ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

HONDA CIVIC 1500 GF 1974 JAPAN

HONDA CIVIC 1500 GF
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HONDA CIVIC 1500 GF


DIAPET 1346 (G16) 1/40 92mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.7m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 70HP 4段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでホンダ シビックのミニカー検索

ホンダ シビック 1500 GF 日本 1974年

 

 ホンダ 1300での失敗を糧にして設計され、1972年に登場した小型車がシビックでした。前述したライフを大型化したような構成で、ヨーロッパ車風の2ボックス スタイルは当時の国産車としては新鮮なイメージがありました。4気筒1.2L(60HP)エンジンを搭載し、サスペンションは4輪ともストラット式の独立懸架、4段変速で最高速145km/hの性能でした。当初は2ドアセダンだけでしたが、3ドアハッチバックと上級グレードのGL(69HP)が直ぐに追加されました。

 

 1973年に「ホンダマチック」と称する半自動2段変速機仕様が設定されました。同年に独自開発の排ガス対策CVCC(複合渦流調整燃焼)方式を採用した1.5L(70HP)エンジンが追加され、ホイールベースを延長した4ドアセダンが追加されました。1974年にはスポーツ仕様の1200RS(76HP)が追加され、翌年には1.5Lの1500RSLに変わりました。1974年に5ドアの商用バンも追加されました。1977年に4ドアセダンをハッチバック化した5ドアが追加されました。1978年にエンジンが1.2Lエンジンが1.3Lに拡大され4ドアセダンが廃止されました。

 

 

 ホンダは横置エンジンの前輪駆動車として経験を積んだことで、操縦性などの問題を解消し、シビックでは居住性等に前輪駆動車のメリットが発揮されました。従来の国産車の概念を越えたことで大ヒットした傑作車でした。アメリカの排ガス規制(マスキー法)にCVCCエンジンでいち早く対応し、アメリカ市場など輸出先でも成功しました。1979年にシビック 2代目にモデルチェンジしましたが、外観をほとんど変えなかったことなどの原因で国内販売は芳しくありませんでした。

 ミニカーは1975年に発売されたダイヤペット製の当時物です。1973年に追加された4ドアセダンをモデル化しています。当時のダイヤペットの8番協力工場が製作していますが、この工場は型番G33のフェアレディ Z 2by2や型番G39のシルビア S10なども製作していて、センスの良い造形をしています。このシビックも少しずんぐりとした実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のダイヤペットのミニカーのなかでもかなり良い出来ばえでした。ただしこの頃から採用され始めたプラ製のホイールが安っぽく見えるのが、いまひとつです。ボンネット/ドア/トランクの開閉ギミック付です。ダイヤペットはこれより前の1973年に2ドアをチェリカ100シリーズ(1/34)でもモデル化していました。そのほかの当時物ミニカーはトミカの初期型のGL、トミカ ダンディのCVCC 4ドア(1/42)、エイダイ グリップの1500RSL(1/28)などがありました。当時物以外ではエブロのGL/1200RS、トミカ リミッテドのGL、コナミの1200RS、国産名車コレクションの1200RS、京商サークルK(1/64)の1200RSなどがあります。なおシビック 2代目のミニカーは外観がほとんど初代と変わらないことが原因でしょうか、2020年現在でもワゴン仕様のカントリーがトミカでモデル化されているだけです。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア(トランク開閉ギミック)/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HONDA CIVIC 1500 GF 1
HONDA CIVIC 1500 GF 2

 以下は2002年に発売されたエブロ製のホンダ シビック 3ドア GL(型番43297)の画像です。エブロらしい正確な造形で、室内もリアルに良く再現されていて実に良く出来ています。シビック 初代の1/43量産ミニカーでは一番の出来ばえだと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HONDA CIVIC 1500 GF 1
HONDA CIVIC 1500 GF 2

 以下は2006年に発売された国産名車コレクションのホンダ シビック 1200 RS (1/43 No.15)の画像です。国産名車コレクションの初期物で、メーカーはノレブです。ノレブらしいそつのない造形で、オーバーライダー付バンパーとブラックアウトしたホイールなどRS仕様をリアルに再現しています。コスト制限のある雑誌付きミニカーなので内装の仕上げは簡素ですが、それ以外は上記エブロ製と同等レベルの良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HONDA CIVIC 3
HONDA CIVIC RS

 以下は1973年に発売されたダイヤペット製チェリカ100の当時物 ホンダ シビック 2ドア (1/34 型番100-2)の画像です。シビックをいち早くミニカーにしたので、初期の2ドアセダンをモデル化しています。チェリカ100シリーズは当時のダイヤペットの廉価版ミニカーで、縮尺が中途半端なうえに出来ばえもあまり良くないです。ただそこそこリアルな品川ナンバーが付いているのは当時のミニカーとしては珍しいものでした。シビックが大ヒットので、ダイヤペットは同じシビックながら上述した4ドアセダンもモデル化したのだと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HONDA CIVIC 3
HONDA CIVIC RS

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GM BUICK REGAL POLICE ’KOJAK’ 1975 USA

GM BUICK REGAL POLICE ’KOJAK’
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM BUICK REGAL POLICE ’KOJAK’


CORGI 290 1/36 152㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.5m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒 5.7L 145HP 3段自動変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでGM ビュイックのミニカー検索

GM ビュイック リーガル ’刑事 コジャック’ アメリカ 1975年

 

 ビュイックはGMのブランドとしてキャディラックに次ぐ高級車です。1973年にビュイックの中型車センチュリーの最上級仕様としてセンチュリー リーガルが登場しました。当初はクーペだけでしたが、1974年にセダンが追加され、1975年にはセンチュリー シリーズから独立してリーガルとなりました。1976年のマイナーチェンジで、丸形ヘッドライトが合法化された角形ヘッドライトに変わりました。この年までアメリカでは規格品の丸形ヘッドライトしか使えなかったので、角形ヘッドランプのメルセデス ベンツなどは北米仕様では丸形に変えていました。 

 

 ビュイック リーガルの2代目は1978年に登場しました。当時のアメリカ車としては珍しくターボエンジン搭載車が設定されました。リーガルはNASCARに参戦し、1981年と1982年のマニュファクチャラータイトルを獲得しました。それを記念してグランドナショナルという高性能版が設定されるなど、リーガル ターボは人気があったようです。(実車画像→ GM ビュイック リーガル 1984)

 1988年に登場したリーガルの3代目は高性能版がなくなり、本来の高級パーソナルカーに回帰しました。1997年に登場した4代目もほぼ同様の位置づけで、オペル インシグニアをベースにした5代目が2008年に登場しました。(実車画像→ GM ビュイック リーガル 1997GM ビュイック リーガル 2011)

 

 

 ミニカーは1976年に発売されたコーギーの当時物です。1970年代後半にはサイズが大きく見た目が立派な割にはコストが掛からない大スケール(縮尺1/24-1/36)のミニカーが多くなりました。(内容的には1/43を単に大きくしただけでしたが) この1/36のビュイック リーガルもその類のミニカーでした。当時アメリカ車がモデル化されることは少なかったのですが、これは'TVドラマ 刑事 コジャック'のキャラクター物として企画されたようです。キャラクター物ですが、基本的なプロポーションはきちんと出来ていて実車のイメージがうまく再現されていました。コジャックと相棒の刑事のフィギュアが付き、パトライト(ビーコン)を屋根に取り付けられるようになっていました。

 キャラクター物として目新しいしかけが欲しかったようで、リアバンバーにある円盤型ノブを回すことで銃の発射音がでるという変わったギミックが付いていました。その音ですが、銃声というよりは雑音のようなものでさほど面白くありません。(実際の音声→ 録音音声ファイル) なお同じ型でビュイック センチュリーのポリス仕様もあり、後にギミックなしで再生産されたものもありました。これ以外のビュイック リーガル 初代のミニカーは見当たりませんが、リーガル 2代目のミニカーは映画「ワイルド スピード」のキャラクター物として高性能版のグランド ナショナルなどがモデル化されています。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM BUICK REGAL POLICE ’KOJAK’ 1
GM BUICK REGAL POLICE ’KOJAK’ 2

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FORD MUSTANG II MACH I 1975 USA

FORD MUSTANG II MACH I
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD MUSTANG II MACH I


TOMICA DANDY F04 1/45 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.45m 全幅約1.78m エンジン 変速機: V型8気筒 4.9L 122HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速175km/h  データーベースでマスタング IIのミニカー検索

フォード マスタング II マッハ I アメリカ 1975年

 

 1974年にマスタングの2代目マスタング IIが登場しました。初代がサイズを拡大して販売が低迷したことやアメリカ車全体の小型車化の流れから、2代目は初代に原点復帰したコンパクトなサイズとなりました。コンパクトカー ピントのシャーシを流用し、ボディは全長X全幅が4.45X1.78mと初代並みのサイズになりました。デザインはフォード傘下となったイタリアのギアによるもので、ノッチバッククーペ(ハードトップ)とハッチバッククーペがありました。ノッチバッククーペには豪華仕様のギア、ハッチバッククーペにはスポーツ仕様のマッハ Iがありました。(実車画像→ フォード ピント 1971)

 

 当初のエンジンはピント用の4気筒2.3L(88HP)と高性能版マッハ I 標準のV型6気筒2.8L(105HP)で、1975年にV型8気筒4.9L(122HP)が追加されました。1976年にはブラックアウトしたグリルやスポイラーを装備してマッハ Iより高性能にチューンされたコブラ II(エンジンは全て選択可)が設定され、1978年にはコブラ IIの発展型であるキング コブラが設定されました。(実車画像→ フォード マスタング II コブラ II 1976)

 

 

 当時オープンカーの転倒時の保安基準が強化され、マスタング IIにはフルオープンのカブリオレが設定されず、その代わりに1977年にTバー ルーフが設定されました。マスタング IIのコンパクトカー回帰は成功し、初年度に約38万台(初代とほぼ同等)を販売しました。マスタング IIはその後のアメリカ車全体の小型化の良い先例となり1978年まで生産され、1979年に3代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ フォード マスタング 1979)

 ミニカーはトミカ ダンディ製の外国車シリーズで1978年に発売された当時物です。スケールが1/45とやや小さめなのが今一つですが、プロポーションが良く当時の国産ミニカーとしては良い出来ばえでした。ボンネットとドアの開閉ギミック付きで、ボンネットを開くとエンジンが再現されていて、室内もそこそこ良く再現されています。これ以外のマスタング IIの当時物ミニカーとしてはダイヤペットのマッハ I 1/30、トミカのギア 1/63、マッチボックス Kシリーズのコブラなどがありました。当時物以外ではNEO(レジン製)の1/43、グリーンライトの1/18と1/43と1/64、ジョニーライトニングの1/64などがあります。実車の人気が低下したことから、マスタング 3代目/4代目は初代に比べるとあまりミニカーがありません。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD MUSTANG II MACH I 1
FORD MUSTANG II MACH I 2

データーベースでマスタング 3代目のミニカー検索 データーベースでマスタング 4代目のミニカー検索"

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AMC PACER X 1975 USA

AMC PACER X
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AMC PACER X


IXO PREMIUMX PRD124 1/43 103㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.36m 全幅約1.96m エンジン 変速機: 6気筒 3.8L 101HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでAMC ペーサーのミニカー検索

AMC ペーサー X アメリカ 1975年

 

 BIG3(GM フォード クライスラー)の小型車シボレー ベガやフォード ピントとは全く異なる小型車であったAMC グレムリンのコンセプトをさらに発展させたAMC ペーサーが1975年に登場しました。ペーサーはロータリーエンジンを搭載する前輪駆動車として計画されたのですが、オイルショックによるガソリン価格高騰で燃費の悪いロータリーエンジン採用は見送られ、コストの問題で一般的な後輪駆動車となりました。しかし小型車ながら車幅はフルサイズカー並みで、大きな曲面ガラスを採用した金魚鉢のような2ボックスハッチバックのボディは極めて前衛的なデザインでした。(実車画像→ GM シボレー ベガ 1971)

 

 エンジンは6気筒3.8L(101HP)/4.2L(112HP)を搭載し4段変速/3段自動変速で最高速160km/h(3.8L)の性能でした。発売当初は爆発的な人気でヒットしましたが、2年目には奇抜なデザインが飽きられて人気が落ちました。1977年には荷物が積めないという弱点を補うために、リアを拡張したステーションワゴンが追加されました。1978年にV型8気筒5L(130HP)エンジンが追加されエンジンをカバーする為ボンネットにパワーバルジが追加されました。他社からも燃費の良い2ボックス小型車(日本車なども含む)が登場したことで、AMCは業績が悪化し1979年にフランスのルノーに買収され、ペーサーは1980年に後継車なしで生産中止となりました。AMCは1987年にクライスラーに買収されブランド名が消えました。

 

 

 ミニカーは2013年に発売されたイクソのプレミアムX製です。ペーサーの初期型をモデル化しています。実車の前衛的なボディがうまく再現され、フロントグリル/灯火類や室内などの細部も良く再現されていてかなり良く出来ていました。少し細かいことをいうと、エッチングメタル製のリアルなフロントワイパーは不使用時は見えない状態のはずなんです。さらにもっと細かいことをいうと、ペーサーの右側ドアは後席へのアクセスをよくするため左側よりも10㎝程大きいのです。これは1/43サイズでは2mmほどの違いになりますが、ミニカーでは違いがありません。ただしこのような細部にこだわるのはスケールモデル的な見方で、実車のイメージから外れてさえいなければミニカーとしては大した問題ではありません。(ドアのサイズの違いを反映したところで面白いわけではありませんから) これ以外のペーサーのミニカーはコーギーの当時物 1/36、トミカの当時物 1/64、グリーンライトの1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AMC PACER X 1
AMC PACER X 2

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MERCEDES-BENZ 450SEL 6.9 (W116) 1975 GERMANY

MERCEDES-BENZ 450SEL 6.9 (W116)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 450SEL 6.9 (W116)


MINICHAMPS 430039201 1/43 118㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.06m 全幅約1.87m エンジン 変速機: V型8気筒 6.9L 286HP 3段自動変速
性能: 最高速225km/h  データーベースでメルセデス ベンツ W116のミニカー検索

メルセデス ベンツ 450SEL 6.9 (W116) ドイツ 1975年

 

 メルセデス ベンツ 450SEL(W116)は前述した450SEのロングホイールベース版で1973年に登場しました。450SELはV型8気筒4.5L(225HP)エンジンを搭載していましたが、1975年に登場した450SEL 6.9は先代の300SEL 6.3(W109)の後継車で、6.9Lに拡大した600(W100)用のV型8気筒エンジンを搭載した超弩級のハイパワーセダンでした。この6.9Lエンジンは戦後のメルセデス ベンツでは最大の排気量のエンジンでした。車重増加で0-100km/h加速は7.5秒と少し遅くなりましたが、最高速は225km/hと先代と変わりませんでした。シトロエン特許のハイドロニューマティック方式のサスペンションを採用していました。

 

 通常の450SELとの外観上の違いは、リアの6.9のロゴと太いタイヤだけでした。価格はGMの最高級車キャディラック フリートウッド リムジーンの2.5倍もする高価な車でしたが、1981年までに約7400台が生産されました。(ほとんどがアメリカ市場向けでした) W116は1979年にW126にモデルチェンジしましたが、450SEL 6.9を後継する車は設定されませんでした。

 

 

 ミニカーは2001年に発売されたミニチャンプス製です。ヘッドライトのワイパーが再現されたフロントグリル、ウッドのインパネが再現された室内の造形などがリアルで、ミニチャンプスらしいかなり良い出来ばえです。ミニチャンプスは450SEL 6.9の色違いを十種類ほどと450SELのドイツ首相公用車仕様もモデル化しています。なお別にエンジンが付いているわけではないので、外観は450SELとほとんど同じなのですが、6.9のミニカーはこれとノレブの1/18しかありません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。画像ではわかりにくいですが、リアには「450SEL  6.9」のロゴが表示されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ 450SEL 6.9 (W116) 1
MERCEDES-BENZ 450SEL 6.9 (W116) 2

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