ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT 126 1972 ITALY

FIAT 126
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 126


POLITOYS S17 1/25 139㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.05m 全幅約1.38m エンジン 変速機: 空冷2気筒 594cc 23HP 4段変速
性能: 最高速105km/h  データーベースでフィアット 126のミニカー検索

フィアット 126 イタリア 1972年

 

 フィアット 126はフィアット 500の後継車として1972年に登場しました。同時期にフィアット 127や128など前輪駆動車が立て続けに発表されましたが、この126は空冷エンジン搭載の後輪駆動車で500の構造を継承していました。500の2気筒エンジンは594cc(23HP)に拡大され、最高速は105km/hに向上しました。デザイン的には上級車128のような角張ったボディで居住性も改善されていました。1977年にエンジンが652㏄に拡大され馬力はそのままでトルクがアップしました。

 

 ただフィアット 126が発売された後もフィアット 500の人気は衰えず、126は500のユーザーにはあまり歓迎されなかったようです。その為500の実質的な後継車の役目は1980年代になって登場したフィアット パンダが担いました。フィアットとして最後のリア エンジン車となった126は、イタリアでは約135万台が1980年頃まで生産されました。その後もポーランドで生産が続けられ、エンジンの排気量拡大などの改良が加えられ約330万台が2000年頃まで生産されました。

 

 

 ミニカーは1977年に発売されたポリトーイ製の当時物です。当時ポリトーイが先鞭をつけていた縮尺1/25の大スケールミニカー Sシリーズの1台です。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現され、サイズが大きいので当然ですが、結構細かいところも再現されています。フロントトランク/ドア/リアパネルが開閉するギミック付で、エンジンルーム内のエンジンや室内の造形などもリアルに仕上げられています。これ以外の126の当時物ミニカーではメーベトイとポリトーイの1/43もあるのですが、どちらも廉価版ミニカーなので今ひとつの出来でした。当時物以外ではスターライン、ブレキナの1/87、ミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.47などがあります。 以下はフロント/トランク開閉の画像とリア/リアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 126 1
FIAT 126 2

 以下は1976年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 126 (1/43 型番EL47)の画像です。ポリトーイのELシリーズは当時の廉価版ミニカーの類でしたので、安っぽいホイールが付いているなど仕上レベルは今一つですが、全体的なプロポーションは悪くないです。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 126 3
FIAT 126 4

 以下は1972年に発売されたメーベトイ製の当時物 フィアット 126 (1/43 型番A62)の画像です。これも上記のポリトーイ製と同様にテールライトの塗装処理を省略するなどしてコストダウンしていますので、出来ばえは今一つです。ただこちらも全体的なプロポーションは悪くなく、普通のホイールが付いているのでポリトーイ製より少しはましです。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 126 5
FIAT 126 6

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AUTOBIANCHI A112 ABARTH 1972 ITALY

AUTOBIANCHI A112 ABARTH
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI A112 ABARTH


MATTEL MEBETOYS A58 1/43 76㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.27m 全幅約1.48m エンジン 変速機: 4気筒 982cc 58HP 4段変速
性能: 最高速149m/h  データーベースでアウトビアンキ A112のミニカー検索

アウトビアンキ A112 アバルト イタリア 1972年

 

  1969年にアウトビアンキ プリムラの後継車としてアウトビアンキ A111が登場しました。角型ヘッドライトを採用した角ばった3ボックススタイルの4ドアセダンで、フィアット 124を目新しくしたようなデザインでした。プラットフォームはプリムラを流用した4気筒1.4L(75HP)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で、4段変速で最高速155km/hの性能でした。全輪ディスクブレーキを装備し、木製インパネなど豪華な内装でした。1972年まで販売されました。(実車画像→ アウトビアンキ A111)

 

 A111と同時に小型車のアウトビアンキ A112が登場しました。A112は2年後に登場するフィアット 127の先行実験車という位置付けでもありました。BMC ミニによく似たスタイルに、フィアット 850用を拡大した4気筒903cc(42HP)エンジンを横置き搭載し、4段変速で最高速130km/hの性能でした。1972年には982cc(58HP)エンジンを搭載したスポーツ仕様のA112 アバルトが追加されました。A112 アバルトは1975年には1050cc(70HP)エンジンで5段変速機が装備され最高速が160km/hに向上し、高性能な小型車として人気がありました。A112はエンジンを965cc(48HP)に拡大するなどのマイナーチェンジが行われて、外観が少しづつ変更されシリーズ 8まで発展し、1985年まで生産されました。総生産台数は約125万台でした。

 

 

 ミニカーは1972年に発売されたメーベトイ(マテル メーベ)製の当時物です。メーベトイは型番A48でA112をモデル化していましたが、これはボンネットにアバルトの紙シールを貼ってアバルト初期型に仕立てたものです。プロポーションやフロント顔つきはなかなか良く出来ているのですが、安っぽいフリーホイールを使っているのが今一つです。(フリーホイールは当時の流行りでしたので仕方ないですが) ドア開閉ギミック付きです。これ以外のA112の当時物ミニカーはポリトーイの1/25と1/43がありました。当時物以外では、ミニチャンプスのノーマルとアバルト、ベストモデルのアバルトとレース仕様、スターライン、ソリドのアバルト 1/18、イクソの国産名車コレクションなどがあります。 以下はメーベトイ製のフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUTOBIANCHI A112 ABARTH 1
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 2

 以下は1973年に発売されたポリスティル(旧ポリトーイ)製のアウトビアンキ A112 アバルト (1/25 型番S13)の画像です。これもアバルト初期型をモデル化しています。1/25サイズの大スケールミニカーを最初に手掛けたのはポリトーイで、当初はかなり凝った作りのミニカーでした。ただこのサイズのミニカーもコストダウンされるようになり、徐々に1/43を単に大きくしただけの大雑把な作りになっていきました。このA112 アバルトはこのサイズとしてはまだ初期の物でしたので、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえになっていました。フロント周りの造形など実車の雰囲気がうまく再現されていて、室内などの細部も結構リアルに出来ています。ただタイヤ外形が小さめでややアンバランスな感じがするのが今ひとつです。ボンネット/ドア/リアハッチが開閉するフルギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 5
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/リアハッチの開閉の画像です。エンジンルーム内の造形はこのサイズとしてはやや物足りない出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 7
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 8

 以下は2003年に発売されたミニチャンプス製のアウトビアンキ  A112 アバルト 1974 (1/43 型番400121170)の画像です。バンパーにゴムカバーが付いた1974年式のA112 アバルト シリーズ 2をモデル化しています。灯火類、ホイール、室内の造形などミニチャンプスらしい細部のリアルさにこだわったそつのない造形で、実車の雰囲気がうまく再現され良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 3
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 4

 以下は2017年に発売された国産名車コレクション製のアウトビアンキ A112 アバルト 1979 (1/43 No.307)の画像です。1979年式なのでシリーズ 5をモデル化しています。前後のバンパーを繋ぐ黒い樹脂製サイドトリムとホイールアーチがシリーズ 5の特徴です。またリアライトが大型化され、Cピラーの黒いベントカバーも大型化されています。ボンネット上の黒いエアダクトはシリーズ 4で追加されました。メーカーはイクソで、イクソは系列のホワイトボックスの型番WB241でA112 アバルトをモデル化しているので、これはそれを流用した物です。上述したようにシリーズ 5の細部がきちんと再現されていて、安価な雑誌付きミニカーながらかなり良い出来ばえに仕上がっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 9
AUTOBIANCHI A112 ABARTH 10

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ALFA ROMEO ALFETTA 1972 ITALY

ALFA ROMEO ALFETTA
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ALFA ROMEO ALFETTA


EDISON GIOCATTOLI 804521 1/43 102㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.28m 全幅約1.62m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.8L 122HP 5段変速/3段自動変速
性能: 最高速180km/h  データーベースでアルファ ロメオ アルフェッタのミニカー検索

アルファ ロメオ アルフェッタ イタリア 1972年

 

 アルファ ロメオ 1750の後継車アルフェッタが1972年に登場しました。アルフェッタという名前は1950年代のGPカー 159に付けられた愛称で、159は変速機を後輪デフ直前に配置するトランス アクスル方式(前後重量配分が良くバネ下重量が軽い)を採用していました。同じトランス アクスル方式を採用したことからこの新型車にもアルフェッタという名前が付けられ、50:50の前後重量配分で優れた操縦性と良好な乗り心地を実現していました。自社でデザインしたボディスタイルもなかなか魅力的でした。(同時期のBMWに良く似ています) DOHC 4気筒1.8L(122HP)エンジンを搭載し、最高速180km/hの性能でした。

 

 1974年に2ドアクーペのGTが追加されました。1975年に丸形2灯式ヘッドライトで1.6Lエンジンを搭載した廉価版1.6、1977年に角形2灯式ヘッドライトで内外装を豪華にして2Lエンジンを搭載した高級版の2000、1979年に2Lターボ ディーゼル エンジンを搭載したターボ Dが追加されました。さらにアルフェッタをベースにしてボディを大型化しV型6気筒2.5L(158HP)エンジンを搭載したアルファ ロメオの最上級車 アルファ 6が1979年に登場しました。(実車画像→ アルファ ロメオ アルファ 6) アルフェッタは基本設計は素晴らしかったのですが、当時のイタリアの製造品質の問題(ボディ鋼板の錆、シャフトの振動などの不具合)があって商業的には失敗しました。1984年に内外装を変更した後継車の90にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーはエジソン(EDISON GIOCATTOLI)製で2007年に発売されました。エジソンはイタリアの玩具メーカーでモデルガンが有名なようですが、1/43のダイキャスト製ミニカーも手掛けていたようです。(他社からのOEM品だと思われます、このアルフェッタはノレブの物によく似ています) 直線的なスタイルや端正なフロントマスクが良く再現されていて、かなり良い出来ばえです。室内も結構リアルに再現されています。アルフェッタ セダンの当時物ミニカーはポリトーイとメーベトイがありました。当時物以外ではミニチャンプス、ノレブ、ネオ(レジン製)などがあります。アルファ 6のミニカーはノレブ、KESS MODEL(レジン製)、ネオ(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO ALFETTA 1
ALFA ROMEO ALFETTA 2

 以下は1974年に発売されたメーベトイ製の当時物 アルファ ロメオ アルフェッタ (1/43 型番A76)の画像です。安っぽいスピード ホイールと車高が高いのがいまいちですが、実車の雰囲気の再現はまずまずの出来ばえです。コストを下げる為、バンパーとヘッドライトとグリルを一体化するという大胆なパーツ削減をしています。この当時のヨーロッパは第1次オイルショックによる不況でそれまでのような凝った作りのミニカーが売れなくなっていました。その為いずれのブランドもこのような廉価版ミニカーを主力にしていましたので、この時期のミニカーはあまり出来が良くありません。廉価版ですが、まだドア開閉ギミックは付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO ALFETTA 3
ALFA ROMEO ALFETTA 4

データーベースでアルファ ロメオ アルファ 6のミニカー検索

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ALFA ROMEO ALFASUD 1972 ITALY

ALFA ROMEO ALFASUD
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ALFA ROMEO ALFASUD


POLITOYS S12 1/25 155㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.89m 全幅約1.59m エンジン 変速機: 水平対向4気筒 1.2L 63HP 5/4段変速
性能: 最高速155km/h  データーベースでアルファ ロメオ アルファスッドのミニカー検索

アルファ ロメオ アルファスッド イタリア 1972年

 

 イタリアの南北経済格差解消を目的にして、南イタリアのナポリ近郊に自動車工場を新設し雇用を増やすといった国策を、当時国有公社であったアルファ ロメオが行うことになりました。その国策の対象となった新型車がアルファスッドで1971年に登場しました。(スッドとはイタリア語で「南」の意) アルファスッドはアルファ ロメオにとって初の前輪駆動車でした。前輪駆動による広い室内、低重心の水平対向4気筒1.2L(63HP)エンジン、インボード4輪ディスクブレーキなどの高度な技術による優れた操縦性とブレーキ性能など当時の小型車として非常にレベルの高い車でした。イタル デザインによるスタイリングも魅力的でした。

 

 当初は4ドア/2ドアセダンだけで、1975年に3ドアワゴン、1976年に1.3L(76HP)エンジンを搭載する3ドアクーペのスプリント、1981年に3/5ドアハッチバックも追加されました。1973年にエンジンを68HPにパワーアップした高性能版2ドア TIが設定されました。1978年に1.4L/1.5Lエンジンが追加され、1980年には内外装を一新してシリーズ2となり、1984年まで生産されました。アルファスッドはセダン系だけで約90万台が生産されヒットしましたが、同時期のアルフェッタ同様に初期には製造品質の問題がありました。後継車は1983年に登場した33でした。

 

 

 ミニカーは1973年に発売されたポリトーイ製の当時物です。縮尺1/25と大きなサイズですが、それまでのポリトーイのMシリーズ(1/43)を単純に大きくしたような出来ばえでした。プロポーションが良くフロント周りの造形もまずまずリアルで、実車の雰囲気がうまく再現されています。ボンネットとドアが開閉するギミック付きで、サイズが大きいのでボンネット内のエンジンは結構リアルに再現されています。ポリトーイは廉価版のE/ELシリーズ(1/43)でも2ドアとTIをモデル化しています。ポリトーイ以外の当時物ミニカーでは、メーベトイ、ソリドがありましたが、いずれも廉価版ミニカーであまり良い出来ばえでありません。最近の物では、ミニチャンプス、ヘルパ、エジソン、KESS MODEL(レジン製)などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO ALFASUD 1
ALFA ROMEO ALFASUD 2

 以下は1972年に発売されたメーベトーイ製の当時物 アルファ ロメオ アルファスッド 4ドアセダン (1/43 型番A57)の画像です。この当時はほとんどのミニカーメーカーが廉価版を作っていた時期で、これもメーベトーイの廉価版でコストダウンで細部の仕上げが簡素化されています。プロポーションは悪くないのですが、当時の流行りであったフリーホイール化された安っぽいホイールが見苦しいです。(初期の物にはまともなホイールがついていました) ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO ALFASUD 2
ALFA ROMEO ALFASUD 4

 以下は1976年に発売されたポリトーイ製の当時物 アルファ ロメオ アルファスッド TI (1/43 型番EL49)の画像です。高性能版のTIをモデル化していますので、ヘッドライトが丸形4灯式でやや大袈裟なテールスポイラーが付いています。型番EL**はポリトーイの廉価版のEシリーズで、フリーホイール化された安っぽいホイールなど簡素な作りですが、プロポーションは悪くないです。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO ALFASUD TI 1
ALFA ROMEO ALFASUD TI 2

 以下は1978年に発売されたソリド製の当時物 アルファ ロメオ アルファスッド TI レース仕様(1/43 型番69)の画像です。これも高性能版TIのレース仕様をモデル化しています。レース仕様ですので前後バンパーが外されオーバーフェンダーとチンスポイラーが追加され、室内後部にはロールケージが追加されています。これもソリドの廉価版ミニカーで、ドア開閉ギミックが省かれるなど部品点数を削減した簡素な造りになっています。ただしまともなホイールがついているのでその点ではあまり安っぽくありません。ソリドの廉価版ミニカーはこのようなレース仕様になっている物が多く、それらはデカールを貼った派手なレース仕様で、他社の簡素な廉価版ミニカーと差別化する販売戦略だったのでしょう。ただその後ソリドも既存ミニカーの仕上げを簡素化し単にデカールを貼っただけの廉価版を発売するようになりました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO ALFASUD TI 3
ALFA ROMEO ALFASUD TI 4

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LANCIA BETA COUPE 1972 ITALY

LANCIA BETA COUPE
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LANCIA BETA COUPE


SOLIDO 52 1/43 92mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.65m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.8L 110HP 5段変速
性能: 最高速190km/h  データーベースでランチア ベータのミニカー検索

ランチア ベータ クーペ イタリア 1972年

 

 前述したランチア フルビアは大衆車クラスながら、高度な技術が採用され同クラスのフィアットに比べると価格が約1.5倍と高価でした。その上性能向上の改良やモデル追加が繰り返されるなど、ランチアは技術至上主義な車作りをしていました。これが原因でランチアの経営はまたもや悪化し、1969年にランチアはフィアットに吸収合併されました。フィアット傘下で最初に開発されたベータが1972年に登場しました。ベータはファーストバックの5ドアセダンで、フィアット製のDOHC 4気筒1.6/1.8L(110HP)エンジンでランチアお得意の前輪駆動方式とフィアットとランチアの技術が融合した進歩的な車でした。5段変速で最高速176km/h(1.8L)と高性能でした。(実車画像→ ランチア ベータ セダン 1972)

 

 1973年に2ドアクーペ、1974年にザガート製のスパイダー、1975年にスポーツワゴンのHPEが追加され、ボディ形式が多いのもランチアらしいところでした。派生車としてシャーシをミッドシップ化しピニンファリーナ製のクーペボディを載せた2シータースポーツカーのモンテカルロが1975年に登場しました。セダンは1980年にノッチバックボディのベータ トレビに変わりました。1984年まで生産され全モデルの総生産台数は約43万台、後継車はプリズマでした。(実車画像→ ランチア ベータ スパイダー 1974 ) (実車画像 →ランチア ベータ モンテカルロ 1975) (実車画像 →ランチア プリズマ 1982)

 

 

 ミニカーは1977年に発売されたソリド製の当時物で、ベータ クーペのモデルです。プロポーションは悪くないのですが、この当時のソリドはコストダウンを推進していた時期でしたので、テールライトの塗装が省略されているなど出来ばえはいまひとつです。ドア開閉ギミック付で、室内も雑な仕上げです。これ以外のベータ クーペのミニカーはマーキュリーの当時物、ミニチャンプス、ノレブなどがあります。ベータ セダンのミニカーはポリトーイの当時物、Bブラーゴの当時物 1/24、ペゴ(PEGO)などがあります。ミニチャンプスはスパイダーとHPEもモデル化しています。派生車のベータ モンテカルロはレース仕様がベストモデルやスパーク(レジン製)などでモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA BETA COUPE 1
LANCIA BETA COUPE 2

 以下は1974年に発売されたマーキュリー製の当時物 ランチア ベータ クーペ (1/43 型番303)の画像です。これもプロポーションは悪くないのですが、コストダウンで安っぽいホイールが使われているなど今一つの出来ばえです。(フロントグリルと一体化していないバンパーやリアライトの塗装処理などはソリドよりマシですが) ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA BETA COUPE 1
LANCIA BETA COUPE 2

 以下は1977年頃に発売されたポリトーイ製の当時物 ランチア ベータ セダン ウィークエンド(WEEKEND) (1/43 型番HE41)の画像です。ポリトーイは型番E41でベータ セダンをモデル化していますが、これはそのバリエーションでウィークエンド(週末)の旅行仕様ということで、追加したルーフラックに旅行用の荷物を満載しています。これもポリトーイの廉価版ミニカーでプロポーションは悪くないのですが、安物のホイールなどあまり良い出来ばえではありません。ただしベータ セダンのミニカーは少ないので車種的には貴重なミニカーです。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA BETA COUPE 1
LANCIA BETA COUPE 2

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