ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT 509 1924 ITALY

FIAT 509
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 509


DUGU 14 1/43 85mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.5m エンジン 変速機: 4気筒 990cc 22HP 3段変速
性能: 最高速78km/h  データーベースで戦前のフィアットのミニカー検索

フィアット 509 イタリア 1924年

 

 1920年代にフランスのシトロエン 5CVなど排気量が1L以下の小型車による自動車の大衆化が進む中、フィアットも新しい小型車を開発しました。1924年に登場した509は4気筒990cc(22HP)エンジンを搭載した小型車で、3段変速で最高速78km/hの性能でした。低価格ながら電動スターター、前輪ブレーキを備えるなど意欲的な小型車でした。ボディ形式も2/4ドアセダン、2/4ドアトルペード、2ドアスパイダー、商用バンなど充実していて、タクシーにも使われました。

 

 1925年に2シーターのスポーツ仕様車としてエンジンを27HPにパワーアップした509Sが追加されました。509SはスポーティなV字型のスクリーンとラジエータのデザインで最高速99km/hの性能でした。(実車画像→ フィアット 509S) レース仕様車として30HPにパワーアップした509SM(最高速105km/h)も開発され、ミッレ ミレアなどの小型車クラスで活躍しました。509は1926年に改良されて509Aとなり、1929年まで生産されました。総生産台数は約9万台で、当時のイタリアのベストセラーカーでした。後継車は1932年に登場した508でした。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたドゥグー製です。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのフィアット(旧ビスカレッティ)自動車博物館に保存されていた実車を忠実にモデル化していました。このミニカーがモデル化している実車が自動車博物館に保存されていたのかどうかは不明ですが、当時の509の写真(実車諸元の画像参照リンク先)を見ると、実車を忠実にモデル化していることが分かります。フロントグリルのFIATロゴなど細部まで良く仕上げてあり、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ラジエータグリルの下の丸い物は電動スターターです。(従来の始動用クランクハンドルを電動化していました) なお屋根中央にある突起はプラスティック成形時のバリでアンテナなどではありません。ドゥグーはオープン仕様のトルペードもモデル化していました。509の量産ミニカーは2023年現在でもこのドゥグー製しかありません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 509 1
FIAT 509 2

 以下は同じドゥグー製のフィアット 509 トルペード 1925 (1/43 型番15)の画像です。上記のバリエーションでオープン仕様のトルペードのモデル化です。オープンなので室内の造形が良くわかります。ライトが黄色く見えますがこれは接着剤の劣化でプラスチックに色が付いたもので、フランス仕様という訳ではありません。なおドゥグーのミニカーには合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かすという問題があり、上記の509とこの509 トルペードもホイールの一部が溶けて変形しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 509 TORPEDO 1
FIAT 509 TORPEDO 2

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ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER 1924 ITALY

ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER


RIO 15 1/43 132mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 8気筒 7.4L 115HP 3段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでイソッタ フラスキーニのミニカー検索

イソッタ フラスキーニ 8A スパイダー イタリア 1924年

 

 イソッタ フラスキーニ社は1900年にチャザーレ イソッタとヴィンチェンツォ フラスキーニが設立しました。ルノーの小型車のノックダウンから始まり1904年にルノーを真似たオリジナルモデルを開発しました。1908年のタルガ フローリオで優勝するなどレースで活躍し、小型車から大型車まで幅広いモデルを製作していました。同社でよく知られているのは大型高級車で、その代表的なモデルが1919年に登場した世界初の直列8気筒エンジン(5.9L)を搭載したティーポ 8(以下 8と記載)でした。1924年にエンジンを7.4Lに拡大した8Aとなり、1930年にエンジンを強化した8Bとなりました。約100台が1932年まで生産されました。

 

 イソッタ フラスキーニ 8は8気筒エンジン以外に技術的に目新しいものはなく、同じ頃のライバル車(イスパノ スイザロールス ロイス)には内容的に及ばないとの評価でした。イソッタ フラスキーニの売りは大型シャーシとイタリア有数のコーチビルダーが贅を尽くした豪華なボディで、アメリカの富裕層には人気がありました。イソッタ フラスキーニの全盛期は長くは続きませんでした。1928年から始まった世界的不況は高級車市場を直撃し、苦境に陥ったイソッタ フラスキーニは8の後継車を発表しますが、1935年に工場が閉鎖され航空機会社に買いとられました。その後再起を図りますが結局1949年にその歴史を閉じました。

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたリオ製です。8A スパイダーという名前で4ドアのカブリオレをモデル化していますが、該当する実車の画像は見つかりませんでした。ホワイトリボンタイヤを履いているのでおそらくアメリカ向けに架装されたボディと思われます。白いボディに赤いラインのスポーティなカラーリングが綺麗で、豪華なカブリオレの雰囲気がうまく再現された良い出来ばえとなっています。円筒形のヘッドライトや運転席横のスポットライトなどもそれらしい出来ばえになっています。リオの8Aはこれ以外にも数種類のバリエーションがあります。リオ以外のイソッタ フラスキーニのミニカーはフランクリン ミントの1/43、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A SPIDER 2

 以下は1970年代に発売されたリオ製のイソッタ フラスキーニ 8A (1/43 型番8)の画像です。上記のバリエーションで運転席がオープン仕様のクーペ デビル(シェーファードリブンの古典的なリムジーン)をモデル化しています。ボディがリムジンに変わり、フロントグリルの飾り枠、ヘッドライト形状が変更され、タイヤが地味なものになりスペアタイヤが追加されています。それ以外は上記のスパイダーとほとんど同じなのですが、スパイダーの雰囲気とは打って変わって重厚な感じに仕上がっています。客室のドアが開閉するギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 2

 以下は1979年頃に発売されたリオ製のイソッタ フラスキーニ 8A カブリオレ デビル 1929 (1/43 型番67)の画像です。これも上記型番8のバリエーションで、同じようなボディですが1929年式のカブリオレ仕様になっています。洒落たカラーリング、ホワイトリボンタイヤやスポットライトなどで上記の8A 1924年式よりも豪華でお洒落な感じに仕上がっています。リオのクラシックカーのミニカーは床下部分のシャーシやサスペンションも再現しているのが特長で、上記の型番8と15も床下部分が再現されています。この型番67ではさらにボンネットが外せるようになり、エンジンも再現されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 2

 以下はフロント/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリア/床下部分の画像です。8気筒エンジンは1/43サイズとしては結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A DE VILLE 4

 以下は1992年頃に発売されたリオ製のイソッタ フラスキーニ 8A トルペード カスターニャ(CASTAGNA) (1/43 型番89)の画像です。こちらはカロッツェリア カスターニャの名前を冠した特注デザインの2ドアカブリオレをモデル化しています。後席まで開く大きなドアや足下のステップ部分など独特なデザインとなっています。またラジエータグリルに付いている稲妻のような飾りモールも実車に忠実に再現しています。実車の名前を明記しているだけあって、リオのミニカーのなかでも特に手の込んだつくりでレベルの高い出来ばえになっています。(実車画像→ イソッタ フラスキーニ 8A トルペード カスターニャ) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A TORPADE 4

 以下は1992年頃に発売されたフランクリン ミント製のイソッタ フラスキーニ 8A ランドレー (1/43 型番RC34)の画像です。1920-1930年代の高級車を1/43でモデル化していたフランクリン ミントの「World`s Great Classic Cars」シリーズの1台です。フロントグリルやヘッドライトが金属製パーツなので、当時のミニカーとしては少しレトロな作風ですが、フランクリン ミント製らしい凝ったつくりで良く出来ています。ボンネット取外しと4ドア開閉のギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 2

 以下はフロント(マスコットの拡大)/ボンネットを外したエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。フロントグリル前面の飾り枠も結構リアルで、そのフロントグリル上に付いたイソッタ フラスキーニのマスコットは「TRIOMPHE(トリオンフ 仏語で勝利の意)」と呼ばれる風神が車輪を両手で掴んでいる像なのですが、これが実にリアルに再現されています。(かなりオーバーサイズですが) 8気筒エンジンも上記のリオ製と同じぐらいリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A LANDAULET 4

 以下は2005年頃に発売されたフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」のNo.07 として作られたイソッタ フラスキーニ 8 1930 (1/43 型番不詳)の画像です。メーカーはイクソ製で、イクソでは仕上げレベルとカラーリングを変えて2009年に型番MUS028で発売されました。上記のリオの型番67のカブリオレとほとんど同じボディをモデル化しているようです。ミニカーの出来ばえはイクソのクラシックカーの標準的なレベルですが、最近のミニカーですので灯火類、フロントグリルのIFのロゴとその上のマスコット、室内など細部までリアルに再現されていて良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 1
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 2

 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 3
ISOTTA-FRASCHINI 8A LIMOUSINE 4

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ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 1924 ITALY

ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX


MEBETOYS 8601 1/25 155㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.95m 全幅約1.55m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 2L スーパーチャージャー付 155HP 4段変速
性能: 最高速225km/h  データーベースでアルファ ロメオ P2/P3のミニカー検索

アルファ ロメオ P2 グランプリ イタリア 1924年

 

 1918年にアルファ社は実業家ニコラ ロメオが興したニコラ ロメオ技師株式会社に吸収されて、1921年にブランド名をアルファ ロメオに変更しました。この当時のアルファ ロメオは前述したエドワード期の24HPの改良型の20/30HPと4気筒6Lの40/60HPの2モデルがあり、レースでの活躍でイタリア国内では高性能車としての地位を固めていました。また1921年には6気筒3Lのツーリングカー RLを発表しました。

 

 アルファ ロメオはその名声を高めるためグランプリ(現在のF1)への参戦を決め、1914年にグランプリカーを製作しましたが、第1次大戦の勃発でグランプリへの参戦は中止となりました。戦後新たにグランプリカー P1を製作しましたが、1923年のモンザ GPのテストランの途中に事故を起こしてドライバーが死亡した為、参加を取りやめました。(実車画像→ アルファ ロメオ P1)

 

 

 その後フィアットから有能な技術者ヴィットリオ ヤーノを招き、短期間で1924年に完成させたのがP2でした。DOHC 直列8気筒2L スーパーチャージャー付(140HP)エンジンを搭載し最高速225Km/hの性能でした。P2は初戦から優勝しその後もブガッティ、メルセデス、フィアットなどの強豪を相手に輝かしい戦歴を収めました。1932年に後継車のP3が登場しました。なお1930年にニコラ ロメオ技師株式会社から自動車部門が独立して社名がS.A.アルファロメオ(S.A. ALFA ROMEO)となりました。

 ミニカーは1976年に発売されたメーベトイ製です。この当時はミニカー化されていなかったアルファ ロメオ P2をモデル化していました。メーベトイとしては後期のもので、当時としては珍しかった縮尺1/25の大スケールミニカーでした。メーベトイは1969年にアメリカのマテル社に買収されましたが、メーベトイの創業者は1974年から新たにマートイ(MARTOY)という新しいブランド名で縮尺1/24の大スケールミニカーを発売しました。マートイは1976年からブランド名を現在のBブラーゴ(BBURAGO)に変更しました。したがってこのP2の1/25のミニカーはBブラーゴの初期物と考えることもできます。実車の雰囲気が良く再現されていて、1/25とサイズが大きいこともあってコクピット内部などの細部もかなりリアルに出来ていました。初期の大スケールミニカーとしてはかなり良い出来ばえの秀作でした。P2はミニチャンプスもモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 1
ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 2

 以下は2005年に発売されたミニチャンプス製のアルファ ロメオ P2 1924 (1/43 型番403241203)の画像です。具体的にどのレースに参戦したP2をモデル化しているのかは不明ですが、ミニチャンプスらしいそつのないリアルな出来ばえでとても良く出来ています。特にフロントサスペンションは1/43サイズながら実にリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 3
ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 3
ALFA ROMEO P2 GRAND PRIX 4

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LANCIA LAMBDA 1925 ITALY

LANCIA LAMBDA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA LAMBDA


DUGU 2 1/43 108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m エンジン 変速機: V型4気筒 2123cc 50HP 4段変速
性能: 最高速115km/h  データーベースでランチア ラムダのミニカー検索

ランチア ラムダ イタリア 1925年

 

 1914年のランチア シータに続いてランチアの名前を一躍有名にしたのが、1922年に発表されたラムダでした。ラムダには当時の車として先進的な技術が採用されていました。まずボディは乗用車として初めてボディとシャーシを一体化したスチール製のモノコック構造を採用していました。次に量産乗用車として初めて前輪独立懸架サスペンションを採用していました。これは前輪の操舵軸(キングピン)全体が、車体に固定された筒の中で上下にスライドするスライディングピラー方式と呼ばれるものでした。さらにエンジンはV型4気筒で直列4気筒より全長が短く小型軽量でした。

 

 これらの先進技術の組み合わせで、ラムダは重心が低く優れた操縦性を持ち、さらに当時の車としては車高が低く洗練されたデザインとなりました。実際に同時期のフィアット 519のサイドビューなどと比べてみるとその先進性が良く分かると思います。当初のV型4気筒2123cc(50HP)エンジンは2.4L、2.6Lまで拡大されました。1929年にアメリカ市場を指向した高級車ディラムダが登場しました。ラムダは商業的にも成功し1931年までに約1.1万台が生産されました。ラムダに採用された技術はその後の自動車開発に多大な影響を与えました。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたクラシックカーの専門ブランドのドゥグー製です。ランチア ラムダの4ドアリムジーンをモデル化しています。ドゥグーは大人のマニア向けのミニカーで、イタリアのビスカレッティ自動車博物館に保存されていた実車を忠実にモデル化していました。このラムダはドゥグーのMINIAUTOTOYSシリーズの物で、当時のミニカーとしては卓越したリアルな造形でドゥグーの傑作品のひとつです。特に特徴的なスライディングピラー方式前輪独立懸架サスペンションが忠実に再現されているのは秀逸です。(ただし繊細で壊れやすいので注意が必要です) なおドゥグーのミニカーには合成ゴムのタイヤに含まれる可塑剤(有機溶剤)がプラスチック製ホイールを溶かすという問題がありました。このラムダもホイールがかなり溶けてしまったので、ホイールを別のミニカーの物に交換してあります。なおリアエンドに積んでいるスペアタイヤのホイールだけはダメージが少なかったのでオリジナルのホイールのままです(ホイールが溶ける問題の参照ページ→ ミニカーの材質と経年変化) これ以外のランチア ラムダのミニカーはポリトーイ初期のプラスチック製とトーギー(TOGI)製の1/23の大スケールミニカーがありましたが、最近のミニカーはないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA LAMBDA 1
LANCIA LAMBDA 2

 以下は同じドゥグー製のランチア ラムダ トルペード 1925 (1/43 型番5)の画像です。上述したラムダのバリエーションでトルペード(オープン仕様)のモデル化です。屋根がないのでより一層車高が低く見えます。フロント スクリーンがかなりオーバースケール気味でステーが太いのが難点ですが、セダンタイプではよく見えない計器類などの室内の造形が良く分かります。なおこれは2005年に撮影した画像で、オリジナルのホイールが溶けかかっているのが分かります。最近(2020年)久しぶりに状態を確認したところ、残念なことにホイールが原型をとどめないぐらいまで溶けていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA LAMBDA 31
LANCIA LAMBDA 4

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FIAT 521 1929 ITALY

FIAT 521
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 521


SOLIDO 4157 1/43 108mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m エンジン 変速機: 6気筒 2.5L 50HP 4段変速
性能: 最高速92km/h  データーベースで戦前のフィアットのミニカー検索

フィアット 521 イタリア 1929年

 

 1910年に登場した大型車 フィアット タイプ 3は1919年にフィアット 510に変わりました。510は同時に発表されたフィアット 501のサイズを拡大した大型車でした。6気筒3.4L(46HP)エンジンを搭載し4段変速で最高速85km/hの性能でした。1920年に追加されたスポーツ仕様の510Sは、ホイールベースを短縮したシャーシに53HPにパワーアップしたエンジンを搭載し最高速100km/hの性能でした。セダン、トルペード、ランドレーなどのボディ形式があり、1925年までに約1.4万台が生産されました。1926年に512となり1928年には当時の最上級車525に発展しました。(実車画像→ フィアット 510 1925)

 

 1927年に上級中型車の520が登場しました。この520は1921年に登場した520 スーパー フィアットと同じ名前ですが全くの別物です。この520は6気筒2.2L(46HP)エンジンを搭載し4段変速で最高速90km/hの性能でした。1929年には520を大型化し6気筒2.5L(50HP)エンジンを搭載した521が登場しました。521にはホイールベースの異なる2タイプがあり1931年まで生産され、総生産台数は約3.3万台でした。以下は1920-1930年代のフィアットの車種構成です。(Wikipediaなどを参照して作成しました)
FIAT LINEUP

 

 

 ミニカーは2005年頃に発売されたソリド製です。フィアット 521のトルペード(オープン仕様)をモデル化しています。ソリドのクラシックカーとしては比較的新しいものですが、1980年代に発売された型番4154の525の型を流用したバリエーション的な物です。したがってインパネの紙シールなど昔のソリド流の作風なのですが、2023年現在でも通用する良い出来ばえとなっています。立て付けの良い前ドア開閉ギミック付です。なお1920年代にイタリアでは右側通行が慣習となったそうで、フィアットでは520から左ハンドルが採用されました。(これより古いフィアット車のミニカーのほとんどは右ハンドルになっています) 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 521 1
FIAT 521 2

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