ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PACKARD CARIBBEAN CONVERTIBLE 1953 USA

PACKARD CARIBBEAN CONVERTIBLE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PACKARD CARIBBEAN CONVERTIBLE


FRANKLINMINT KE19 1/43 133mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.55m 全幅約1.98m エンジン 変速機: 8気筒 5.4L 180HP 3段手動変速
性能: 最高速158km/h  データーベースでパッカードのミニカー検索

パッカード カリビアン コンバーチブル アメリカ 1953年

 

 第2次大戦中のパッカードはロールス ロイスの航空機エンジンをライセンス生産しました。戦後は1946年から戦前のクリッパー(6/8気筒エンジン搭載)の改良版の生産が始まりました。1948年にマイナーチェンジしたクリッパーは、新型を強調する為にクリッパーの名前を外しました。パッカードは1951年に戦後初の新型車200/250/300シリーズとその上級車パトリシアン 400を発売しました。この新型車はフェンダーがボディと一体化した戦後型のフラッシュサーフェスボディを採用していました。ただこの戦後型の発売は、BIG3(GM、フォード、クライスラー)に対して遅れをとっていました。(実車画像→ パッカード 200 1951)

 

 200は当時のパッカードでは一番安価なモデルで、8気筒4.7L(135HP)エンジンを搭載していました。250/300/400は8気筒5.4L(150HP)エンジンを搭載していました。200/250/300シリーズは1953年から名前がクリッパー、メイフェア、キャバリアに変わりました。 画像のカリビアンは1953年に登場した2ドア コンバーチブルの高級パーソナルカーでした。(1956年にハードトップ仕様追加) 直列8気筒5.4L(180HP)エンジンを搭載したスポーティなモデルで高価格でした。ただ同時期のリンカーンやキャディラックに比べるとやや平凡なデザインで、いまひとつ魅力に乏しいように思われます。

 

 

 ミニカーはフランクリン ミントの1950年代のアメリカ車をモデル化した1950年代シリーズの1台で、1989年頃発売されました。実車が全長5.5mもあるでかい車なので、ミニカーも大きなサイズで迫力がありました。実車の雰囲気がうまく再現されていて良い出来ばえでした。ドア/ボンネットが開閉するギミック付きで、室内やエンジンが再現されていました。ヘッドライトをメッキパーツで表現するなどややレトロな作風は昔のアメリカ車の雰囲気に合っていると思うので個人的には気に入っています。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PACKARD CARIBBEAN 1
PACKARD CARIBBEAN 2

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PACKARD CARIBBEAN CONVERTIBLE 1955 USA

PACKARD CARIBBEAN CONVERTIBLE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PACKARD CARIBBEAN CONVERTIBLE


SIGNATURE 32346 1/32 165mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.52m 全幅約1.98m エンジン 変速機: V型8気筒 5.8L 275HP 2段自動変速
性能: 最高速179km/h  データーベースでパッカードのミニカー検索

パッカード カリビアン コンバーチブル アメリカ 1955年

 

 1950年代になると、次々と新型車を登場させて幅広い車種展開をするBIG3(GM、フォード、クライスラー)の資本力にパッカードは対抗できず次第に凋落していきました。1953年にはパッカードのボディ製造をおこなっていた関連会社がクライスラーに買収され、パッカードは自社でボディを製造することになりました。しかしあわてて作った生産ラインで不慣れな工員が作業したので、品質が低下し不具合が多発しました。この問題は徐々に改善されましたが、パッカードに対する信頼は大きく損なわれました。

 

 1950年代には大衆車のGM シボレーやクライスラー プリムスがV型8気筒エンジンを搭載するようになり、パッカードも遅ればせながら新型V型8気筒6.1Lエンジン(310HP)を1954年に投入しました。しかしこの新型エンジンはあまり評判が良くなかったそうで、販売不振を改善出来ませんでした。そこで1954年に同じように落ち目になっていたスチュードベーカーと合併しました。落ち目どうしの合併では結局再起することはできず、1958年にパッカード ブランドの自動車製造は終わりました。

 

 

 ミニカーは2008年頃に発売されたシグネチャー製のクラシックカーシリーズの1台です。パッカード最後の最上級車であったカリビアン 1955年式をモデル化しています。シグネチャーのこのシリーズは1/32と中途半端な縮尺でしたが、そのサイズを生かしてボンネット/ドア/トランク開閉と前輪操舵などのギミック付きで、室内やエンジンもそこそこ再現してありました。このカリビアンもプロポーションが良く実車に即したカラーリングで、良く出来ていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きで、エンジンルーム内や室内などの細部もそこそこ再現してあります。これ以外のカリビアンのミニカーは、ヤトミンの1/18、フランクリン ミントの1/43と1/24などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PACKARD CARIBBEAN 1
PACKARD CARIBBEAN 2

 以下は俯瞰画像と床下/前輪操舵ギミックの画像です。なお前輪操舵はステアリングホイールと連動していません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PACKARD CARIBBEAN 4

 以下は1990年頃に発売されたフランクリン ミント製のパッカード カリビアン コンバーチブル 1955 (1/43 型番UX55)の画像です。上記のシグネチャー製のカリビアンと同じカラーリングで良く似た出来ばえですが、こちらは1/43サイズ(全長128㎜)です。これも実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きで、室内やエンジンルーム内の細部まで良く再現されています。1/43サイズながら細部の仕上げは上記のシグネチャー製より優れている部分もあるので、フランクリン ミントの1/43の出来ばえが素晴らしかったことが分かります。当時の1/43では最上級レベルの出来ばえでしたが、その分高価(当時の定価約1万円)でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PACKARD CARIBBEAN 5
PACKARD CARIBBEAN 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。1/43サイズながらエンジンルーム内の造形はシグネチャーの1/32よりもリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PACKARD CARIBBEAN 7
PACKARD CARIBBEAN 8

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