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トヨタ コロナ 2000GT RT100型 日本 1973年
1973年にトヨタ コロナ 5代目が登場しました。当時のコロナはカローラやカリーナより販売台数が少なく、地味な存在になっていました。オーソドックスなデザインでしたが、1970年代前半の安全意識の高まりに対応したことをアピールした車でした。ボディは衝撃吸収構造を採用し、北米輸出仕様の大型衝撃吸収バンパーがオプション設定されました。また安全に関する異常を知らせる警告灯がオーバーヘッド コンソールに「OKモニター」として装備されました。4ドアセダン、2ドアハードトップ、バンの設定がありました。エンジンは4気筒1.6L(100HP)/1.8L(110HP)/2L(130-145HP)のR型で、3段AT/5-4段MT変速で、高性能DOHC 2Lエンジン(145HP)を搭載した2000GTは最高速180km/hと高性能でした。
オーソドックスなノッチバックスタイルで安全性を強調したのが功を奏したのか、コロナはベストセラーに復活し1976年後半までその地位を維持しました。1977年のマイナーチェンジで、センターグリルを強調したグリルを持つ後期型となりました。1978年にコロナ 6代目(T130)にモデルチェンジしました。なお昭和50/51/53年排出ガス規制対応でトヨタからは触媒方式の「TTC-C」エンジンが1975年に登場し、この排ガス対応で既存エンジンは一様にパワーダウンし、ハイパワーエンジンが一時的に消えました。
ミニカーは1976年に発売されたトミカ ダンディ製の当時物です。高性能版の2000GTをモデル化しています。縮尺が1/45なので1/43より少し小さいのがいまひとつなのですが、プロポーションが良く実車の雰囲気が良く再現された秀作でした。室内のインパネもサイズなりに良く再現されていました。ドアが開閉するギミック付きです。これ以外の当時物ミニカーとしては、トミカの2ドア ハードトップ、ダイヤペットのバンがありました。当時物以外では当時物のトミカをリファインしたトミカ リミッテドの2000GT ハードトップがありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ギャラン クーペ FTO GSR 日本 1973年
1971年に三菱 ギャラン GTOの弟分(廉価版)として、クーペ FTOが登場しました。FTOもギャランをベースとした設計で、GTOをイメージさせるデザインを採用していました。(GTOのドアを流用しています) エンジンは新設計された4気筒1.4L(86HP)G型で、4段変速で最高速154km/h(1.5L)の性能でした。2ドアクーペのみのFTOは当時の大衆車ではユニークな存在でしたが、トヨタ カローラ レビンや日産 サニー クーペと競合し販売は芳しくなかったようです。
1973年のマイナーチェンジで1.6Lエンジンが追加され、ツインキャブ(110HP)エンジンにオーバーフェンダーを装着し足周りを強化した高性能版のGSRが登場しました。1975年まで生産され、1975年に登場したランサー セレステが後継車となりました。1994年にスペシャルティカーtとしてFTOが登場し、FTOの名前が復活しました。
ミニカーは2006年に発売されたアシェット 国産名車コレクションです。底板にノレブ製と明記された国産名車コレクションの初期物で、オーバーフェンダーを装着したGSRをモデル化しています。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていました。実車と同じカラーリングで室内も彩色してあるなどかなり良い出来ばえでした。国産名車コレクションは安価でしたので内装などの仕上げを簡素化したものが多いのですが、初期のノレブ製はこのFTOのように室内の彩色を施したものがありました。ノレブは自社ブランドの型番800169でもFTOを発売していました。FTOの当時物ミニカーは無く、この国産名車コレクションが最近までFTO 初代の唯一のミニカーでしたが、2015年にLA-Xがレジン製でGSRをモデル化しました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ランサー 1600 GSR 日本 1973年
前述した三菱 ギャラン クーペ FTOのセダン版として1973年に登場した大衆車がランサーでした。(ランサーとは「槍騎兵」の意) ギャラン FTOをベースにしており、4気筒1.2L(70HP)/1.4L(92HP)/1.6L(100-110HP)エンジンを搭載し、4/5段変速で最高速165km/h(1.6L)の性能でした。当初は2/4ドアセダンの設定で後に5ドアバンが追加されました。
1973年に高性能版の1600GSRが追加され、この車をベースにしたラリー仕様車は操縦性が優れていたこともあって、サザンクロス ラリーやサファリ ラリーなどで連続優勝しました。ただこの活躍でランサーにはスポーツ志向のイメージがつきすぎて、本来のファミリーカーとしての販売は振るわなかったようです。
1976年のマイナーチェンジで、前後のデザインが変わった後期型となりました。サイレントシャフト付のサターンエンジンの追加、排ガス規制対応などの改良が行われました。1979年に2代目のランサー EXにモデルチェンジしました。
ミニカーは2006年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。国産名車コレクションの初期物で、底板にノレブ製と明記されていました。プロポーションが良くライト類などの細部がリアルで、かなり良い出来ばえでした。ノレブは自社ブランドでも型番800191で販売していました。当時物のミニカーはありませんでしたが、当時物以外では京商のポリストーン製、コナミの小スケール 1/64、CAMのレジン製などがあります。大活躍したラリー仕様はCM'Sのサザンクロス仕様 1/64、CAMのサファリ仕様があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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クライスラー ダッジ モナコ アメリカ 1974年
クライスラーグループのダッジは高級車デソートと大衆車プリムスの間を埋めるブランドでした。1970年代のダッジのラインナップにはコンパクトカーのコルトとダート、中型車のコロネット、フルサイズカーのポラーラとモナコ、スポーティカーのチャレンジャーなどがありました。ダッジモナコ 初代はフルサイズカーのカスタム 880の上級車として1965年に登場しました。当初は2ドアハードトップだけでしたが、その後4ドアセダン/ハードトップとワゴンが追加されました。エンジンは6気筒2.7L、V型8気筒5.2L/6.3L/7.2Lが搭載されました。1966年にカスタム 880はモナコに統合されました。1967年にフロントグリルなど外観が変更されました。(実車画像→ ダッジ モナコ 1965)
1969年にモナコ 2代目が登場しました。V型8気筒6.3L/7.2Lエンジンが搭載され6気筒エンジンの設定はなくなりました。1970年にフロントグリルを囲むループバンパーが採用され、1972年にはリトラクタブルヘッドライトが採用されるなど、当時最新の流行を取り入れた外観の変更が行われました。(実車画像→ ダッジ モナコ 1969) (実車画像→ ダッジ モナコ 1973)
1974年にモナコ 3代目が登場しました。ポラーラが廃止され、ダッジのフルサイズカーはすべてモナコ(スタンダード、カスタム、ロイヤル)となりました。先代で採用されたリトラクタブルヘッドライトは通常の固定式に戻りました。(1976年に再度採用されています) エンジンはV型8気筒5.2L/5.9L/6.6L/7.2Lがありました。1973年に中東戦争が勃発して第1次オイルショックが起こり燃費の悪い大型車は売れなくなり、アメリカ車はサイズが小さくなっていきました。1977年のモデルチェンジでモナコ 4代目が登場し、ロイヤル モナコ以外のモナコはフルサイズカーではなくインターミディエート(中型車)となりました。最終的に1978年にモナコは名前が消えましたが、1990-1992年にフルサイズカーとして名前が一時的に復活しました。(実車画像→ ダッジ モナコ 1977)
ミニカーは2012年に発売されたミニチャンプス製です。1974年式のモナコ 3代目の4ドアセダンをモデル化しています。サイズが小さくなる前の大きなフルサイズカー(全長約5.7m)ですので、ミニカーも全長131㎜と大きなサイズで迫力があります。プロポーション、フロント/リア周りの造形、室内の造形などすべてにそつがないミニチャンプスらしい良い出来ばえでした。ただ室内の仕上げは2000年頃のミニチャンプス製に比べるとやや簡素な仕上げになっていました。 ミニチャンプスはポリス仕様やタクシー仕様など数種類をモデル化しています。ミニチャンプス以外ではポリス仕様がほとんどなのですが、アーテルのポリス仕様 1/18、コーギーのポリス仕様、グリーンライトのポリス仕様 1/18と1/43と1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォルクスワーゲン シロッコ ドイツ 1974年
フォルクスワーゲンの新世代車の第2弾はスポーティなクーペ スタイルのシロッコで1974年に登場しました。パサートと同じコンセプトのデザインは同じイタルデザインのG.ジウジアーロによる物で、短くされたテールが実に軽快な感じがしました。ちなみに前述したパサートとシロッコはどちらも季節風の名前で、新世代を象徴していました。上級グレードは丸型4灯式、それ以外は角形2灯式ヘッドライトでした。シロッコは数ヶ月後に登場したビートル後継車のゴルフをベースにしたクーペで、つまりはカルマン ギア クーペの後継車という位置づけだったのでかっこいいわけでした。
4気筒1.1L/1.6L(70/85HP)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で、エンジンなどのメカはゴルフと同じでしたが、ハンドリングはスポーティな味付けがされていたようです。1975年にゴルフ GTIと同じ1.6L燃料噴射式1.6L(110HP)エンジンを搭載した高性版GTIが追加されました。1978年のマイナーチェンジでフロントのウィンカーが大型化され、バンパーが黒いプラスチック製に変更されました。1982年に2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約50万台でした。
ミニカーは1974年に発売されたシュコー製の当時物です。丸型4灯式ヘッドライトの上級グレードをモデル化しています。前述したパサート 初代と同じシュコーの新しい1/43シリーズの1台でした。シャープな造形でプロポーションが正確で、実車のイメージが良く再現されたとても良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/ハッチバックの開閉ギミック付きで、開閉部のチリ合わせも良好でした。またエンジンも当時のミニカーとしてはリアルに再現されていました。当時のシュコーは意欲的に自国車をモデル化していましたので、当時のほとんどのドイツ車がシュコーで揃いました。ただたくさん作りすぎた為か?、シュコーは1976年頃に一度倒産しました。(1990年代に復活しました) シロッコ 初代の当時物ミニカーはスペイン ディンキー、オートピレン、ポリトーイ、ソリドのレース仕様などがありました。当時物以外ではミニチャンプス、シュコー、ホワイトボックス、ネオ(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)