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トヨタ コロナ マーク II ハードトップ 2000 GSS X20型 日本 1972年
1972年にトヨタ コロナ マーク II 2代目が登場しました。先代よりボディが大型化され非常にスタイリッシュなデザインが採用されました。特にハードトップは当時のアメリカ車(ダッジ チェレンジャーあたり)を思わせる、実にかっこいい車でした。小さくてほとんど実用性のないフロントバンパーや後方視界を妨げる大きなリアクオーターパネルなど見た目重視のスタイルは、この時代の車ならではの魅力を感じます。(ただ現在ではこの車の後席には乗りたくないですが) 4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン(バン)がありました。
当初のエンジンは4気筒R型1.7L(95HP)/2L(110HP)と6気筒M型2L(110HP)でした。ライバルの日産 スカイラインのGTに対抗して、ハードトップの2000GSSにはDOHC 4気筒2L(145HP)18R型エンジンが搭載されました。3段AT、5/4段MT変速で、サスペンションが強化された2000GSSは最高速190km/hと高性能でした。1972年にEFI(電子制御式燃料噴射)を採用した6気筒2Lエンジンが追加され、1973年のマイナーチェンジでグリルが変更された中期型となりました。1974年のマイナーチェンジでノーズが長くなりバンパーが直線的になった後期型となり、その際に1.7Lエンジンは1.8Lに切り替わりました。1975年以降は4気筒エンジンは2Lだけになり、マーク IIは2Lクラスの上級車に移行していきました。1976年にコロナ マーク II 3代目(X30)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1972年に発売されたモデルペット製の当時物です。マーク II 2代目の繊細なデザインを当時のミニカーで再現するのは難しかったのですが、このモデルペット製は実車の雰囲気がそこそこうまく再現され、当時物ミニカーとしては一番出来が良かったです。ヘッドライトがもう少し大きければフロントグリルの雰囲気はより実車に即した物になると思います。またホイールが安っぽいフリーホイールでなければ、全体的な印象が良くなるのですが。。ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きです。これ以外の当時物ではダイヤペット チェリカのハードトップ初期型 1/54、ダイヤペットのハードトップ後期型 1/40、トミカのハードトップ 1/61とトミカ ダンディのハードトップ 1/47がありました。当時物以外ではトミカ リミッテドのハードトップ中期型があり、これはかなり良い感じに仕上がっています。2022年に国産名車コレクション 1/24でもハードトップ中期型がモデル化されました。(なかなか良い出来ばえのようです) なおセダンは2022年現在でもまだモデル化されていないので、ダイキャスト製でモデル化して欲しいです。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ クラウン タクシー S60型 日本 1973年
2017年にトヨタのタクシー専用車 ジャパンタクシーが登場し、最近(2022年)は良く見かけるようになりました。2000年代のタクシーはトヨタのコンフォート/クラウンセダン、日産 セドリックのタクシー専用車がほとんどでした。1990年代以前は様々な自動車会社のタクシー仕様車がありました。1970-1980年代の中型車クラスのタクシーで代表的な車種といえば、やはりトヨタ クラウンと日産 セドリックがありました。このミニカーがモデル化しているクラウン タクシー (MS60型)が登場したのは私が大学生の頃で、このクラウンの阪急タクシー(阪急電鉄関連会社)には時々乗ったことがありました。
因みにタクシーのエンジンはほとんどがLPガス仕様ですが、これはLPガスがガソリンや軽油より大幅に安かったからで、1960年代にタクシーエンジンのLPガス化が進みました。現在でもLPガスは安いのですが、LPガス充填スタンドが少ないことやガスタンク構造の法規制など諸々の理由で、LPガス車は一般向けには普及していません。
ミニカーは1972年に発売されたダイヤペットの当時物で、前述した型番263のクラウン MS60型を使ったタクシー仕様です。同じ型番で実車のマイナーチェンジ前/後を反映した2タイプ(1st/2nd)があり、これは2ndタイプ(1973年発売)です。2ndタイプはマイナーチェンジ後のクロームメッキバンパーをプラスチックのメッキパーツで再現しています。ドアに日本タクシーと表示されてますが、実在するタクシー会社「日本タクシー」のモデル化ではなく、この「日本タクシー」はダイヤペットの創作のようです。なおダイヤペットのタクシーには黄に青ラインの構内タクシー、黄とオレンジの2トンカラー(東京の大手タクシー会社4社の統一カラー 通称「4社カラー」)、個人タクシーの白などがありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ パブリカ スターレット 1200ST KP40型 日本 1973年
1973年にトヨタ パブリカの上級車として、パブリカ スターレットが登場しました。当時のトヨタ流デザインと全く異なる直線的なデザインで非常にクリーンなスタイルでしたが、これはイタルデザインのG.ジウジアーロのデザインだったようです。当時このことはあまり知られていませんでしたが 今見ると確かにG.ジウジアーロの作風であることが分かります。 エンジンはパブリカ 2代目と同じ4気筒1L(58HP)/1.2L(68-74HP)K型で、5/4段MT変速で最高速160km/h(1.2L)の性能でした。業務提携先のダイハツからはコンソルテ クーペとして販売されました。
クーペの登場から半年後に4ドアセダンが追加され、こちらはパブリカの名前がとれて、スターレット 初代として独立しました。(実車画像→ トヨタ スターレット セダン 1973) 1976年のマイナーチェンジでKP50系となり、1Lエンジンが廃止されました。手ごろな値段の車でしたのでレースの入門車両として日産 サニーやホンダ シビックなどをライバルとしてモータースポーツで活躍しました。1978年にスターレット 2代目 (KP60)にモデルチェンジしました。
ミニカーは2011年に発売されたイクソ製です。プロポーションが良く、実車の直線的なデザインがうまく再現されています。フロント/リアグリルと灯火類、ワイパー、室内などの細部がリアルで、かなり良く出来ています。当時の実車が地味であまり目立たなかった為か?、当時物ミニカーはありません。したがってスターレット 初代のミニカーはこのイクソ製しかありません。(このミニカーは国際貿易の特注品として作られた物でした) これと同時期の2011年頃にレーブコレクション(REVE COLLECTION レジン製)がスターレット レース仕様を数種類モデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ コロナ 2000GT RT100型 日本 1973年
1973年にトヨタ コロナ 5代目が登場しました。当時のコロナはカローラやカリーナより販売台数が少なく、地味な存在になっていました。オーソドックスなデザインでしたが、1970年代前半の安全意識の高まりに対応したことをアピールした車でした。ボディは衝撃吸収構造を採用し、北米輸出仕様の大型衝撃吸収バンパーがオプション設定されました。また安全に関する異常を知らせる警告灯がオーバーヘッド コンソールに「OKモニター」として装備されました。4ドアセダン、2ドアハードトップ、バンの設定がありました。エンジンは4気筒1.6L(100HP)/1.8L(110HP)/2L(130-145HP)のR型で、3段AT/5-4段MT変速で、高性能DOHC 2Lエンジン(145HP)を搭載した2000GTは最高速180km/hと高性能でした。
オーソドックスなノッチバックスタイルで安全性を強調したのが功を奏したのか、コロナはベストセラーに復活し1976年後半までその地位を維持しました。1977年のマイナーチェンジで、センターグリルを強調したグリルを持つ後期型となりました。1978年にコロナ 6代目(T130)にモデルチェンジしました。なお昭和50/51/53年排出ガス規制対応でトヨタからは触媒方式の「TTC-C」エンジンが1975年に登場し、この排ガス対応で既存エンジンは一様にパワーダウンし、ハイパワーエンジンが一時的に消えました。
ミニカーは1976年に発売されたトミカ ダンディ製の当時物です。高性能版の2000GTをモデル化しています。縮尺が1/45なので1/43より少し小さいのがいまひとつなのですが、実車の雰囲気が良く再現されている秀作です。室内のインパネもサイズなりに良く再現されています。ドアが開閉するギミック付きです。これ以外の当時物ミニカーとしては、トミカの2ドア ハードトップ、ダイヤペットのバンがありました。当時物以外では当時物のトミカをリファインしたトミカ リミッテドの2000GT ハードトップがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ クラウン ロイヤルサルーン MS80型 日本 1974年
1974年にトヨタ クラウン 5代目が登場しました。先代が丸みを帯びたデザインで失敗したことによほど懲りたらしく、思いっきり角ばったデザインに変わりました。この頃からクラウンだけではなく、トヨタ車全体が徐々にスクエアなデザインに移行していました。4ドアセダン、2/4ドアハードトップ、ワゴン(バン)の設定がありました。エンジンは6気筒2L(125HP/135HP EFI)/2.6L(140HP)のM型で、3段AT、5/4段MT変速で、最高速175km/h(2.6L)の性能でした。クラウンとして初の電子制御式燃料噴射装置(トヨタではEFIと呼ぶ)を採用したM-E型エンジンが搭載され、この頃から電子制御式燃料噴射装置が実用化されていきました。
最上級グレードに「ロイヤルサルーン」という名前が付けられ、4輪ディスクブレーキや世界初のオーバードライブ付き4速ATなどの先進技術が採用されました。 1976年のマイナーチェンジで、フロントグリルが独立したデザインとなった後期型に変わりました。また同年に4気筒2.2Lのディーゼルエンジンが追加されました。(実車画像→ トヨタ クラウン 1976) 1979年にクラウン 6代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1974年に発売されたダイヤペット製の当時物です。最上級グレードのロイヤルサルーンをモデル化しています。ダイヤペットの協力工場の9番工場が製作していますが、実車の角ばったデザインがうまく再現されていて、当時物ミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ダイヤペットは前期型バンと後期型ロイヤルサルーンもモデル化していました。これ以外の当時物ではトミカとトミカ ダンディのロイヤルサルーンがありました。当時物以外ではトミカ リミッテドの前期型ロイヤルサルーン、後期型2ドアハードトップ、川端企画J-43(アンチモニー製)のセダンなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)