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ランチア デルタ III イタリア 2008年
ランチア デルタの2代目が1993年に登場しました。初代のデザインを踏襲した3/5ドアハッチバックスタイルで、フロントがカッパと同じような顔つきになっていました。初代デルタのセダン仕様であったプリズマの後継車デドラ(1989年)とシャーシを共有する横置きエンジンの前輪駆動車で、エンジンは先代とほぼ同じでした。初代デルタの高性能版インテグラーレが1995年まで併売されていたので、デルタ 2代目はその陰に隠れて目立たない存在の車でした。1999年に生産中止となりました。(実車画像→ ランチア デルタ 2代目)
ランチア デルタの3代目が2008年に登場しました。コンセプトカー ディアロゴスから始まったランチアの新しい顔が高級車らしい雰囲気に発展しました。この上品な感じのするクーペスタイルの5ドアハッチバックはセンスの良いデザインでした。従来のデルタよりボディはかなり大きくなり、車の性格は高級セダン志向に変わりました。内装は本革シートなど豪華で、電動パワステによる車線維持システムや縦列駐車の支援システムなど先進的な装置も充実していました。先代と同じ横置きエンジンの前輪駆動車で、エンジンは当初は4気筒1.4L/(120-150HP)ターボと4気筒1.6L(120HP)ターボディーゼルで、後に4気筒1.8L(200HP)ターボと4気筒1.9L/2Lターボ ディーゼルなどが追加されました。
2009年にフィアットはクライスラーと資本提携しました。デルタ 3代目は2011年のマイナーチェンジでフロントグリルがクライスラー風のグリルに変更されました。2011年以降にイギリスではクライスラー デルタとして販売されました。2014年に生産中止となり後継車は現在(2023年)のところ出ていません。
ミニカーは2009年に発売されたイタリアのモンドモータース製です。モンド モータースはイタリアの玩具メーカーのブランドで、2006年頃から比較的安価な1/43、1/24、1/18のダイキャスト製ミニカーを発売しています。このデルタも定価約1000円と安価でしたが、プロポーションが良くカラーリングがきれいで、値段を考えるとお買い得のミニカーでした。(もちろん内装などの仕上げは値段相応に簡素でしたが) これ以外のデルタ 3代目のミニカーはノレブしかありません。なおデルタ 2代目は実車の人気がなかったからでしょうか、量産ミニカーがありません。(少量生産のレジン製がありますが) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランボルギーニ エストーケ イタリア 2008年
ランボルギーニ エストーケは2008年のパリ サロンで発表されたコンセプトカーでした。ランボルギーニ初のフロントエンジン搭載の4ドアセダンを提案しており、2009年に発売されたポルシェ パナメーラと似たようなコンセプトの車です。発表時点でエンジンなどのパワートレーンは、ガヤルドのものを流用していましたが、将来的にはV型12気筒エンジンやV型8気筒エンジンでのハイブリッドを検討していたようです。
この車は発表されてから15年経ちましたが、市販化する予定はないそうです。新規シャーシを熟成する必要があることと、従来のランボルギーニのユーザー層に4ドアセダンが支持されるかどうかを危ぶんでいることが理由だと思われます。ランボルギーニは従来のユーザー層にも受け入れられそうなSUVのウルス(2012年発表)のほうを先に市販化することにし、2018年に発売されました。(実車画像→ ランボルギーニ ウルス)
ミニカーは2015年に発売されたイクソ製です。イクソのミニカーとしては標準的な良い出来ばえでした。ランボルギーニのロゴが付いたステアリングホイールと白/灰緑色の内装、リアライト/リアエンブレムなど細かい部分も結構良く出来ています。値段がレジン製のように高くなく、安定した製造品質で個体差がほとんどないイクソはお薦めのブランドです。(ダイキャスト製で不良品を少なくする品質管理がきちんとできているから、そこそこの値段を設定できるのです) エストーケはコンセプトカーですが、モンドモータースの1/18、1/24、1/43など既に約十種類のミニカーが出ています。またウルスはトミカの1/66、オートアートの1/18、アイドロン(レジン製)などから既に50種類以上のミニカーが出ています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フェラーリ 458 イタリア イタリア 2009年
2009年にフェラーリ F430の後継車として458 イタリアが登場しました。(458とは4.5L 8気筒の意) デザインはピニンファリーナで、従来のフェラーリのミドシップ車のデザインを踏襲していましたが、空力的に高度な工夫がされていました。フロントグリル両サイドのエアインテークは空気をボディ下部に流してダウンフォースを発生させ、弾性ウィングレットと称するヘッドライト横の開口部を覆う部分は高速走行時に変形し、空気抵抗を低減させる構造となっていました。エンツォ フェラーリと同じ上半分が露出したLED式テールライトも外観上の特徴でした。
シャーシ、エンジン、ボディが全てアルミ製で、車重は1380㎏と軽量でした。変速機は7段デュアルクラッチ式F1マチックが採用され、ステアリングホイール近くにあるパドル操作だけで素早いギヤシフトができました。2011年に電動格納式ハードトップを持つカブリオレ クーペであるスパイダーが追加されました。2013年には、エンジンを605HPにパワーアップした458 スペチアーレが追加されました。レース仕様として、2011年にワンメイクレース用の458 チャレンジが設定され、その後LM-GTE仕様の458 GTC、FIA-GT仕様の458 GT2/GT3なども設定されました。2015年に488 GTBにモデルチェンジしました。
ミニカーはマテル(ホットホイール)製のエリートシリーズで、2012年に発売されました。(エリートシリーズは通常より仕上げレベルを上げてありました) 実車のデザインがうまく再現されていて、良く出来ています。特徴的なウィングレット開口部があるヘッドライト周り、リアウインドー下のエンジン、室内などの細部も結構リアルに仕上げてあります。特に室内ではステアリングホイールのギアシフト用パドルが、ホイールからやや離れすぎながらも再現されているのはなかなかのものです。マテルはスパイダー/スペチアーレ/GT2など約50種類を1/43と1/18でモデル化しています。2014年までフェラーリのモデル化ライセンス契約をマテルがほぼ独占していたので、モデル化されたミニカーが多かったのです。マテル以外の458 イタリアのミニカーはブラーゴの1/43やシュコーの1/64、京商の1/64、レジン製ではBBR、ルックスマート、アイドロンなどもあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ ジュリエッタ イタリア 2010年
" アルファ ロメオ 147の後継車としてジュリエッタの名前が復活し、ジュリエッタ 3代目として2010年に登場しました。先に登場したミトとほぼ同じデザインで、伝統の盾形グリルでアルファ ロメオと一目でわかるのは、最近の車として良いデザインだと思います。ボディは5ドアハッチバックだけで、リアドアのドアハンドルはウィンドー後端部に隠されていて3ドアのように見えます。横置きエンジンの前輪駆動車で、プラットフォームはこの車用に新規に開発されたもので、フィアット-クライスラー グループのダッジ ダート(2012年)のベースにもなっていました。"
ガソリンエンジンは4気筒1.4L(120-170HP)ターボと高性能仕様のクアドリフォリオ ヴェルデ(Quadrifoglio Verde:四葉のクローバーの意)用の1.75L(235HP)ターボ、ディーゼルエンジンは4気筒1.6L(105-120HP)ターボ/2L(140-170HP)ターボを搭載します。当初の変速機は6段手動で、2011年にミトと同じデュアルクラッチ式の6段自動が追加されました。2014年と2016年のマイナーチェンジで、盾型グリルが大きくなるなどデザインが少し変更されました。ジュリエッタはアルファ ロメオ特有のデザインながら実用性に優れたパッケージで、なおかつ走りもアルファ ロメオらしい優れたコンパクトカーでした。2020年まで生産されました。
ミニカーはノレブ製です。ノレブらしいそつのない造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていて良い出来ばえでした。なおこれは定価が1000円ほどの廉価版でしたので、内装は再現されていますが無彩色です。廉価版ではないノレブの標準仕様(型番790041)では、タンポ印刷のメーターや彩色したシートなどで内装がリアルに仕上げられていました。ノレブはクアドリフォリオもモデル化しています。これ以外のジュリエッタ 3代目のミニカーとしては、ミニチャンプス、Bブラーゴ、モンドモータースなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 イタリア 2011年
2011年にランボルギーニ ムルシエラゴの後継車として、アヴェンタドールが登場しました。カーボンファイバーモノコック構造のボディ構造で、先行試作車のレヴェントンとほぼ同じボディデザインです。エンジンは新設計のV型12気筒(700HP)を搭載し、前後の駆動力を自動配分する4WDを採用し、マニュアル変速はなくすべて7段セミオートのみでした。車名はスペイン闘牛場において活躍した雄牛の名前にちなんだ物で、ランボルギーニの従来通りの命名でした。
2012年に1台だけのオープン仕様の特注車アヴェンタドール J (イオタ)が制作され、その量産型であるLP700-4 ロードスタが同年に発表されました。2013年に創業50周年記念モデルのLP720-4 50°アニヴェルサリオが200台限定されました。2015年に750HPにパワーアップしたLP750-4 スーパーヴェローチェ(SV)が600台限定生産され、そのロードスターが500台限定生産されました。2016年にかつての名車ミウラをイメージさせるアヴェンタドール LP700-4 ミウラ オマージュが50台限定生産されました。(実車画像→ ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 ミウラ オマージュ)
2016年にアヴェンタドール Sにモデルチェンジしました。外観の一部が変更され、エンジンが740HPにパワーアップし、4輪操舵システム「LRS」、コクピットの見た目をカスタマイズできる「TFTデジタルダッシュボード」などの最新技術が採用されました。2022年に生産中止となり、後継車のレヴエルト(REVUELTO)が2023年に登場しました。(実車画像→ ランボルギーニ アヴェンタドール S、ランボルギーニ レヴエルト)
ミニカーは2011年に発売されたマテル製で、エリートシリーズと称するマニア向けのものでした。レヴェントンのミニカーの解説で記載したように原型はMRコレクションが担当しているらしいので、このミニカーも良く出来ていました。ただしレヴェントンほど凝った作りにはなっていません。室内の画像を見るとステアリングホイールが見当たりません。(剥げ落ちた様な跡がありますが) これは欠品だと思いますが、見難いとはいえ検品していればわかるような欠品があるということは、製造工場におけるマテルの品質管理が雑なことがわかります。(価格が何千円もする商品でこんな欠品があるのはミニカーぐらいかも) これ以外では、トミカ、ブラーゴの1/43と1/18、オートアートの1/18と1/43、京商の1/18、レジン製ではアイドロンやルックスマートなどがあります。ミニカーではないですが、最近復活した精密組立てキットのポケールが600点以上のパーツを組立てるアヴェンタドールの超精密モデル(1/8)を発売していて、これは一見の価値があります。(WEB動画→ ランボルギーニ アヴェンタドール 超精密モデル) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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