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日産 サニー 1000 B10型 日本 1966年
トヨタ パブリカなど他社が小型車市場に参入するなか、ブルーバードより小さい車種が無かった日産は1966年にサニーで1Lクラス大衆車に進出しました。当初の正式な車名はダットサン サニーで、サニーという名前は発売前の車名公募キャンペーンで選ばれたものでした。サニーは欧州で大成功したオペル カデットの影響を受けているとウイキペディアに書かれていますが、確かにシンプルなデザインのボディなど良く似ています。エンジンは新規に開発された4気筒1L(56HP)のA型で、3段AT/4段変速で、最高速135km/hの性能でした。
発売当初の販売は好調でしたが、半年ほど後に発売されたトヨタ カローラの排気量が100cc大きくやや豪華に見えることから、販売ではカローラに抜かれてしまいました。確かにサニーの方がシンプルな分だけ、やや見劣りする気がします。(この辺がトヨタの商売上手なところでした) 当初は2ドアセダンだけでしたが、4ドアセダン(1967年)、ファーストバックの2ドアクーペ(1968年)、2/4ドア商用バン、トラックが追加されました。1970年にサニー 2代目 B110型にモデルチェンジしました。
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製です。メーカーはノレブで、シンプルなサニーのボディがうまく再現されていて、安価な雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。フロントグリルや室内などの細部もそこそこリアルで、後輪の下回りをよく見るとリーフスプリングのサスペンションもリアルに再現されています。サニー 初代の当時物ミニカーはダイヤペットのセダンとクーペがありました。当時物以外ではエブロのセダン(この日産名車コレクションとよく似た出来ばえ)、トミカ リミッテドの2/4ドアセダン、ハイストーリー(レジン製)のクーペなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 ダットサン 1300 トラック 520型 日本 1966年
「ダットラ」の愛称で呼ばれた ダットサン トラック 初代(10T型)は戦前の1935年に登場しました。当時のダットサン 10/11型をベースにしたピックアップトラックで、4気筒722㏄エンジンを搭載していました。(実車画像→ ダットサン トラック 初代 10T型)
戦後の1946年にダットサン トラック 2代目(1121型)が登場しました。1951年に4気筒860㏄エンジンを搭載した6147型となりました。1955年にダットサン トラック 3代目(120型)が登場しました。乗用車のダットサン 110型をベースにしたピックアップトラックでした。
1957年にダットサン トラック 4代目(220型)が登場しました。乗用車のダットサン 210型をベースにしたトラックでロングホイール版、2列シートのピックアップ、2ドアライトバンがありました。 1961年にダットサン トラック 5代目(320型)が登場しました。ブルーバード 310型をベースにしたトラックで、先代同様にロングホイール版、2列シートのピックアップ、2ドアライトバンがありました。乗用車的な居住性や拡大された荷台で成功し、当時の1t積トラックのベストセラーとなりました。
1965年にダットサン トラック 6代目(520型)が登場しました。先代までの乗用車ベースの設計を変更し、トラック用として新設計された4気筒1.3Lエンジンを搭載していました。ただし見た目はブルーバード 410型と似ていました。3人乗りトラック、2ドア6人乗りのピックアップ、2ドア6人乗りのライトバンがありました。1966年のマイナーチェンジで4灯式ヘッドライトを採用し、1968年のマイナーチェンジでブルーバード 510型と同じようなフロントの意匠になり、4気筒1.5Lエンジンが追加されました。1972年に7代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2012年に発売されたエブロ製です。ダットサン トラック 6代目をモデル化しています。エブロらしい正確なプロポーションで、実車の雰囲気が良く再現されています。フロントグリルや荷台などの細部も良く再現されています。実車は私が中学生の時に近所で良く見かけたので、当時を懐かしく思い出しました。エブロは戦前の初代もモデル化しています。これ以外のダットサン トラックのミニカーは、トミカの520型、トミカ リミッテドの320型などがあります。自動車が普及していく過程で商用車やタクシーは欠かせない存在でしたし、現在も重要な役目を果たしています。したがって地味な存在ですが、その時代の代表的な商用車もできるだけミニカーにして欲しいものです。トラックや商用車が好きなミニカーコレクター(子供も含む)がいることもあり、昔からの老舗ブランドは、乗用車やレースカーだけではなく商用車もきちんとモデル化してくれます。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ カローラ 1100 KE10型 日本 1966年
1966年に登場したトヨタ カローラはコロナとパブリカの間を埋める車として企画されました。(カローラとは「花の冠」の意) 実用性重視で販売が芳しくなかったパブリカの反省から、実用上の性能を確保した上で内外装に高級感を持たせた車となっていました。新開発した4気筒1.1L(60HP)型エンジンを搭載し、フロアシフトの4段変速で最高速140km/hの性能でした。ボディデザインはスポーティな味付けがされた目新しい物で、グッドデザインだったと思います。
ライバルの日産 サニーより排気量を100cc大きくした戦略があたり、コロナを抜いて国内販売台数1位となり商業的に大成功しました。1967年に4ドアとバンが追加され、1969年には1.2L(68HP)エンジンに切り替わりました。1968年にはスポーツ仕様を求めるユーザー層に対応してスプリンターが追加されました。カローラはその後のトヨタ流の車作り(80点主義)の原点となった車でした。1970年にカローラ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2006年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製でメーカーはノレブ製です。プロポーションが良くフロントやリアの雰囲気など実車のイメージがうまく再現されていてかなり良い出来ばえです。灯火類やグローブボックス周りがボディ同色パネルとなっている室内など細部も良く再現されています。(実車画像→ トヨタ カローラ 初代 インパネ) 当時物ミニカーとしてはダイヤペット製がありました。 当時物以外では2008年にエブロからモデル化され、それもこのノレブ製と同じような良い出来ばえです。同時期にトミカ リミテッド ヴィンテージ(1/64)では2ドアと4ドアがモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マツダ ルーチェ 日本 1966年
マツダ(東洋工業)がファミリアの次に発売したのは高級車のルーチェでした。(ルーチェとはイタリア語で光の意です) トヨタ クラウンや日産 セドリックのような法人用途ではなく、オーナードライバー向けのパーソナルカーを目指した車でした。ルーチェの最大の特徴はその美しく上品なスタイルで、ベルトーネ時代のG.ジウジアーロのデザインでした。4気筒1.5L(78HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速150km/hの性能でした。
ただ大柄なボディに1.5Lエンジンはややアンダーパワーで、1967年にエンジンを86HPにパワーアップし、内外装をスポーティに仕上げたSSが追加され、さらに1.8L(100HP)エンジンも追加されました。(1.8Lの最高速は160km/h) 当時の日本ではこのようなパーソナル用途の高級車の需要は少なかったので、あまり売れなかったようです。ただし美しいボディデザインが評価されて欧州向け輸出は好調だったそうです。1969年にルーチェ ロータリー クーペが追加され、1972年にルーチェ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1967年に発売されたダイヤペット製の当時物です。アンチモニー製で、フロントグリル/バンパーやクロームモールは下地をメッキ処理して表現しています。実車を正確にスケールダウンした秀作ですが、シンプルなデザインゆえにこの1/40のサイズではそのイメージがやや希薄になっています。多分もう少し意図的にデフォルメしたほうが良いのかもしれませんが、現状でも当時のミニカーとしてはうまい造形だったと思います。なおヘッドライトにダイヤカットガラス(ラインストーン)を使ったのは、ダイヤペットではこれが初めてのはずです。前述したモデルペットのファミリアに比べるとこちらはノーズ先端部分など少し塗装が剥がれていますが、これは子供のころに遊んで何かにぶつけたことが原因です。ボンネットとトランクが開閉するギミック付きです。2022年現在でもルーチェ 初代のミニカーはこのダイヤペット製の当時物しかありません。(ミクロペットのルーチェはプロトタイプですので別物になります) この車のデザインは素晴らしいと思うので、どこかがダイキャスト製で新規にモデル化して欲しいです。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ホンダ S800 クーペ 日本 1966年
前述したホンダ S500が発売された5ヶ月後(1964年)にホンダ S600が登場しました。エンジンを606cc(57HP)に拡大し、最高速が145km/hに向上していました。構造的な変更は無くフロントグリルが変更され、それに合わせてバンパー形状も変更されていました。1965年には密閉されたキャビンを持つクーペが追加されました。
1966年にホンダ S600はS800にモデルチェンジしました。エンジンを791cc(70HP)に拡大し、最高速が160km/hに向上しました。リアをチェーン駆動する独特の構造は、ホンダ S800登場の数ヶ月後には一般的なシャフトドライブのリジッドアクスルに変更されました。エンジンフードにはパワーバルジが追加されていましたが、これはダミーでした。高性能なS800は国内のモータースポーツで活躍し、海外でも1967年のニュルブルクリングでクラス優勝するなど活躍しました。モナコのグレース王妃に愛用されるなど、海外で高評価を得た初めての日本車となりました。1970年までに約11000台が生産されました。
ミニカーはディンキー(仏)製の当時物で1969年に発売されました。ディンキー(仏)らしいスケールモデル的なリアルな造形でよく出来ていました。ボンネットが開くギミック付きです。このミニカーはフロントグリルのホンダのエンブレムの「H」の上下を間違えていることでも有名です。当時の国産車が海外でモデル化された物としては、トヨタ 2000GTに次ぐ2番目でいかに人気があったかがよく分かると思います。ホンダ S800の海外での当時物ミニカーはこれしかなかったので、絶版ミニカーとしての人気も高かったです。これ以外のS600の当時物ミニカーとしてはミクロペットとその型を引き継いだダイヤペットがありました。最近のミニカーではトミカ リミッテド(クーペ)、エブロ(オープン/クーペ)、国産名車コレクションのクーペがあります。 S800の当時物ミニカーはダイヤペットとモデルペット(オープン/クーペ)がありました。最近のミニカーではオートアートの1/18、エブロ(オープン/レース仕様ハードトップ)、トミカ、トミカ リミッテド(オープン/クーペ)、ビテス、ノレブ、国産名車コレクション、京商サークルK、レジン製のMARK43などたくさんあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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