE ’THE BEATLES’


CORGI CC05403  136mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 実在しないので不詳 エンジン 変速機:   
性能:    データーベースでイエロー サブマリンのミニカー検索

イエロー サブマリン ’ビートルズ’ イギリス 1968年

 

 ビートルズは1960年代に世界中を熱狂させたイギリスのロックバンドでした。そのビートルズの11作目のアルバムであるイエロー サブマリンは1969年に発売され、1968年に製作されたアニメ映画イエロー サブマリンのサウンドトラック版でもありました。アニメ映画イエロー サブマリンはビートルズのメンバーが登場するおとぎ話で、その話の中に題名となっているイエロー サブマリン(黄色の潜水艦)が登場します。

 このイエロー サブマリンのモデル(ミニカー?)はコーギー製で、映画とタイアップして1969年に発売されました。実在する潜水艦ではないのでアニメを参考にしたコーギーの創作物で、ハッチを開くとビートルズのメンバーが顔を出すなどのコーギーらしいギミックが付いた楽しいモデルに仕上げられていました。(フロントのハッチはコーギーがギミック用に追加したと思われます)

 

 最初のオリジナルモデル(型番803)は1969年から1972年まで販売され、約4万台以上が売れました。(この販売台数は当時のコーギーとしてはあまり売れていない部類でした) その後1996年に型番CC05401、1999年に型番CC05403、2008年に型番BT78211で復刻版が販売されています。復刻版はオリジナルとハッチの色が違うなど少し変更されていましたが、基本的な部分はオリジナルとほぼ同じものでした。また型番CC05404でギミックを簡略化してサイズを一回り小さくした物が2000年に発売されました。

 

 

 当方の所有するイエロー サブマリンは1999年に発売された2回目の復刻版で、これにはビートルズのフィギュア(メタル製で高さ約54㎜ 約1/32サイズ)が付属していました。5250台の限定版で当時の値段は8000円と結構高い物でした。 以下はフロント/リアの拡大画像と前後のハッチを開いた画像です。ハッチ下の左側面の黒のレバー(オリジナルは無塗装の金属肌)を下に押すとハッチが開いてメンバーが顔を出します。フロントハッチの先頭にいるのがリンゴ スター、その後ろがジュージ ハリスン、リアハッチで左側を向いて眼鏡を掛けているのがジョン レノン、その後ろがポール マッカートニーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

YELLOW SUBMARINE
YELLOW SUBMARINE 2

 以下は潜望鏡の回転ギミックの画像とこの限定版の梱包箱の画像です。ボディ下に車輪が付いていて、ボディを押すと車輪と連動して潜望鏡が回転します。梱包箱の左側にはフィギュアが付属しています。フィギュアはイエロー サブマリンのレコード ジャケットのイラストをモデルにしているようで、イラストと同じ服装をしています。左から順にジョン、ポール、ジョージ、リンゴです。(参照画像→ レコード ジャケットのイラスト) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
YELLOW SUBMARINE 3
YELLOW SUBMARINE 4

 ビートルズが当時使っていたサイケデリックな模様のロールス ロイスやミニもミニカーになっていました。またそれ以外にもビートルズ関連のミニカーは結構あります。データーベースでビートルズ関連のミニカー検索

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BLMC MINI CLUBMAN 1969 UK

BLMC MINI CLUBMAN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BLMC MINI CLUBMAN


DINKY(UK) 178 1/38 82㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.17m 全幅約1.41m エンジン 変速機: 4気筒 998cc 39HP 4段変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでミニ クラブマンのミニカー検索

BLMC ミニ クラブマン イギリス 1969年

 

 1969年にミニはMK IIIとなりましたが、フロントグリルと室内をモダンに変更したミニの高級版がクラブマンの名前で追加されました。同時にミニのワゴン版のカントリーマンとトラベラーはクラブマン エステートにかわりました。クラブマンはメカ的にはMK IIIと同じで、セダンとエステートは4気筒998cc(39HP)エンジン、ラジアルタイヤや3連メータを装備した高性能版の1275 GTは4気筒1275cc(60HP)を搭載していました。なお1275 GTの正式名称は「ミニ 1275 GT」で外観はクラブマンですが、クラブマンのシリーズではなく、1971年に生産中止となったミニ クーパーの後継車でもありました。

 

 クラブマンはノーズが長いので衝突安全性に優れているなどオリジナルのミニより時代に即していました。ただミニの独特な顔付を変えてしまったことと高価であったことから評判は良くなかったようです。(確かにフロントと従来のキャビンのデザインには違和感があります) クラブマンと1275 GTは1980年に生産中止となり、オースチン メトロにモデルチェンジしました。 (実車画像→ オースチン メトロ) クラブマン シリーズの総生産台数は約47万台、1275 GTの生産台数は約11万台でした。オリジナルのミニは1976年にMK IV、1984年にMK V、1990年にMK VI、1996年にMK VIIに発展し外観やメカに大きな変更がないままで、2000年まで生産され総生産台数は530万台でした。

 

 

 ミニを生産していたBLMCは1975年に破産寸前となり、国有化され社名はブリティッシュ レイランド(BL)となりました。1986年に社名はローバー グループとなり、1988年にはイギリスのブリティッシュ エアロスペースに売却されて民営化され、会社名はローバー カーズとなりました。1994年にローバー カーズはBMW傘下となり、2000年にはBMW製ミニが登場しました。

 ミニカーは1975年に発売されたディンキー(英)の当時物です。当時のディンキーは最盛期を過ぎてまともな乗用車のミニカーは少なかったのですが、これはその中でもましなミニカーの一つでした。1/38と中途半端なサイズでフリーホイールがやや見苦しいですが、プロポーションは悪くなくまずまずの出来ばえでした。実車が不人気だったせいで、当時物ミニカーはこれぐらいしか無いので、その意味では貴重なミニカーでした。最近の物では、バンガーズ、オックスフォード、スパーク(レジン製)のセダンとエステートと1275 GTなどがあります。なおオースチン メトロはコーギーの1/36とオックスフォードの1/76があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BLMC MINI CLUBMAN 1
BLMC MINI CLUBMAN 2

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AUSTIN 1300 GT 1969 UK

AUSTIN 1300 GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN 1300 GT


VITESSE VCC073 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.73m 全幅約1.53m エンジン 変速機: 4気筒 1275cc 71HP 4段変速
性能: 最高速154km/h  データーベースでオースチン 1300のミニカー検索

オースチン 1300 GT イギリス 1969年

 

 ADO16シリーズの3番手としてオースチン 1100が1963年に登場しました。モーリス 1100のオースチン版でフロントグリルとエンブレムが異なるだけで、性能等は同じだったようです。1967年のマイナーチェンジでテールフィン部分を変更したMK IIとなり、モーリスとオースチンは幅を広げた新しいフロントグリルで統一されました。またこのマイナーチェンジで、ADO16シリーズの全ブランドに1275cc(58HP)エンジンを搭載した1300が追加されました。

 

 1969年に高性能版のMG 1300に搭載されていたツインキャブ 4気筒1275cc(71HP)エンジンを搭載したスポーティなオースチン/モーリス 1300 GTが設定されました。1971年にはADO16シリーズのMG版とモーリス版がなくなり、オースチン 1300はMK IIIに発展しました。ADO16シリーズではオースチンの生産台数が一番多く、約110万台が1974年までに生産されました。

 

 

 ミニカーは2000年頃に発売されたビテス製です。オースチン 1300 (MK II)の高性能版1300 GTをモデル化しています。(左ハンドルなので輸出仕様のモデル化のようです) ビテスはモーリス、オースチン、MGなどADO16シリーズを20種類ほどモデル化していました。ビテスのADO16シリーズはプロポーションが良く、グリルやホイールなど各ブランドの違いをきちんと作り分けてあるので、ブランド毎の違いが良くわかる面白いシリーズでした。当サイトではモーリス、オースチン、MGバンデン プラを紹介しています。このオースチン 1300もプロポーションが良く、良く出来ていました。ブラックアウトされたフロントグリル、レザートップ、スポーティなホイールなど1300 GTの特徴が良く再現されています。ビテスはオースチン 1300 MK Iもモデル化していますが、この1300 GT MK IIで少し小さくなったテールフィンについては、MK Iのままで変えていないようです。(ほんの少しの違いですので) これ以外のミニカーとしてはヴァンガーズやオックスフォードがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN 1300 GT 1
AUSTIN 1300 GT 2

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DAIMLER SOVEREIGN 1969 UK

DAIMLER SOVEREIGN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIMLER SOVEREIGN


VANGUARDS VA08800 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.85m 全幅約1.77m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 4.2L 265HP 5段変速/3段自動変速
性能: 最高速199km/h  データーベースでディムラー/ジャガー ソブリンのミニカー検索

ディムラー ソブリン イギリス 1969年

 

 1896年に設立されたイギリス最古の自動車メーカー ディムラー モーター社は1910年にバーミンガム スモール アームズ(Birmingham Small Arms 略称BSA)社の傘下となり、軍用車の製造を始めました。第1次世界大戦中は世界初の戦車や軍用車の製造を行い、第2次世界大戦中はディムラー ディンゴ 偵察車として知られる装甲車など軍用車の製造を行いました。(実車画像→ ディムラー ディンゴ 偵察車)

 

 第2次世界大戦後に自動車が大量生産されるようになり、手作りで高級車を製造していた自動車メーカーは存続が難しくなりました。高級車以外に軍用車も製造していたものの、ディムラーもその流れには逆らえず、親会社のBSAは1960年にデイムラーをジャガーに売却しました。ジャガーはディムラーのブランド名を存続させることとし、既存のマジェスティックなどはそのまま製造されデイムラーの工場でジャガーの製造もおこなうようになりました。1962年にはジャガー MK IIのデイムラー版としてディムラー製V型8気筒2.5Lエンジンを搭載しラジエターグリルにデイムラー伝統のフルート(縦溝)を刻んだデイムラー 2.5 V8 サルーンが登場しました。

 

 

 1966年にジャガー 420のディムラー版がディムラー ソブリン 420の名前で登場しました。ソブリンはジャガーと同じ6気筒4.2Lエンジンを搭載していましたので、ジャガー 420とディムラー ソブリン 420はフロントグリルやキャビンが異なる姉妹車となりましたが、車格的にはディムラーの方が高級という格付けでした。1969年にソブリン 420の後継車としてジャガー XJシリーズのディムラー版が登場しました。XJ12と同じ12気筒エンジン搭載車はソブリンではなくダブルシックスという伝統的な名前で1972年に発表され、そのロングホイールベース版のバンデン プラ仕様も追加されました。ジャガー(ディムラーも含む)のセダンはXJシリーズにまとめられ、その後1986年と2003年のモデルチェンジでも独特のスタイルが継承されました。なお1983年からディムラー ソブリンはジャガー XJシリーズの上級グレードとなりジャガー ソブリンに名前が変更されました。

 ミニカーは2003年に発売されたコーギー系列のバンガーズ製です。バンガーズはジャガー XJシリーズを20種類ほどモデル化していますが、これはそのバリエーションのディムラー版で数種類の色違いがあります。バンガーズのミニカーはヘッドライトにラインストーンを組み込んだところなど昔のコーギー風の懐かしい作風で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。また作風はレトロですが、エッチングメタル製のワイパーや室内の造形など細部は結構リアルに仕上げてあり、上部にフルート(縦溝)が刻まれたディムラーのフロントグリルもリアルに再現されています。これ以外のソブリンのミニカーはネオ(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIMLER SOVEREIGN 1
DAIMLER SOVEREIGN 2

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