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オペル ベクトラ A ドイツ 1988年
1988年にオペル アスコナの後継車ベクトラ Aが登場しました。カデット Eと同じ空力を考慮した丸みのあるデザインを採用しさらに洗練されていました。(アウディ 80と同じ空気抵抗係数Cd値0.29でした) 前輪駆動車でボディ形式は4ドアセダンと5ドアハッチバックがありました。エンジンは4気筒1.4L/1.6L/1.8L/2L、DOHC 4気筒2L、4気筒1.7Lディーゼル(非過給/ターボ 日本のイスズ製)がありました。
ベクトラ Aにはオペル初のフルタイム4WDシステム(プラネタリーギヤ+ビスカスカップリング方式)を搭載した4X4が設定されました。DOHCエンジン搭載車は後輪リアサスペンションがセミトレ式に変更されていて、1992年にはターボ仕様が追加されました。1992年のマイナーチェンジで、フロントグリルやリアの意匠が変更され、V型6気筒2.5L(170HP)エンジンが追加されました。イギリスではボクスホール キャバリアとして販売されました。1995年にベクトラ Bにモデルチェンジしました。
ミニカーは1989年に発売されたガマ製の当時物です。フロントグリルやボディ全体の造形が実車の雰囲気をうまく再現していてとても良く出来ていました。ガマはこの頃からそれまでの特徴であった薄い青に着色されたウインドーが未着色になり、ドアミラーが再現され、フロント周りの造形などがよりリアルになっていました。ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ガマはバリエーションでハッチバックもモデル化していました。モデル化ライセンスの関係だと思いますが、ガマ以外の当時物ミニカーはありませんでした。当時物以外では、バンガーズのセダンがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とトランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー 19 フランス 1988年
ルノー 9/11の後継車としてルノー 19が1988年に登場しました。先代同様にイタルデザインがデザインしていますが、ルノーとアメリカのAMCとの資本関係がなくなったことで、欧州向けのハッチバックスタイルが復活しました。当初のハッチバックに加えて3ボックスセダンのシャマード(CHAMADE)も設定されました。エンジンは4気筒1.2L/1.4L/1.7L、1.9Lディーゼルの4タイプで、横置き搭載でした。(実車画像→ルノー 19 シャマード 1989(CHAMADE))
ルノーの市販車では初のDOHC16バルブ付きの1.8L(140HP)エンジンを搭載する高性能版 S16も設定されました。1992年のマイナーチェンジでフロントにグリルを追加した後期型となり、豪華仕様のバカラ、ドイツのカルマンが製作する電動格納式ソフトトップを持つカブリオレが追加されました。先代の無国籍なデザインを変更したのが良かったのか、ルノー 19は人気があり結構ヒットしたようです。後継車メガーヌの登場で、1995年に生産中止となりました。(この時期のルノーは数値表記であった名前を変えつつありました)
ミニカーは2011年に発売されたノレブ製です。2010年以降のノレブはレベルの高いミニカーを作っていますが、このルノー 19もプロポーションが良く室内など細部の仕上げがリアルで、1/43のミニカーとしてはほとんど文句のつけようがない良い出来ばえです。屋根のアンテナは軟質プラスチック製で簡単に折れないよう配慮しているのは老舗ブランドらしい対応です。ちょっと触ったぐらいで折れてしまうようなアンテナ線の類を付けている新興ブランドとは量産品を設計する基本的な考え方が違っています。またこれは製造時の不良品を減らすことにもなるので、コストダウンにもなります。これ以外の当時物ミニカーとしてはソリドのカブリオレ後期型とそれをベースにしたべレムのセダンがありました。最近の物ではユニバーサルホビーの後期型、ミニチャンプスの後期型などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フィアット ティーポ イタリア 1988年
1988年にフィアット リトモの後継車としてティーポが登場しました。(TIPOとは英語でTYPE 原型の意) フィアット グループの小型車プロジェクトで開発された前輪駆動車で、その名が示すようにグループ内の小型車のベースとなりました。大成功したフィアット ウーノのスタイルを発展させたボディはイタリアのデザイン会社 I.DE.A(イデア)によるものでした。ウーノ同様に広い室内が売りもので、1989年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しています。当初は5ドアハッチバックのみで、エンジンは4気筒1.1L(56HP)/1.4L/1.6L、4気筒1.7L/1.9Lターボ ディーゼルでした。
1989年にDOHC 4気筒1.8L(138HP)エンジン搭載の高性能版が追加されました。1990年にはその2L仕様(148HP)が追加され、最高速207km/hはこのクラスでは最速でした。1990年にティーポの4ドアセダン版であるテムプラが追加されました。1993年のマイナーチェンジでフロントグリルが小変更され、3ドアハッチバックが追加されました。フィアットの小型車クラスとして成功し1995年まで生産され、後継車は3ドアがブラーボ、5ドアがブラーバでした。 (実車画像→ フィアット テムプラ 1990)
ミニカーは1990年に発売されたBブラーゴ製の当時物で、当時の大スケールミニカーの標準であった1/24サイズです。当時の大スケールミニカーはサイズが大きくても、現在の1/18サイズのミニカーのようなリアルな出来ばえではありませんでした。このティーポも当時の定価が1800円ほどでサイズを考えると安価なミニカーでしたので、プロポーションは良いのですが細部の仕上げは値段相応でした。タイヤ径が小さいのとドアミラーが無いのが今一つですが、当時物ミニカーとしては良く出来ていました。ドアが開閉し前輪操舵ギミックが付いています。ティーポの当時物ミニカーは同じBブラーゴの1/43しかないようですので、その点では貴重な存在です。最近のものではノレブ、イクソのプレミアムX、イタリアのミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.60でもモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランチア デルタ HF インテグラーレ 8V ストラダーレ イタリア 1988年
前述したようにランチア ラリー 037は1980年代前半のラリーで活躍しましたが、1984年になると4WDで競争力のあるアウディ クワトロが登場したことで、後輪駆動車のランチア ラリー 037は勝てなくなりました。そこで1985年に登場したのがフルタイム 4WDのランチア デルタ S4でした。見た目はデルタのように見えますが中身はグループBのラリー専用車で、DOHC 4気筒1.76Lターボ + スーパーチャージャー(ストラダーレで250HP)エンジンを後席部分に縦置きミッドシップ搭載していました。(実車画像→ ランチア デルタ S4)
デルタ S4は初戦の1985年 RACで優勝しました。1986年はモンテ カルロで優勝しましたが、第5戦のツール ド コルスでデルタ S4がコースアウトでクラッシュしドライバーが炎上死するという大事故が起こりました。この事故がきっかけとなり、ハイパワーのグループB仕様車によるラリーが見直され、1987年からは市販車に近いグループAでラリーが行われることになりました。
グループAのラリー用に開発されたのがデルタをベースにしたデルタ HF 4WDで、DOHC 4気筒2Lターボエンジン(ストリート仕様165HP)を搭載していました。初戦の1987年モンテ カルロで優勝し、この年のワールドチャンピオンとなりました。HF 4WDの戦闘力を高めるために1988年に登場したのが、HF インテグラーレ 8Vで、エンジンを185HPにパワーアップし幅広タイヤ用に前後フェンダーをブリスターフェンダー化していました。1989年にはさらにエンジンを16バルブ化して200HPにパワーアップしたHF インテグラーレ 16Vが登場しました。1991年にはボディ全体を改良し210HPにパワーアップしたHF インテグラーレ エボルツィオーネ(スーパー デルタ)に発展しました。デルタ HFは圧倒的に強く、ランチアは1987年から1992年まで6年連続でメイクスチャンピオンを獲得し、1993年にラリーから撤退しました。なお1993年にエボルツィオーネ IIが登場していますがこの車はラリーには参戦していません。
ミニカーは1988年頃に発売されたビテス製の当時物です。ランチア デルタ HF インテグラーレ ストラダーレ(ストリート仕様)をモデル化しています。前述した同じビテス製のHF 4WDのバリエーションで、幅広タイヤを収める為のブリスターフェンダー部分が変更され、室内にはロールゲージが追加されています。このミニカーも後付け用のドアミラーとワイパー、インテグラーレ用のデカールが付いていて、当時のミニカーとして良く出来ていました。(後付けパーツは付けていませんが) ビテスのデルタにはラリー仕様も含めて約40種類ほどのバリエーションがありました。輝かしい戦歴を持つデルタのミニカーは非常にたくさんあり、ラリー仕様が多いですがデルタ S4、HF 4WD、HF インテグラーレ、デルタ HF インテグラーレ エボルツィオーネがモデル化されています。また 'クラブ Hi-Fi'などのマニアックな限定仕様車までモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ランチア テーマ ターボ IE イタリア 1988年
生産中止されたフィアット 130に変わりフィアット グループの最上級車としてランチア ガンマ(GAMMA)が1976年に登場しました。(ガンマはランチア 2000の後継でもあった) ピニンファリーナデザインのファストバックセダンのベルリーナはシトロエン CX風のスタイルでした。またホイールベースの短い2ドアノッチバックのクーペは、フィアット 130 クーペによく似た美しい古典的なピニンファリーナスタイルでした。専用設計された水平対向4気筒2L/2.5L(140HP)エンジンを縦置きする前輪駆動車で、5段変速/4段自動変速、最高速205km/h(クーペ 2.5L)の性能でした。ガンマは新エンジンの初期トラブルなどで評判をおとし、あまり売れなかったようです。(実車画像→ランチア ガンマ ベルリーナ) (実車画像→ ランチア ガンマ クーペ)
ガンマとベーターの上級仕様の後継車として1984年にテーマが登場しました。デザインはイタルデザイン(G.ジウジアーロ)によるもので、シンプルながら品の良いセダンに仕上がっていて、空気抵抗も当時のセダンとして優れていました。テーマはフィアットの「TIPO 4プロジェクト」で開発され、サーブ 9000、アルファ ロメオ 164などとシャーシを共有する横置きエンジンによる前輪駆動車でした。当初のエンジンは4気筒2L/2Lターボ(165HP)、PRV製V型6気筒(150HP)、4気筒2.5L(100HP)ターボディーゼルでした。
1986年にはピニンファリーナがデザイン/製造を担当するステーションワゴンが追加されました。1988年のマイナーチェンジでフロントの意匠が変更され、4気筒エンジンがDOHC化されました。フェラーリ 308用のDOHC 32バルブ V型8気筒3L(215HP)エンジンを搭載し、フェラーリ風の星形ホイールやリアスポイラーを付けた特別仕様の8.32が少量生産されました。1993年のマイナーチェンジでPRV製6気筒がアルファ ロメオ製のV型6気筒3L(175HP)エンジンに切り替わりました。テーマは大成功しVIP用の公用車としてストレッチリムジンも設定され、1992年に2度目のマイナーチェンジが行われて1994年まで生産されました。2009年にフィアットはクライスラーと資本提携し、その関係でクライスラー 300の姉妹車としてテーマ 2代目が2011年に登場しました。テーマ 2代目は販売不振で2014年に生産中止となりました。(実車画像→ ランチア テーマ 2011)
ミニカーはイタリアのエジソン GIOCATTOLI(ジョカトーリ)製で、2007年頃に入手しました。1988年のマイナーチェンジ後のターボ仕様をモデル化しています。定価3000円ほどの安価なミニカーでしたが、フロントグリルや内装などの細部まできちんと作ってありなかなか良い出来ばえでした。これ以外のランチア テーマのミニカーはノレブ、NEO(レジン製)、KESS MODEL(レジン製)などがあります。そのノレブ製を流用していると思いますが、イタリアのミニカー付雑誌ミニカー付雑誌「LANCIA COLLECTION」のNo.8とNo.44で、ノーマル版と特別仕様8.32がモデル化されています。なおテーマの先代であったガンマのミニカーはベルリーナ/クーペともに不思議なことに量産ミニカーがなく、最近になっても同じミニカー付雑誌「LANCIA COLLECTION」のNo.16とNo.49でモデル化されたものしかないようです。(レジン製の少量生産ではTRONというブランドのものがありますが) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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