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シトロエン XM フランス 1989年
1989年にシトロエン CXの後継車として、シトロエン XMが登場しました。シトロエン BXと同じベルトーネのデザインで、直線的な面構成ながらBXよりも滑らかなスタイルでした。ハッチバックですが、リアシートと荷室の間には仕切りのガラスがあり荷室と室内は分離されていました。従来の油圧制御式のハイドロニューマチック式サスペンションが電子制御のハイドラクティブ式に変わりました。4気筒2L(115HP)/V型6気筒3L(170HP)/4気筒2.1Lディーゼルエンジンを搭載する前輪駆動車で、5段/4段自動変速で最高速222km/h(3L)の性能でした。1990年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。
1991年に全長4.96mのブレーク(ワゴン)が追加され、V型6気筒エンジンが24バルブ化されました。1994年ののマイナーチェンジで後期型となりフロントグリルの意匠が変更され、4気筒2Lエンジンが16バルブ化(135HP)され、4気筒2.5Lターボディーゼルエンジンが追加されました。同時にメーター/ダッシュボード形状が変わり、シトロエン DSから受け継がれていた1本スポーク式ステアリングホイールがなくなりました。1997年にV型6気筒3LエンジンがDOHC化(190HP)されました。2000年にシトロエン C5が登場し生産中止となりました。その後2005年に本来の後継車であるシトロエン C6が登場しました。
ミニカーは1990年に発売されたソリド製の当時物です。V型6気筒エンジンを搭載しリアスポイラーが付いた上級グレードをモデル化しています。縮尺1/18ですので全長260㎜の大きなサイズになっています。ソリドの1/18の大スケールミニカーはこのXMが最初の物でした。このサイズの当時物ミニカーとしては、スケールモデル的なリアルな造形でかなり良い出来ばえでした。ボンネットとリアハッチの開閉ギミック付ですが、ドア開閉ができないのは今一つでした。ドアが開かないので少し見難いのですが、1本スポーク式ステアリングホイールやインパネのメータなど室内の造形も良く再現されています。キャビンの屋根を支えるピラーはブラックアウトされていますが、これはミニカーに付属していた紙のシールを私がサイドウィンドーに貼りました。(結構面倒でした) フロントグリルに貼るべきシトロエンのロゴもデカールが付属していましたが、デカールは貼っていません。シトロエン XMの当時物ミニカーはこれしかなく、何故か?1/43サイズの当時物ミニカーがありませんでした。1990年代前半は従来の老舗ミニカーブランドが衰退していた時期でしたので時期が悪かったのでしょう。2000年以降に発売されたシトロエン XMのミニカーはノレブの前期型と後期型、ノスタルジー(NOSTALGIE)、ネオ(レジン製)のブレークなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。テールゲートを開くとその下にあるキャビンとトランクの仕切りガラスがちゃんと再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 605 フランス 1989年
プジョー 604の生産中止から4年後の1989年に後継車の605が登場しました。同じピニンファリーナのデザインですが、直線的な604のデザインから吊り目の顔を持つ空力を考慮したものに変わりました。メカ的にはPSAグループ内のシトロエン XMとシャーシを共有し、横置きエンジンの前輪駆動車となりました。ボディ形式はセダンのみで、最上級車に相応しい豪華な内装や装備でした。当初のエンジンは4気筒2L(130HP)、V型6気筒3L(170HP)とそのDOHC版(200HP)、4気筒2.1Lターボディーゼルでした。
2Lエンジンにターボ仕様やDOHC仕様が追加され、4気筒2.5Lターボディーゼルエンジンも追加されました。1997年にはV型6気筒3LエンジンがPRV製からルノーと共同開発した新型に変わりました。1995年のマイナーチェンジで後期型となり内外装が小変更されました。初期の605はサスペンション制御などの先進装備に問題があり後期型で改良されましたが、それが尾を引いて販売は低調でした。1999年に後継の607にモデルチェンジしました。(なお606は存在せず欠番になっています) 総生産台数は約25万台でした。
ミニカーは1990年に発売されたソリド製の当時物です。ソリドの型番15**はHI-FIシリーズという比較的安価なもの(定価2000円程)でしたので、あまり細かい仕上げはされていません。ただ基本的なプロポーションは良いので値段を考えるとまずまずの良い出来ばえでした。(ただしドア開閉の立てつけが悪いのはソリドらしくないですが) ソリドは販促用のデーラー特注品としても使われたらしい1/18もモデル化していました。実車に人気が無かったことが原因なのか、プジョー 605の当時物ミニカーはソリド製しかないようです。当時物以外ではノレブの1/43があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルピーヌ V6 ターボ (GTA) ミッレ ミリア フランス 1989年
1973年にアルピーヌはルノーに買収され子会社となりました。ルノー傘下の最初の車として、アルピーヌ A310の後継車アルピーヌ GTAが1984年に登場しました。この車は本国以外ではアルピーヌ V6 GT、日本ではアルピーヌ V6 ターボ、イギリスではルノー GTAと呼ばれました。GTAはA310の鋼管バックバーンフレーム/リアエンジンという基本構造は踏襲していましたが、FRP製ボディは大きく幅広くなり空力的にリファインされました。当初のエンジンはA310と同じPRV製V型6気筒2.9L(160HP)で、搭載位置を少し前に移動し前後の重量配分を改善していました。
1985年にV型6気筒2.5Lターボ(185-200HP)エンジンが追加され性能が向上しました。1989年に内外装を上質化したミッレ ミリア、1990年にヘッドライトを小型化してフェンダーを拡張したルマンが限定生産されました。1991年にアルピーヌ A610へとモデルチェンジしました。(実車画像→ アルピーヌ A610 1991)
ミニカーは2006年に発売されたユニバーサルホビー製で、高級版のミッレ ミリアをモデル化しています。ユニバーサルホビーは最近は農機関係のミニカーがメインですが、以前は乗用車のミニカーも発売していましたし他社へのOEMもやっていたようです。現在の農機のミニカーはかなり良い出来で、乗用車のミニカーもレベルの高いものでした。このアルピーヌ V6もプロポーションが良く室内など細部の仕上げもリアルで良く出来ています。ユニバーサルホビーはアルピーヌ V6を数種類モデル化しています。これ以外のミニカーはポリトーイの当時物の1/25、エリゴール、ノレブの1/43と1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ 33 1.5 IE イタリア 1989年
アルファ ロメオ アルファスッドの後継車アルファ ロメオ 33が1983年に登場しました。33という名前は1970年代に活躍したレースカー ティーポ 33に因んだものでした。ボディデザインは同時流行だったウエッジシェイプの直線基調で、リアのトランク部分が高くなっているのが特徴です。先代の基本構造(水平対向エンジン搭載の前輪駆動車)を引き継いていますが、インボードのディスクブレーキが普通のドラム式に戻されるなど全体的に簡素化されています。当初のエンジンは水平対向4気筒1.4L/1.5L(95HP)でした。(実車画像→ アルファ ロメオ 33 初期型)
1984年にデザインとボディ製造をピニンファリーナが担当するワゴンのジャルディネッタ(後にスポーツワゴン)が追加され、4WD仕様も追加されました。1986年に4気筒1.7L(118HP)エンジンと3気筒1.8Lディーゼルエンジンが追加されました。1989年の大幅なマイナーチェンジでシリーズ 2(後期型)に発展し、フロントグリルが独立した164と同じようなデザインに変更されました。また1.7LエンジンがDOHC化され137HPにパワーアップし、新しいフルタイム4WDシステム パーマネント 4(1992年以降はQ4と呼ぶ)が採用されました。1994年まで生産され、後継車は145/146でした。
ミニカーは1993年に発売されたARS モデル製の当時物です。ARS モデルはベルギーの会社でしたが、これはイタリアの会社に委託して生産させたミニカーでした。1992年から当時のアルファ ロメオを数種類モデル化しましたが、数年で生産を終了しました。これはアルファ ロメオ 33 シリーズ 2(フロントグリルが独立した後期型)をモデル化しています。出来ばえは見てのとおりのやや粗削りなもので、あまり細かいところは再現されていません。プロポーションはウエッジシェイプを強調し過ぎで、リアのトランクの位置はやや上がり過ぎです。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するギミック付きです。これ以外の33のミニカーはいずれもシリーズ 1(前期型)ですが、ポリスティルの当時物 1/25、Bブラーゴの当時物 1/24と1/43、ペゴなどがありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フェラーリ 348 TB イタリア 1989年
フェラーリ 308/328の後継として、348 TB/TSが1989年に登場しました。これもピニンファリーナのデザインで、サイドのフィン付きのインテークやリアライトのルーバーなど全体的に前述したテスタロッサとよく似ていました。従来のフェラーリのボディはレースカーでよく使われる鋼管スペースフレーム構造で構成されていたのですが、348では一般的なモノコック構造を採用していました。(この変更はボディ剛性不足を招いたようですが) エンジンは328と同じDOHC V型8気筒で排気量を3.4L(300HP)に拡大し、搭載方式が328の横置きから縦置きに変更されました。
348 TB/TSのTはTRANSVERSE(横軸)の意で、変速機を横置き配置していることを示し、BはBERLINETTA(クーペ タイプ)、Sはスパイダー(タルガトップ)を意味しています。1993年にフルオープンの348 スパイダーが追加されました。1993年のマイナーチェンジで、バンパー/サイドシルの下部が黒からボディ同色となるなど外観が変更されました。またエンジンが320HPにパワーアップし、名称が348 GTB/GTSに変わりました。レース仕様のチェレンジやコンペティツィオーネもありました。1994年に後継車のF355の登場で生産中止となりました。
ミニカーは1991年に発売されたヘルパ製の当時物でプラスチック製です。ヘルパは1/87が主流ですが、その技術を生かして1/43の精密モデルも少数ですが作っていました。この348もプロポーションが正確で、良く出来ています。348の特徴的なフィンの付いたサイドインテーク、ルーバー越しに見えるテールライト、室内などの細部もリアルに仕上げてあります。フロントカウル/ドア/エンジンフードが開閉し、コイルスプリング式サスペンションやエンジンがかなりリアルに再現されています。また内部に錘をいれてあるようで、適度な重さがあります。(プラスチック製で軽いミニカーは安っぽく感じがしますので、それの対策です) プラスチック製で塗装されていないので、ボディの質感(艶)では塗装されたダイキャスト製と較べるとやや見劣りします。ただ塗装の厚みがないので、開閉部の隙間がほとんど見えないというメリットがあります。これ以外の348のミニカーはバンのTB/TS/スパイダー、ブラーゴの1/24、イクソなどがあります。以下はフロント/フロントカウル開閉の画像とリア/エンジンフードを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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