ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

HISPANO SUIZA H6 1919 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA H6 画像をクリック/タップすると画像が変わります
EKO 6008 1/43 110㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.8m
エンジン 変速機: 6気筒 6594cc 120HP 3段変速
性能: 最高速130km/h
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イスパノ スイザ H6 スペイン/フランス 1919

 

 高級車メーカーとして知られるようになったイスパノ スイザ社は第1次大戦前にフランスに主力工場を建設しました。同社が開発した高信頼性の戦闘機用V型12気筒エンジンは第1次大戦中に広く採用され、航空機用エンジン製造メーカーとしても成功しました。イスパノ スイザ車のマスコットは飛翔するコウノトリですが、これは同社エンジンを積むフランス空軍戦隊のエンブレムをベースにしたものでした。第1次大戦後の1919年に登場したイスパノ スイザ H6はこの戦闘機用V型12気筒エンジンの片バンクを流用したアルミニウム合金製SOHC6気筒6.6L(120HP)エンジンを搭載していました。(参照画像→ イスパノ スイザのマスコット)

 

 H6の特筆すべき先進機能として世界初のサーボ機能付き4輪ブレーキ(減速時にギヤボックスの回転力を使って制動力を機械的にアシストする)がありました。この技術はライバルのロールス ロイスなどにライセンス供与されました。H6は当時のコーチビルダーがセダンやトルペードなどの豪華なボディを架装しました。全長約5mの大型車で3段変速で最高速130km/hの性能でした。1922年にエンジンが少しパワーアップされてH6Bとなり、1924年にはエンジンが8L(145HP)に拡大されたH6Cに発展しました。ホイールベースを短縮し200HPまでパワーアップしたエンジンを搭載したレース仕様のH6Cもありました。H6は1933年まで生産され、総生産台数は約2350台でした。この車の成功でイスパノ スイザは世界的な最高級車として評価されるようになりました。後継車はV型12気筒エンジンを搭載したJ12でした。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたスペインのエコー(EKO)製です。ミニカーの底板には「HISPANO SUIZA 30HP 1919」と表示されていますので、H6をモデル化しているものと思われます。エコーのミニカーの材質はプラスチックで、1/87サイズの乗用車/商用車や1/43サイズのクラシックカーをモデル化していました。前述したエコー製のイスパノ スイザ アルフォンゾ XIIIはなかなかの良い出来ばえでしたが、同じようなプラスチック製の作風が高級車には合っていないこともあり、このH6は安っぽく見える出来ばえになっています。エコーはこのセダン以外にもトルペードなど数種類を作っています。これ以外のH6のミニカーは、ソリドのH6B、ミフランクリン ミントのH6B 1/24と1/43、イクソのH6Cなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA H6 1
HISPANO SUIZA H6 2

 以下は1960年代に発売された同じエコー製のイスパノ スイザ トルペード (1/43 型番6007)の画像です。上記のバリエーションでオープンカー仕様のトルペードをモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6 TORPADE 1
HISPANO SUIZA H6 TORPADE 2

 以下は1966年頃に発売されたソリド製のイスパノ スイザ H6B トルペード 1926 (1/43 型番145)の画像です。キャビン部分を小型ボートのデッキ風にしたしゃれたデザインのH6B トルペードをモデル化しています。1960年代のソリドのクラシックカーは当時の一級品でとても良く出来ていました。このH6Bもカラーリングが綺麗で、特徴的なキャビンの造形や有名なマスコット(飛翔するコウノトリ)が見事に再現されています。フロント/リアのナンバープレートは箱に添付されていた紙製のシールを貼り付けたものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 1
HISPANO SUIZA H6B 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フロントグリル上のコウノトリのマスコットは意図的にオーバーサイズで作ってあり、とてもリアルな形状です。(縮尺1/43で正確に作ると何のマスコットかわからなくなるので、なんでも縮尺どおりに作るのが良い訳ではないのです) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 3
HISPANO SUIZA H6B 4

 以下は1977年に発売された同じソリド製のイスパノ スイザ H6B フェートン 1926 (1/43 型番62)の画像です。これは上記の型番145のバリエーションでキャビン全体に幌を被せたフェートン(4ドア オープン)をモデル化しています。幌以外は型番145と同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 7
HISPANO SUIZA H6B 8

 以下は2005年に発売された同じソリド製のイスパノ スイザ H6B トルペード 1926 (1/43 型番4162)の画像です。これも上記の型番145のバリエーションで幌を閉じた物です。基本的には型番145と同じものですが、フロントウィンドー枠が異なっているなど色々とコストダウンがされています。インパネのメーターの意匠も変わっています。このH6Bは40年間も生産を続けてきた老舗ブランドらしい息の長いミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 5
HISPANO SUIZA H6B 6

 以下は2005年頃に発売されたフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUESシリーズ」のNo.02 イスパノ スイザ H6C (1/43)の画像です。メーカーはイクソで1934年式となっているのでH6Cの最終仕様をモデルしています。このシリーズの標準的な出来ばえで、雑誌付の安価なミニカーながらかなり良く出来ています。赤と黒のカラーリングが綺麗で、フロントのマスコットとその下のエンブレムもそこそこリアルに再現してあり室内もメーターパネルなどが再現されています。イクソでは型番MUS005で2007年に発売されましたが、ボディカラーが黒に変わっていますのでこの赤の方が魅力的だと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C 1
HISPANO SUIZA H6C 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フロントグリルのマスコットもエンブレムもそこそこ良く出来ています。ラジエーターグリル下の丸い物は電動スターターのモーターでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C 3
HISPANO SUIZA H6C 4

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HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 1924 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS019 1/43 135㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m
エンジン 変速機: 6気筒 8L 200HP 3段変速
性能: 最高速170km/h
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イスパノ スイザ H6C チューリップウッド スペイン/フランス 1924

 

 H6CはH6の6.6Lエンジンを8Lに拡大したスポーツバージョンです。この車は元々はレースカーで、フランスの富豪アンドレ デュポネ(レーシングドライバーでもあった)が戦前の戦闘機メーカーNIEUPORT(ニューポール)社に作らせたものです。ボディは軽量化の為アルミニウム フレームの上に木の薄板を貼り付けた構造となっています。「TULIP WOOD(ユリノキ材の意)」の名前は使われた木材にちなんだものです。

 

 レースカーとしては1924年のタルガ フロリオで6位、フロリオ カップではクラス優勝しています。その後実用的なフェンダーやスペアタイヤなどが付けられて、ツーリングカーに改装されたのがモデルとなった車です。6気筒8L(200HP)エンジン搭載 3段変速で最高速170km/hの性能でした。

 

 

 このミニカーは元々はフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」向けに作られた物でしたが、イクソのカタログモデルでは仕上げがリファインされました。特にスポーク ホイールはスポークが細くなりリアルティが圧倒的に向上しています。また木目を再現したボディの塗装や、メッキされた金属パーツもレベルの高い仕上げとなっています。ただ側面についたスペアタイヤは取り付け部がプラスチック材なので強度がなく折れやすいです。フランクリンミントでも1/24でモデル化しています。

HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 1
HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 2

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MINERVA AL 1930 BELGIUM

MINERVA AL 画像をクリック/タップすると画像が変わります
VOITURES CLASSIQUES (IXO ALTAYA) 27 1/43 119㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.63m? 全幅約1.85m
エンジン 変速機: 8気筒 6.6L 125HP 4段変速
性能: 最高速130km/h
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ミネルバ AL ベルギー 1930

 

 ミネルバは日本ではほとんど知られていませんが、ベルギーの高級車メーカーです。元々は自転車メーカーで、バイクを経て、1904年から4輪車に進出しました。当初は単気筒から4気筒エンジンの小型車が中心で、1910年代にレースで活躍しました。その後ナイト式スリーブバルブエンジンを搭載した4気筒/6気筒エンジンの大型車が成功し、1920年代後半にはロールス ロイスにも匹敵するベルギーの高級車として知られるようになりました。

 

 1930年に8気筒エンジンを搭載した大型車 AL(6.6L)とAP(4L)が登場しました。1929年に勃発した世界大恐慌の影響でこの種の高級車は販売不振となりました。そこで6気筒3Lエンジンを搭載したAR、1934年に4気筒2Lエンジンを搭載した小型のM4などが追加されましたが、売れ行きは回復しませんでした。結局1934年にベルギーのインぺリア社と合併し、1938年に生産を中止しました。

 

 

 ミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」(No27)用として作られた物でイクソ製です。(当方はオークションで入手 イクソ MUSシリーズで2012年発売) 当時のアメリカ製高級車に共通する上品なデザインでホワイトリボンタイヤを履いているので、高級車の需要が多かったアメリカで使われた車をモデル化しているようです。ミニカーの出来映えはこのシリーズの標準的なもので、そこそこ良く出来ています。 なおミネルバの量産ミニカーはこれしかないようです。

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