ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PANTHER BERTONE 1968 ITALY

PANTHER BERTONE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANTHER BERTONE


POLITOYS 564 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.2m? 全幅約1.7m? エンジン 変速機: 6気筒3L? 
性能: 最高速 不詳  データーベースでパンサー ベルトーネのミニカー検索

パンサー ベルトーネ イタリア 1968年

 

 パンサー ベルトーネは1968年のジュネーブ ショーで公開されたコンセプトカーです。イタリアのレーシングチーム ブレッチア(SCUDERIA BRESCIA CORSE)の依頼で、グループ6のレーシングカーをベルトーネがデザインしました。ベルトーネらしい空力的に洗練されたデザインですが、当時のグループ6のレーシングカーとしては(例えばフェラーリ 312Pなど) 格別に変わったデザインではありません。ただボディ中央の高い位置にある油圧で角度を変えられる大きなスポイラーは、グループ6のレーシングカーとしては目新しいもので、この車の最大の特徴でした。(このような高い位置のスポイラーは1969年に禁止されましたが)

 

 この車にはサスペンション、チューブレスタイヤ、24V電装システムなど先進的なアイデアも盛り込まれていたようです。当初はBRMのV型8気筒3Lエンジンが使われる予定でしたが、後にマセラティの3Lエンジンが使われることになりました。ただし、ブレッチアはグループ6のレースに参戦する準備が整わず、結局この車がレースに出場することはなかったとのことです。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたポリトーイ製の当時物です。廉価版として作られたエクスポート(EXPORT)シリーズの物なので細部の仕上げは簡素ですが、プロポーションはまずまずで、初期型なのでリアルなメタル製ホイールが付いています。(初期型以外は見た目の良くないフリーホイールがついています) またドアが可動するギミックが付いています。これ以外のパンサー ベルトーネの当時物ミニカーはマーキュリー、マーキュリーをコピーしたナコラル、マジョレー(1/65)の物がありました。なお実車がほとんど知られていないので、最近のミニカーはないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像とドア開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANTHER BERTONE 1
PANTHER BERTONE 2

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AUSTIN MINI COOPER S POLICE 1968 UK

AUSTIN MINI COOPER S POLICE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN MINI COOPER S POLICE


DINKY 250 1/40 75㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.05m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 1275cc 76HP 4段変速
性能: 最高速154km/h  データーベースでミニ ポリスのミニカー検索

オースチン ミニ クーパー S ポリス イギリス 1968年

 

 イギリスでは1960年代に高速道路網の整備が進み、高速道路を巡回する警察車両が必要となりました。当初はジャガー E タイプサンビーム タイガーディムラー SP250などのスポーツカーが使われたそうです。それらの車は性能的には問題なかったのですが、警察業務に必要な機材を収納する点で問題がありました。そこで、1963年に登場した高性能で経済的な小型車であるミニ クーパー Sが1966年頃から正式に採用されました。(参照→実車画像)

 

 モンテ カルロ ラリーで3度優勝しているミニ クーパー Sの動力性能は、逃走車と高速道路でカーチェイスするのにも十分だったようです。ボディカラーは目立たないように、白一色だったそうです。(屋根に回転灯が付いているので、すぐわかりますが) 1971年には大型車のローバー V8などに代替されたとのことなので、ミニ クーパー S ポリスはそんなに多くは使われなかったようです。

 

 

 ミニカーはディンキー(英)の当時物で、1968年頃に発売されました。型番183のモーリス ミニ マイナーをベースにしています。リアに'AUSTIN COOPER S'のロゴが表示され、実車と同じ青色回転灯とアンテナ(実車にはこんな形では付いていないようですが)が追加されています。ディンキーはミニ クラブマンのポリス仕様もモデル化しています。これ以外ではエリゴールやビテス、最近ではオックスフォード、京商(1/18)などがミニ クーパー ポリスをモデル化しています。またミニ バンのポリスはコーギーやブレキナの物があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と青色回転灯/アンテナの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BMC MINI COOPER S POLICE 1
BMC MINI COOPER S POLICE 2

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HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY 1968 UK

HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY
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HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY


CORGI 302 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m 全幅約1.62m エンジン 変速機: 4気筒 1.7L 61HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでヒルマンのミニカー検索

ヒルマン ハンター MK II ロンドン-シドニー ラリー イギリス 1968年

 

 1966年にヒルマン ミンクスは新型に切り替わりました。ミンクスの上級車として1961年に設定されたスーパー ミンクスがハンターという名前になり、ハンターの廉価版はミンクスとして名前が残りました。(1970年からはハンターに統一された) ハンターは日産 ブルバード 510型のようなスタイルをしたごくオーソドックスな大衆車で、4気筒1.7L(61HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速135km/hの性能でした。この車は1968年に行われた長距離ラリー 「ロンドン-シドニー マラソン」で大方の予想を裏切って幸運な優勝を遂げました。ハンターの姉妹車としてシンガー ガゼル、ハンバー セプターがありました。

 

 ルーツ グループは1960年代にアメリカのクライスラーの子会社となり、同時期に子会社化されたシムカと合併して、クライスラー ヨーロッパとなりました。ルーツ グループの車は1970年に登場したアヴェンジャーが最後となり、1977年に生産中止となりました。(参照画像→ヒルマン アヴェンジャー) そのクライスラー ヨーロッパも1978年にPSAグループ(プジョー/シトロエン)に買収され、タルボ ブランドでアルパインオリゾンなどが登場しましたが、1980年代にそのタルボも消滅しました。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたコーギー製の当時物です。このミニカーは「ロンドン-シドニー マラソン」での優勝を記念して作られました。ストーンガード、補助灯、スぺタイヤなどが付いた実車のラリー仕様を忠実に再現してあり、コーギー最盛期のミニカーでしたので実に素晴らしい出来ばえです。コーギーお得意のカンガルーのフィギュアが付いているのも楽しいおまけです。さらにこのミニカーには当時コーギーが「GOLDEN JACKS」と称していたタイヤ交換ギミックまで付いています。(参照ページ→「GOLDEN JACKS」ギミックの紹介ページ) なおヒルマン ハンターにはこれ以外にミニカーはなく、ラリーの優勝が無ければモデル化はされなかったことでしょう。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY 1
HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY 2

 以下はタイヤ交換ギミックと屋根上の補助灯回転/工具箱開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY 3
HILLMAN HUNTER MK II LONDON-SIDNEY RALLY 4

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SCAMMELL HANDYMAN III SEMI-TRAILER 'FERREYMASTERS' 1968 UK

SCAMMELL HANDYMAN III SEMI-TRAILER 'FERREYMASTERS'
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SCAMMELL HANDYMAN III SEMI-TRAILER 'FERREYMASTERS'


CORGI 1147 1/48 236㎜ (キャブ単体 87㎜)
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約12m 全幅約2.5m エンジン 変速機: 6気筒 11.1L ディーゼル 150HP 6段変速
性能: 最高速 不詳   データーベースでスキャメルのミニカー検索

スキャメル ハンディマン III セミトレーラー ’フェリー マスター' イギリス 1968年

 

 スキャメル(又はスカメル)はイギリスの商用車メーカーで、特殊な軍用トラクターや大型トラックを製造していました。1896年から車輪の製造を始め、1921年にSCAMMELL LORRIES社として創業し大型のトラクターの製造を始めました。従来の馬車による物資運搬を代替するメカニカル ホース(機械の⾺)と呼ばれる3輪トラクターを1934年に発売しました。3輪なので小回りが効くことが特長で、1.1L/2Lガソリンエンジンを搭載し接続するトレーラーの積載量は3t/6tでした。この車は1948年にはディーゼルエンジンが追加されて、角の丸くなったデザインのスカラブ(SCARAB)に変わりました。

 

 第2次大戦中は砲兵用トラクターや戦車運搬車などの軍⽤車の⽣産を行いました。戦後の1955年にレイランド グループの一員となり、軍用車やトラックの生産を行いました。戦前のスカラブは1967年にタウンスマン(TOWNSMAN)に変わりましたが、翌年には生産中止となりました。代表的な商用トラックでは、ボンネット式のハイウェイマンやキャブオーバー式のハンディマンなどがありました。レイランドのトラック部門は1987年にオランダのDAFと合併してレイランド DAFとなり、スキャメル ブランドは1988年に消滅しました。

 

 

 ミニカーはコーギー製の当時物で、ハンディマン IIIのセミトレーラ(FERREYMASTERSはイギリスの運送業者)をモデル化しています。出来ばえは当時のコーギーの標準的なもので、連結部の構造などは他のトラックと共通の手堅い作りとなっています。(プラスチック製の幌が経年変化で少し汚れています) ハンディマン IIIのキャブはグラスファイバー製でミケロッティがデザインしたということです。当時の同クラスのトラックに比べると前後長が短くスマートなのはその為なのでしょう。コーギーは同じキャブを使って、カートランスポーターやレッカー車もモデル化しています。以下このミニカーのギミックを簡易動画で紹介します。(画像のマウスオーバーやタップで動画がスタートします) まずはキャブ単体とトレーラーです。

SCAMMELL TRACTOR
CAMMELL TRAILER 1

 以下は連結部の構造と連結動作です。連結を外すにはトレーラー左下にあるレバーを手前に引いてロックを外します。
CAMMELL TRAILER 2
CAMMELL TRAILER 3

 スキャメルのミニカーの当時物ではコーギー、ディンキー、マッチボックスがあります。最近のものでは、コーギーの1/76やオックスフォードの1/76などがあり、特にメカニカル ホースやスカラブが多くモデル化されています。"

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FORD ESCORT MK I 1968 UK

FORD ESCORT MK I
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ESCORT MK I


DINKY(UK) 168 1/43 98mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.05m 全幅約1.57m エンジン 変速機: 4気筒 1.3L 52HP 4段変速 3段自動変速
性能: 最高速137km/h  データーベースでフォード エスコート MK Iのミニカー検索

フォード エスコート MK I イギリス 1968年

 

 1968年にフォード アングリアの後継車のエスコートが登場しました。個性的なフロント グリルを持ち、フェンダーラインに少し抑揚のついたスポーティなスタイルでした。2ドアセダンと3ドアワゴン(バン)の構成で、標準仕様はヘッドライトが丸型でそれ以外は角型でした。オーソドックスな構造の後輪駆動車で、当初は4気筒1.1L(40HP)/1.3L(52HP)エンジンを搭載し、4段変速(3段AT)で最高速137km/hの性能でした。1967年にヨーロッパ フォードが設立されたので、1969年からエスコートの左ハンドルがドイツでも生産されました。

 

 1970年に4ドアが追加され、64HPにパワーアップした1300GT、ロータス製DOHC 4気筒1.6L(105HP)エンジンを搭載した高性能版のツインカムが設定されました。1970年にツインカムがコスワース製DOHC 4気筒1.6L(120HP)エンジンを搭載するRS1600に変わり、コルチナ用の1.6L(86HP)エンジンを搭載したメキシコが追加されました。1972年にSOHC 4気筒2L(100HP)エンジンを搭載するRS2000(ドイツ向け)が追加されました。それらの高性能版はラリーで大活躍し、エスコートのスポーツイメージを高めました。1974年までイギリス/ドイツ合わせて約200万台が生産され大ヒットしました。1975年にエスコート 2代目にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1968年に発売されたディンキー(英)製です。角型ヘッドライトの上級仕様車をモデル化しています。ディンキー(英)の少し厳つい作風のせいで、曲面的な実車のイメージから少し外れた出来ばえになっています。ただしこれは現代のスケールモデル的な観点からの評価で、作風がミニカーメーカーの個性であった時代のミニカーとしては良く出来ていました。(最近の中国製ミニカーはどれも同じ出来ばえで、個性というものはないですが) ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付きです。これ以外の当時物ミニカーとしてはメーベトイ、シュコーの1/66などがありました。当時物以外ではラリー仕様車が多いですが、トロフュー、バンガーズ、ミニチャンプスの1/43と1/18、イクソなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD ESCORT MK I 1
FORD ESCORT MK I 2

 以下は室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ESCORT MK I 3

 以下は1995年に発売されたトロフュー製のフォード エスコート MK I RS2000 1973 (1/43 型番511)の画像です。高性能版のRS2000をモデル化しています。トロフューは主にラリー仕様車をモデル化していますが、そのベースとしてのストリート仕様もモデル化しています。RS2000は丸形ヘッドライトなのですが、このフロントグリル周りの造形はリアルに出来ています。またホイール、エッチング材のワイパー、小さなドアミラー、ナンバープレートなど細部もリアルです。(実車画像→フォード エスコート MK I RS2000) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ESCORT MK I RS2000 1
FORD ESCORT MK I RS2000 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD ESCORT MK I RS2000 3
FORD ESCORT MK I RS2000 4

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