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オペル シントラ ドイツ 1997年
GMがヨーロッパ市場向けに製造したミニバン(MPV) オペル シントラが1997年に登場しました。この車はアメリカではGM シボレー ベンチャーとして販売された車のショートホイールベース版で、後ドアは両側スライド式、3列シートの5-8人乗りでした。エンジンはオペル製が使われ4気筒2.2L、V型6気筒3L、4気筒2.2L ターボ ディーゼルがありました。(実車画像→ GM シボレー ベンチャー)
シントラはアメリカ工場で製造された為か、オペル車としては完成度が低く、競合他社のフォルクスワーゲン シャランなどに較べて品質が劣ると評価されました。イギリスではヴォクスホール シントラとして販売されましたが、こちらも評判は悪かったようです。そんなわけでシントラは販売不振で、1999年に早々と生産中止となりました。後継車としてアストラ Gをベースに開発されたミニバン ザフィーラ(ZAFIRA)が1999年に登場しました。(実車画像→ オペル ザフィーラ 1999)
ミニカーは1997年に発売されたシュコー製の当時物です。シュコーは1970年代に一度倒産しましたが、1990年代にブランドが復活しました。新生シュコーは深みのある高品質な塗装による独特の雰囲気がある作風で、同じドイツ製でも無機質な感じがするミニチャンプス製と較べると、個人的には好ましい作風だと思います。このシントラもプロポーションが良く内装などの細部もリアルで良く出来ていました。なお同じシュコー製のベクトラ Bでヘッドライト背面の下地が見えるのがいまいちだと書きましたが、このシントラはヘッドライト背面に筋をつけて下地を見えないように対策しています。ただこの方法ではヘッドライトを取り付ける位置合わせ用タブの部分だけ透明になります。(背面を銀色に塗装すれば解決するのですが、コストがかかります) シュコーは販促用プロモーションモデル(特注品)でヴォクスホール シントラもモデル化していました。実車が不人気だったことを反映して、シントラのミニカーはこれしか無いようです。今後 新規にシントラがモデル化されることはたぶんないでしょうから、このミニカーは車種的に貴重かも?しれません。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード モンデオ MK II セダン ドイツ 1997年
フォード モンデオは1996年のマイナーチェンジで、フロントとリアのデザインが大幅に変更されMK IIに変わりました。オーバルデザインと称する楕円形をモチーフにしたデザインはアメリカ フォードの1996年式トーラスなど当時のフォード車の特徴的なデザインでした。(個人的には変わったデザインだと思いましたが、一目でフォードの車だとわかります) エンジンのラインアップに大きな変更はありませんでした。(実車画像→ フォード トーラス 1996)
1997年にサスペンションを固めてDOHC 6気筒2.5L(174HP)エンジンを搭載する高性能版ST24が設定され、1999年にはこのエンジンを200HPにチューンしサスペンションをさらにハードにしたST200に発展しました。これらの高性能版はシエラ XRやRSのイメージを継承するモデルでした。(モンデオ MK I/IIはツーリングカーレースに参加していました) 1998年にはモンデオ MK IIをベースにしたクーペスタイルのスポーツカー クーガー(COUGAR) (アメリカ版はマーキュリー クーガー)が登場しました。モンデオは2000年にMK IIIにモデルチェンジしました。(実車画像→ フォード モンデオ MK III) (実車画像→ フォード クーガー 1998)
ミニカーは2000年頃に発売されたミニチャンプス製です。独特なフロント周りのデザインがやや誇張され実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類、ドアミラー、室内などの細部はミニチャンプスらしいリアルな仕上げとなっていました。ミニチャンプスはワゴン(ターニア)もモデル化していました。1/43のモデル化のライセンスはミニチャンプスが独占していたようで、ミニチャンプス以外のミニカーはリーツェの1/87ぐらいしかないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ S500 (W220) ドイツ 1998年
メルセデス ベンツ Sクラスの4代目 W220が1998年に登場しました。先代のSクラス(W140)の大きさが批判されたことから、ボディはコンパクトになりました。(全長5.12mから5.04mにサイズダウン) デザイン的にも威圧感をなくした軽快でシンプルなスタイルになりました。反面他社との競争からコストダウンされた部分があり、その意味では先代のような圧倒的な品質の高さはなくなりました。エンジンはS320がV型6気筒3.2L、S430/S500がV型8気筒4.3L/5L、S600がV型12気筒5.8L(367HP)で、ロングホイールベースのL仕様がありました。
ドアミラー内蔵式ウィンカーはこのW220が世界で初めて採用したもので、その後他社に波及していきました。2002年のマイナーチェンジで、ライトの形状やグリルの大型化、内装の品質向上などが行われ、従来のメルセデス ベンツらしさ(重厚さや威圧感?)が足りないとする旧来のユーザーの要望に応えました。ツインターボ化した12気筒6L(612HP)エンジンを搭載したS65L AMGなどの高性能版も設定されました。2005年に後継車のSクラス 5代目 (W221)にモデルチェンジしました。
ミニカーはマイストの当時物で2000年頃に発売されました。マイストのミニカーは1/18が主流ですが、数種類ほど1/43(たぶん他社からのOEM品かも)を販売していました。このS500はメルセデス ベンツの販促プロモーション用に作られたようで、全体的な雰囲気が実車のイメージを良く再現していて、当時としてはかなり良い出来ばえでした。ドアミラー内蔵式ウィンカーが再現され、室内も結構リアルに再現されています。 これ以外のW220のミニカーはミニチャンプス、シュコー、ハイスピード(1/43、1/87)、ヴィーキングの1/87、サンスターの1/18のプルマン、ノレブの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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スマート シティ クーペ (W450) ドイツ 1998年
「スウォッチ」ブランドの腕時計を製造するスイスのスウォッチ グループは幅広い事業分野を持つ複合企業で、簡便な超小型車を開発し販売することを企画しました。当初はフォルクスワーゲンとの提携を考えていましたが、競合する小型車を持つフォルクスワーゲンとの提携はかなわず、小型車を持たないダイムラー ベンツとの合弁にてMCC(Micro Car Corporation)社が設立されました。
MCC社は1998年に2人乗り超小型車 スマート シティ クーペを発売しました。この車の特徴は2階建て構造のフレームで、床下にエンジンや変速機などが収められ、その上に客室が載っていました。これは1997年に登場したメルセデス ベンツ Aクラスと同じ構造で、小型車の衝突安全性を高めることができました。なおスマートは「トリディオン セーフティ セル」と称する鋼鉄製の頑丈な枠(側面画像の黒い部分)で室内が囲まれていることでも安全性を確保していました。
ただしこの構造は必然的に車高が高くなり、重心位置が上がりました。これは横転しやすいことになり、スマートもAクラスも発売当初はこのことが問題となりました。車体と操縦性制御システムを改良してこの問題は解決されましたが、多大なコストが掛りました。スマートは期待したほど売れず事業は赤字で、スウォッチは2000年に事業から撤退し、MMCはダイムラー クライスラー(ベンツ)の100%子会社となりました。スマートは2002年のマイナーチェンジでライトの形状が変更され、エンジンが698ccに拡大されました。2004年に4人乗りのフォーフォー(FORFOUR)が登場した際に、シティ クーペは名前がフォーツー(FORTWO)に変わりました。
ミニカーはヘルパ製で1998年に発売された当時物です。現在のヘルパは1/87のプラスチック製ミニカーが主流ですが、1990年代には1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。このスマートもその1台で、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていてかなり良い出来ばえでした。小さいながら内装もそこそこ良く再現されていました。カラーバリエーションが多く、たぶん実車の販促用ノベルティとしても使われたようです。これ以外のスマート 初代のミニカーはミニチャンプスやブッシュ(BUSCH 1/87)などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 325i (E46) ドイツ 1998年
BMW 3シリーズの4代目(E46)が1998年に登場しました。先代のスタイルを引き継ぎ、全体的に丸みを帯びたデザインとなっていました。当初はセダンのみで、エンジンは新開発のバランスシャフト付4気筒1.9L(318i)、6気筒2L/2.3L/2.8Lでした。1999年にクーペとツーリング(ワゴン)が、2000年にカブリオレが追加されました。(クーペはモデル名にCが追加されるようになった)
2000年に6気筒エンジンが新型になり、2002年のマイナーチェンジでセダンとツーリングが、2003年のマイナーチェンジでクーペとカブリオレがフロント/バンパーなどの意匠が変更されました。2000年にE46ベースのM3(クーペ/カブリオレ)が登場し、非常に高性能なDOHC 6気筒3.2L(343HP)エンジンを搭載していました。レース車のストリート仕様(DOHC V型8気筒4Lエンジン)M3 GTRも2001年に限定生産されました。E46ベースのコンパクト(モデル名 Ti)は2001年に設定されました。エンジンは4気筒1.8L/2L(318ti)、6気筒2.5Lでした。E46は多くのバリエーション展開がなされ、2006年まで生産されました。2005年に3シリーズの5代目(E90)にモデルチェンジしました。(実車画像→ BMW 3シリーズ (E90))
ミニカーは1998年頃に発売されたシュコー製の当時物です。これはBMW特注品として販売されたもので、フロントグリルの造形などレベルの高い出来ばえで、とても良く出来ています。(特注品でないカタログモデルもあります) この頃のシュコーはドア開閉などのギミックがなくなりつつありましたが、この325i(E46)にはまだボンネット開閉のギミックが付いています。エンジンルームにはBMWのロゴが付いたエンジンがリアルに再現されています。シュコーはカブリオレもモデル化しています。これ以外の3シリーズ(E46)のミニカーはミニチャンプスがセダン以外の全モデル(ツーリング/クーペ/カブリオレ/コンパクト/M3 クーペ/M3 カブリオレ/M3 GTR)、ヘルパのセダン/ツーリング/カブリオレ/コンパクト、京商のコンパクト/カブリオレ/GTR、スパーク(レジン製)のセダンなどたくさんあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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