ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

RENAULT CELTAQUATRE 1934 FRANCE

RENAULT CELTAQUATRE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT CELTAQUATRE


NOREV 519153 1/43 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 29HP 3段変速
性能: 最高速99km/h  データーベースでルノー カトル シリーズのミニカー検索

ルノー セルタカトル フランス 1934年

 

 1930年代前半のルノーのラインナップは、前述した8気筒エンジン搭載の最上級大型車のネルヴァステラ、その下に6気筒エンジン搭載の中型車でヴィヴァステラ(VIVASTELLA)/プリマステラ(PRIMASTELLA)、その下の4気筒エンジン搭載の小型車にヴィヴァカトル(VIVAQUATRE)/プリマカトル(PRIMAQUATRE)/モナカトル(MONAQUATRE)がありました。(QUATREとはフランス語で4の意味で4気筒エンジンを意味しています) 1931年に登場したモナカトルは4気筒1.3L(25HP)エンジンを搭載した全長約3.9mの小型車で、2ドア/4ドアセダンと2ドアクーペ/カブリオレがありました。1932年にエンジンが1.5L(30HP)に拡大され、ボディも丸みを帯びたデザインに変わりました。それと同時期にモナカトルより上級のプリマカトルとヴィヴァカトルが登場しました。(実車画像→ ルノー モナカトル 1931) 

 

 モナカトルの後継車として1934年にセルタカトルが登場しました。セルタカトルは4気筒1.5L(34HP)エンジンを搭載した小型車で、当時のルノーでは一番安いモデルでした。ボディは当時流行った流線型を取り入れていましたが、同時期のライバルであったシトロエン 7CVに較べると今ひとつ古くさい感じがします。中身も独立でない前輪サスペンションやフレーム構造など技術的にはライバルから遅れていましたが、値段が安いことでそこそこ成功したようです。1937年に後継車のジュバカトルが登場し、1939年まで生産されました。総生産台数は約4.4万台でした。

 

 

 ミニカーは2005年に発売されたノレブ製です。プロポーションが良く、フロントグリルと灯火類、ワイパー、リアの荷物棚などの細部までよく作りこんでいます。特にフランス車の特徴である黄色のヘッドライトが付いたフロント周りの造形は、実車の雰囲気がうまく再現されています。セルタカトルの量産ミニカーはノレブ製しかないようです。なお同じフランスのビンテージ ミニカーメーカー CIJのプリマカトル(1/20 ブリキ製玩具)の復刻版を、ノレブがNOREV CIJブランドで発売しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT CELTAQUATRE 1
RENAULT CELTAQUATRE 2

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RENAULT JUVAQUATRE 1938 FRANCE

RENAULT JUVAQUATRE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT JUVAQUATRE


ELIGOR 1014 1/43 88mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.8m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 1L 24HP 3段変速
性能: 最高速91km/h  データーベースでルノー カトルのミニカー検索

ルノー ジュバカトル フランス 1938年

 

 前述したルノー セルタカトルの後継車として、全く新しい設計の小型車ジュバカトルが1937年に登場しました。モノコック構造ボディに4気筒1L(24HP)エンジンを搭載し、前輪に独立懸架サスペンションを採用し最高速度91km/hの性能でした。ボディは4ドアセダン/2ドアクーペと2ドアバン/ワゴンがありました。ライバルのシトロエン 7CVなどに技術的に追いついたこの車は、1938年に約1万台販売されて当時のルノーとしてはかなり成功した車となりました。

 

 第2次世界大戦の勃発でルノーは乗用車の生産を中止し、工場は連合軍の空襲で壊滅状態となりました。1945年に戦後のルノー最初のモデルとしてジュバカトルの生産が再開されました。1956年に後継車のドーフィンが登場し、ジュヴァカトルの乗用セダンは生産中止になりました。しかしリヤにエンジンを搭載するドーフィンはバン/ワゴンには不向きでしたので、ジュバカトルのバン/ワゴンはエンジンをドーフィンと共通化するなどの変更が施され1960年まで生産が継続されました。特に1956年以降のワゴンはドーフィノワーズ(DAUPHINOISE)とも呼ばれています。(実車画像→ ルノー ドーフィノワーズ 1958)

 

 

 ミニカーは1980年代に発売されたエリゴール製です。フロントグリルの造形など実車の雰囲気が良く再現されていて、1980年代のミニカーとしてはとても良く出来ています。リアのトランクが開閉できるギミック付で、そこにはスペアタイヤが格納されています。エリゴール初期のミニカーは同時期のノレブのプラスチック製ミニカーをコピーした物が多いのですが、これもノレブの型番10のジュバカトルをベースにしています。トランクのギミックもノレブをそのままコピーしています。(ただしエリゴールはダイキャスト製で、ホイールなど細部を少し変えていますが)  これ以外のジュバカトルのミニカーは、ユニバーサルホビーのクーペ/ブレーク、最近のノレブのバン、ソリドのバン 1/18などがあります。 以下はフロントの拡大画像とリアトランクの開閉動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT JUVAQUATRE 1
RENAULT JUVAQUATRE 2

 以下は1960年代に発売されたノレブ製のジュバカトル 1938 (1/43 型番10)の画像です。ノレブ初期のプラスチック製で、上記のエリゴールがお手本にしたミニカーです。塗装されていないので安っぽく見えるのですが、エリゴールの出来が良いのは、お手本にしたこのノレブの出来が良いからです。ただしノレブ初期のプラスチック製ミニカーには経年変化でボディが変形する問題があり、これもボディ全体が変形しています。特にフロントフェンダーとボディの境目には大きな隙間が生じています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT JUVAQUATRE 3
RENAULT JUVAQUATRE 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT JUVAQUATRE 5
RENAULT JUVAQUATRE 6

 以下はユニバーサルホビー製のルノー ジュバカトル ブレーク 1949 (1/43 型番不明)の画像です。これはオークションで入手しましたが、2005年頃に発売されたフランスのミニカー付雑誌「RENAULT COLLECTION」のNo.8として製作されたものです。キャビン部分がやや小さめな感じがしますが、室内の赤い内装や右リアの小さなフューエルキャップなどそこそこ良く再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT JUVAQUATRE BREAK 1
RENAULT JUVAQUATRE BREAK 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT JUVAQUATRE BREAK 3
RENAULT JUVAQUATRE BREAK 4

ルノー ドーフィノワーズのミニカー → データーベースでルノー ドーフィノワーズのミニカー検索"

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RENAULT SUPRASTELLA CABRIOLET 1939 FRANCE

RENAULT SUPRASTELLA CABRIOLET
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT SUPRASTELLA CABRIOLET


IXO ALTAYA  1/43 118mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 8気筒 5.4L 110HP 3段変速?
性能: 最高速140km/h  データーベースでルノー ステラ シリーズのミニカー検索

ルノー スープラステラ カブリオレ フランス 1939年

 

 前述したルノー ネルヴァステラの後継車として、戦前のルノー最後の旗艦となったのがスープラステラで1938年に登場しました。スープラステラは8気筒5.4L(110HP)エンジンを搭載した全長5mを超える大型車で、ロングホイールベース版で全長6.5mのリムジーンもありました。ボディは4ドアセダンがメインでしたが、洒落た2ドアクーペ/カブリオレもありました。フロントグリルは同時期のアメリカ車を真似たあまり品の良くないデザインで、高い位置にあるボンネットと広い車幅が相まって押し出しの強い迫力のあるスタイルとなっていました。ちなみにスープラステラとは英語に直すと「SUPER STAR」ということになります。

 

 コーチビルダー フラナイ(FRANAY)の架装でリムジンボディをカブリオレ仕様にしたスープラステラが戦前のフランス ペタン首相の公用車として使われ、戦後もしばらくの間オリオール 第16代フランス大統領の大統領車として使われました。(実車画像→スープラステラ 大統領車) コーチビルダーがボディを架装する高級車としては、フランスではスープラステラが最後の車でした。なおイギリスのロールス ロイスは1950年代まではまだコーチビルダーがボディを架装していました。

 

 

 以下は2007年頃に発売されたイクソ製です。スープラステラの2ドアカブリオレをモデル化しています。このミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」のNo.19として作られたもので、私はオークションで入手しました。同じものの色違いがイクソのカタログモデルとして型番MUS022で発売されています。この車は2ドアカブリオレとしては大きなボディで、戦前のルノーの豪華な高級車の雰囲気がうまく再現されています。フロントグリル/灯火類/室内などの細部もそこそこ良く再現されています。これ以外のスープラステラのミニカーは少量生産のレジン製でクーペや大型リムジンがありますが、2023年時点で量産ミニカーは無いようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT SUPRASTELLA 1
RENAULT SUPRASTELLA 2

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RENAULT COLORALE SAVANE 1950 FRANCE

RENAULT COLORALE SAVANE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT COLORALE SAVANE


VITESSE 067C 1/43 103mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.27m 全幅約1.98m エンジン 変速機: 4気筒 2.4L 46HP 4段変速
性能: 最高速98km/h  データーベースでルノー コロラールのミニカー検索

ルノー コロラール サバン フランス 1950年

 

 ルノー コロラールは1950年に登場した、ルノーの中型の乗用/商用車でした。コロラールという名前はフランス語のCOLONIALE(植民地)とRU RALE(田舎)を組み合わせた造語で、フランスの植民地や田舎で使用する多目的車という意味合いのようです。戦後のルノー車は復興に必要とされた4CVなどの小型車が主力でしたが、コロラールは中型車市場への参入を目指した車であり、ほぼ同時期に高級中型車のフレガトも登場していました。

 

 コロラールにはプレイリーとサバンの2タイプがありました。プレイリー(PRAIRIE)は4ドア ブレーク(ワゴン)で、3列シートの6-7人乗りでした。(後席を畳んで荷物が積めます) プレイリーにはタクシー専用モデルがあり、室内は運転席と客席の間に仕切りがあり中央に補助席があるリムジーン仕様となっていました。サバン(SAVANE サバンナ(大草原)の意)は2ドアブレークで、主に商用バンとして使われました。後席の窓はキャンバスが張られていて、キャンバスを巻き上げて窓を開けるといった仕様から分かるように熱帯地方(植民地)で使われることを想定していたようです。コロラールは1952年に新型2Lエンジン(58HP)に変わり、4WD仕様まで設定されました。ただ同じような価格の車に比べると性能が低く見た目も良くなかったので、人気が無く商業的には失敗しました。1957年まで生産され、総生産台数は約4万台でした。

 

 

 ミニカーは1997年頃に発売されたビテス製です。最盛期のビテスの標準的なうまい造形で良い出来ばえでした。サバンをモデル化しているので前方に開いたウインドスクリーンや巻き上げられたキャンバスなどが再現されていています。ビテスはプレイリーやタクシー仕様など数種類のバリエーションを作っていました。コロラールの当時物ミニカーとしてはCIJの古いレア物がありましたが、それの復刻版をノレブが2006年頃に発売しています。それ以外のコロラールのミニカーはイクソ系のミニカー付雑誌「世界のタクシー」のタクシー仕様やCOFRADIS ブランドの物がありましたが、どちらもビテスの型を使っているようです。最近の物ではソリドとノレブもあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT COLORALE SAVANE 1
RENAULT COLORALE SAVANE 2

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RENAULT FREGATE AMIRAL 1953 FRANCE

RENAULT FREGATE AMIRAL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT FREGATE AMIRAL


NOSTALGIE 14 1/43 111mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 4気筒 2L 56HP 4段変速
性能: 最高速132km/h  データーベースでルノー フレガートのミニカー検索

ルノー フレガート アミラル フランス 1953年

 

 第2次大戦中に連合軍の空襲で壊滅的に破壊されたルノー社は、戦後フランスの国策で国有化されました。ルノーの復興は戦前型のジュバカトルの生産再開から始まり、1946年の新型小型車4CVの発表と続きました。ルノーは新型車として中型車を企画していたのですが、戦後復興のために小型車4CVの開発を優先しました。その後1951年になって当初予定していた2Lクラスの中型車フレガートが登場しました。フレガートは戦前のヴィヴァステラの後継車で全長4.7mの大柄なボディに4気筒2L(56HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速132km/h の性能でした。

 

 1953年にデラックス仕様のアミラル(AMIRAL)と廉価版のアフェール(AFFAIRES)にグレードが分けられ、1956年に2.1L(77HP)エンジンが追加され豪華仕様のグラン パヴォア(GRAND PAVOIS)とステーションワゴンのドメン(DOMAINE)が追加されました。1959年にトルコン式3段自動変速機が設定されましたが、1960年には生産中止となりました。総生産台数は約16万台でした。ルノーではその後1975年に30が登場するまで中型車が無くなるのですが、これは1955年に登場したシトロエン DSが大ヒットして中型車市場を占有してしまったことが原因のようです。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたコフラディス(COFRADIS)のノスタルジー(NOSTALGIE) シリーズです。コフラディスはフランスの模型ショップで、ノスタルジーという独自ブランドで名前どおりの懐かしい感じのするクラシックカーのミニカーを販売していました。このブランドのミニカーはイクソ製がほとんどで、意図的にややレトロな作風に仕上げているようです。このフレガートも素朴な作風ながら、フロントグリルや室内などの細部は結構リアルで、実車の雰囲気がうまく再現された良い出来ばえでした。これ以外のフレガートのミニカーはCIJやノレブの当時物、エリゴールのセダン/ワゴン/カブリオレ、最近のノレブのセダン/大統領車などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT FREGATE AMIRAL 1
RENAULT FREGATE AMIRAL 2

 以下は2006年に発売されたエリゴール製のフレガート カブリオレ 1959 (1/43 型番100996)の画像です。カブリオレは標準ボディではなかったようなので、これは特注ボディだと思われます。フロントグリルは後期型のデザインで、ワイヤスポークホイールとツートンカラーが特注の高級車らしい雰囲気です。上記のノスタルジー シリーズと同様に最近のミニカーとしてはややレトロな作風ですが、クラシックカーはこんな感じに出来ているのが個人的には好きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT FREGATE CABRIOLET 1
RENAULT FREGATE CABRIOLET 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT FREGATE CABRIOLET 3
RENAULT FREGATE CABRIOLET 4

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