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フォード リンカーン コンチネンタル リムジン アメリカ 1966年
1961年にフォード リンカーンは革新的なモデルチェンジを行い4代目となりました。先代とは打って変わって無駄な飾りがない直線的でシンプルなデザインが採用されました。この4代目から「MK(マーク)」が付かないリンカーンのセダン系(4ドア セダンとコンバーチブル)の名前がタウンカー/プレミアからコンチネンタルに一本化されました。当初はV型8気筒7L(315HP)エンジンを搭載し1966年には7.6L(340HP)に拡大され、これはフォード最大の排気量でした。ボディはセダンと4ドアコンバーチブルのみで、セダンの4ドアは観音開きが採用されました。また4ドアコンバーチブルは戦後の車としては唯一のモデルでした。
高級車リンカーンのイメージを定着させる為、リンカーンはフォードの他のブランドより長期のモデルサイクルを採用しました。1964年のマイナーチェンジではフロントグリルが小変更され、後席のスペースを広げる為にホイールベースが3インチ拡大されました。1966年のマイナーチェンジではさらに全長と車幅が少し大きくなりました。またGMのキャディラック クーペ デビルに対抗して、2ドアハードトップのコンチネンタル MK IIIが1966年に設定されました。1968年には安全基準に対応して灯火類が変更され、1970年にリンカーン 5代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ フォード リンカーン コンチネンタル 1970) なおリンカーン コンチネンタルは1961年から1977年まで大統領専用車に採用されていて、1963年にJ.F.ケネディ大統領が暗殺された際に使用していた大統領専用車でもありました。
ミニカーは1967年に発売されたコーギー製の当時物です。モデルとなっているのはシカゴのリーマン ピーターソン(Lehmann-Peterson)社が製作していたホイールベースを延長したエグゼクティブ リムジン仕様で、バンパーの形状から1966年式と思われます。全長6mを超えるリムジンを1/43でモデル化しているので、全長約15㎝の迫力の大きさになっています。実車の雰囲気が実にうまく再現されていて、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。コーギー最盛期のビンテージミニカーの最高傑作といってよいでしょう。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するギミック付きで、起毛処理された室内が豪華な雰囲気となっていました。さらにこのミニカーの最大の特徴は、凝ったカラーTVのギミックです。2列目シートの中央に当時最新であったカラーTVが装備されていて、それが点灯するのです。もちろん本物のTVではありませんが、詳細は当方のギミック紹介ページをご覧ください。(ギミック紹介ページ→ リンカーン コンチネンタル TVギミック) このようなストレッチされたリムジンのミニカーは少ないのですが、これ以外のリンカーン コンチネンタル ストレッチリムジンのミニカーはイクソがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード ギャラクシー 500 アメリカ 1966年
1960年代のフォードのフルサイズカーにはフェアレーンとギャラクシーがありました。エンジンは6気筒3.7L(138HP)からV型8気筒7L(410HP)まで非常に幅広いバリエーションがありましたので、お得なファミリーセダンから高性能なマッスルカーまで揃っていました。ギャラクシー 初代は1959年にフェアレーンより車格の高い上級車として登場しました。フェアレーンとはほぼ同じ外観でしたが、電動格納式ハードトップを備えたスカイライナーなど豪華な仕様になっていました。翌1960年にはフェアレーンのフルモデルチェンジでギャラクシーも2代目となりました。2代目も外観はフェアレーンとほぼ同じでした。(実車画像→ フォード ギャラクシ サンライナー 1960 )
1965年にギャラクシー3代目が登場しました。フェアレーンがコンパクト化されたことでギャラクシーはフェアレーンより大きくなり、当時の高級車で流行りであった縦型4灯式ヘッドライトを採用していました。エンジンは新型の6気筒3.9LとV型8気筒4.9L/5.8L/6.4Lで、1966年に高性能なV型8気筒7Lが追加されました。ギャラクシーの上級グレードには500と500XLがあり1965年にはLTD(リミッテド)が追加され、1966年以降の上級グレードはギャラクシーの名前が外れて単にXL、LTDになりました。1968年に縦型ヘッドライトが一般的な横型4灯式に変更されました。1969年にギャラクシー4代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ フォード ギャラクシー 1970) なおフォードには似た名前でギャラクシー(GALAXY)という車がありますが、これはヨーロッパ フォードのミニバン(MPV)です。
ミニカーは1967年に発売されたディンキー(仏)製の当時物で、上級グレードのギャラクシー 500をモデル化しています。プロポーションが良く、直線的なデザインの実車の雰囲気が良く再現され、とても良く出来ていました。ボンネット/4ドア/トランクが開閉するギミックが付いていますが、ドアのサイドウィンドーが閉まった状態の4ドア開閉ギミックは見た目のリアリティが高いものでした。ミニカーでサイドウィンドーが閉じているとドアを開けるのがやり難くなるので、この方式はほとんど採用されないのですが、実車のサイドウィンドーは閉じているのが普通ですからその点ではドア周りがリアルに見えるのです。ドアを全開にすると良く見える室内のインパネは紙のシールですが、木目パネルの雰囲気が出ています。当時の定価は1200円で通常のディンキー(仏)の約1.5倍と高価でしたが、その値段に見合ったディンキー(仏)の絶頂期の傑作ミニカーでした。また1960年代のアメリカ車のフルサイズセダンのミニカーとして車種的に貴重でもありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード サンダーバード コンバーチブル アメリカ 1966年
1964年にフォード サンダーバードは4代目に変わりました。先代に比べるとおとなしいデザインでより乗用車的になりました。同時期に発表されたマスタングとコンセプトが似ていたので、マスタングの兄貴分といった位置づけになりました。V型8気筒6.4L(315HP)エンジンが標準で、1966年にはオプションでV型8気筒7L(345HP)エンジンが追加されました。先代同様に年間販売台数が7万台ほどと、好調な売れ行きでした。
先代同様ハードトップ クーペとコンバーチブルの2タイプがあり、2シーターのスポーツ ロードスター仕様もありました。ダミーのランドージョイント(幌の折畳み金具)がついたフォーマルな雰囲気を持つハードトップは、ランドーからタウン ランドーに名前が変わりましたが、この仕様が一番人気がありました。1966年のマイナーチェンジで、フロントグリルと一体化されていたバンパーが一般的なバンパーに代わり、フロントグリルがシンプルになり、テールライトは横幅いっぱいまで広がった横長の物に代わりました。(このテールライト かっこいいです) 1967年にサンダーバード 5代目にモデルチェンジしました。
ミニカーはヤトミン製で、2007年頃に発売されました。1950-1970年代のアメリカ車を1/43でモデル化したコレクターズ エディションというシリーズの1台です。このシリーズは定価が1500円ほどで廉価版ミニカーの類でしたが、結構うまく仕上げてあり価格以上の良い出来ばえに仕上がっていました。これはサンダーバード 4代目後期型をモデル化していますが、特徴的なフロント/リアのイメージが良く再現されていて、良い出来ばえでした。なおヘッドライトの2灯が一体成型されてるので変形2灯風に見えますが、実際は独立した丸形4灯式です。これ以外のサンダーバード 4代目のミニカーは香港ディンキーの当時物、ダンバリー ミントの1/24、NEW RAYの1/43、グリーンライトの1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 2000 TILUX ドイツ 1966年
BMW 1500はBMW社内でNeue Klasse(ノイエ クラッセ:新しいクラス)と呼ばれていたシリーズの第1弾で、その後このシリーズには1963年に1.8Lエンジン搭載の1800、1964年に1.6Lエンジン搭載の1600、1966年に2Lエンジン搭載の2000が追加されました。2000はまずクーペの2000C/CSが登場し、すぐにセダンも追加されました。2000セダンは2000C/CS クーペと同じ横長角形ヘッドライトを採用した特徴的なフロントデザインと横長テールライトで上級車として差別化されていました。エンジンは2000Cと同じ4気筒2L(100HP)でした。
2000セダンには2000CSと同じツインキャブレターで120HPにパワーアップしたエンジンを持つ高性能版の2000TIと、それにウッドパネルや本革シートなどを装備した豪華仕様の2000TILUXがありました。1969年にはBMW初の機械式燃料噴射を採用して130HPにパワーアップした2000TIIが追加されました。ノイエ クラッセ シリーズは1966年に1500が1968年に1600が生産中止となりましたが、1800/2000は1972年まで生産されました。このシリーズの2Lクラスの後継車は5シリーズ(E21)でした。
ミニカーは1968年に発売されたディンキー(英)の当時物です。あまりプラスチック製パーツを使わないディンキー(英)らしい頑丈な作りで、プロポーション的にはやや腰高な感じがします。単4乾電池と豆電球を使ってボディの4隅のウインカー部分を点灯させるギミックが付いています。なおミニカーを走行させると、後輪に付いたカムが点灯回路を断続させてウインカーが点滅する構造になっています。なお車体を分解して内部構造をさらに調べてみると、前輪が操舵できるようになっていて、その操舵した方向のウィンカーだけが点灯する仕掛けにもなっていました。ただしこの仕掛けはあまりに雑すぎてきちんと動作しないので、実際にはハザード的な点灯しかできません。したがってミニカーに付属する説明書にウィンカーの点灯が前輪と関連する旨の表示などはありません。この仕掛けに必要な電池ボックス、点灯回路、ウインカーまでの導光板などの内部メカを収納する為に、ミニカーは全長122㎜とかなり大柄になっています。(腰高なのも内部構造によるものでしょう) 以下はフロント/リアの拡大画像(ウインカーが点滅します)です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW グラース 3000 V8 ドイツ 1966年
ドイツの老舗農機具メー カーであったグラース(GLAS)社はスクーターを開発し成功しました。その後4輪車市場にも進出しましたが、高級車路線が失敗して経営が破綻し、1966年にBMWに吸収合併されました。破綻の原因となった高級車グラース 2600 V8は、既存の4気筒1.3Lエンジンを2つ組み合わせたV型8気筒2.6L(150HP)エンジンを搭載し、油圧式車高制御サスペンションなどシャーシも凝った設計でした。ボディはイタリアのピエトロ フルアのデザインで、同じデザイナーによるマセラティ クワトロポルテによく似た重厚な感じの車でした。
BMWはこのV型8気筒エンジンを開発済であった3Lに変更し、BMW グラース 3000 V8として1967年に発売しました。後述したBMW グラース 1600GTと違いこの車にはデザインが合わない為、BMWのキドニーグリルは付いていませんでした。ただこの車は短命で、約400台を生産しただけで、翌年に登場したBMW 2800CSと交代で生産中止となりました。その後BMWのV型8気筒エンジン搭載車は、1992年に740i(E32)が登場するまで途絶えました。
ミニカーは1970年頃に米澤玩具(ダイヤペット)が代理店として輸入したベルギーのサブロン製です。サブロンのミニカーはホイールが合成ゴムのタイヤに添加された可塑剤で溶けることで知られています。(参照ページ→ ミニカーの材質と劣化) この3000 V8もオリジナルのホイールが溶けたので、ホイールとタイヤを別の物に交換しています。このホイールの問題はありましたが、サブロンのミニカーは当時としては出来の良いミニカーでした。この3000 V8もプロポーションが良く、そこそこの良い出来ばえで、ボンネット/ドア/トランクが開閉できます。このミニカーを購入したときはBMWとグラースの関係を知らなかったので、これがBMW?と思ったものでした。当時物ミニカーとしてはメルクリンもありました。当時物以外ではノレブの2600 V8(1/87)と3000 V8(1/43)があります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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