Sorry Japanese Only
フィアット クーペ フィアット イタリア 1996年
実用車が多かったフィアットに久しぶりに追加されたスタイリッシュなクーペが、クーペ フィアットで1993年に登場しました。クーペではなくクーペ フィアットという名前にしたところにフィアットの拘りが感じられます。フィアット内製による個性的なサイドラインを持つボディデザインは実に魅力的でした。フィアット ティーポのシャーシを流用した前輪駆動車で、初期型(16V)のエンジンはDOHC 4気筒2L(147HP)/2Lターボ(195HP)で、5段変速で最高速231km/h(2Lターボ)と高性能でした。
1996年のマイナーチェンジで後期型(20V)となり、廉価版としてDOHC 4気筒1.8L(130HP)エンジンが追加され、2LエンジンはDOHC 5気筒2L/2Lターボ(220HP)に切り替わりました。2Lターボの最高速250km/hは当時の前輪駆動車では最速の性能でした。1998年には2Lエンジンがさらにパワーアップして6段変速が追加され、その後特別仕様車プラスなどが設定されました。約7万台が生産され、2000年に生産中止となりました。
ほぼ同時期の1995年に軽量2シータースパイダーのフィアット バルケッタが登場しました。クーペ フィアットと雰囲気が似ていますが、バルケッタはフィアット プントをベースにした前輪駆動車で、スポーツカーらしい操縦性を求めてホイールベースを短縮していました。可変バルブタイミング機構付DOHC 4気筒1.8L(130HP)エンジンを搭載し、5段変速で 最高速200km/hとこちらもなかなか高性能でした。2004年にバルケッタ 2代目にマイナーチェンジしました。(実車画像→ フィアット バルケッタ 1995)
ミニカーは2002年に発売されたトップモデル製です。プロポーション的にはフロントのバンパーが少し大きめなように感じますが、実車のダイナミックなデザインがうまく再現されています。室内もそこそこ良く再現されていますので、全体的にはまずまずの良い出来ばえです。ただ経年劣化の心配があるレジン製で軽くて重量感がないのがいまひとつです。ラリー仕様のバリエーションもありました。これ以外のクーペ フィアットのミニカーはエジソン(EDISON GIOCATTOLI)、ノレブ、京商の1/64などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1259
アルファ ロメオ ヌヴォラ イタリア 1996年
アルファ ロメオ ヌヴォラは1996年のパリ サロンで公開されたコンセプトカーです。アルファ ロメオの社内デザインで、次世代のアルファ ロメオの設計方針を示したモデルでした。名前のヌヴォラ(NUVOLA)とは伊語で雲という意味ですが、戦前の名ドライバー T.ヌボラーリ(Tazio Nuvolari)のことも示唆しており、かつての栄光を取り戻すといった意味があるようです。フロントグリルは1940年代の6C 2500、キャビンの造形にはジュリア SSのイメージを踏襲していました。
鋼管スペースフレーム構造で、2シーターのクーペボディは樹脂製、灯火類はLEDを採用しており、特殊なトレッドパターン(アルファ ロメオのエンブレム?)を持つミシュラン製タイヤを装着していました。ヌヴォラブルーと呼ばれるボディカラーは光の当たり方で色が変わる特殊な塗装でした。フロントエンジンで4輪駆動、最高速280km/hと高性能でした。なおヌヴォラは発売されませんでした。
ミニカーは2000年に発売されたソリド製の当時物です。実車の公開は1996年のはずですが、(理由は分かりませんが)ミニカーのケースの台座には1999年と表記されています。実車同様の特殊なカラーリング、ホイールと特殊なトレッドパターンのタイヤ、灯火類などがリアルに再現されていました。室内もそこそこ良く再現されていて非常に良い出来ばえでしたが、プロポーション的にはキャビンがやや小さめにできているように感じます。これだけの出来ばえで当時の価格は約2000円でしたから、このミニカーはお買い得でした。当時のソリドはアルファ ロメオ(147、156、166、GTVなど)をたくさんモデル化していましたが、いずれも良い出来ばえでした。ヌヴォラの当時物ミニカーはこのソリドのものしかありません。当時物以外ではTECHNO MODEL(レジン製 国内未販売?)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と特殊なトレッドパターンのタイヤの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1834
フェラーリ 550 マラネロ イタリア 1996年
1996年にフェラーリ 550 マラネロが登場しました。ピニンファリーナのデザインで、1960年代の名車275 GTB/4を思わせるロングノーズ/ショートデッキの古典的なスタイルでした。ボディは全てアルミ製で鋼管スペースフレーム構造でした。エンジンは456 GTのDOHC V型12気筒をドライサンプ化し、吸排気系の制御システムを追加、アルミピストンとチタンコンロッドなど最新技術を投入して、485HPにパワーアップしていました。456同様にトランスアクスル方式を採用し最高速度は314km/hと、ミッドシップのF40と同等の性能でした。
2000年にはオープンのバルケッタ ピニンファリーナが追加されました。このバルケッタは簡単なソフトトップ(110km/h以上では使えない)しか装備されない純粋のロードスターでロールバーが付いていました。2002年に排気量を5.75Lに拡大した後継車575M マラネロにモデルチェンジしました。フェラーリは550のレース参戦には消極的でしたが、イギリスのプロドライブがチューニングした550のGTレースカーがGT選手権へ参戦し、2003年のルマンでクラス優勝しています。この車の活躍を見て、フェラーリも575Mをベースにしたレース仕様車575 GTCを開発しています。
ミニカーは1998年に発売されたソリド製の当時物です。1980年代は安っぽい廉価版が多かったソリドも、1990年代になると安価ながらレベルの高いミニカーを作るようになりました。この550もプロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて、往年のソリドを思わせるセンスの良いミニカーに仕上がっています。(ドア開閉等のギミックがなくなったのは残念ですが) なお安価(当時の定価2000円)ながらも、実車に即した赤と黒のカラーリングとなっている室内はうまく仕上げてあります。これ以外の当時物ミニカーはブラーゴの1/24と1/18、ミニチャンプス、マイストなどがありました。当時物以外では、イクソ、京商の1/64、レッドライン(レジン製)などがあります。575Mのミニカーはイクソ、マテル、京商などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。エンブレム等のデカールが付属していましたが、貼っていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1240
MG MGF 1.8i VVC イギリス 1996年
MG ブランドの復活を目指して1993年にローバーからMG RV8が登場しました。MG RV8は1980年に生産中止となったMGBの設計を引き継いで内外装を近代化した2座オープンカーで、V型8気筒3.9L(190HP)エンジンを搭載し、最高速216km/hの性能でした。ただ中身は1960年代のままでしたので、生産性が悪く2000台の限定生産でした。なおそのほとんどは日本で販売されたそうです。(実車画像→ MG RV8)
MG RV8の発売と同時に新型のMG スポーツカーの開発も進められました。当時のローバーには新規にスポーツカーを開発する余裕がなく、既存の小型FF車 ローバー 100のコンポーネントを流用して2座オープンカー MG Fが開発され、1995年に登場しました。エンジンをミドシップ搭載した後輪駆動車で、当初はDOHC 4気筒1.8L(120HP)エンジンを搭載し、軽量なボディゆえ最高速195km/hと高性能でした。1996?にVVC(可変バルブタイミング機構)を採用し145HPにパワーアップしたエンジンが追加されました。2000?のマイナーモデルチェンジでMK IIとなり、6段半自動変速機「STEPTRONIC」が追加され、4気筒1.6L(110HP)エンジンも追加されました。さらにVVC仕様の1.8Lエンジンを160HPにパワーアップした「トロフィー(TROPHY) 160」仕様も追加されました。2002年にMG TFにモデルチェンジしました。MGFの総生産台数は約7.7万台でした。(実車画像→ MG TF)
ミニカーは1998年に発売されたユニバーサルホビー製です。ユニバーサルホビーはフランスの玩具メーカーで、同じフランスの鉄道模型メーカーであったジョエフのミニカー部門を1996年に引き継いでからミニカー市場に進出したようです。現在は主に農機/建機のダイキャスト製ミニカーを作っていますが、かつては「Eagle Race」ブランドなどで乗用車ミニカーも作っていました。このMGFはプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。室内などの細部も良く再現してあり良く出来ていました。ただ当方の保有するMGFは塗装前の下地処理が雑だったのか、ボディの塗装劣化がひどく表面が凸凹になっているのが残念です。これ以外のMGFのミニカーはディテールカー、コーギーの1/18などがあります。またRV8はネオ(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1527
ボルボ S40 スウェーデン 1996年
ボルボの2000年代のラインナップは小型車のS40/V50、コンパクトな高級セダンのS60/V70、高級セダンのS80、パーソナル クーペのC70などがありました。1990年代の400シリーズの後継車としてS40/V40が1995年に登場しました。三菱自動車のカリスマとプラットホームを共有する姉妹車で、オランダ政府とボルボと三菱自動車による合弁会社ネッドカーで生産されました。4ドアセダン S40と5ドアエステート V40があり、空力に優れたセンスの良いデザインでした。エンジンを横置搭載する前輪駆動車で、DOHC 4気筒1.6L/1.8L/1.9Lターボ/2L、4気筒1.9Lディーゼルターボ、三菱製直噴4気筒1.8L GDIエンジンなどがありました。
2000年のマイナーチェンジでエンジンやサスペンションなどの改良が行われましたが、外観はほとんど変わりませんでした。S40はヨーロッパ安全性評価基準で初めて4つ星を獲得した安全技術でも先進的な車でした。またBTCC(イギリスツーリングカー選手権)に参戦して年間タイトルを獲得するなど活躍しました。2004年にS40 2代目(エステートはV50)にモデルチェンジしました。S40の上級車として1996年に850の後継車S70が登場し、960(S90)を後継する最上級車S80が1998年に登場しました。(実車画像→ ボルボ S70 1998) (実車画像→ ボルボ S80 1998)
1970年代にボルボは生産工場の作業環境改善の為、ベルトコンベアーによる流れ作業の生産方式を廃止し、行程毎に数人の作業チームが担当する生産方式を採用しました。作業環境は改善されましたが、生産コストが上昇しボルボは高級車に移行せざるを得ませんでした。安全性と信頼性を売り物にした戦略は成功し、ボルボは高級車ブランドとなりました。そのボルボも世界的な自動車会社再編で1999年に乗用車部門がフォードに売却されました。以後ボルボはフォードの1ブランドとなり、2010年以降は中国の自動車メーカの傘下となっています。
ミニカーは1998年に発売されたミニチャンプス製です。プロポーションが良く、ミニチャンプスらしいそつのない造形で良く出来ていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスはV40 エステートもモデル化していました。これ以外のS40 初代のミニカーはオニキスのBTTC レース仕様、イクソ系のトリプル9のエステートなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1517
ページ « 前へ 1...300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 ...372 次へ »
当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.