ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT 521 1929 ITALY

FIAT 521
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 521


SOLIDO 4157 1/43 108mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m エンジン 変速機: 6気筒 2.5L 50HP 4段変速
性能: 最高速92km/h  データーベースで戦前のフィアットのミニカー検索

フィアット 521 イタリア 1929年

 

 1910年に登場した大型車 フィアット タイプ 3は1919年にフィアット 510に変わりました。510は同時に発表されたフィアット 501のサイズを拡大した大型車でした。6気筒3.4L(46HP)エンジンを搭載し4段変速で最高速85km/hの性能でした。1920年に追加されたスポーツ仕様の510Sは、ホイールベースを短縮したシャーシに53HPにパワーアップしたエンジンを搭載し最高速100km/hの性能でした。セダン、トルペード、ランドレーなどのボディ形式があり、1925年までに約1.4万台が生産されました。1926年に512となり1928年には当時の最上級車525に発展しました。(実車画像→ フィアット 510 1925)

 

 1927年に上級中型車の520が登場しました。この520は1921年に登場した520 スーパー フィアットと同じ名前ですが全くの別物です。この520は6気筒2.2L(46HP)エンジンを搭載し4段変速で最高速90km/hの性能でした。1929年には520を大型化し6気筒2.5L(50HP)エンジンを搭載した521が登場しました。521にはホイールベースの異なる2タイプがあり1931年まで生産され、総生産台数は約3.3万台でした。以下は1920-1930年代のフィアットの車種構成です。(Wikipediaなどを参照して作成しました)
FIAT LINEUP

 

 

 ミニカーは2005年頃に発売されたソリド製です。フィアット 521のトルペード(オープン仕様)をモデル化しています。ソリドのクラシックカーとしては比較的新しいものですが、1980年代に発売された型番4154の525の型を流用したバリエーション的な物です。したがってインパネの紙シールなど昔のソリド流の作風なのですが、2023年現在でも通用する良い出来ばえとなっています。立て付けの良い前ドア開閉ギミック付です。なお1920年代にイタリアでは右側通行が慣習となったそうで、フィアットでは520から左ハンドルが採用されました。(これより古いフィアット車のミニカーのほとんどは右ハンドルになっています) 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 521 1
FIAT 521 2

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FIAT 525N 1929 ITALY

FIAT 525N
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 525N


SOLIDO 4154 1/43 108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 6気筒 3.7L 68HP 4段変速
性能: 最高速97km/h  データーベースで戦前のフィアットのミニカー検索

フィアット 525N イタリア 1929年

 

 1910年に登場したフィアット タイプ 3は1919年にフィアット 510に変わりました。510は6気筒3.5L(46HP)エンジンを搭載し車体のサイズは大きいですが、小型車の501やその上級車505と同じようなデザインでした。1920年に追加されたスポーツ仕様の510Sは、ホイールベースを短縮したシャーシに53HPにパワーアップしたエンジンを搭載し最高速100km/hの性能でした。セダン、トルペード、ランドレーなどのボディ形式があり、1925年までに約14000台が生産されました。(実車画像→ フィアット 510 1919)

 

 1926年にフィアット 510は512に発展し、1928年には当時の最上級車519の後継車となる525に発展しました。525は6気筒3.7L(68HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速97km/hの性能でした。525は1929年に改良型の525Nとなりました。525にもホイールベースを短縮し軽量化したスポーツ仕様の525S(68HP 最高速107km/h)と、さらにそれを高性能化した525SS(89HP 最高速120km/h)がありました。フィアットには必ずスポーツ仕様があるのはイタリアのお国柄でしょう。525Nは1929年にバチカン市国のローマ教皇に献上されました。(参照ページ→ イタリアのVIPカー) 525は1931年まで生産され、総生産台数は約4400台でした。後継車は524で、その後1934年に527、1938年に2800となりました。(実車画像→ フィアット 2800 1939)

 

 

 ミニカーは1983年頃に発売されたソリド製です。このミニカーは元々は1967年に型番154でローマ教皇の教皇車(パパモビル)としてモデル化された物でした。それには教皇と運転手のフィギュアが乗っていました。(なお実際の525N 教皇車はこのようなオープンカーではなく密閉式ボディのリムジンだったようですが) この型番4154は型番154のフィギュアを外して通常の525Nとして再生産されたものでした。その為この525Nの後部座席は教皇用の特注仕様(着座位置を上げてある)のままで、ラジエータ上のマスコットも教皇車を示すマスコットのままとなっています。ドア開閉ギミック付きです。これ以外の525のミニカーはポリトーイの初期物(プラスチック製)の525S、ノレブの初期物(プラスチック製)、リオの525N 教皇車があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 525N 1
FIAT 525N 2

 以下は上述した1967年に発売されたソリド製のフィアット 525N ローマ教皇 ピウス11世 1929 (1/43 型番154)の画像です。上記の型番4154との違いは、フィギュアが付いていることとリアドアにバチカン市国の紋章が付いていることです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 525N Pope Pius XI  1
FIAT 525N Pope Pius XI 2

 以下は1967年に発売されたノレブ製のフィアット 525 1928 (1/43 型番146)の画像です。ノレブ初期のプラスチック製で525のセダンをモデル化しています。ノレブ初期のプラスティック製ミニカーによく起こる経年変化によるボディ変形が生じていて屋根などがゆがんでいます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 525 1
FIAT 525 2

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FIAT 508 BALILLA 1932 ITALY

FIAT 508 BALILLA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA


RIO 13 1/43 85㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.6m エンジン 変速機: 4気筒 995cc 20HP 3段変速
性能: 最高速80km/h  データーベースでフィアット 508のミニカー検索

フィアット 508 バリッラ イタリア 1932年

 

 1932年にフィアット 509の後継としてフィアット大衆車の最高傑作といわれるフィアット 508 バリッラが発表されました。アメリカのフォード A型を小さくしたようなオーソドックスなデザインで、2ドアセダンとトルペード(4シーターのオープン仕様)と2シーター スパイダーがありました。4気筒995cc(20HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速80km/hの性能でした。4輪油圧ブレーキを備えていたこと以外はごく平凡な車でしたが、価格、燃費、メンテナンスの総合的なコストが安くイタリアの大衆にとって画期的な車でした。なお508にも高性能なスポーツ仕様の2シーター スパイダーの508Sがありました。

 

 1934年に大幅な変更が加えられ508B バリッラとなりました。ホイールベースが50㎜延長されたことで、観音開きの4ドア仕様が追加されました。車重が増加しましたが、エンジンは24HPにパワーアップされギヤボックスが4段となり、走行性能は維持されました。ボディもフロントグリルやフロントウィンドーに傾斜が付き全体的に丸みが付きました。1937年に後継車の508Cが登場しました。508/508Bは約11万台が生産され大ヒットしました。(実車画像→ フィアット 508B 1934)

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたイタリアのリオ製です。リオのミニカーとしては初期の物ですが、508 バリッラは自国の名車だけにかなり力の入った作りとなっていて、この小さい車を忠実に再現しています。特に小さなドアが実車同様に大きく開閉するようにヒンジ部分を工夫してあり、室内も結構リアルに再現しています。リアバンパー上にトランクが載せてあり、初期の自動車のトランクはこのようなものでした。リオは商用車や救急車など十数種類のバリエーションを作っています。リオ以外の508のミニカーはポリトーイの初期物(プラスチック製)がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 508 BALILLA 1
FIAT 508 BALILLA 2

 以下は1997年に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ LANCIO PUBBLICITARIO (1/43 型番13/P)の画像です。上記のバリエーションで「LANCIO PUBBLICITARIO」とは「広告の発表(登場)」という意味で、508が発売された当時の広告の掲示板とその広告のモデルとなっていると思われる少年のフィギュアをミニカーとセットにしたものです。508のバリッラという名前は、1740年代にオーストリア軍のイタリア北部占領に抗議してオーストリア軍将校に石を投げたことで愛国者として伝説的に知られている少年のニックネームに由来するそうです。つまり広告の石を投げようとしている少年はその有名なバリッラ君で、この広告は彼の名前で508を宣伝しているわけです。たぶんイタリアではこの広告ポスターは有名なものなのでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA 3
FIAT 508 BALILLA 4

 以下は1998年に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ モンテ カルロ 1933 (1/43 型番SL050)の画像です。これも上記のバリエーションで、1933年モンテ カルロ ラリーで8位となった#57をモデル化しています。悪路でのスタック脱出用のスコップ(シャベル)などが屋根の上に積んでありますが、それ以外に特別な装備は付いていないようで、。当時はこんな実用車でラリーに参戦していたようです。ただフロントフェンダー上に軍用の灯火管制灯のようなものが付いていますが、これが何なのか分かりません。(遠方を照らすスポットライトと推察しますが、本当のことをご存じの方は是非掲示板経由で教えてください) ちなみにこの年のモンテ カルロ ラリーで優勝したのは、フランスのオチキス AM80 (6気筒エンジンを搭載した高級乗用車)で、オチキスは1932年から1934年のモンテ カルロで3連勝しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA MONTE CARLO 1
FIAT 508 BALILLA MONTE CARLO 2

 以下は2003年頃に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ デリバリー バン 1935 (1/43 型番128)の画像です。これも上記のバリエーションで商用デリバリー バンをモデル化しています。ボディの型を変更したついでに、良くできていたドア開閉ギミックが外されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA VAN 1
FIAT 508 BALILLA VAN 2

 以下は2003年頃に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ 救急車 1935 (1/43 型番SL025)の画像です。これも上記のバリエーションで赤十字の付いた救急車をモデル化しています。ボディの型を変更したついでに、良くできていたドア開閉ギミックが外されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA AMBULANCE 1
FIAT 508 BALILLA AMBULANCE 2

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FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 1934 ITALY

FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO


MERCURY 70 1/43 82mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.5m エンジン 変速機: 4気筒 1L 36HP 4段変速
性能: 最高速110km/h  データーベースでフィアット 508Sのミニカー検索

フィアット 508S バリッラ コッパ ド オーロ イタリア 1934年

 

 この当時のフィアット車には必ずスポーツ仕様がありましたが、大衆車 508 バリッラにも2シーター スパイダーの508Sが1934年に追加されました。カロッツエリア ギアのデザインで、リアのトランクに付いた小さなテールフィンが特徴でした。4気筒1Lエンジンはサイドバルブからオーバーヘッドバルブに変更されて36HPにパワーアップされ、790kgと軽量なボディゆえに4段変速で最高速110km/hの性能でした。操縦性も優れていて、当時の軽量スポーツカーとしては抜群の性能でした。508Sには様々なバリエーションがありましたが、高性能版はコッパ ド オーロ(伊語で金杯の意)とも呼ばれました。

 

 フィアット 508Sのレース仕様はミッレ ミリアなどのレースで活躍し、イギリスのブルックランズ マウンティン サーキットでは平均速度89km/hで1000マイルを走破しており、軽量ながら耐久性にも優れていたようです。1935年にレースでの空力特性を改善する為に流線形のクーペボディを載せた508CS ベルリネッタ ミッレ ミリア クーペが開発されましたが、ボディが重くなり競争力が低下しました。508 バリッラはドイツのNSUやフランスのシムカでも生産され、シムカ版の508S スパイダー(シムカ フィアット 6CV)が1937年ルマンの1.1Lクラスで優勝しています。508Sはわずか1000台ほどしか生産されませんでしたが、高く評価されています。(実車画像→ フィアット 508CS ベルリネッタ ミッレ ミリア クーペ)

 

 

 ミニカーはマーキュリー製で1960年代に発売されました。実際に製作したのはZISS-MODELL(チィス モデル)のブランドで知られるMINI-AUTO社で、マーキュリーにOEMしていたようです。実車の雰囲気がうまく再現され、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ボンネット取外しとドア/トランクが開閉するギミック付きで、エンジンやトランク内のスペアタイヤも再現されています。これ以外の508Sのミニカーはドゥグー、ポリスティルの1/16、スターラインの508CSなどがあります。  以下はフロント/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 1
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 2

 以下は1960年代に発売されたドゥグー製のフィアット 508S バリッラ コッパ ド オーロ 1937 (1/43 型番17)の画像です。フェンダーなどが軽量化されたレーシング仕様をモデル化しています。迫力のあるボディがうまく再現されていて、小さなサイクルフェンダーもリアルに出来ています。小さいながらもドア/ボンネットが開閉できるギミック付で、エンジンもリアルに再現されています。繊細なパーツが多いのでボディの大半はプラスチック製です。50年以上も昔に作られたミニカーとは思えないほど実に素晴らしいドゥグーの傑作ミニカーでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 3
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 5
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 6

 以下はイタリアで発刊されたミニカー付雑誌「FIAT STORY」のNo.10として発売されたフィアット 508S (1/43) の画像です。メーカーはノレブで2008年にオークションで入手しました。ノレブらしいそつのない良い出来ばえで、最近のミニカーですのでフロントグリル、ボディ同色のホイール、インパネなどがそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 5
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 7
FIAT 508S BALILLA COPPA D'ORO 8

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FIAT 500A TOPORINO 1936 ITALY

FIAT 500A TOPORINO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500A TOPORINO


BRUMM R022 1/43 78mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長3215mm 全幅1275mm 車高1377mm 車重600kg エンジン 変速機: 4気筒 569cc 13HP 4段変速
性能: 最高速85km/h  データーベースでフィアット トポリーノのミニカー検索

フィアット 500A トポリーノ イタリア 1936年

 

 1936年にフィアット 508 バリッラよりも小型で低価格な車として500Aが登場しました。この車は見た目がかわいらしいので「トポリーノ」(Toporino:小さなネズミの意)という愛称で呼ばれました。大きさは全長3215mmX全幅1275mmで車重600kgと日本の軽自動車よりひとまわり小さく、4気筒569cc(13HP)エンジンをフロントに搭載し最高速度85kmの性能でした。価格が安くその上軽量で燃費も良いこの車は圧倒的な成功をおさめました。500Aはイタリアで10万台以上も生産され、フィアットが資本参加していたフランスのシムカでもシムカ 5の名前で生産されました。戦後の1948年にはエンジンが16HPに強化され500Bとなりました。

 

 500は低価格な車でしたが、その中身は4気筒エンジン、前輪独立懸架、シンクロ付きギヤボックス、油圧ブレーキなど上級車並みのメカが使われていましたので、単なる安物の我慢車ではなかったのです。キャンバストップ仕様があり、この2座席の小さな車のキャンバストップを開放して、4人以上?も乗り込んでいたそうです。つまり後ろに大人が乗る場合は上体を外に出して乗っていたようです。このような使い方をされたので後輪の板バネが折れるトラブルが起こり、1938年には板バネが強化されました。戦後の1949年にフロント周りを近代的に意匠変更した500Cが登場し、1955年まで生産されました。 

 

 

 私の好きな映画「ローマの休日」(1953年)にはこの500 トポリーノがでてきます。オードリー ヘップバーン扮するアン王女が助手席に座りグレゴリー ペック扮する新聞記者がキャンバストップから頭を突き出して後部に乗っていて、大柄なグレゴリー ペックが降りる時に苦労しているシーンがあります。(映画「ローマの休日」DVDから引用した画像→ 「ローマの休日」のトポリーノ)

 ミニカーは1979年に発売されたブルム製の初期物です。実車の愛嬌のあるデザインがうまく再現されていて、当時のミニカーとしてとても良く出来ていました。なお2023年現在でもこれ以上の出来ばえの物はないと思います。ブルムはイタリアのメーカーですから、この車の雰囲気がうまく再現できたと思います。(イタリアの名車ですからブルムも力の入れ方が違うはずです) ブルムは500A/Bのキャンバストップ仕様や商用車仕様など20種類以上をモデル化しています。これ以外の500A/Bのミニカーは1970年代のドゥグーとイタリアのミニカー付雑誌「FIAT STORY」のNo.82ぐらいしかありませんので、500A/Bのミニカーはブルムの独壇場となっています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 500A TOPORINO 1
FIAT 500A TOPORINO 2

 以下は1979年に発売されたブルム製のフィアット 500A トポリーノ オープンルーフ (1/43 型番R021)の画像です。上記のバリエーションでキャンバストップ仕様をモデル化しています。キャンバストップが開いているので良く再現された室内が見えます。運転席後ろには座席がなくフラットなスペースになっていることが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500A TOPORINO 3
FIAT 500A TOPORINO 4

 以下は1970年代に発売されたドゥグー製のフィアット 500A トポリーノ (1/43 型番M08)の画像です。このミニカーも実車の雰囲気がうまく再現されていて、1970年代のミニカーとして良く出来ていました。ヘッドライトがやや下向きになっているので、なんとなくユーモラスな顔つきに見えます。幌が開いたバリエーションもありました。なおドゥグー初期のミニカーには合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かすという問題があり、この500Aもホイールが溶けてしまったので、ホイールを上記ブルム製のホイールに変更してあります。なおリアに背負ったスペアタイヤだけはオリジナルのホイールなので、ホイールが溶けて変形しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500A TOPORINO 5
FIAT 500A TOPORINO 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500A TOPORINO 7
FIAT 500A TOPORINO 8

 以下は1981年に発売されたブルム製のフィアット 500B フルゴンチーノ (1/43 型番R046)の画像です。上記のバリエーションで、商用車仕様のフルゴンチーノをモデル化しています。フルゴンチーノとは小さなフルゴーネ(バン仕様)という意味です。ドアに昔の電話のダイヤルのロゴが付いていますが、STIPELとはイタリアの電話サービス会社の名前のようです。屋根に梯子がついていますので、電話線の工事などを行うサービス車両なのでしょう。ブルム製の500B フルゴンチーノにはこの他にも数種類のバリエーションがあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500B FURGONCINO 1
FIAT 500B FURGONCINO 2

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