Sorry Japanese Only
日産 フェアレディ Z 300ZX Tバールーフ Z32型 日本 1989年
1989年にフェアレディ Z 4代目(Z32型)が登場しました。先代までのロングノーズ/ショートデッキのスタイルから脱却し、キャビンが前進したワイド/ロー(低く幅広い)のスタイルに変わりました。流行りのリトラクタブル方式ではないボディラインに沿って埋め込まれた薄いヘッドライトも独創的でした。先代同様に2シーターと4シーターの2by2(Tバールーフ仕様のみ)があり、1992年にはフルオープンのコンバーチブル(2シーターのみ)も設定されました。エンジンは当時国内では最強であったDOHC V型6気筒3L(230HP)ターボとそのツインターボ仕様(280HP)が搭載されました。なお海外ではフェアレディという名前は付けず日産 300ZXです。
米国仕様の3Lツインターボエンジンは300HPでしたが、国内では運輸省の指導で280HPに自主規制されました。この国産車のエンジン最大出力自主規制は2004年頃まで続いたのですが、そのきっかけを作ったのがこのZ32でした。1993年のマイナーチェンジで、リアスポイラーが大型のウイングタイプに変更されました。1998年のマイナーチェンジでも、フロントバンパーやリアスポイラーが小変更されました。2000年に生産中止となり、2002年のフェアレディ Z 5代目(Z33)の登場まで一時的にフェアレディ Zの後継車が消えました。
ミニカーは鉄道模型で有名な株式会社カトーが、1993年頃に発売したものでプラスチック製です。300ZX 2シーター Tバールーフ仕様をモデル化しています。(同時期にカトーはトヨタ スープラもモデル化しています) プラモデルの完成品のようなミニカーで塗装されていないのでボディの質感はいまひとつです。その質感とヘッドライトの造形がいまひとつなのを除外すれば、リアルな造形で実車の雰囲気がうまく再現されているので、Z32の1/43ミニカーとしては2020年現在でも第一級の出来ばえです。底板はダイキャスト製ですので適度の重さがあり、通常のプラスチック製のような安っぽい感じはしません。ドアとボンネットが開閉しますが、閉じた状態では隙間が無く非常に緻密な仕上がりです。(これは塗装していないプラスチック製の長所です) また室内やエンジンもリアルに再現されていて、老舗鉄道模型メーカーの優れた技術力が発揮されています。
なおプラスチック製ミニカーは長期保存で変形する心配がありますが、これは約25年以上経った現在でも全く変形していません。理由は耐久性のあるプラスチック(ABS樹脂)を使っているからです。カトー以外の当時物ミニカーとしては、ダイヤペットの1/40、トミカの1/59、ディテールカーのクーペとコンバーチブルなどがありました。当時物以外では、京商の1/43と1/18、国産/日産名車コレクション、レジン製ではWIT'Sやイグニッションモデルなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1461
日産 インフィニティ Q45 G50型 日本 1989年
1989年に日産はアメリカの高級車市場向けにインフィニティ ブランドを立上げ、その最上級車としてインフィニティ Q45 (G50型)が登場しました。同時にその日本仕様が国内では日産 インフィニティ Q45として販売されました。外観のデザインは「ジャパン オリジナル」というキャッチフレーズで独自性を打ち出し、高級車に付き物の大きなフロントグリルをなくし、グリルレスのノーズにインフィニティのロゴが取り付けられているなど個性的でした。内装も漆塗りのインパネがオプション設定されるなど和風の技術が使われていました。エンジンは当時の国産最強のDOHC V型8気筒4.5L(280HP 北米300HP)を搭載し、足回りも全輪マルチリンクの油圧式アクティブサスペンションを装備するなどスポーティでした。
北米仕様のインフィニティ Q45は4輪操舵システムを装備したツーリング仕様のQ45tがあるなど、国内仕様よりパーソナルな性格の車となっていました。1993年のマイナーチェンジで、評判の良くなかったグリルレスのノーズに一般的なフロントグリルが取り付けられ、当初のキャッチフレーズは継続できませんでした。1996年に 北米ではQ45 2代目(FY33)にモデルチェンジし、国内では1997年にシーマ(FY33)に統合されてインフィニティ Q45は生産中止となりました。なお1990年にはインフィニティ Q45 (G50型)をベースにしたプレジデント 3代目(JG50型)が登場しましたが、プレジデントには最初からフロントグリルが付いていました。(実車画像→ 日産 プレジデント 1990)
ミニカーは2009年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製で、メーカーはノレブです。安価な雑誌付きミニカーですが、ノレブらしいそつのない造形でプロポーションが良く、特徴的なフロント周りがうまく再現されています。室内などの細部もそこそこ良く再現されています。なおノーズのインフィニティのロゴが大きめなのは良いのですが、ワイパーは大き過ぎて異様です。これと同じ物の色違いが国産名車コレクションでも発売されました。これ以外のインフィニティ Q45のミニカーはダイヤペットの1/40、ハイストーリー(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1548
トヨタ MR2 SW20型 日本 1989年
1989年にトヨタ MR2 2代目が登場しました。初代の角ばったデザインから、フェラーリのような曲線的なデザインに変わりました。初代はカローラをベースにしていましたが、2代目はセリカをベースにし、エンジンもセリカと同じDOHC 4気筒2L(3S-G)ターボ/ノンターボを搭載していました。1991年のマイナーチェンジでII型となり、フロントチンスポイラーを大型化し、サスペンションが改良されLSD(リミテッド スリップ デフ)が追加されました。1993年のマイナーチェンジでIII型となりリアデザインを変更、サイドシル下部がボディ同色となりました。エンジンがパワーアップ(ターボは225HP→245HP)され、ボディ剛性が補強されました。ただ販売台数の低下により、この型から受注生産車となりました。
その後1996年にIV型、1997年にV型と改良され性能は向上しました。1999年に後継車MR-Sが登場し、生産中止となりました。バブル時代に企画されたミドシップ スポーツカーでしたが、ハイパワーエンジンに対してシャーシが未成熟で完成度がいま一つだったようです。(この車の外観デザインは個人的にかなり好きでしたが)
ミニカーは2003年に発売されたエブロ製です。MR2 2代目初期型をモデル化しています。エブロらしい正確なプロポーションで、実車の雰囲気がうまく再現されています。灯火類や室内などの細部も良く再現されています。スムーズに動作するリトラクタブルヘッドライトの開閉ギミック付きです。これ以外のMR2 2代目のミニカーはMテックがII型をモデル化しています。またそのMテックのものをベースにして、トサ(TOSA)コレクションがI型からV型まで全てをモデル化しています。トサ コレクションは「面白部品倉庫」(トヨタ系)のブランドですから、ここまで徹底してモデル化したのでしょうが、マイナーチェンジを全て再現したミニカーは珍しいです。最近のものではハイストーリーの(レジン製)のG-リミッテド TRD仕様、YODEL(REAL-X)の1/72などがあり、レジンスペシャリスト(レジン製)が、前期型と少量生産されたMR2のスパイダー(オープン仕様)をモデル化しています。 以下はフロント(リトラクタブルヘッドライト開閉)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1667
トヨタ セリカ GT-FOUR T180型 日本 1989年
1989年にセリカ 5代目が登場しました。先代同様にアメリカのデザインスタジオ CALTYのデザインで、先代のイメージをよりダイナミックな曲面で覆い上級車スープラのイメージをダブらせたようなデザインとなりました。プラットファームは先代を踏襲していますが、ボディ剛性が向上しサスペンションも変更されました。エンジンはDOHC 4気筒2L(ターボ 225HP/165HP/125HP)で、先代同様 高性能版のフルタイム4WDのGT-FOURが設定されました。先代同様にアメリカで生産したコンバーチブルも国内販売されました。なお姉妹車のコロナ クーペは4ドアセダンのエクシヴとなりました。
先進技術としてトヨタ初の4輪操舵システム(当時の流行り技術だった)や電子制御油圧式アクティブサスペンションが採用されました。1991年のマイナーチェンジで、リアライトなどの意匠が小変更されました。1991年にWRCのホモロゲーションモデルとして、エンジンの耐久性を向上させたGT-FOUR RCが限定生産されました。その車で1992年のWRCでは強敵のランチア デルタ HFを制して、1990年に次ぐ2度目のドライバーズタイトルを獲得しました。1993年には日本車メーカーとして初のコンストラクターズ/ドライバーズの両タイトルを獲得し、さらに1994年には2連覇も達成しました。セリカ 5代目はトヨタのWRCの歴史上で最も活躍しました。1989年に6代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1993年に発売されたトロフュー製の当時物です。輸出仕様(左ハンドル)をモデル化しています。プロポーションはしっかりしていて、当時物ミニカーとしてはよく出来ていました。ただテールライトやサイドマーカーなどの灯火類をすべてデカールで表現しているので、その辺がややリアルさに欠けます。なおトロフューのミニカーはラリー仕様がほとんどで、セリカ 5代目はサファリやモンテ カルロなど20数種類ほどをモデル化していました。これ以外のセリカ 5代目のミニカーは、CM'Sのラリー仕様、イクソのラリー仕様、オランダのAHC、最近のレジン製ではhpiレーシングやMARK43などがありますが、何故かトミカやダイヤペットの当時物がありません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1440
トヨタ コロナ エクシヴ (EXIV) T180型 日本 1989年
1987年にトヨタ コロナ 9台目(T170)が登場しました。全体的に丸みを帯びた当時のトヨタの代表的なデザインの4ドアセダンと先代を継承した5ドアセダン SFと5ドアバンがありました。(実車画像→ トヨタ コロナ 4ドアセダン 1987) エンジンは全てDOHC化された4気筒1.5L/1.8L/2L(125/165HP)と4気筒2Lディーゼルエンジンが搭載されました。高性能版のGTには3S-GE(165HP)エンジンが搭載されました。1988年に4WD仕様が追加され、1989年のマイナーチェンジで前後の意匠が変更されました。また1990年にトヨペット店累計販売1000万台達成記念車として4ドアセダンの全長を延長したストレッチセダン「コロナ スーパールーミー」が500台限定で販売されました。1992年にコロナ 10代目(T190)にモデルチェンジしました。
1985年にトヨタ セリカ 4代目(T160)の姉妹車としてコロナ クーペが登場しました。(実車画像→トヨタ コロナ クーペ 1987) コロナ クーペは実質的にはセリカのノッチバック クーペで、スペシャリティカーのなかったトヨペット店のラインナップ強化で設定された車でした。性能的にはセリカと同等でしたが、コロナという名前が災いしたのかセリカのようには売れず販売は不調でした。1989年に生産中止となり、後継車として4ドアハードトップクーペのコロナ エクシヴ (EXIV)が登場しました。
コロナ エクシヴは先代同様にセリカ 5代目(T180)/カリーナ ED 2代目とプラットフォームを共有する姉妹車でした。4気筒1.8L/2L(165HP)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で、4輪操舵と2輪操舵を切替可能な世界初のデュアルモード4WSを装備していました。なおセリカに搭載されていた油圧制御式アクティブサスペンションや4WD仕様は設定されませんでした。大ヒットしたカリーナ ED 初代と同じような見た目重視の車高の低いハードトップデザインは、セダンとしての居住性は今ひとつながら人気がありました。1993年にコロナ エクシヴ 2代目(T200)にモデルチェンジしました。(実車画像→ トヨタ コロナ エクシヴ 1993)
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製です。リアのトランク部に「2.0 TR-G 4WS」と表示されているので2Lの4WS仕様をモデル化しています。国産名車コレクションの初期物でメーカーはノレブです。プロポーションが良くノレブらしいそつのない良い出来ばえです。安価な雑誌付きミニカーながら、フロントグリル/灯火類や室内などの細部も結構リアルに仕上げてあります。これ以外のコロナ エクシヴのミニカーは、イノモデルのレース仕様(1/64)がありますが、2022年現在でも1/43サイズではこの国産名車コレクションしかありませんので、車種的には貴重な存在です。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1476
ページ « 前へ 1...271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 ...371 次へ »
当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.