ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

VEICOLO DI VERBIEST 1672? CHINA

VEICOLO DI VERBIEST 画像をクリック/タップすると画像が変わります
BRUMM X06 不明 90mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 不明
エンジン 変速機:    
性能:    
データーベースで蒸気車のミニカー検索

 

フェルビーストの蒸気車 中国 1672?

 

 ブランドル地方(現在のベルギー当たり)出身のフェルディナント フェルビースト(Ferdinand Verbiest)は天文学や数学を収めた学者で、イエスズ会(カトリック教会の男子修道会)の宣教師として清代の中国を訪れました。彼は当時の皇帝であった康熙帝に信頼され、天文学や数学に関する講習を行いました。そのような科学的な講習の一環として、彼は古代中国の書物に書かれた「火車」を参考にしてして蒸気力で作動する蒸気車を設計して1672年頃に実験を行いました。

 

 それは水をいれた金属の釜を熱して蒸気を発生させ、ノズルから噴出する蒸気をギヤにあてて車輪を駆動するといったものでした。実験的な装置で大きさは60㎝程の物だったらしいので、物や人を乗せることは出来なかったようです。この話はフェルビースト自身が著書に記載しているのである程度は確かなようです。蒸気エンジンの歴史に関する書籍にはこの蒸気車が世界で初めて作成された蒸気車という記載をしているものがあります。実用性がなかったとはいえ、使用目的を考えるとこれが世界初の自動車といえるかもしれません。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたイタリアのブルム製です。ブルムの初期物で蒸気車ばかりをモデル化した「OLD FIREシリーズ」の一台です。実物がこのミニカーのような形状をしていたかどうかは不明ですので、ブルムが創作した部分があると思います。(実車諸元の参照画像は「火車」の図だと思います) ただいかにもそれらしい形状をしていますので、そのセンスは悪くないと思います。後輪を駆動するギヤは実際に可動します。この車の量産ミニカーはたぶんこれしかないと思います。 以下は各部の拡大画像とギヤの作動画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VEICOLO DI VERBIEST 1
VEICOLO DI VERBIEST 2

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JENATZY 'Jamais Contente' 1899 BELGIUM

JENATZY 'Jamais Contente' 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 60 1/43 91㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m
エンジン 変速機: 電気モーター 
性能: 

 

ジェナッツィ 「ジャメ コンタント号」 ベルギー 1899

 

 カミーユ ジェナッツィが作った電気自動車で、世界で初めて100km/h以上の速度をだした速度記録車です。 空気抵抗を減らすために砲弾型のボディになっています。「ジャメ コンタント」とはラテン語で「決してあきらめない」の意味だそうです。

 

 ミニカーはリオ製です。コクピットの操蛇レバーで前輪が操蛇できるギミックがついています。

 

 

 

JENATZY 'Jamais Contente' 1
JENATZY 'Jamais Contente' 2

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HISPANO-SUIZA ALFONSO XIII 1913 SPAIN

HISPANO-SUIZA ALFONSO XIII 画像をクリック/タップすると画像が変わります
EKO 6005 1/43 105㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m
エンジン 変速機: 4気筒 3620cc 64HP 3段変速
性能: 最高速120km/h
データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

 

イスパノ スイザ アルフォンゾ XIII スペイン/フランス 1913

 

 スペインの自動車会社がスイス人の技術者マルク ビルキヒト(Marc Birkigt)をチーフエンジニアに採用し、1904年にスペインのバルセロナに設立したのがイスパノ スイザ社でした。「イスパノ スイザ(Hispano-Suiza)」とは「スペインとスイス」という意味で、設立した経営者がスペイン人、チーフエンジニアがスイス人という意味で命名されました。(フランス語ではHを発音しないのでイスパノ スイザと発音します)イスパノ スイザ社は一般乗用車/トラックに加えて高級車やレーシングカーも生産しました。

 

 イスパノ スイザ社はスペイン王室の援助を受けて王室御料車になったことで、高級車メーカーとして知られることになりました。初期の名車としては、スペイン国王のアルフォンゾ 13世の名前を冠したアルフォンゾ XIIIがありました。この車はスペイン国王が開催したレースに1911年に優勝したレーシングカーをベースにしたスポーツカーでした。トランスミッションと一体化した高性能な4気筒3620cc(64HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速120km/hの性能で、当時としては高性能で軽快なスポーツカーでした。約500台が1914年までに生産されました。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたスペインのエコー(EKO)製です。エコーのミニカーの材質はプラスチックで、1/87サイズの乗用車/商用車や1/43サイズのクラシックカーをモデル化していました。このアルフォンゾ XIIIは自国の名車であることから気合が入っているようで、1960年代のクラシックカーのミニカーとしては細部までリアルでレベルの高い出来ばえとなっています。これ以外のアルフォンゾ XIIIのミニカーはミニチャンプスのレジン製があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO-SUIZA ALFONSO 1
HISPANO-SUIZA ALFONSO 2

 以下は1960年代に発売された同じエコー製のイスパノ スイザ 1906 (1/43 型番6009)の画像です。モデルとなった実車の詳細は分かりませんが、4気筒3.8Lエンジンを搭載した20/30HPをモデル化していると考えます。イスパノ スイザ 20/30HPは同社初期の中型車でした。これも1960年代のクラシックカーのミニカーとしては良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO-SUIZA 1908 1
HISPANO-SUIZA 1908 2

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HISPANO SUIZA H6 1919 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA H6 画像をクリック/タップすると画像が変わります
EKO 6008 1/43 110㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.8m
エンジン 変速機: 6気筒 6594cc 120HP 3段変速
性能: 最高速130km/h
データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

 

イスパノ スイザ H6 スペイン/フランス 1919

 

 高級車メーカーとして知られるようになったイスパノ スイザ社は第1次大戦前にフランスに主力工場を建設しました。同社が開発した高信頼性の戦闘機用V型12気筒エンジンは第1次大戦中に広く採用され、航空機用エンジン製造メーカーとしても成功しました。イスパノ スイザ車のマスコットは飛翔するコウノトリですが、これは同社エンジンを積むフランス空軍戦隊のエンブレムをベースにしたものでした。第1次大戦後の1919年に登場したイスパノ スイザ H6はこの戦闘機用V型12気筒エンジンの片バンクを流用したアルミニウム合金製SOHC6気筒6.6L(120HP)エンジンを搭載していました。(参照画像→ イスパノ スイザのマスコット)

 

 H6の特筆すべき先進機能として世界初のサーボ機能付き4輪ブレーキ(減速時にギヤボックスの回転力を使って制動力を機械的にアシストする)がありました。この技術はライバルのロールス ロイスなどにライセンス供与されました。H6は当時のコーチビルダーがセダンやトルペードなどの豪華なボディを架装しました。全長約5mの大型車で3段変速で最高速130km/hの性能でした。1922年にエンジンが少しパワーアップされてH6Bとなり、1924年にはエンジンが8L(145HP)に拡大されたH6Cに発展しました。ホイールベースを短縮し200HPまでパワーアップしたエンジンを搭載したレース仕様のH6Cもありました。H6は1933年まで生産され、総生産台数は約2350台でした。この車の成功でイスパノ スイザは世界的な最高級車として評価されるようになりました。後継車はV型12気筒エンジンを搭載したJ12でした。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたスペインのエコー(EKO)製です。ミニカーの底板には「HISPANO SUIZA 30HP 1919」と表示されていますので、H6をモデル化しているものと思われます。エコーのミニカーの材質はプラスチックで、1/87サイズの乗用車/商用車や1/43サイズのクラシックカーをモデル化していました。前述したエコー製のイスパノ スイザ アルフォンゾ XIIIはなかなかの良い出来ばえでしたが、同じようなプラスチック製の作風が高級車には合っていないこともあり、このH6は安っぽく見える出来ばえになっています。エコーはこのセダン以外にもトルペードなど数種類を作っています。これ以外のH6のミニカーは、ソリドのH6B、ミフランクリン ミントのH6B 1/24と1/43、イクソのH6Cなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA H6 1
HISPANO SUIZA H6 2

 以下は1960年代に発売された同じエコー製のイスパノ スイザ トルペード (1/43 型番6007)の画像です。上記のバリエーションでオープンカー仕様のトルペードをモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6 TORPADE 1
HISPANO SUIZA H6 TORPADE 2

 以下は1966年頃に発売されたソリド製のイスパノ スイザ H6B トルペード 1926 (1/43 型番145)の画像です。キャビン部分を小型ボートのデッキ風にしたしゃれたデザインのH6B トルペードをモデル化しています。1960年代のソリドのクラシックカーは当時の一級品でとても良く出来ていました。このH6Bもカラーリングが綺麗で、特徴的なキャビンの造形や有名なマスコット(飛翔するコウノトリ)が見事に再現されています。フロント/リアのナンバープレートは箱に添付されていた紙製のシールを貼り付けたものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 1
HISPANO SUIZA H6B 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フロントグリル上のコウノトリのマスコットは意図的にオーバーサイズで作ってあり、とてもリアルな形状です。(縮尺1/43で正確に作ると何のマスコットかわからなくなるので、なんでも縮尺どおりに作るのが良い訳ではないのです) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 3
HISPANO SUIZA H6B 4

 以下は1977年に発売された同じソリド製のイスパノ スイザ H6B フェートン 1926 (1/43 型番62)の画像です。これは上記の型番145のバリエーションでキャビン全体に幌を被せたフェートン(4ドア オープン)をモデル化しています。幌以外は型番145と同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 7
HISPANO SUIZA H6B 8

 以下は2005年に発売された同じソリド製のイスパノ スイザ H6B トルペード 1926 (1/43 型番4162)の画像です。これも上記の型番145のバリエーションで幌を閉じた物です。基本的には型番145と同じものですが、フロントウィンドー枠が異なっているなど色々とコストダウンがされています。インパネのメーターの意匠も変わっています。このH6Bは40年間も生産を続けてきた老舗ブランドらしい息の長いミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6B 5
HISPANO SUIZA H6B 6

 以下は2005年頃に発売されたフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUESシリーズ」のNo.02 イスパノ スイザ H6C (1/43)の画像です。メーカーはイクソで1934年式となっているのでH6Cの最終仕様をモデルしています。このシリーズの標準的な出来ばえで、雑誌付の安価なミニカーながらかなり良く出来ています。赤と黒のカラーリングが綺麗で、フロントのマスコットとその下のエンブレムもそこそこリアルに再現してあり室内もメーターパネルなどが再現されています。イクソでは型番MUS005で2007年に発売されましたが、ボディカラーが黒に変わっていますのでこの赤の方が魅力的だと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C 1
HISPANO SUIZA H6C 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フロントグリルのマスコットもエンブレムもそこそこ良く出来ています。ラジエーターグリル下の丸い物は電動スターターのモーターでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA H6C 3
HISPANO SUIZA H6C 4

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HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 1924 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS019 1/43 135㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m
エンジン 変速機: 6気筒 8L 200HP 3段変速
性能: 最高速170km/h
データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

 

イスパノ スイザ H6C チューリップウッド スペイン/フランス 1924

 

 イスパノ スイザ H6Cは前述したH6の6.6Lエンジンを8Lに拡大したスポーツ仕様でした。このチューリップウッドという名前の車は元々はレーシングカーで、フランスの富豪アンドレ デュポネ(レーシングドライバーでもあった)が、戦前の戦闘機メーカーNIEUPORT(ニューポール)社に製作させた特注品でした。ボディは軽量化の為に木製フレームの上に木の薄板を貼り付けた構造となっていました。「TULIPWOOD(ユリノキ材の意)」の名前は使われた木材にちなんだものです。

 

 この車はレーシングカーとして1924年のタルガ フロリオで6位、コッパ フロリオでは総合5位でクラス優勝しています。その後実用的なフェンダーやスペアタイヤなどが付けられて、ツーリングカーに改装されました。6気筒8L(200HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速170km/hの性能でした。アンドレ デュポネはこの車をイギリスに売却し、現在はアメリカのブラックホーク博物館に所蔵されているようです。

 

 

 このミニカーは元々はフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUESシリーズ」のNo.17向けに作られた物でした。これはその雑誌付きミニカーを流用して細部をリファインしてイクソのカタログモデルとして2010年に発売されたものです。雑誌付きミニカーとカタログモデルでは細部の仕上げに大きな違いがあります。特にスポーク ホイールはスポークが細くなりリアリティが圧倒的に向上しています。また木目を再現したボディの塗装や、メッキされた金属パーツも雑誌付きミニカーよりレベルの高い仕上げとなっています。(詳細が知りたい方は当サイトのこちらを参照されたし→ 2010年新製品レビュー) なお側面についたスペアタイヤやフェンダーは取り付け部がプラスチック材なので強度がなく折れやすいので取り扱いに注意する必要があります。イクソ以外のミニカーではフランクリンミントの1/24があります。 以下はフロント/リアの拡大画像とコクピット周辺の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 1
HISPANO SUIZA H6C TULIPWOOD 2

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TALBOT 90 LIMOUSINE 1930 UK

TALBOT 90 LIMOUSINE 画像をクリック/タップすると画像が変わります
ELIGOR 1036 1/43 113㎜

 

タルボ (タルボット) 90 リムジーン イギリス(フランス) 1930

 

 フランスのクレマン車をイギリスで輸入していたタルボット伯爵が1902年にクレマン-タルボ社を設立、イギリス製のタルボ一号車を1906年に製作しこの車はレースで活躍しました。タルボ社はその後サンビーム社、ダラック社と合併しSTDグループを形成します。

 1926年に発表された14/45HP(6気筒 1.7L)は技術的に優れた低価格の車でこの車は大ヒットします。この車はライトを使って矢印を表示する方向指示器を初めてリアに装備していました。

 

 ミニカーはエリゴール製 年式から14/45HPの高性能モデルで2.3Lのタイプ90と思われます。ただ方向指示器らしきものは再現されていません。

 

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m
エンジン 変速機: 6気筒 2.3L 
性能: 
 

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MINERVA AL 1930 BELGIUM

MINERVA AL 画像をクリック/タップすると画像が変わります
VOITURES CLASSIQUES (IXO ALTAYA) 27 1/43 119㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.63m? 全幅約1.85m
エンジン 変速機: 8気筒 6.6L 125HP 4段変速
性能: 最高速130km/h
データーベースでミネルバのミニカー検索

 

ミネルバ AL ベルギー 1930

 

 ミネルバは日本ではほとんど知られていませんが、ベルギーの高級車メーカーです。元々は自転車メーカーで、バイクを経て、1904年から4輪車に進出しました。当初は単気筒から4気筒エンジンの小型車が中心で、1910年代にレースで活躍しました。その後ナイト式スリーブバルブエンジンを搭載した4気筒/6気筒エンジンの大型車が成功し、1920年代後半にはロールス ロイスにも匹敵するベルギーの高級車として知られるようになりました。

 

 1930年に8気筒エンジンを搭載した大型車 AL(6.6L)とAP(4L)が登場しました。1929年に勃発した世界大恐慌の影響でこの種の高級車は販売不振となりました。そこで6気筒3Lエンジンを搭載したAR、1934年に4気筒2Lエンジンを搭載した小型のM4などが追加されましたが、売れ行きは回復しませんでした。結局1934年にベルギーのインぺリア社と合併し、1938年に生産を中止しました。

 

 

 ミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」(No27)用として作られた物でイクソ製です。(当方はオークションで入手 イクソ MUSシリーズで2012年発売) 当時のアメリカ製高級車に共通する上品なデザインでホワイトリボンタイヤを履いているので、高級車の需要が多かったアメリカで使われた車をモデル化しているようです。ミニカーの出来映えはこのシリーズの標準的なもので、そこそこ良く出来ています。 なおミネルバの量産ミニカーはこれしかないようです。

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HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 1932 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 65 1/43 138㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.9m? 全幅約1.87m
エンジン 変速機: V型12気筒 9.4L 220HP 3段変速
性能: 最高速150km/h
データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

 

イスパノ スイザ J12 リムジーン スペイン/フランス 1932

 

 イスパノ スイザ社は前述したH6シリーズで高級車メーカーの地位を確立しました。1932年のパリ サロンでV型12気筒エンジンを搭載したイスパノ スイザ J12が登場しました。J12はイスパノ スイザとしては最も大きく最も高価な車で、当時世界最高の高級車でした。当初のエンジンはV型12気筒9.4L(220HP)で1935年に11.3L(250HP)に拡大されました。ホイールベースは3.43m、3.71m、3.81m、4.01mの4タイプがあり、コーチビルダーが2シータカブリオレからリムジンまで豪華な特注ボディを架装していました。J12は当時の裕福層に人気を博したそうです。

 

 架装されたボディによる違いがあったでしょうが、J12は3段変速で最高速150-170km/hほどの性能でした。ショートホイールベースのスポーツ仕様は当時最速の性能だったそうです。戦争が近づいたことからイスパノ スイザ社は1938年に自動車の生産を中止し航空機エンジン生産に専念しました。J12の生産台数はたったの120台でした。1930年代は世界大恐慌の影響で不況だったのですが、不思議なことにこの時期にアメリカでもデューセンバーグなど豪華な高級車が登場しています。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたリオ製です。フォーマルな4ドアリムジンをモデル化しています。ミニカーは全長が138mmもあり、実車に換算すると全長約6mの大型車となりますが、ミニカーはJ12のイメージを強調する為少し大きめに作られているようです。そんなわけで実車の雰囲気はうまく再現されていて、空/青/白のカラーリングも綺麗です。フロントグリルの上に付くコウノトリのマスコットもかなりオーバースケールながら良く再現されています。ボンネットを取り外すと12気筒エンジンが再現され、床下部分のシャーシやサスペンションも実車に忠実かどうかは不明ですがそれらしく再現してあります。以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 1
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 2

 以下はボンネットを外したエンジンルームの画像とボディ床下部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 3
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 4

 以下は1979年に発売されたリオ製のイスパノ スイザ J12 クーペ デビル 1934 (1/43 型番61) の画像です。上記のバリエーションで、運転席部分だけオープンになっているクーペ デビルをモデル化しています。キャビン部分以外は上記と同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 COUPE DE VILLE 1
HISPANO SUIZA J12 COUPE DE VILLE 2

 以下は1986年に発売されたリオ製のイスパノ スイザ J12 カブリオレ 1935 (1/43 型番83) の画像です。これも上記のバリエーションでコーチビルダー ソーチック(SAOUTCHIK)が架装したスポーティなカブリオレをモデル化しています。カラーリングやナンバープレートまで実車を忠実に再現してあり良く出来ています。型番84で色違い(白)で幌を収納した状態のバリエーションがあります。(実車画像→ イスパノ スイザ J12 カブリオレ 1934) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 CABRIOLET 1
HISPANO SUIZA J12 CABRIOLET 2

 以下はイクソ製のイスパノ スイザ J12 フェルナンデス & ダリン 1933 (1/43 型番不詳)の画像です。これは2006年頃にフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」のNo.29 として作られたものです。(イクソでは2009年に型番MUS028で発売されました) 実車は当時の大富豪ロスチャイルド家がコーチビルダー フェルナンデス & ダリンに2台セットで発注したものでした。一台は後席だけが密閉されたクーペ デビル形式で、シェーファドリブンでフォーマル用途に使われました。ミニカーがモデル化しているのはもう一台のプライベートな用途に使われた車です。ハードトップを付けたカブリオレ的なクーペですが、プライバシーが保てるようにハードトップには窓がついていません。このモデルではリアに小さな窓が付いていますが、この窓も最初は付いていなかったらしいです。この特別な造形がこの車の最大の特徴で、ロスチャイルド家で50年以上も使われました。ミニカーは実車と同じ黒とシルバーのカラーリングが魅力的で、特徴的なハードトップなど実車のイメージがよく再現されています。コウノトリのマスコットも結構リアルにできています。(実車画像→ イスパノ スイザ J12 フェルナンデス & ダリン 1933) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 COUPE 1
HISPANO SUIZA J12 COUPE 2

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TATRA 77 1934 CZECH

TATRA 77 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS015 1/43 120㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.65m
エンジン 変速機: 空冷 V型8気筒 3L 60HP 3段変速
性能: 最高速150km/h  
データーベースでタトラのミニカー検索

 

タトラ 77 チェコ 1934

 

 タトラは馬車時代からの歴史があるチェコ(旧チェコスロバキア)の自動車メーカーで、現在は東欧の有力なトラックメーカです。戦前はハンス レドヴィンカという優れた技術者による独創的なデザインの車を多く発表しています。タトラ ブランドの最初の車は1924年に登場した11で、空冷水平対向2気筒1.1L(12HP)エンジンを搭載した小型車でした。非常にシンプルな構造のシャーシを持ち、軽量ゆえに高性能でした。この11の改良型12、トラック仕様13は当時のチェコスロバキアの道路環境に沿ったもので、大ヒットしました。またサスペンションなどをチューンした11スペシャルはレースでも活躍しました。

 

 小型車11は空冷水平対向4気筒1.7Lエンジンを搭載した30が登場し、その後52、54、57、75(1933年)と発展しました。また水?6気筒1.9Lエンジンを搭載する中型車の17が登場し、その後70、80(V型12気筒6Lエンジン搭載)と発展しました。1934年に登場した77は全長5.2mの6人乗り大型車で、独特のリアエンドを持つ流線形ボディが特徴です。このリアには後輪を駆動する空冷V型8気筒エンジンが収められています。リアウインドーの上にルーバーが切られたカバー(エアダクト)が被さり、そのカバーには垂直尾翼のようなヒレまで付いています。奇異なデザインに見えますが、このカバーが無ければ全体のフォルムは当時の最先端の流線型で、後のVW ビートルにも通じるデザインです。77は1935年には改良型の77aに変わり、最終的に1936年の87とその小型版の97に発展しました。

 

 

 ミニカーはイクソ製で、元々はフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」シリーズ向けに作られたものでした。リアのエアダクト内にあるリアウインドー(最低限の後方視界用?)を再現してあるなど、独特のボディスタイルを良く再現しています。77の量産ミニカーはこれしか無く、発展型の87/97はヴィーキングのものなどがあります。

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HISPANO SUIZA K6 CABRIOLET 1936 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA K6 CABRIOLET 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MATCHBOX Y17 1/48 112㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.9m 全幅約1.87m
エンジン 変速機: 6気筒 5.2L 120HP 4段変速
性能: 最高速145km/h
データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

 

イスパノ スイザ K6 カブリオレ スペイン/フランス 1936

 

 1930年代前半の世界大恐慌による不況の進展で、イスパノ スイザ J12のような大排気量高級車の需要は減少しました。そこでイスパノ スイザはJ12のV型12気筒エンジンの片バンクを流用した直列6気筒(120HP)エンジンを開発し、そのエンジンを搭載したK6を1934年に登場させました。K6はJ12をベースにしていましたので高品質な高級車で安くはなかったのですが、J12より売れ行きは良かったようです。4段変速で最高速145km/hの性能でした。

 

 スペイン内乱などで社会情勢が悪化し、戦争が近づいたことからイスパノ スイザ社の車両生産は低迷し、1938年には航空機エンジン製造に専念するために自動車生産が中止されました。そのためK6の生産は1937年に終了し総生産台数は約200台でした。この時点でイスパノ スイザ車はその歴史を終えました。なおイスパノ スイザ社の航空機事業は1968年にフランスの航空機製造会社に買収されてイスパノ スイザの社名は消滅しました。なお2019年にイスパノ スイザの名前が復活してEVのスポーツカー カルメンを発表しています。

 

 

 ミニカーは1975年に発売されたマッチボックス製のYシリーズです。カロッツェリア ソーチック(SAOUTCHIK)が架装したと思われるスポーティな2ドアカブリオレをモデル化しています。マッチボックス製のYシリーズは歴史的に有名なクラシックカーを揃えていますが、細部の造形を簡略化することで安価に仕上げています。 安価ですがプロポーションはしっかりしているので、実車の雰囲気はうまく再現されています。(ただし縮尺を統一していないことは好ましくないです) このK6も縮尺が1/48と中途半端で、マッチボックス流の簡素化でヘッドライトがバンバーから生えています。ただそれ以外はきれいなカラーリングで実車がうまく再現されていますので、1970年代に作られたミニカーとしては悪くない出来ばえです。またK6のミニカーはこれぐらいしかないので車種的には貴重です。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA K6 CABRIOLET 1
HISPANO SUIZA K6 CABRIOLET 2

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