ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

VOLKSWAGEN PASSAT (B3) 1988 GERMANY

VOLKSWAGEN PASSAT (B3)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLKSWAGEN PASSAT (B3)


SCHABAK 1015 1/43 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.58m 全幅約1.71m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 90HP 5段変速
性能: 最高速180km/h  データーベースでフォルクスワーゲン パサートのミニカー検索

フォルクスワーゲン パサート (B3) ドイツ 1988年

 

 1988年にフォルクスワーゲン パサート 3代目が登場しました。フロントグリルのない変わった顔つきは当時のフォード シエラやトーラスに似ていました。先代のようなハッチバックの設定がなくなり、セダンとバリアント(ワゴン)だけになりました。エンジンは前輪駆動車では一般的な横置き搭載に変わり、4気筒1.6L/1.8L(75-90HP)、1.9Lディーゼル、4気筒2L(北米向け)などがあり、5段/4段自動変速で最高速180km/h(1.8L)の性能でした。

 

 ゴルフ GTIと同じDOHCエンジンを搭載するGT、フルタイム4WDのシンクロといったモデルもありました。1991年にはVR6と称する新設計の狭角V型6気筒2.8L(174HP)エンジンを搭載する上級仕様が追加され、最高速は224km/hの性能でした。1993年の大幅なマイナーチェンジでフロントグリルを復活させて見た目を一新し、4代目のパサート B4となりました。(実車画像→ パサート B4 1993)

 

 

 ミニカーは1988年に発売されたシャバック製の当時物です。この当時のシャバック製ミニカーは、肉厚の薄いシャープな造形でいずれもかなりレベルの高い出来ばえでした。このパサートも実車の雰囲気がうまく再現され、ボンネット/ドア/トランクの開閉ギミック付で、エンジンや室内などの細部も結構リアルで良く出来ています。ただこのレベルになるとドアミラーが付いていないのがやや残念です。シャバックはワゴンのバリアントもモデル化しています。これ以外のパサート B3のミニカーはガマの当時物があり、当時物以外ではヘルパの1/87などがあります。パサート B4のミニカーはシャバック、ガマ、ヘルパの1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア(トランク開閉)/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VOLKSWAGEN PASSAT (B3) 1
VOLKSWAGEN PASSAT (B3) 2

 以下は1988年に発売された同じシャバック製のフォルクスワーゲン パサート B3 バリアント (1/43 型番1016)の画像です。上記のバリエーションで、ボンネット/ドア/テールゲートの開閉ギミック付で、これも良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLKSWAGEN PASSAT (B3) VARIANT 1
VOLKSWAGEN PASSAT (B3) VARIANT 2

 以下は1989年に発売されたガマ製のフォルクスワーゲン パサート B3 (1/43 型番1177)の画像です。上記のシャバック製と較べるとややずんぐりした出来ばえです。ドア/トランクの開閉ギミック付で、こちらはシャバックが省略しているドアミラーがややオーバーサイズながら付いています。このミニカーは現在のスケールモデル的な観点で評価すると今一つの出来ばえとなります。しかしスケールモデル的な評価をしなければ、ガマ流のデフォルメ(作風)がされたパサート B3のミニカーとして楽しむことができます。昔のミニカーはこんな具合にミニカー メーカー毎に個性があって、それがミニカーを集める楽しみでもありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLKSWAGEN PASSAT (B3) 3
VOLKSWAGEN PASSAT (B3) 4

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AUDI V8 1988 GERMANY

AUDI V8
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUDI V8


SCHABAK 1024 1/43 112mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.86m 全幅約1.81m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 3.6L 250HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速236km/h  データーベースでアウディ V8のミニカー検索

アウディ V8 ドイツ 1988年

 

 アウディ 100 (C3)の上級車として、新設計した総アルミ製のDOHC V型8気筒3.6L(250HP)エンジンを搭載するアウディ V8が1988年に登場しました。ボディは100のフロントに手を加えてグリルを独立された押し出しの強いデザインになっています。電子制御クラッチ付きセンターデフによるフルタイム4WDシステムが標準になっていて、このクラスの4WD車は初めてで、4WD技術に賭けるアウディの熱意が感じられました。5段変速とアウディ初の4段自動変速機(フォルクスワーゲン製)が採用され最高速236km/hと高性能でした。

 

 1990年のマイナーチェンジで、100 4代目(C4)がベースとなり、ロングホイールベース版も追加されました。1992年のマイナーチェンジで4.2L(280HP)エンジンが追加されました。1990年からDTM(ドイツ ツーリングカー選手権)に出場し、1991年と1992年に連続してシリーズ優勝しています。1994年に車名をA8に変更してモデルチェンジしました。このA8からアウディの車名にAが付けられるようになりました。

 

 

 ミニカーは1989年に発売されたシャバック製の当時物です。プロポーションが良く、ドアミラーが付くようになりかなり良い出来になっています。ボンネット/ドア/トランクが開閉でき、ボンネット内のV型8気筒エンジンもそこそこリアルです。ただ後ろが透けているヘッドライト部分はやや興ざめです。(背面を銀塗装すれば良いのに) シャバックはDTMレース仕様もモデル化しています。これ以外のV8の当時物ミニカーはありません。(ミニチャンプス製を当時物と考えても良いかもしれませんが) 最近の物ではヘルパの1/87、ミニチャンプスのセダンやレース仕様などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUDI V8 1
AUDI V8 2

 以下は1993年頃に発売されたミニチャンプス製のV8 クワトロ ストリート (1/43 型番43001000C)の画像です。ミニチャンプスはレース仕様を約30種類ほどモデル化していますが、これはそのストリート仕様で、極端に車高が下げられています。ミニチャンプスとしては初期のもので、室内のインパネ/メーターが紙のシールで結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUDI V8 3
AUDI V8 4

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OPEL VECTORA A 1988 GERMANY

OPEL VECTORA A
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL VECTORA A


GAMA 1161 1/43 104㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.43m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 4気筒 2L 115HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速198km/h  データーベースでオペル ベクトラのミニカー検索

オペル ベクトラ A ドイツ 1988年

 

 1988年にオペル アスコナの後継車ベクトラ Aが登場しました。カデット Eと同じ空力を考慮した丸みのあるデザインを採用しさらに洗練されていました。(アウディ 80と同じ空気抵抗係数Cd値0.29でした) 前輪駆動車でボディ形式は4ドアセダンと5ドアハッチバックがありました。エンジンは4気筒1.4L/1.6L/1.8L/2L、DOHC 4気筒2L、4気筒1.7Lディーゼル(非過給/ターボ 日本のイスズ製)がありました。

 

 ベクトラ Aにはオペル初のフルタイム4WDシステム(プラネタリーギヤ+ビスカスカップリング方式)を搭載した4X4が設定されました。DOHCエンジン搭載車は後輪リアサスペンションがセミトレ式に変更されており、1992年にはターボ仕様が追加されました。1992年のマイナーチェンジで、フロントグリルやリアの意匠が変更され、V型6気筒2.5L(170HP)エンジンが追加されました。イギリスではボクスホール キャバリアとして販売されました。1995年にベクトラ Bにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1989年に発売されたガマ製の当時物です。フロントグリルやボディ全体の造形が実車の雰囲気をうまく再現していて良く出来ています。ガマはこの頃からそれまでの特徴であった薄い青に着色されたウインドーが未着色になり、ドアミラーが再現され、フロント周りの造形などがよりリアルになってきました。ドア/トランク開閉ギミック付です。ガマはバリエーションでハッチバックもモデル化しています。ライセンスの関係だと思いますが、ガマ以外の当時物ミニカーはありませんでした。当時物以外では、バンガーズのセダンがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とトランク開閉/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL VECTOR A 1
OPEL VECTOR A 2

 以下は1989年に発売されたガマ製の当時物 オペル ベクトラ A ハッチバック (1/43 型番1162)の画像です。上記のバリエーションです。ドア/ハッチバック開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL VECTOR A HATCHBACK 1
OPEL VECTOR A HATCHBACK 2

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TRABANT P601 1988 GDR

TRABANT P601
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TRABANT P601


VITESSE 640 1/43 82mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.56m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 2サイクル空冷2気筒 595cc 23HP 4段変速
性能: 最高速100km/h  データーベースでトラバントのミニカー検索

トラバント P601 東ドイツ (現ドイツ) 1988年

 

 第2次大戦後ドイツは1989年まで東西に分かれていましたが、その東ドイツの国営企業(VEB)のザクセンリンク(Sachsenring GmbH)社が生産していた大衆車がトラバントでした。ザクセンリンク社は戦前のアウトウニオン社の旧工場を引き継いでおり、その為この車は戦前に発表された前輪駆動のDKW F1をベースにしていました。2サイクル空冷2気筒500ccエンジンを横置きに搭載した前輪駆動の4人乗り小型車で、最初のモデルP50は1958年に登場しました。(実車画像→ トラバント P50)

 

 1962年にエンジン排気量595ccのP60に、1964年にフロントグリルを設けてデザインを一新したP601に発展しました。P601の車体の一部はFRP製で600kgと軽量で、2サイクル空冷2気筒595P㏄(23HP)エンジンを搭載しノンシンクロの4段変速で最高速は100km/h(公称で実際は80㎞/hほど)でした。登場した当初は並みの車でしたが、ほとんど仕様変更されないことで時代遅れとなった1991年まで生産されました。総生産台数は約300万台でトラビ(TRABI)の愛称で親しまれました。東西の冷戦終結後に東ドイツの大衆車として知られることになり、その古くさい外観や仕様が東ドイツの共産主義体制を象徴するものとして有名になりました。

 

 

 ミニカーは1991年に発売されたビテス製の当時物です。1990年に東西ドイツが統一されましたが、それを記念してモデル化されたものでした。プロポーションが良く、安っぽいホイールに簡素な内外装仕上げと、実車同様のそれらしい感じでモデル化されています。このような時代背景の下で製作されたこのミニカーは、作られた時代の空気を反映している当時物ミニカーの代表といえるでしょう。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/梱包箱の画像です。梱包箱には1989年11月9日のベルリンの壁崩壊時に壁に集まった市民を撮影した写真が背景としてついていました。立て板に書かれた「Öffnung Der Berliner Mauer 9 Nov. 1989」とは「ベルリンの壁の開通1989年11月9日」という意味です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TRABANT P601 1
TRABANT P601 2

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MERCEDES-BENZ 500SL (R129) 1989 GERMANY

MERCEDES-BENZ 500SL (R129)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 500SL (R129)


SCHABAK 1250 1/43 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.47m 全幅約1.81m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 5L 320HP 5段自動変速
性能: 最高速245km/h  データーベースでメルセデス ベンツ R129のミニカー検索

メルセデス ベンツ 500SL (R129) ドイツ 1989年

 

 4代目 SLクラス(R129)が1989年に登場しました。先代R107より一回り大きくなり、同時期のメルセデス ベンツに共通するスラントノーズのデザインとなりました。電動開閉式ソフトトップを装備し、車両転倒時に乗員を保護する為にロールーバーが飛び出す安全装置が付いていました。当初のエンジンはDOHC 6気筒3L(231HP)とDOHC V型8気筒5L(320HP)で、1993年にDOHC V型12気筒6L(395HP)が追加されました。

 

 1994年のマイナーチェンジでヘッドライトやバンパーの意匠が変更され、DOHC 6気筒3.2L(235HP)エンジンが追加されました。この際に車名のSLが数字の後ろから先頭に付く形式に変更されました。(500SL → SL500) 1998年に3.2LはSOHC V型6気筒に、V型8気筒5Lも新型のSOHC V型8気筒5L(306HP)に変更されました。これらは北米の排ガス/燃費規制に対応したものでした。2002年に4代目SLクラス(R230)にモデルチェンジしました。

 

 

 以下は1990年に発売されたシャバック製です。シャバックは元々はシュコーの販売代理店でしたが、1970年代に倒産したシュコーの航空機の型を引き継ぎ1980年代は1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。現在は復活したシュコーの一部門で航空機モデルを担当しています。この500SLは実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時としては良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミックで、ロールバーまで可動します。室内やエンジン部などの細部もまずまずの出来です。これ以外の500SLの当時物ミニカーとしてはディテールカー、ソリド(ディテールカーのOEM)、ガマなどがありました。最近の物では、ミニチャンプス、オートアート、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ 500SL (R129) 1
MERCEDES-BENZ 500SL (R129) 2

 以下は1991年に発売されたガマ製の500SL(R129)(1/43 型番1132)の画像です。シャバックと良く似た作風で、こちらも当時としては良い出来ばえでした。ガマとシャバックは1990年代にシュコーブランドとして統合されましたが、それらのブランドのミニカーはこの頃から既に良く似ていました。これはドアとトランクが開閉しハードトップの脱着ができますが、ボンネットは開きません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 500SL (R129) 1
MERCEDES-BENZ 500SL (R129) 2

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