ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ALFA ROMEO 1750 BERLINA 1968 ITALY

ALFA ROMEO 1750 BERLINA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 1750 BERLINA


STARLINE 510967 1/43 103mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.39m 全幅約1.57m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1779cc 122HP 5段変速
性能: 最高速176km/h  データーベースでアルファ ロメオ 1750/2000のミニカー検索

アルファ ロメオ 1750 ベルリーナ イタリア 1968年

 

 アルファ ロメオ 2600 シリーズの後継車として、1967年に1750 ベルリーナが登場しました。ジュリアのホイールベースを延長して室内を拡大し、排気量を1779cc(122HP)に拡大したエンジンを搭載し最高速176km/hの性能でした。エンジン排気量が1779ccなのに名前が1750というのは、戦前の名車6C 1750に因んだものでした。ボディはジュリアをシンプルにしたようなスタイルで、ベルトーネのデザインだったそうです。

 

 なお1750 シリーズには2ドアクーペのGTV、2シーター オープン仕様のスパイダーもありましたが、それらはジュリア シリーズのボディを流用していました。1971年にはエンジンを2L(132HP)に拡大した2000 ベルリーナが追加され、アルファ ロメオの最上級車として1977年まで生産されました。1750シリーズの後継車として1972年にアルフェッタが登場しました。アルフェッタの内外装を豪華にして2Lエンジンを搭載した高級仕様のアルフェッタ 2000が1976年に追加され2000 ベルリーナの後継車となりました。

 

 

 ミニカーは2009年頃に発売されたスターライン製です。スターラインは2005年に設立されたドイツのメーカーです。主に1950-1980年代のアルファ ロメオやフィアットなどのイタリア車のダイキャスト製ミニカーをモデル化しています。(最近は新製品を出していないようですが) プロポーションが良く室内などの細部も結構リアルに出来ているのですが、ヘッドライトが小さめなので肝心のフロントグリルの顔つきがいまひとつ似ていないのが残念です。ただ1750 ベルリーナは当時物のミニカーがなく、2022年現在でもこれぐらいしかミニカーがないので、車種的には貴重なミニカーになります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 1750 1
ALFA ROMEO 1750 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=702

FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 1968 ITALY

FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA


SOLIDO 165 1/43 103㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.34m 全幅約1.73m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 4.4L 352HP 5段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでフェラーリ 365 デイトナのミニカー検索

フェラーリ 365 GTB/4 デイトナ イタリア 1968年

 

 12気筒エンジンをフロントに搭載した後輪駆動車というフェラーリ創立以来の伝統を突きつめた究極の車がフェラーリ 365 GTB/4でした。ピニンファリーナによる空力を考慮したクーペ スタイルは、古典的なスポーツカーの粋を極めた美しさでした。また初期の透明カバーで覆った4灯式ヘッドライトのフロントグリルは独特の魅力がありました。このヘッドライトはアメリカの安全基準に合わせる為、1970年にリトラクタブル式に変更されました。DOHC V型12気筒4.4L(352HP)エンジンを搭載し5段変速で最高速280km/hの性能でした。

 

 この車の愛称「デイトナ」とは1967年のデイトナ 24hでフェラーリ 330 P4が1-2-3フィニッシュを果たしたことから、同じ頃にデビューしたこの車がそう呼ばれるようになったそうです。365 GTB/4も1972年から1974年までルマンのGTクラスで3年連続クラス優勝するなど、レースで活躍していました。1973年まで生産され総生産台数は約1400台、そのなかの120台ほどがオープンのスパイダーでした。1973年に後継車の365 GT4 BBが登場しました。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。初期型のデイトナをモデル化しています。プロポーションが正確で実車の雰囲気がうまく再現されていて、デイトナのミニカーとして当時としてはトップレベルの出来ばえでした。ボンネットとドアが開閉するギミック付きです。デイトナのミニカーはたくさんあります。これ以外の当時物ミニカーではリオがスパイダーを含めて約10種類ほどをモデル化していて、当時物以外では京商の1/18、1/43、1/64や、ディテールカー、イクソ、レッドライン(レジン製)などがあります。フェラーリ デイトナは私の一番好きなフェラーリでしたので、フロントや室内をよりそれらしくしたくて、このソリドのミニカーを何台か購入して改造を行いました。透明カバー内へのヘッドライトの追加やメーターパネルの自作まで行ったのですが、満足できるものができず中途半端で諦めました。結局そのような細かい部分はかなり正確に作らないとかえって見ばえが悪くなることを思い知りました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)

FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 1
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 2

 以下は1973年に発売されたソリド製のフェラーリ デイトナ NART(NORTH AMERICAN RACING TEAM)レーシングカー仕様 (1/43 型番16)の画像です。これは上記のバリエーションのレース仕様車で、ホイールがプラスチック製になりヘッドライト部分が変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA RACING 1
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA RACING 2

 以下は2006年に発売されたイクソ製のフェラーリ 365 GTB/4 デイトナ (1/43 型番FER034)の画像です。このイクソ製デイトナは非常に出来が良く、上述した私がやりたかった細部のディーテール再現をほとんど実現してくれました。フロントの透明カバー内には4灯式ヘッドライトが備わっていますが、この透明カバーは内部が見えすぎで、ソリド製デイトナの半透明処理のほうがリアルだと思います。次に室内ですが、フェラーリロゴの付いたハンドル、シフトレバー、丸形8連メーターの付いたインパネなどがかなりリアルに再現されています。(参照→実車の室内画像) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 3
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 5
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 6

 以下は1996年に発売されたリオ製のフェラーリ 365 GTS/4 デイトナ スパイダー (1/43 型番R02)の画像です。後期型のデイトナ スパイダー をモデル化しています。フロントウィンドーの傾斜がややオーバーな感じがしますが、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。室内の造形はやや物足りないレベルです。スパイダーの当時物ミニカーはこれしか無かったので、その点では貴重なミニカーでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA SPIDER 1
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA SPIDER 2

 以下は1987年に発売されたリオ製のフェラーリ デイトナ (1/43 型番R01)と1989年に発売されたリオ製のフェラーリ デイトナ レーシングカー仕様 (1/43 型番R03)の画像です。リオのフェラーリ デイトナは後期型をモデル化していますが、キャビンが小さめなのでプロポーション的にはいまひとつです。レーシングカーは1973年ルマン参戦車をモデル化しているようですが、#32は該当する記録がないので間違いのようです。リオはこれ以外にもドライバーフィギュアの付いたレース仕様などを数種類モデル化していました。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 5
FERRARI 365 GTB/4 DAYTONA 6

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=737

FERRARI 250 P5 BERLINETTA SPECIALE PININFARINA 1968 ITALY

FERRARI 250 P5  BERLINETTA SPECIALE PININFARINA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 P5  BERLINETTA SPECIALE PININFARINA


POLITOYS 566 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.8m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 3L 330HP 5段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでフェラーリ 250 P5のミニカー検索

フェラーリ 250 P5 (ベルリネッタ スペチアーレ)  ピニンファリーナ イタリア 1968年

 

 フェラーリ 250 P5は1968年のジュネーブ ショーで公開されたコンセプトカーで、330 P4のシャーシを使って12気筒エンジンをミドシップ搭載したGTカーを提案したものでした。レースカーのP3/P4のパワフルな造形をピニンファリーナ流の繊細なデザインに落とし込んだものでした。ただそれでもボディはダイナミックで、水平のベーンで覆ったリアは迫力があります。ドアはガルウイング式でノーズ先端のヘッドライトは7個の角形ライトを一体化したものでした。

 

 P5登場から数か月後の1968年秋のトリノ ショーでは、フェラーリ P5の後継のフェラーリ P6が登場しました。(実車画像→ フェラーリ P6) フェラーリ P6はP5のデザインを現実的に発展させたもので、1971年に登場した365GT BBのベースとなリました。P6はP5に比べて直線的な面処理が目立ちますが、1969年に登場したコンセプトカー512Sではさらにこの傾向が進み、その後はウェッジシェイプのデザインが主流になっていきました。

 

 

 なお1969年のパリ サロンで公開されたアルファ ロメオのコンセプトカー アルファ ロメオ 33/2 スペチアーレはP5とほぼ同じデザインでした。(実車画像→ アルファ ロメオ 33/2 スペチアーレ) アルファ ロメオのエンブレムを付けてヘッドライトを格納式に変更しリアの水平ベーンを取り外してありますが、基本的には同じデザインでした。P5を気にいったアルファ ロメオがピニンファリーナに依頼して、P5のボディをアルファ ロメオ 33のシャーシに載せ変えたものだったようです。なおアルファ ロメオはその前年の1968年には極めて直線的なデザインのコンセプトカー カラボ ベルトーネを公開しています。アルファ ロメオ 33/2は古典的な流線形デザインに別れを告げるべく、最後を飾る流線形デザイン車としてショーに送り出されたのだと思います。

 ミニカーはポリトーイ製の当時物で、1969年に発売されました。当時の廉価版であったEXPORTシリーズでしたが、プロポーションが良く個性的なフロント/リアがうまく再現されています。またガルウイング式ドアが開閉し、リアには簡単ですがエンジンも再現され、メタル製ホイール(初期型)も結構リアルです。なおこれはドア下部を着色していますが、本来のオリジナルは無塗装(透明)です。これ以外の当時物としては、このポリトーイをコピーしたオートピレン(ドアをリファインした物もある)、ディンキー(英)がありました。最近の物ではレッドラインやテクノモデルのレジン製があります。なおアルファ ロメオ 33/2 スペチアーレはマーキューリー、ナコラル(マーキューリーのコピー)、スパークがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 250 P5 BERLINETTA SPECIALE PININFARINA 1
FERRARI 250 P5 BERLINETTA SPECIALE PININFARINA 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1812

LAMBORGHINI ESPADA 1968 ITALY

LAMBORGHINI ESPADA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA


POLITOYS 587 1/43 110mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.73m 全幅約1.86m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 3.9L 350HP 5段変速
性能: 最高速260km/h  データーベースでランボルギーニ エスパーダのミニカー検索

ランボルギーニ エスパーダ イタリア 1968年

 

 ランボルギーニ ミウラに次いで1968年に登場したエスパーダは、ミウラと同じV型12気筒エンジンをフロントに搭載した4シーターのGTでした。エスパーダという名前はスペイン語で剣の意味で、これもミウラ同様にランボルギーニのロゴである闘牛に関連する名前でした。ボディ デザインはミウラと同じマルチェロ ガンディーニで、デザイン コンセプトカーのマルツァルのコンセプトを具現化した車でした。V型12気筒3.9L(350HP)エンジンを搭載し最高速260km/hの性能でした。

 

 ミウラと違って見た目が地味なのであまり知られていない車ですが、1978年までに約1200台が生産されました。(当時のランボルギーニとしては売れ筋のモデルでした) 1970年にパワーステアリング、1974年にオートマチックが採用され、豪華で居住性の高い高性能GTでした。ランボルギーニ社の創設者フェルッチオ ランボルギーニはこのような居住性の良い高性能車を作りたかったそうで、実際に彼はエスパーダを愛用していました。(個人的な見解ですが、シンプルなデザインのエスパーダはランボルギーニの中で一番好きな車です)

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたポリトーイ製の当時物です。プロポーションが抜群でフロントグリルや室内などの細部がよく再現され、当時のミニカーとしては実に素晴らしい出来ばえでした。ドア/ボンネット/リアハッチが開閉し、V型12気筒エンジンが再現されています。ただ実車があまり知られていなかったので、ポリトーイ初期のMシリーズのなかでもあまり人気がなかったモデルです。これ以外の当時物ミニカーではジク(SIKU)とナコラル(NACORAL)がありました。最近の物では、ミニチャンプス、オートアートの1/18、ルックスマート(レジン製)、京商の1/64などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア(ガラスハッチ開閉)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAMBORGHINI ESPADA 1
LAMBORGHINI ESPADA 2

 以下は室内の画像と俯瞰/床下部分の画像です。室内には居住性の良さそうな独立した4座シートが再現され、床下にはドライブシャフトと排気管が再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA 3
LAMBORGHINI ESPADA 4

 以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のランボルギーニ エスパーダ (1/43 型番400103300)の画像です。ミニチャンプスらしいそつのないリアルな造形で良く出来ています。また室内などの細部もリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA 5
LAMBORGHINI ESPADA 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ESPADA 7
LAMBORGHINI ESPADA 8

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=746

LAMBORGHINI ISLERO 1968 ITALY

LAMBORGHINI ISLERO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAMBORGHINI ISLERO


POLITOYS 558 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.52m 全幅約1.73m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 3.9L 350HP 5段変速
性能: 最高速256km/h  データーベースでランボルギーニ イスレロのミニカー検索

ランボルギーニ イスレロ イタリア 1968年

 

 自動車メーカーのボディ内製化の流れを受けてランボルギーニ 400GTのボディを製作していたトゥーリング社が1966年に廃業しました。その為400GTは生産中止を余儀なくされ、その後継として1968年に登場したのがイスレロでした。DOHC V型 12気筒3.9Lエンジンやサスペンションは400GTそのままの2+2座GTで、性能的にも400GTと同等でした。デザインは創立者のフェルッチオ ランボルギーニが自ら行い、ボディ製作ははトゥーリング社の関係者が設立したカロッツェリア マラッツィ(Carrozzeria Marazzi)社が行いました。

 

 1969年にはエンジンを350HPにパワーアップしたイスレロ Sが追加されました。イスレロはこのあまりにも平凡なデザインが良くなかったようで、販売不振から1969年には生産中止となり、総生産台数は約200台でした。なおイスレロという名前も、有名な闘牛の名前にちなんでいました。1970年にハラマにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたポリトーイ製の当時物です。実車に人気がなかったことを反映して、当時物ミニカーはこれしかありませんでした。プロポーションはまずまずですが、Aピラーやルーフパネルが厚ぼったいなど実車のイメージがうまく再現されておらず、ポリトーイとしてはあまりぱっとしない出来ばえでした。リトラクタブルヘッドライト/ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。最近のミニカーではミニチャンプスだけがモデル化しています。 以下はフロント(リトラクタブルヘッドライト開閉)/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAMBORGHINI ISLERO 1
LAMBORGHINI ISLERO 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=747

 

ページ  « 前へ 1...27  28  29  30  31  32  33  34  35  36  37  ...56 次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.