ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PEUGEOT 504 CABRIOLET 1969 FRANCE

PEUGEOT 504 CABRIOLET
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 504 CABRIOLET


DINKY(FR) 1423 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.36m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 90HP 4段変速
性能: 最高速175km/h  データーベースでプジョー 504のミニカー検索

プジョー 504 カブリオレ フランス 1969年

 

 当時のプジョーのモデルにはクーペやカブリオレが設定されていました。最上級車 504にもピニンファリーナのデザインによる美しい2ドア4シーター クーペ/2+2シーター カブリオレが1969年に追加されました。セダンよりホイールベースが短縮され、フロントグリルが角形4灯のヘッドライトに変えられるなど、セダンとは全く別のスポーティなスタイルとなっていました。ボディの製作はピニンファリーナが担当していました。

 

 当初のエンジンは燃料噴射仕様の4気筒1.8L(90HP)を搭載し、4段変速で最高速175km/hとセダンより高性能でした。1975年にプジョーがルノー、ボルボと共同開発したV型6気筒2.7L(138HP)エンジンに変更され、最高速は186km/hに向上しました。1975年のマイナーチェンジでヘッドライトが独立した4灯式から横長角形ユニット2灯式に変わり、テールライトが大きくなりました。1983年に生産中止となりました。クーペ/カブリオレの総生産台数は約3万台でした。(カブリオレは約8000台)

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。前述したディンキー(仏)製のセダンではメッキパーツで再現されていたヘッドライトが透明プラスチック製パーツになったことで特徴的なフロントグリルがリアルに再現され、セダン以上に良い出来になっていました。また1/43ながらハンドルと連動する凝った前輪操舵ギミックが付いていて、ディンキー(仏)がこのミニカーに掛けた意気込みが感じられました。これ以外の504 クーペ/カブリオレの当時物ミニカーは1980年頃にソリドがクーペのラリー仕様をモデル化しています。 当時物以外ではソリドのクーペとソリドの別ブランドのべレムのクーペとカブリオレ(レジン製)、ミニチャンプス、ノレブのクーペとカブリオレ 1/43と1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PEUGEOT 504 CABRIOLET 1
PEUGEOT 504 CABRIOLET 2

 以下は前輪操舵ギミックの画像です。ステアリングホイールの操作で前輪を操舵することができます。(ステアリングはほとんど回転しませんが、前輪と連動しています) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 504 CABRIOLET 4

 以下は1980年に発売されたソリド製のプジョー 504 クーペ ラリー 1978 (1/43 型番1818)の画像です。1978年のパンダマ (コートジボワール) ラリー 優勝車のモデル化で、フロントに補助灯と室内にロールケージが追加されています。1975年のマイナーチェンジ後のヘッドライトとテールライトになってます。これもソリドらしいシャープな造形ですが、リアライトをデカールで表現するなど細部はやや物足りない出来でした。前述した504 セダンでもソリド製のラリー仕様がありましたが、この当時のソリドはレース仕様車をモデル化することに注力していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 504 COUPE RALLY 1
PEUGEOT 504 COUPE RALLY 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 504 COUPE RALLY 3
PEUGEOT 504 COUPE RALLY 4

 以下は1995年に発売されたソリド製のプジョー 504 クーペ 1978 (1/43 型番1818)の画像です。上記のラリー仕様の型を変更してラリー仕様ではないクーペとして発売されたものです。これはどちらかというと廉価版的なミニカーでしたが、テールライトを別パーツで追加するなど改良されていて、値段以上に良い出来ばえとなっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 504 COUPE 1
PEUGEOT 504 COUPE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 504 COUPE 3
PEUGEOT 504 COUPE 4

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PEUGEOT 304 1969 FRANCE

PEUGEOT 304
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 304


DINKY(FR) 1428 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.14m 全幅約1.57m エンジン 変速機: 4気筒 1.3L 65HP 4段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでプジョー 304のミニカー検索

プジョー 304 フランス 1969年

 

 プジョー 204の上級車として304が1969年に登場しました。開発コストを抑える為にシャーシなどの基本構造は204を流用し、ホイールベース/トレッドはそのままで、全長が約100mmほど大きくなりました。主にリアのオーバーハングが延長されトランクスペースが拡大しました。ピニンファリーナがデザインしたボディはフロントの造形に上級車504のイメージをかぶらせていたので、204の高級版といったところでした。204よりすこし大きな4気筒1.3L(65HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速150km/hの性能でした。

 

 当初のセダンに加えて204と同じようにブレーク、クーペ、カブリオレも追加されましたが、フロントグリルとエンジンが違うだけで他は204と同じでした。1973年のマイナーチェンジでリアライトが拡大され、75HPにパワーアップした高性能版304Sが追加されました。1977年に204が生産中止となった後は、204の1.1Lエンジンと1.4Lディーゼルエンジンが追加され、204の後継車という位置づけにもなりました。1977年に後継車の305が登場し、1980年に生産中止となりました。総生産台数は約117万台でした。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。ディンキー(仏)らしいスケールモデル的な造形で、実車の雰囲気が良く再現されていました。特に透明プラスチック製の黄色いライトがフロントグリルのリアリティを向上させていました。同じディンキー(仏)製の204と並べてみると、キャビン部分が同じでトランクスペースが長くなっていることが分かります。(これはルノー 8とルノー 10の関係と同じで、フランスではトランクスペースが重視されるようです) これ以外のプジョー 304の当時物ミニカーはこれをコピーしたオートピレン、ノレブのプラスチック製とそのダイキャスト版があり、当時物以外ではミニチャンプス、ノレブの新型などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PEUGEOT 304 1
PEUGEOT 304 2

 以下はディンキー(仏)製のプジョー 304と204を並べてみた画像です。キャビン部分は同じでトランクスペースが拡大されていることが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 304 1

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CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER 1969 FRANCE

CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER


DINKY (FR) 564 1/43 127mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約2.15m エンジン 変速機: エンジン等自走機能無し 
性能:   データーベースでキャンピング トレーラーのミニカー検索

キャラベルエアー アルマニャック 420 キャンピング トレーラー フランス 1969年

 

 日本でキャンピングカーといえば、ワゴン車などに居住できる設備を備えた自走式が一般的です。しかし欧米ではキャラバンやキャンピングトレーラー(トラベルトレーラー)と呼ばれる、乗用車で牽引するトレーラー式のほうが一般的で、バカンス旅行などによく使われているようです。日本でトレーラー式がほとんど使われない理由は、車両総重量が750kgを越えるトレーラーを牽引する場合には牽引免許が必要でさらにトレーラーを登録する必要があるなど、交通法規上の制限があるからです。また使用しない時は駐車場が必要なので、その点でも日本には不向きだと言えます。

 

 欧米の自走式のキャンピングカーとして、一番良く知られているのは、フォルクスワーゲン トランスポーターのキャンパー仕様でしょう。サンフーフ部分にテントを載せたようなタイプや箱型トレーラーを搭載したタイプなど様々な種類があります。ミニカーでも人気が高く、シュコー、ブレキナ、プレミアム クラシックスなどから100種類以上もモデル化されています。特にシュコーの1/18サイズは、大きいだけあって屋根のテントが可動するなどかなり良い出来ばえです。 (ミニカー画像→ フォルクスワーゲン キャンパー シュコー 1/18 型番450018500)

 

 

 ミニカーは1969年頃に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。フランスのキャラベルエアー社のアルマニャック 420をモデル化しています。アルマニャック 420は大きめのキャンピング トレーラーで、4人分のベッド、冷蔵庫、オーブンなどが付いていたようです。当時日本でフランスベッドが販売していたキャンピング トレーラーもキャラベルエアー社のものでした。ミニカーはディンキー(仏)らしいスケールモデル的な造形で、当時のミニカーとして良く出来ていました。ドアが開き接続部の補助輪(回転しませんが)を立てられます。ボディはダイキャスト製で屋根/内装はプラスチック製です。室内はテーブルやキッチンなどがよく再現されていました。牽引車とトレーラーを接続するにはトレーラー先端の接続部を牽引するミニカーの底板の角穴に差し込みます。(このトレーラーが発売された頃のディンキー(仏)製ミニカーにしか接続用の角穴が付いていないので、接続できるミニカーはあまり多くありません)  以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER 1
CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER 2

 以下は屋根を外した室内画像とディンキー(仏)製のルノー 12に牽引させた状態の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER 3
CARAVELAIR ARMAGNAC 420 CAMPING TRAILER 4

データーベースでキャンピングカーのミニカー検索"

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MATRA SPORT MS630 1969 FRANCE

MATRA SPORT MS630
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MATRA SPORT MS630


POLITOYS M595 1/43 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 3L 385HP 5段変速
性能: 最高速330km/h  データーベースでマトラ 630/660/670のミニカー検索

マトラ スポーツ MS630 フランス 1969年

 

 マトラはモータースポーツを担当するマトラ スポール(スポーツ)を1964年に設立し、フォーミュラカーとプロトタイプスポーツカーのレースに参戦しました。フォーミュラカーではまずF3にMS1で参戦しすぐにF3選手権を制覇し、F2でもMS7などでヨーロッパ選手権を制覇しました。(実車画像→ マトラ MS7 1967)

 

 1968年から自社製V型12気筒3Lエンジンを搭載するワークスのMS11とフォード コスワース DFV エンジンを搭載するセミワークスのMS10でF1に参戦しました。MS10はJ.スチュアートのドライブでオランダGPでのF1初優勝を含めて3勝し、上位陣として活躍しました。1969年はセミワークスのみの参戦でしたが、11戦で6勝する圧勝で、J.スチュアートのドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンの2冠を獲得しました。
データーベースでマトラ MSのミニカー検索

 

 

 1969年末にマトラは経営難からクライスラー傘下のシムカと合併し、社名をマトラ シムカに変更しました。これでフォード エンジンが使えなくなり、セミワークスだったマトラ インターナショナルはマトラから独立してティレルとなりました。またワークスは1970年にF1に復帰しますが、成績が振るわず1972年にF1から撤退しました。 ルマン制覇を目標にしたプロトタイプスポーツカーレースでは、BRM製V型8気筒2Lエンジンを搭載するMS620で1966年から参戦しました。その後1967年にMS630、1968年に自社製V型12気筒3Lエンジン搭載のMS650に発展し1969年ルマンでは4位入賞しました。1970年にMS660に発展し、1972年に登場したMS670はルマンで初優勝し、その後1974年までルマンを3連覇しました。1973年と1974年はメイクスチャンピオンにもなりましたが、1974年をもってマトラはワークス活動から撤退し、技術陣の多くはリジェに移籍しました。

 ミニカーは1970年に発売されたポリトーイ製Mシリーズの当時物です。これはオークションで入手した物で、貼られていたゼッケンの一部が剥がされていました。MS630は好成績を残したわけではないので、どのレース仕様をモデル化しているのかは分かりませんが、ロングテールなのでルマン仕様でしょう。実車の平べったいイメージがやや誇張されていますが、当時のミニカーとして良い出来ばえでした。フロンパネル/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。Mシリーズの後期物ですので初期物ほど凝っていませんが、エンジンが立体的に再現されています。ポリトーイはMS660もモデル化していました。それ以外の当時物ではソリドのMS10 F1やMS650やMS670などがありました。最近のものでは、イクソのMS670とミニチャンプスのMS670に加えてスパークとビザールがF1やスポーツカーを非常に多くモデル化しています。以下はフロント/フロンパネルを開いた画像とリア/リアパネルを開いたエンジンルームの画像です。エンジンは床下部分まで立体的に再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MATRA SPORT MS630 1
MATRA SPORT MS630 2

 以下は2019年に発売されたアシェットのルマン24時間レース カーコレクション製のマトラ MS670B #7 ルマン 優勝 1974 (1/43 No.26)の画像です。メーカーはスパークで、上述した1974年ルマンの優勝車をモデル化しています。ルマン24時間レース カーコレクションは、従来の雑誌付きミニカーのレベルを超える良い出来ばえに仕上がっていました。このマトラ MS670Bもプロポーションが良くスポンサー ロゴなどが良く再現されていて、特徴的な吸気用ダクトやコクピット内の造形などもそこそこリアルに再現されています。なおこのMS670BにはメインスポンサーであったGITANES(ジタン)のロゴが表示されていたのですが、GITANESはたばこのブランドなのでそのロゴをミニカーに貼付することができないようで、ミニカーの箱にデカールが添付されていました。(そのデカールは貼付していません) 個人的にはたばこの宣伝を禁止する規制を当時のレースカーを再現したミニカーにまで適用するのはやり過ぎだと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MATRA SPORT MS670B 1
MATRA SPORT MS670B 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MATRA SPORT MS670B 3
MATRA SPORT MS670B 4

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CITROEN SM 1970 FRANCE

CITROEN SM
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM


MINICHAMPS 400111024 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.89m 全幅約1.84m エンジン 変速機: V型6気筒 2.7L 173HP 5段変速
性能: 最高速222km/h  データーベースでシトロエン SMのミニカー検索

シトロエン SM フランス 1970年

 

 シトロエンが自社技術を誇示する旗艦として1970年に発表したのがシトロエン SMです。シトロエン SMは前輪駆動車として初めて200Km/h以上の高速走行(最高速222km/h)を可能にした高級GTカーでした。シトロエン DSのハイドロニューマチックシステムを進化させた高度なステアリングとサスペンションの油圧制御システムとマセラティ製のV型6気筒2.7L(173HP)エンジンがその高速走行を可能にしていました。なおSMとはシトロエンの開発コードのSとマセラティのMを意味しているとのことです。

 

 シトロエン SMの外観上の特徴は、なんといってもその未来的なフロントです。現在でも十分に未来的なこのデザインが発表されたのが1970年であることを考えると、いかに画期的なデザインであったかが分かると思います。フロントグリルの透明なガラスの中に左右3個ずつのライトが格納され、外側はロービーム、中央がハイビーム、内側がドライビングライトでライト全体がユニットになっていて車両の姿勢に応じてビームを水平に保つ油圧式のセルフレベリング機能を持っていました。またドライビングランプはステアリングと連動して首を振るようになっていました。最近の高級車にも同じような機能が付くようになりましたが、SMは50年も前に実現していました。シトロエン SMをベースにしたフランス大統領府のパレード車が作られるなど、シトロエン SMはシトロエンの最上級車としての役割を果たし1975年までに約13000台が生産されました。

 

 

 ミニカーは2002年頃に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスらしい正確なプロポーションで、室内などの細部も実にリアルに仕上げられています。特にこのミニカーの最大の見どころはシトロエン SMの最大の特長である6灯式ヘッドライトをリアルに再現していることです。シトロエン SMの1/43量産ミニカーとしては2023年現在でもこのミニカーを超えるものはない傑作ミニカーです。(私はあまり色違いを買わないのですが、茶色の色違いを買ったぐらい気に入ってます) これ以外のシトロエン SMのミニカーは当時物ではソリド(べレムも含む)、コーギー、コーギーをコピーしたオートピレン、ノレブの初期物、マッチボックス、トミカの1/66などがありました。当時物以外ではノレブの1/43と1/18、イクソ、シュコー、国産名車コレクションなどがあります。大統領専用車やリムジン、シューティング ブレークなどの特注車もノレブやマトリックス(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN SM 1
CITROEN SM 2

 以下は1970年に発売されたソリド製の当時物 シトロエン SM (1/43 型番184)の画像です。上記のミニチャンプス製を見た後ではやはり見劣りがしますが、当時物のミニカーとしてはこのソリド製が一番出来が良かったです。プロポーション的にはミニチャンプスと同等レベルで、この6灯式ヘッドライトの造形も購入した当時は実にうまく再現していると思いました。ドア開閉ギミック付です。(ちなみにこれもお気に入りのミニカーで、型番1807の再販版など4台保有しています) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 3
CITROEN SM 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 5
CITROEN SM 6

 以下は上記ミニチャンプス製と並べてみた画像です。製作された時期が30年も違うので出来ばえを比較することにあまり意味はないのですが、細部の仕上げ以外は同等レベルの出来ばえだということが分かると思います。またミニチャンプスが車高を下げてモデル化していることも分かります。これはミニチャンプスが良く使うデフォルメ手法で実車よりかっこよく見えるのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 7
CITROEN SM 8

 以下は1971年に発売されたコーギー製の当時物 シトロエン SM (1/44 型番284)の画像です。単純なスケールモデル的な観点では同時期に発売された上記ソリドのほうが出来が良いのですが、玩具としてのミニカーという観点ではコーギーのほうが出来が良いのです。プロポーション的にはほとんど変わらないのですが、コーギーはボディ全体にやや丸みをつけた造形になっています。このコーギー流のデフォルメはなんとなく親しみを感じさせるフォルムになるのです。またフロントの6灯式ヘッドライトは紙のシールでうまく表現していますが、ガラスが黄色になっているのもコーギー流の意図的な味付けです。ドアとハッチバックが開閉するギミック付ですが、ハッチバックは中の棚板まで可動するといった凝った仕掛けとなっています。開閉するドアにはドア内張が付いていて、この内張はドアを貫通させてドアハンドルにもなっていて、さらにドアサッシュと一体化されていました。この内張は柔らかい軟質プラスチックで成形されていましたが、これはサッシュの尖っている部分に触ってもけがをししない上に、サッシュ自体も破損しないという優れた設計になっていました。当時のミニカーは子供向けでしたので、安全設計が徹底されていました。コーギーがドアサッシュを付けることにここまで拘った理由がよく分かりませんが、このドアサッシュはこのミニカーぐらいしか採用されなかった意欲的な工夫でした。1970年代のミニカーは1製品毎にこんな具合の創意工夫がされていたので、新製品は1年間に数十台しか設計出来ませんでした。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 9
CITROEN SM 10

 以下はフロント/リアの拡大画像とリアハッチ開閉動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 11
CITROEN SM 12

 以下は1975年に発売されたオートピレン製のシトロエン SM (1/43 型番339)の画像です。オートピレンの初期物は他社のミニカーをコピーした物が多く、これも上記のコーギー製のコピーです。ただし単なるコピーではなく、ボンネットの開閉ギミックを追加してV型6気筒エンジンも再現しています。またホイールと前後バンパーを金属製パーツに変更し、フロントウィンドーにワイパーのモールドを追加し室内も変更しています。ここまで大幅な変更をしているので、これはコーギーのコピーというよりも、オートピレンのオリジナルであると見なしても良いと思います。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 13
CITROEN SM 14

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 15
CITROEN SM 16

 以下は2015年に発売された国産名車コレクション製のシトロエン SM (1/43 No.256)の画像です。メーカーはイクソで、イクソは自社ブランドの型番CLC096でシトロエン SMをモデル化していますのでそれを流用しています。プロポーションが良く、フロントグリル内の造形はミニチャンプスほどではないですが、結構リアルに再現されています。安価な雑誌付きミニカーですので室内の造形は簡素ですが、それ以外は値段を考えると良く出来ていると思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 17
CITROEN SM 18

 以下はフロント/リア/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 19
CITROEN SM 20

 当サイトにはシトロエン SMのミニカーだけをまとめたページがありますので、これ以外のシトロエン SMのミニカーを知りたい方はこちらのページをご覧ください。→ シトロエン SMのミニカーのページ

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