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メルセデス ベンツ 200 (W110) ドイツ 1965年
メルセデス ベンツ 180系(W120)は1962年まで生産されましたが、その間に排気量を拡大した1.9Lの190/190D(W121)が追加されました。さらに180系とほとんど同じデザインで一回り大きなボディに6気筒2.2Lエンジンを搭載した上級車(現在のSクラス)220a(W180)が1954年に登場しました。220aは1956年に220Sに発展し、1958年に改良型の220SE(W128)となりました。1959年に220SE(W128)は当時流行したテールフィンがついたボディを採用した220(W111)にモデルチェンジしました。このテールフィンのついたベンツは「羽ベンツ」と呼ばれました。
4気筒エンジン搭載の190系も1961年のモデルチェンジでテールフィンがついたボディが採用されて、4気筒1.9L/4気筒2Lディーゼルエンジンを搭載した190c/190Dc(W110)に変わりました。W110は1965年のマイナーチェンジで4気筒2Lと6気筒2.3Lエンジンに変更されて、200/200D/230に変わりました。少しややこしいのですが、同じ6気筒2.3Lエンジンをテールフィンがついた一回り大きいボディに搭載した上級車230S(W111)も同時期に登場しました。
ミニカーは1965年に発売されたポルトガルのメトスル製です。メトスルは他社のコピーが多いのですが、これはメトスルのオリジナルのようです。キャビン部分がかなり小さいのでプロポーションは良くありません。さらにフロント周りの造形が簡素でホイール/タイヤも実車に似合わない変な物が付いているなど、全体的に良い出来ばえとはいえません。ただし丸いライトにテールフィン ボディのW110のミニカーは少し前まではこれとジク(SIKU)ぐらいしかなかったので、その点では貴重でした。最近になってW110はミニチャンプス、ブレキナ、ノレブなどでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ 250SE (W108) ドイツ 1965年
1965年にメルセデス ベンツ W111/W112の後継車のW108/W109が登場しました。(W109はW108のロングホイールベース版) W112は生産中止となり、W111はセダンのみがエンジンを2.3L(120HP)に変更した後期型となり1968年まで生産されました。W108/W109はシャーシはW111/W112とほとんど同じでしたが、ボディが一新されました。ウエストラインが低くなったことで窓面積が大きくなり開放的なキャビンとなり、先代の特徴であったテールフィンが無くなりました。なおW108/W109はセダンのみで、クーペとカブリオレはW111/W112が継続して生産されました。
当初のエンジンはW108(250S/250SE/300SE/)が6気筒2.5L(130-150HP)/3L(170HP)で、W109(300SEL)が6気筒2.5L3L(170HP)でした。1967年にW109にV型8気筒6.3L(250HP)エンジンを搭載した300SEL 6.3が設定され、この車は最高速220㎞/hで当時最速の量産セダンでした。1968年に6気筒2.8L(160-170HP)エンジンが追加され、その後W108/W109にV型8気筒3.5L(200HP)/4.5L(225HP)エンジンが追加されるなど排気量が拡大され、W108にもロングホイールベース版の280SELが設定されました。W108は1972年にW116にモデルチェンジしました。W108の総生産台数は約36万台、W109の総生産台数は約1.9万台でした。
ミニカーは1971年頃に発売されたベルギーのサブロン製で、250SE(W108)をモデル化しています。サブロンは米澤玩具(ダイヤペット)が代理店として輸入し、国内でダイヤペット サブロンとして販売していました。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するフルギミックが売り物のミニカーで、プロポーションが良く当時のミニカーとしては結構良い出来ばえでした。ただしサブロンのミニカーはタイヤがホイールを溶かすという問題があったことで有名で、このミニカーもオリジナルのホイールは溶けてしまいました。(参照ページ→ミニカーの材質と経年変化) このミニカーはタイヤとホイールを別のミニカーの物に履き替えて再生させています。フロントグリルやバンパーのメッキの一部が?がれていますが、メッキのオーバーコート処理が良くなかったのでしょう。W108/W109のこれ以外の当時物としてはノレブ(プラスチック製)、ディンキー(英)、ジク(SIKU)、エディルトイなどがありました。最近の物では、ミニチャンプス、オートアートの1/18、ノレブ、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 2000CS ドイツ 1965年
1952年に登場したBMW 501/502の最終型としてV型8気筒エンジン(3.2L 160HP)を搭載したBMW 3200CSが1961年に登場しました。 (実車画像→ BMW 3200CS) この車はイタリアのベルトーネがデザインした2ドアクーペで、503の後継車でもありました。同時期に登場した1500(ノイエ クラッセ:新しいクラス)がヒットしたことで、このシリーズに注力することを決めたBMWは1965年に3200CSを生産中止としました。総生産台数は約600台と少量生産でした。
BMW 3200CSの後継車として、ノイエ クラッセ シリーズの1800をベースとした2000C/CSが1965年に登場しました。この車はベルトーネのM.ガンディーニがデザインした異形ヘッドライトの前衛的なフロントパネルを特徴とする2ドアクーペで、カルマン社がボディを製作する高級車でした。この車のフロントデザインには賛否両論がありましたが、個人的には好きなデザインでした。エンジンは2000Cが4気筒2L(100HP)、2000CSはそのエンジンを120HPにパワーアップしていました。1968年に6気筒2.8Lエンジンを搭載した2800CSに発展し1970年に生産中止となりました。総生産台数は約1.4万台でした。
ミニカーは1968年に発売されたソリドの当時物です。軽快なハードトップを持つスタイリッシュなこの車のイメージを良くとらえています。全体がスムーズになりすぎている感がありますが、かっこいいデフォルメです。前衛的なヘッドライト部分も当時の技術レベルとしては良く再現してありました。ソリドはモンテ カルロ ラリー仕様もモデル化しています。これ以外の当時物ミニカーは、ガマ、ジク(SIKU)、ポリトーイ、メーベトイ、シュコーなどがありました。当時物以外ではミニチャンプス、イクソ、スパーク(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 911 タルガ ドイツ 1965年
ポルシェ 911 タルガは356 カブリオレの後継車として1965年に登場しました。横転時の安全面からロールバーの役目を果たすBピラーが残されていましたが、トップとリアウインドーを取り外すことでオープンカーと同等になるものでした。このタルガという名前はイタリアの公道レース「タルガ フロリオ」に由来しています。なおBピラーが残らない完全なカブリオレも1983年に911 2代目(930型)で復活しました。
ミニカーは1968年に発売されたメルクリン製の当時物です。鉄道模型の老舗であったドイツのメルクリン社は戦前から1970年代まで1/43のミニカーを発売していました。同社の鉄道模型と同様にミニカーも高品質で、この911 タルガはプロポーションがリアルで当時としては良い出来ばえでした。ホイールは走らせることを重視したフリーホイールなのですが、外観は1966年に追加された高性能版の911Sが履いていた軽合金ホイールに似せていますので、あまり違和感はありません。
実車同様にトップを外すことができドアが開きますので、そこそこ再現された室内も良く見えます。特筆すべきはドアのサイドウインドーを上下させることが出来るギミックが付いていることです。ただここまで作りこんでおきながら、ドアの三角窓がフロントウィンドーと一体成型されているので、開いたドアには三角窓が付いていない点はご愛敬です。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 912 ドイツ 1965年
高性能な本格派スポーツカーとなったポルシェ 911は、当然ながら先代の356に比べて高価格になってしまいました。当時のアメリカでは$7500ぐらいで、これは同時代のフォード マスタング 初代のベーシックモデルの3台分の価格でした。そこで廉価版として356C用の4気筒1.6L(90HP)エンジンを搭載して、室内を簡素化した912が1965年に設定されました。 価格は911の2/3で、最高速185km/h、0-400加速 18秒台と356C並みの性能でした。ポルシェのエントリーモデルとして約3万台が1969年まで生産されました。
ミニカーは1967年に発売されたポリトーイ製の当時物で、ポリトーイ初期のMシリーズです。外観が同じなのに911ではなくあえて912をモデル化した理由が不明ですが、何故か同時期のメーベトイも911ではなく912をモデル化しています。キャビン部分が大きめでプロポーションが今ひとつなので、Mシリーズとしてはやや不人気のモデルでした。(ポリトーイ流の作風で、個人的には好きなミニカーなのですが) フロントトランク/ドア/リアボンネットが開閉するギミック付きです。 これ以外の912のミニカーはブレキナ(1/87)、トミカ リミッテド(1/64)、シュコー、スパーク(レジン製)などがあります。1960年代後半に東名高速道路が開通したことで、912が高速道用パトカーとして採用されましたが、そのパトカーをブレキナとトミカ リミッテドがモデル化していました。
以下はフロント/フロントトランク開閉の画像とリア/リアボンエットを開いたエンジンルームと室内の画像です。フロントトランクにはスぺタイヤとスーツケースが再現されています。またエンジンルーム内には当時物としてはそこそこリアルにエンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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