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プジョー 306 カブリオレ フランス 1995年
1993年にプジョー 309 (305の実質的な後継車)の後継車306が登場しました。当初は3/5ドアハッチバックのみでしたが、1994年に4ドアセダンが追加されました。デザインはプジョー自身によるもので、プジョーらしいシンプルで品のあるデザインでした。205と同じ横置きエンジンの前輪駆動車で、PSA(プジョー/シトロエン)グループ内のシトロエン ZXとシャーシを共有していました。当初のエンジンは4気筒1.1L(初期) /1.4L/1.6L(100HP)/1.8Lと4気筒1.9L(92HP)ディーゼルでした。(実車画像→ プジョー 306 4ドア 1995)
1994年にピニンファリーナがデザインと生産を担当するフルオープンのカブリオレ、1995年にエステートワゴンのブレークが追加されました。4気筒2L(SOHC/DOHC(135HP))エンジンを搭載する高性能版のXSi/S16/GTIも追加されました。1997年のマイナーチェンジで、フロントの意匠が変わりました。1995年からグループAのラリーに306 マキシで参戦し、フランスラリー選手権などで活躍しました。2001年に307にモデルチェンジしました。ヨーロッパ全体で販売が好調で総生産台数は約280万台でした。
ミニカーは1998年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。マイナーチェンジ前のカブリオレ 初期型をモデル化しています。ミニチャンプスらしい手堅い造形で実車の雰囲気がうまく再現されていました。室内もインパネの細部までリアルに再現され良く出来ていました。ミニチャンプスはこれ以外にも3ドア/5ドアでマイナーチェンジ前後両方を作っています。306はミニチャンプスがモデル化のライセンスを独占していたようで、ミニチャンプス以外のミニカーが見当たりません。ただラリーカーはライセンスが別のようで、306 マキシはビテスやCM'Sなどがモデル化しています。なお2023年にはライセンス契約が切れたようで、ソリドが306 S16をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フィアット ブラーボ イタリア 1995年
大成功したフィアット ティーポの後継車ブラーボ/ブラーバが1995年に登場します。ティーポは直線的で簡潔なデザインでしたが、ブラーボ/ブラーバは曲面の多いダイナミックなデザインとなっていました。3ドアのブラーボは操縦性重視、5ドアのブラーバは居住性重視の設定でした。先代をベースにした設計で、エンジンは4気筒1.4L、DOHC 4気筒1.6L/1.8L、4気筒1.9Lターボディーゼル、ブラーボの高性能版HGT用にはDOHC 5気筒2L(147HP)が搭載されました。
1996年にワゴンのマレア(MAREA) ウィークエンドが設定されました。プラットフォームを共有する派生車としてトールワゴンのムルチプラが1998年に登場しました。1996年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しており、プント同様にヨーロッパでは結構ヒットしたようです。なお日本ではブラーボがブラビッシモという名前で発売されたそうですが、ほとんど知られていません。2001年に後継車のスティーロが登場しました。
ブラーボ/ブラーバのミニカーは最近までBブラーゴの廉価版で1/43のブラーボしかありませんでした。1990年代後半頃のイタリアの大衆車は当時物ミニカーがほとんどありませんでした。最近になってノレブとイタリアのミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.55 ブラーボとNo.57 ブラーバでモデル化されました。(いずれもノレブ製のようです) 画像はノレブ製のブラーバで、ミニカーが入手できなかったので、WEBサイトから画像を拝借しました。画像を見ると、ノレブらしいそつのない良い出来ばえのようです。
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フェラーリ F50 イタリア 1995年
フェラーリ F40の後継車として、F50が1995年に登場しました。F40のコンセプトをさらに進めて、「公道を走るF1」を目指したそうです。F1そのものといったコンセプトに従い、エンジンをモノコックフレームにボルトで直接固定しそのエンジンにサスペンションアームを固定するといったF1流の高剛性な車体構造を採用していました。エンジンもF1 F92Aに搭載されたV型12気筒エンジンのブロックを流用したDOHC 5バルブ V型12気筒4.7L(520HP)で、変速機は6段変速(F1用のセミオートマチックではない)で最高速325km/hの性能でした。
ルーフは取り外し可能でスパイダー(バルケッタ)にもなりましたが、ルーフの脱着はメカニックの作業が必要だったそうです。先代のF40は最低限のスパルタンな内装でしたが、F50はちゃんとしたスポーツカー的な内装でエアコンもついていたそうです。ただF1そのものの構造故に振動/騒音もF1並だったそうで、内装が良くなっても居住性はF40よりも悪化していたようです。GT1クラスに参戦する予定だったレース仕様のF50 GTの開発が中止されたことで、F50がレースに出ることはなくなりました。結局レースには出ない本当の「公道のF1」になりました。(ただし1995/1996年のマカオGPの前座レースにオフィシャルではないが参戦していました) 1997年までに約350台が生産され、新車価格は約5000万円でした。後継車は2002年に登場したフェラーリ エンツォでした。
ミニカーは1996年に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスのイタリア車は出来ばえがいまひとつの物があるのですが、このF50もフロント周りの絞り込みが足らないのでフロントの雰囲気が実車から少し外れていました。室内などの細部はミニチャンプスらしいリアルな仕上げとなっていました。ただエンジンカバーの透明度が低いのでその下のエンジンがほとんど見えないのは今一つです。ミニチャンプスはバルケッタもモデル化していました。その他のF50の当時物ミニカーはディテールカーのクーペ/バルケッタ、Bブラーゴの1/43、1/24、1/18などがありました。当時物以外では京商の1/18と1/43と1/64、トミカ プレミアムの/62、マイスト、タミヤの1/12、マテルの1/18と1/43、レジン製ではアイドロンなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランドローバー レンジローバー II 4.6 HSE イギリス 1995年
レンジローバーの2代目が1995年に登場しました。ヘッドライトが角形に変更されましたがデザインは、初代のシンプルな造形を継承していました。ラダーフレームにリジッドアクスルの前後サスペンションの基本構成も、ビスカスカップリング式センターデフを持つ4WDシステムも先代と同じでした。ホイールベースが一本化され、4ドアのみのボディとなりました。エンジンはV型8気筒4L(190HP)/4.6L、6気筒2.5L(136HP)ターボディーゼル(BMW製)がありました。
2000年のマイナーチェンジで、ヘッドライトの意匠変更(ウインカーの色変更)が行われました。SUV市場の拡大による増加したライバルや廉価版のディスカバリー 2代目との差別化対応で、レンジローバーは装備を充実しさらに豪華になりました。コノリー社製本革電動シート、ウッドパネルなどを標準装備した4.6 HSEやさらに高級な4.6 ヴォーグ(VOGUE)などの仕様がありました。2002年にレンジローバー 3代目が登場しました。BMWが2000年に「ランドローバー」ブランドをフォードに売却したので、3代目はフォード傘下での登場となりました。 (実車画像→ ランドローバー ディスカバリー 2000)
ミニカーは2000年に発売されたオートアート製の当時物です。オートアートはアメリカのGATEWAY GLOBAL社のブランドで1998年に登場しました。ミニチャンプスの1/18を製造していた「UT モデル」が前身なので、主力の1/18の出来ばえには定評があります。オートアートの1/43はほとんどが1/18をベースにして作られているようで、1/18をモデル化する為に集めた詳細な実車の構造データは、開閉ギミックのない1/43でも室内やサスペンションなどの造形に使われています。このレンジローバーも1/18と1/43でモデル化されていますので、室内やドライブトレーンなどの細部がリアルに再現されています。サスペンションも良く再現されていて前輪が操舵できるギミックが付いています。ただオートアートは1/43サイズでは実車のイメージを再現するデフォルメがあまりうまくない物もあります。(1/43のデフォルメは1/18とは違うセンスが必要なのです) このレンジローバーはシンプルなボディデザインですので、その辺は問題がなく良い出来ばえです。オートアートは1/18も含めて10種類ほどをモデル化しています。オートアート以外では、ホンウエル、ブラーゴの1/24と1/43、オックスフォードの1/76などがありますが、初代レンジローバーに較べるとあまり人気が無いようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 スカイライン GT-R R33型 日本 1995年
1993年に日産 スカイライン 9代目(R33)が登場しました。スリム化された先代から一転してボディが大型化され、全モデルが3ナンバー規格車となり居住性が向上しました。ボディの基本的なデザインは継承されましたが、全体的に丸みがついたデザインとなりました。先代同様にシャーシをローレル(C34型)と共用し、4ドアセダンと2ドアクーペの構成でした。エンジンは6気筒2L(125HP)、DOHC 6気筒2.5L(180HP)/2.5Lターボ(250HP)が搭載されました。1996年のマイナーチェンジで、フロントグリルやバンパーの意匠が変更されました。
スカイライン R33型が登場した2年後の1995年に先代と同じDOHC 6気筒2.6Lターボ(280HP)エンジンを搭載したGT-R R33型が追加されました。4輪駆動システム(アテーサE-TS PROに進化)など基本的な構造は先代と同じで、大型化したボディは補強され剛性が向上しました。1998年には4ドアセダンのGT-R「スカイライン GT-R オーテック バージョン 40th ANNIVERSARY」が発売されました。レース活動ではGT-R R32に続いて全日本GT選手権に参戦して活躍しました。ルマンの参戦用にニスモ GT-R LM(正式名称にはスカイラインが付かない)が開発され、1995年のルマンで総合10位、1996年のルマンで総合15位の成績を上げています。1998年にスカイライン 10代目 R34型にモデルチェンジしました。
ミニカーは2009年に発売されたアシェット製 日産名車コレクションでメーカーはノレブです。プロポーションが少し違う感じがして、さらにヘッドライトが大きすぎてフロント周辺の雰囲気があまり似ていないので、今一つの出来ばえでした。同じ物の色違い(赤紫)がアシェット 国産名車コレクションのNo.141で発売されました。スカイライン R33の当時物ミニカーはほとんどがGT-Rですが、ダイヤペット セガ、トミカ、Mテックなどがありました。当時物以外ではオートアートの1/18、エブロ、 京商の1/43と1/64、トミカ、トミカ リミッテド、国産名車コレクション、hpiレーシング(レジン製)、イグニションモデル(レジン製)、ハイストーリー(レジン製)のGTSなど非常にたくさんあります。レース仕様ではエブロ、Mテック、京商などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)